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リタイヤ後大好きなバリに住みたいためにとうとう家を建ててしまった主婦の記録。雪の札幌から熱帯バリにいつか行ったきりを目指して。

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2007/08/09

バリ札幌行ったり来たり

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     ☆バリ札幌行ったり来たり→いつか行ったきりを目指して☆

vol 143 トランベンの羽賀研二

しばらく前から気がついていたのだがトランベンの浜で羽賀研二が働いている。
さいしょに見たときはどきっとして見つめてしまった。
日に焼けてメッシュになりかかった茶髪、面長でバリ人らしくない西洋風な顔
立ち、頬がそげて寂しげな様子。特にななめ横顔がそっくりだ。
どうして誰も話題にしないのだろう。そうだわここはめっきり日本人観光客が
へったトランベンだから。西洋人は誰も羽賀研二なんて知らないものね。
これがクタならビーチの研二としてすぐにもインターネットで有名になるかも
しれないけど。
本ものの研二は実に残念な人相上の欠点を持っている。
顴骨の脇、法令に近いあたりにまるで金槌で打ち込んだようなくぼみが出来て
しまっている。実際にお会いしたことはないがどの画像を見ても深い陰が出来
ている。若いときからなのか分からないがここは人気と人の引き立てを表すと
ころで人気が出て行く芸人は必ず色よくふっくりと豊かになっていくものだ。
それがあたわっていないということは芸能人を目指したのがまちがい。ジゴロ
にもむいていない。

トランベンの研二はジゴロも目指さず日長いちにち実によく働いている。あの
重いタンクをBCDごとかついで足場の悪いゴロタ石の浜をポイントからポイント
へまた駐車場へ運んでいる。数百mもはこんで30円くらいにしかならないのを
私は知っているので夢にも働いている姿にカメラをむけたりは出来ない。

彼には弟がいてまだごく小さいときから浜でいっしょに働いていた。
実は波と流れが強かった日81歳のM子さんとスノーケルを強行した。おばさん
ダイブマスターの私は流れに勝てずM子さんを曳航してエントリー地点まで戻る
ことが不可能になった。自分の息が上がったり足がつりでもしたらもろとも流
されてM子さんを危険な目にあわせることになる。
意を決してよりによって波の高い地点で「ここでエキジットします」と宣言し
たのは良いが私自身が波にもまれM子さんを水からあげられずに難儀していた。
見かねて走り寄って手を貸してくれたのがその研二の弟だった。ほんとにみっと
もない、いやほんとに有り難かった。私は気が利かなかったがM子さんはあと
でチップをあげていた。

今週トランベンで見かけたその子はかなりたくましくなっていた。兄と同じ重
さのタンクを肩や頭で運んでいる。オートバイを駆ってタンクを運ぶという技
もものにしている。でも10歳くらいか。もちろん学校には行っていない。
この村には送り迎えをして貰って学校に通っている子もいれば小さいときから
ずっと働いている子もいる。
いちばん気になるのは重労働をいとい一発を狙ってサングラスや首飾りをダイ
バーや食事中の観光客に売ろうとしている若者たちだ。その目はさいしょから
諦めている死んだ目だ。
トランベンの素晴らしい海に魅せられてバリ島各地からダイバーを引き連れて
ダイブマスター達がやってくる。タンクから飲み物食べ物まで持参して無料の
海で稼いで帰る。村におちるのは駐車料くらいのものだ。
死んだような目をした若者達やうつむいてひたすら重いタンクを運ぶ少年達の
中から発憤して行くものはないのだろうか。
彼らのうちからプロのダイブマスターが誕生し生まれたときから誰よりよく知
っているトランベンの海を案内してくれたらどんなツアーより信頼できる。

トランベンの羽賀研二は笑わない。弟もあのはじけるバリのこどもの笑顔をみ
せたことがない。

私に出来ることがあったら手がかりをお示し下さい、とアグンの神様にお祈り
している。


洋子 09 aug 2007
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http://members3.jcom.home.ne.jp/peru/

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