2008/09/14
★インド・ガネーシャ通信 NO.286 ★
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インド・ガネーシャ通信 NO.286
2008.9.14
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〜インドをもっと知りたい方 必読!!!〜 <2001年8月3日創刊>
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◆インドを旅したことはあるけれど、インドで生活している日本人はどんな
生活しているんだろう。もしかしたら、旅行者の知らないインドを知ってい
るかも!
◇マカイバリジャパンでは、ニューデリー在住20年以上になるニューデリー
オフィスの石井吉浩をはじめ、インドに駐在している日本人の方々が体験し
たインドを、様々な角度からお届けしております。
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こんにちは! マカイバリジャパンの石井です。
昨夜9月13日(土)夕刻にニューデリー連続爆破テロ事件がおきました。
首都ニューデリー中心部の商業地区、ビジネス街の5ヶ所です。22人が死亡、
少なくとも90人以上が負傷した模様との報道です。
大使館からは、緊急連絡網で、事件と安否の電話がきました。インド人の
友人たちからも、「大丈夫?」との電話がはいりましたが、土曜日の夕方
6時前後でしたが自宅にいましたので、安全でした。テレビでは緊急ニュー
スで、人が亡くなったり、怪我をした人の状況が写されており、商店も早
めに店終いとの報道です。異国の地にいますと事件が起きた時の正しい
情報の重要さを実感しました。
≪ジャム・カシミール騒動≫の今日はその2回目です。
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◇◆ ニューデリー駐在員便り ◇◆
byーニューデリー在住 清 好延
≪ジャム・カシミール騒動≫ その2
≪騒動の始まり≫
今年の騒動は、コングレス党の率いる州政府が、5月26日にShri
Amarnath Shrine Board に聖地巡礼団用にと100エーカー(約12万坪)
の回教徒が所有していた土地を提供したことから始まる。
これに反対してthe People's Democratic Party (PDP)が与党を離
脱した。反対の理由は、回教徒の強硬派からの、回教徒の居住地に
ヒンドゥの施設と作ると定住するヒンドゥが出かねず、住民のバラン
スを崩すとのことらしい。
で、州政府は政権の危機的状況を乗り切るために、7月1日にShri
Amarnath Shrine Board に対する土地の提供を白紙に戻した。
しかしこのような手品は敵を変えただけで問題の解決とならず、
ヒンドゥ教徒の強硬派に火をつける格好となった。
騒動が繰り広がった州には、7月1日に戒厳令が敷かれた。当事者
能力を無くしたGhulam Nabi Azad は7月7日に州首相を辞任した。
その結果ジャム・カシミール州は大統領直轄州となった。
以来2カ月に渡り、波はあったが戒厳令が敷かれたまま経過し、
食糧、燃料のカシミール地方への供給も危うい事態となり、ジャム
地方の経済も完全停止の状況となり、膨大な被害を同州にもたらす
結果となった。
その間巡礼団は、地上の騒乱をよそに、粛々と聖地巡礼を続けて
いた。
9月の初めになり、中央政府の思惑もあり、土地をShri Amarnath
Shrine Board に戻すことを主眼とする妥協案を軸に事態は収拾し
つつある。2か月余にわたる騒動にようやく光明が見え初めている。
10日もすれば、同州は正常に戻るという人も出てきている。
しかし、失われた経済活動が旧に復するにはまだ多少の時間はかか
るかも知れない。
年末までには選挙が行われようが、その結果に注目したい。
≪背景≫
インドが1947年に独立して、カシミールの一部をインド領とした。
その際、カシミール地方だけを州として扱うと、回教徒の意向を反
映した州政府がいつもできることになるので、隣の地域のジャムを
合わせて、ジャム・カシミール州として、バランスを取る知恵を絞
り出した。いわば、水と油を一つの瓶に入れた状態となった。
山岳地帯を主とするカシミール地方は、ジャム経由のNH1
(国道1号線)からの補給が生命線である、今回のように、そこを
封鎖されると人道問題が発生しかねない。また、カシミール地方の
特産品である生鮮果物の出荷も止まることになった。カシミールに
はパキスタン側からの補給線があるがそれは国境で封鎖されている
わけである。
中央政府の思惑は、NH1の封鎖が継続すれば、カシミールに対
する食糧燃料などの供給が人道問題として、パキスタン側より行わ
れかねない。これは是が非でも避けたい事態で、また聖地巡礼に傷
をつけたいくないという思惑があった。
巡礼団の最後が完了した時点でなるたけ早くということで、9月
初めがぎりぎりということで時間を読んだ気配がある。
インドにとって幸いしたのは、隣国パキスタンがムシャラフの
大統領辞任劇で、大揺れに揺れ、インド、カシミール問題に真剣に
取り組む余裕がなかったことである。
今回の解決も、時間を味方につけるというインド流の結末かもし
れない。
≪所感≫
インドという舞台に登場する万物は、宗教も含めて、インドと
いう摩訶不思議な場に支配される。
しかし、それに政治という人為的な思惟が加わると、天然自然
のバランスが崩れ、人為的な損傷が起こるということを、今回も
実証したような気がするのである。
ー完ー
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