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2008/12/04

秘伝-通算237号  - 236号「集中力がなくなった」の反響 -

  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━……・・ ・
  ┃ [プロ編集者による] 文章上達<秘伝>スクール
  ┃ http://www.hiden.jp/
  ┃
  ┃ 通算237号  - 236号「集中力がなくなった」の反響 -
  ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━……・・ ・

   

   § 
   § [プロ編集者による] 文章上達<秘伝>スクール」
   §  〓書籍版金言集 No.001〓
   § 
   § ☆★☆----------------------------------------
   § 
   § 
   § 
   §  語り手、書く主体は、「私」を冷ややかに
   §  距離感を持って見つめられる一つの「視点」
   §  であるべきなのです。
   § 
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   §       
   § ----------------------------------------☆★☆
   § 
   § 『秘伝 <プロ編集者による>文章上達スクール (1)』
   §  290ページ・【質問】オリジナリティって何?より
   §  書籍紹介⇒http://www.hiden.jp/hidenbook/-1.php
   § 



  ┏━━━━━━━━━┳★
  ┃<文章秘伝> 反響号 ┃- - - - - - - 【今回はQ&Aなしの号です】
  ┗━━━━━━━━━┻★

■Q&Aのない反響号ですが、大切なことが書いてあるので読んでください。

■もう12月。1年間は短いですねー。いろいろあったといえば、あったけど、
今年は4〜5冊本を出そうと思っていて、ついに出さずじまい。いろいろ楽しい
こと、やりたいことがあって拡散してしまいました。ぼちぼち仕込んで来年前
半は出版物で攻勢をかけます。みなさんにとってはどんな一年だったでしょう
か?

■12月いよいよ今年最後のゼミ。12月はお題があって『セックス』特集。人の
本質をついたテーマ。楽しいです。そして、打ち上げは忘年会モード、盛り上
がること必至であります。初めての方、この機会にぜひご参加ください。

■今月(11月ゼミ)は優秀作品が4作品でました。みんなゼミの生徒さんですが、
一人一人の作家さんによって味わいは多彩なので、お気に召す作品があるかど
うか。ぜひ読んでみてください。

http://3dsemi.blog18.fc2.com/

■来年1月17日(日)に『読めない書道』教室をやります。これは僕が編み出
した書道で、読めない字から書き始めるという画期的なモノです。
普通の書道とはまったく違うアプローチなので、書道を習ったことがない人、
習っていてやめてしまった人、いま習っている人、それぞれに面白く体験でき
ると思いますよ。
いっしょに書き初めいたしましょう。

 |日時   :2009年1月17日(日)14時より
 |場所   :東京・JR山手線目白駅より徒歩1分
 |      (お申し込みの方に詳しい案内差し上げます)
 |会費   :3,000円(道具は用意します。当日は手ぶらでお越しください。
 |      愛用の筆などがあればお持ちください)
 |お申し込み:準備がありますので、事前にメールでお申込み下さい。
 |      ◆送信要領
 |      [メールタイトル] 『読めない書道』申し込み 
 |      [本文] お名前・年齢・性別・ひとこと(自己紹介など)
 |      [送信先] entry@hiden.jp
 |      
※予定がまだはっきりしないという方も、いちおう申し込んでおいてください。



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 【前号「集中力がなくなった」の反響】



前号、集中力がなくなったという方の質問に、「書くモチベーションが湧かな
いなら、その内面的な原因の声に耳を傾けたほうがいい」とお返事しました。
(自分で2行に要約するとミもフタもありませんな)。
その反響です。


━━━■質問者の方から

質問を取り上げて下さってありがとうございました。「書くことはつねに未知
への冒険」、ドキッとさせられました。何度も読み返しています。いつかお目
にかかったときに、「あの質問をしたのは私です。あれからもずっと書き続け
ています。ありがとうございました」ともう一度お礼を言えたらと想像します。
寒くなりました。お体に気をつけてお過ごしくださいますように。


━■村松コメント

物作りでいうと、プロの職人さんは、商品としてのレベルを確保したら、その
再現性を高くしながら洗練させていくわけです。しかし、アマチュアのうちに、
十分に自分の可能性を試さないで、作風を固めてしまうのは(と想像している
わけですが)感心しません。
固め過ぎないで少しずついろいろなことを試したほうが楽しいでしょう?
いずれお会いするときまで書き続けてください。


━━━■もう一通の反響

秘伝236号「集中力がなくなった」を拝読し、はっとすると同時に、村松様に
とても感謝したい気持ちが生まれましたので、メールを送らせていただきます。

10年ほど前、ある女性向けの情報誌に、店や習い事系スクールや芸能人を取材
して記事を書く仕事をしておりました。毎月何十件もあるのでそれなりの収入
にはなり、海外のレストランやカフェ、ショップのオーナーに会い話を聞くこ
とはとても勉強になり、自身、楽しめることでもありました。

ところが少しずつ、朝に起きられなくなってギリギリに駆けつけるようになり
(店取材は開店前が原則)、以前はその日のうちに下原稿を書けていたのが締
め切り間際まで放っておくようになり、とうとう、取材に答えてくださる店長
さんの声が二重に聞こえるようになり(近いのだけれど遠くでこだましている
ように聞こえる)、夜は眠れず、しまいに、指一本動かすのすら苦痛になって
しまいました。

幸か不幸かちょうどウェブが台頭してきて、街情報を隔週で紹介するような雑
誌は流行らなくなり、いま思えば幸いにも、私はやめることができました。も
しも、雑誌が休刊しなかったら、それなりの収入にもなることだし、自分はだ
らだらと続けてしまっていたのかもしれない、そうなったらどうなっていただ
ろう?
と思うのです。
というのは、そのころはまだ、メンタルヘルス系の情報は世間にゆきとどいて
いませんでしたが、先に私が書いた状態は、今になって振り返ると、どう考え
ても、うつ病の初期症状に他ならないと思うからです。

どうしてそうなったのか。理由がずっとわかりませんでした。ただ、村松様の
メールマガジンを読んで、あのとき、自分はもう、情報記事ではない、新しい
境地を開きたくてたまらなかったのだと、気づきました。わからない、と書き
ましたが、そのときは、自分ではわかったつもりでもありました。どう理由づ
けていたのか。自分には集中力がなくなった、たかだか800字くらいの原稿
を書くのがこんなにもおっくうだなんて、自分は怠け者なんだ、ダメなんだ―
―そう理由づけしていました。

でも、今になって思うのですが、これは「理由」ではありません。書けなくな
ったら、書けない自分を責める前に、なぜ書けないかを冷静に分析しなければ、
本当の「理由」は解明できないのです。

話は飛びますが、今、雨宮処凛さんの「生きさせろ」を読んでおり、そこにも、
「たとえ就職試験に100社落ちてもあなたのせいじゃない。社会の構造に問題
があるのだ、だからそこを、犠牲になった当事者は突いていかなければならな
い」と出ています。「自己責任」、平たく言えば「わたしが悪いの」と思い込
むことは、実は謙虚でも、自分に責任を感じているのでもなく、ある意味、そ
ちらのほうが「逃げ」なのでしょう。(ただ、これは、ある意味、抜けてから
言えること。自分が悪いと落ち込んでいる人に、落ち込んでいることは逃げだ
と論破することはさらに追い詰めることになるので、あくまでもここだけの話
でしょう)

幸い、外からの働きで自分はやめることができ、じっくりと落ち着いて単行本
の編集に取り組めるようになりましたが、これは、自分で「もう自分は店取材
を卒業して新しい道を拓きたいのだ」とわかって行った選択ではありません。
たまたまの、棚ぼたのようなものでした。だから、もしも、今の仕事でも書け
なくなった日が来たら、今度は「怠け者の自分が悪いのだ」と安易な理由づけ
をせず、村松さんが仰った、新しい道を探すための行動に切り替えていきたい
と思っています。


━■村松コメント

こういうふうに応用を利かせて読んでいただけると書いた甲斐があります。

人の内心は、言葉を持たない子どものようなものです。
言葉のない言葉を聞いてやらなければいけません。
そのメッセージを受け取らないでいると、内心は心や身体に信号を送らざるを
得なくなるのです。
その信号すら解読できないでいると、心身に具体的にストップをかけてくるの
です。
この単純な現象の本質がわかっていれば、うつや心因性の病気にならないで済
むケースがかなりあると思っています。

ただ、

>書けなくなったら、書けない自分を責める前に、なぜ書けないかを冷静に分
析しなければ、本当の「理由」は解明できないのです。

この「冷静に分析」というのは言葉の感覚が違います。
分析というのは、言葉ですることです。

内心は言葉以前です。
言葉以前のものをまず感じる。
感じたものを受け入れる。

その単純なことが基礎にあって、言葉でとらえて考えるのはその後です。感じ
たことを素直に受け取りさえできれば、あとのことは自然に整います。
しかし、言葉が先に生まれてしまうと、内心の本当の声を取り違えることがあ
ります。
それも、ただ間違えるのではなく、わざと取り違えるという力が心の中のフィ
ールドでは働くのです(これについてはここでは詳しく書きません。いま書き
下ろしている本のテーマでもあります)

言葉と言葉以前のもの、これは慎重に取り扱う必要があるということです。そ
ういうことを心理学や精神医療の専門家に任せるのではなく、普通の人が自分
で理解しないといけない時代が来ています。
そのテーマでたぶん僕にしか書けない本を書いています。

雨宮処凛さんは、月乃光司さん、田口ランディさんとの朗読会でご一緒したこ
とがあります。「全部社会が悪い」というのは、一つの極論ですが、「全部個
人の責任だ」というもう一方の極論が社会を覆っている現在、その姿勢に、ジ
ャンヌダルクのような清々しさを感じました。

何かと凶悪事件が目立つ昨今ですが、じつは、日本では他殺より自殺のほうが
ずっと多い。自分を責めやすいメンタリティなのです。
今の格差社会の冷淡さ酷薄さはそれに拍車をかけますから、自殺者は減りませ
ん。

個人が自分の内面といつも自然に語り合うような教育や文化にシフトしていか
ないと、日本はますます住みにくくなります。
そのめたにはどうしたらいいか。
最近、僕はいつもそのことを考えています。




       ◎○====ゼミもヨ・ロ・シ・ク!===================○◎

    ◆『文章王の掌編小説ゼミ』 12月度

     課題:セックス
     時間:2008年12月26日(金)
           19時より 2時間程度
     場所:東京都豊島区目白3-2-9-4階
     料金:4,000円(1400字)または 5,000円(2800字)
     詳細:http://www.hiden.jp/semi-2008/

    ◆申込み締め切り 12月19日(金) 
    ◆投稿締め切り   12月23日(火) 

    ※今回は、課題の内容に沿って、完結した1,400字以内、
     または2,800字以内の作品を投稿してください。

       ◎○=============================================○◎



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●質問募集●

えー、皆様。村松恒平です。
質問は全てウェルカムです。

些細な質問/巨大な質問/マニアックな質問/初歩的過ぎる質問/鋭い質問/
鈍い質問/くだらない質問/実際的質問/哲学的質問/個人的質問/普遍的質問/
珍しい質問/陳腐な質問/具体的な質問/抽象的な質問/短い質問/長ーい質問

などなど、あらゆる質問をお送り下さい。 oshiete@hiden.jp

冒頭に「●質問●」と書いてください。
質問は無料です。送られてきた質問は、無記名とさせていただきます。
都合により、長さ、表現などをアレンジする場合があります。
また村松の著作などに流用させていただく場合があります。
ご承知おきください。

この企画の成否はひとえに質問にかかっております。
よろしくご支援のほどをお願いいたします。

●感想等は、こちらにお送りください。お待ちしております。 fan@hiden.jp

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[プロ編集者による] 
       文章上達<秘伝>スクール 通算237号 2008/12/04 発行
 講師兼編集責任者:村松恒平
 発行:文章学校 http://www.hiden.jp/
 Copyright (c) 2001-2008 村松恒平 All Rights Reserved. 禁複製。
 転載・紹介ご希望の方はメールにてお問い合わせください。
 info@school.club.ne.jp

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