2008/10/25
★インド・ガネーシャ通信 NO.289★
★☆−ーーーーーーーー☆★ーーーーーーーーーーーー★ーーーーー・
インド・ガネーシャ通信 NO.289
2008.10.25
http://www.makaibari.co.jp
tea@makaibari.co.jp
〜インドをもっと知りたい方 必読!!!〜 <2001年8月3日創刊>
★☆−ーーーーーーーーーーーーーー☆★ーーーーーーーーー☆ーー・
◆インドを旅したことはあるけれど、インドで生活している日本人はどんな
生活しているんだろう。もしかしたら、旅行者の知らないインドを知ってい
るかも!
◇マカイバリジャパンでは、ニューデリー在住20年以上になるニューデリー
オフィスの石井吉浩をはじめ、インドに駐在している日本人の方々が体験し
たインドを、様々な角度からお届けしております。
==================================
こんにちは! マカイバリジャパンの石井です。
吉野 宏さんの原稿「インド最新事情(連載)第3回」
〜鉄道は国家なり〜の今日はNO.2です。
◆ “紅茶専門店スタッフのブログ:マカイバリ紅茶日記”
こちらのブログもインド発です。
↓ ↓ ↓
〜インド駐在ブログ〜
・Mundan Party!
・日本食レストラン「ai」@デリー
・ディワリに向けて
↓ ↓ ↓
http://makaibari.tea-nifty.com/blog/
〜マカイバリ茶園訪問記〜
・森探索
↓ ↓ ↓ ↓
http://makaibari.tea-nifty.com/darjeeling/
=================================
◇◆ ニューデリー駐在員便り ◇◆
byーニューデリー在住 吉野 宏
インド最新事情(連載)第3回
〜鉄道は国家なり〜 NO.2
「インドの鉄道は、総延長が6万2千キロに及んでいるが、その軌間はさま
ざまで、1676mmが3万4千キロ(55%)、1000mmが2万4千キロ(39%)、
762mmと610mmが3800Km(6%)となっている。このうち1000mm以外
は半端な数字であるが、イギリス流のフィートで示せば、1676mm=5フィー
ト半、762mm=2フィート半、610mm=2フィートである。
因みに日本の基本的な軌間は1067mm=3フィート半で鉄道の本家がフィート
の国イギリスであることを如実に示す数値。インドでどうしてこんな不便
なことになったのか?要約すると、イギリスの主導による幹線は1676mm、
マハラジャ(藩王)などが領内に安上がりに敷設したのが1000mm、762mm、
610mmと大雑把にわけてよいだろう。」と宮脇氏は説明している。
では、メトロはどうかと言うと、コルカタメトロ南北線とデリーメトロ1期
が広軌、デリーメトロ2期計画で標準軌(1435mm)が採用されるに至ったの
で、合計5種類もの軌間の鉄道がそれぞれかなりの距離を走ると言うインド
は多様性のある国なのだ。この軌間の話が極めて印象的である。因みにイ
ンドで「JR」と言えば、ジョドプールレールウェイだが、この鉄道はラジャ
スタン州ジョドプールのマハラジャが1881年2月16日に開設したメーターゲ
イジである。
さて、宮脇氏のシムラ紀行は、「谷はますます深まってきた。4段重ねの大
アーチ橋も現れた。それは鉄道の好きな人間にとって限りなく幸せな眺め
であるけれど、私も眠くなってきた。シムラまであと2時間半。どんな景観
が展開するかと期待し、眠るまいぞと思うのだが、右に左にとゆさぶる軽
便鉄道の揺籃には抗しきれない。」で終わり、眠りの中に彼のインド紀行
全体が結ばれている。
私の場合、2004年5月4日が満月で仏陀の誕生日となり私の誕生日と重なっ
たので、その記念の旅として夏休みを使ってシムラで避暑を楽しんだ。この
時はじめてこの鉄道に出会ったことをよく覚えている。この鉄道には101の
トンネルと800の橋がある。そしてシムラの初雪がニューデリーの冬の到来
を告げることを知った。
インドの鉄道遺産は豊富だ。ムンバイのChhatrapatiShivaji Terminus駅は
鉄道建築物案件として2004年世界遺産登録されているので、インドには駅
と山岳鉄道という2つの鉄道案件の世界遺産があり、合計4つの現場が登録
されている。テワリ館長は、更に2つの山岳鉄道;ムンバイ近郊を走るマセ
ラン軽便鉄道(軌間610mm、21km)とインド北部ヒマチャル・プラデッ
シュ州カングラ渓谷鉄道(軌間762mm、164km)の世界遺産登録を目指し、
地元の観光開発に期待を寄せる。
インド国鉄にもう一つの勲章。北京オリンピックにインド国鉄はインド代
表選手団56名中15名も派遣し、その中の一人、スシル・クマール選手(25歳)
はレスリング66Kg級フリースタイルで銅メダルを獲得した。インド国鉄は
彼をインドの誇り・インド国鉄の誇りと讃えた。好調な鉄道ビジネスと合
わせて3重の喜びとなった。鉄道省の公式発表では、08年4〜8月5ケ月間の
貨物輸送関連収入は前年同期比20.48%増の1828億5000万ルピー。一方、乗
客収入は同15.18%増の905億4730万ルピー。同期間の乗客数は同6.51%増
の延べ29億4000万人。総収入は同18.56%増の3230億4000万ルピーと高い
成長を持続している。日本ではガソリン高を受けて、今年の夏の旅行や帰
省で鉄道を利用した人が増えたと言うが、インドも同様の傾向である。
インドの鉄道乗客数が伸びている。5〜7月夏休みと新学期のシーズンのイ
ンド国鉄の乗客数が昨年同期比10〜15%増。エアコン付1等、2等、3等クラ
スは昨年平均85%の乗客率が今年は95%に増加していると言う。
さて、話は前後するが、8月3日〜5日 高村前外相一行総勢26名がニューデ
リーをご訪問された。最後に記者会見をされて、前外相はインド政府に対し
円借款今年度前期分として5件総額1047億円の供与に関する事前通報を行
なった。この中に待望のチェンナイメトロ計画が入り注目された。金額は217.
51億円。インドでは4件目となるメトロ計画円借款供与;デリーメトロ、バ
ンガロールメトロ、コルカタメトロそしてチェンナイメトロとなる。日本政府
によるインド鉄道分野への経済協力の輪が広がり、我々のビジネスチャンスが
増えている。
外相のご訪問としては、この6年間で川口順子外相(当時)と麻生太郎外相
(当時)に続く三人目である。外相のご訪問は円借款と密接に絡むのでい
つも注目される。麻生外相(当時)の場合は、2006年1月と2007年4月の2回
ご訪問されたが、その最初の訪問時にデリーメトロをご視察。帰国後、国
会や外務省主催のタウンミーテイングなど方々にて、又、特にご自身の著
書の中でデリーメトロを取り上げておられる。著書「とてつもない日本」
の冒頭「はじめに」の中で忘れられない思い出体験として紹介されている。
長くなるが引用させて戴く。
【首都ニューデリーに滞在中、できたばかりの地下鉄を視察したのだが、
この時インドの方々からうかがった話が今でも忘れられない。この地下鉄
視察が日程に組み込まれたのは、日本の政府開発援助(ODA)を使って建設
されたものだからであった。私たちが訪ねた駅には日本とインドの大きな
国旗が掲げられており、日本の援助で作られたということが大きな字で書
いてあった。改札口にも大きな円グラフが表示され、「建設費の約七十パー
セントが日本の援助である」と分かるように青で色分けしてあった。その
配慮に感激し、私は地下鉄公団の総裁に御礼の言葉を述べた。すると、逆
にこんなふうな話をしながら、改めて感謝されたのである。
―――自分は技術屋のトップだが、最初の現場説明の際、集合時間の八時
少し前に行ったところ、日本から派遣された技術者はすでに全員作業服を
着て並んでいた。我々インドの技術者は、全員揃うのにそれから十分以上
かかった。日本の技術者は誰一人文句も言わず、きちんと立っていた。自
分が全員揃ったと報告すると、「八時集合ということは八時から作業が出
来るようにするのが当たり前だ」といわれた。悔しいので翌日七時四十五
分に行ったら、日本人はもう全員揃っていた。以後このプロジェクトが終
わるまで日本人が常に言っていたのが「納期」という言葉だった。決められ
た工程通り終えられるよう、一日も遅れてはならないと徹底的に説明され
た。いつのまにか我々も「ノーキ」という言葉を使うようになった。これだ
け大きなプロジェクトが予定より二ケ月半も早く完成した。もちろん、そ
んなことはインドで初めてのことだ。翌日からは、今度は運行担当の人が
やってきた。彼らが手にしていたのはストップウォッチ。これで地下鉄を
時間通りに運行するように言われた。秒単位まで意識して運行するために、
徹底して毎日訓練を受けた。その結果、数時間遅れも日常茶飯事であるイ
ンドの公共交通機関の中で、地下鉄だけが数分の誤差で正確に運行されて
いる。これは凄いことだ。我々がこのプロジェクトを通じて日本から得た
ものは、資金援助や技術援助だけではない。むしろ最も影響を受けたのは、
働くことについての価値観、労働の美徳だ。労働に関する自分たちの価値
観が根底から覆された。日本の文化そのものが最大のプレゼントだった。
今インドではこの地下鉄を「ベスト・アンバサダー(最高の大使)」と呼
んでいる―――
私はこの話にいたく感銘を受けた。地下鉄建設に携わった日本人技術者
たちの仕事ぶりそのものが、優れた外交官の役割を果たしたのである。彼
らはなにもよそ行きのやり方をやって見せたわけではない。
いつものように、日本で普通に行なっているスタイルで仕事をしたに過ぎ
ない。しかしそれがインドの人々には「価値観が覆るほどの衝撃」だった
のだ。】
麻生外相(当時)が視察したデリーメトロ1期工事遂行時のコンサルタント
の一員としてご活躍されたオリエンタルコンサルタンツ財津PMは、本件の
成功要因として7つの点を上げている。●納期管理。一例として、デリーメ
トロオフィス内至るところに目標期日までの日数のカウントダウンが表示
されている。●工事費の大幅な増加がない。●環境保全。一例として樹木
を一本切るごとに10本の植樹を義務付けた。●安全管理、作業現場ごとで
の安全管理、安全靴・ヘルメット・蛍光色の作業服の着用を義務付けた。
●品質管理、一例として、各種資機材につき、セグメントごとに品質管理
・モニタリングを徹底した。●関係官庁(中央政府、州政府、裁判所)と
の連携をスムーズに行った。●土地収用・住民移転などに係わる住民対策
が問題なく進んだ。かかる対応が出来た背景には、中央政府と州政府出資
比率を折半として一方に偏らないバランスの中で両者より会社経営につい
て一任を取り付け、且つ株主の協力体制を整えて総裁が意のままに即断即決
して経営を執り行っていることが挙げられる。又、出来るだけアウトソー
シングして有能なスタッフを配置し上意下達の効率の良い組織を作り上げ
た総裁の力量とご人徳。さらに、インド側より高く評価され感謝されてい
る円借款が導入された日印協力の賜物であったことは申すまでもない。
〜 続く 〜
================================
マカイバリジャパンのホームページにも時々訪ねてみてください。
お待ちしております。
http://www.makaibari.co.jp/
ダージリンマカイバリ通信のバックナンバーはこちらから。
↓ ↓ ↓
http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000072500
ダージリン・マカイバリ通信の登録はこちらから。
↓ ↓ ↓
http://www.makaibari.co.jp/meruma.htm
インド・ガネーシャ通信の登録解除はこちらから。
↓ ↓ ↓
http://www.kaijo.com/http://www.kaijo.com/
(ID 0000073045)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
発行人:石井 洋子
発行:有限会社マカイバリジャパン
(マカイバリ茶園アジア・日本総代理店)
〒166-0001 東京都杉並区阿佐谷北5−17−12
tel 03−3338−6718/6719
fax 03-3338-6732
URL http://www.makaibari.co.jp
★紅茶専門店スタッフのブログ:マカイバリ紅茶日記★
「マカイバリ茶園訪問記」
↓ ↓ ↓
http://makaibari.tea-nifty.com/darjeeling/
「デリーの生の情報」
↓ ↓ ↓
http://makaibari.tea-nifty.com/blog/
ご意見、お問合せ:tea@makaibari.co.jp
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



