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2009/10/21

HOMELESS NEWS NO88

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  TOKYO      東京路上生活情報メールマガジン
  Homelesss    tokyo homeless NEWS(HOMELESS NEWS)
    ∈≡≡≡≡≡≡≡∋
 N E W S        2009.10.21          第88号
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           またもや遅刊申し訳ありません。

● 目次 ●――――――――――――――――――――――――――――――

 1)東京都が第2次実施計画を発表
 2)住宅手当緊急措置事業が開始
 3)シェルター、巡回相談員の増員は未だ未実施
 4)かさいの雑感(その17)
 5)ボランティア募集日程表


1)東京都が第2次実施計画を発表――――――――――――――――――――

 10月15日、東京都は「ホームレスの自立支援等に関する東京都実施計画(第2次)
」を公表しました。それに先立ち9月25日、都は「素案」を発表しパブリッコメント
を募集。パブコメ件数は何と6件とほとんどの人が関心がないのか見事なまでの低調
ぶりで、原文をほぼ変えずにそのまま本計画として発表しました。
 そもそもこの「計画案」はひどいものでしたが、その関心もまたひどいもので、一
体世間を賑わせている諸問題は何なのかと、真面目に反応している私たちなどは、本
当にコアな存在なのだなあと思い知った次第であります。
 まあ、そもそも前回の「実施計画」発表時は「ホームレス地域生活移行支援事業」
と云う目玉対策のお披露目もあり堂々としたものでしたが今回は2年前に都区で決ま
った「路上生活者対策事業再構築について」(所謂「再構築案」)をベースにした(
せいぜい評価して地味な改編)だけに、目玉がないどころか、好景気時に改編したも
のをどのように今の現状に当てはめていくのかが不鮮明なままなので、相当自信がな
かったのか、こっそりと発表し、あっと云う間にパブコメを閉めきった感があります。
 東京におけるホームレス対策は、確かに全国に先駆けた大きな事業を展開していま
す。その軸となっている自立支援センターなどは実績ともども誇って良いものがあり、
これまで多くの仲間が利用し、自立の足がかりにしてきました。地域生活移行支援事
業もまたしかりです。もちろんそれを軸に「再構築」は検討されたのでしょうが、如
何せん時期が悪すぎました。そのまま路上生活者数も減り続ける事が前提となれば、
それも「あり」だったかも知れません。しかしながら、昨年来の不況の嵐で路上生活
者数は増加、それに加え「予備軍」の存在がクローズアップされと、ホームレスを巡
る課題は複雑怪奇化しました。
 もちろん、景気循環は今後もあるでしょうが、景気が良い時期にも対応出来、また
悪い時期にも対応できなければ、これは本当の社会施策としてのホームレス対策とは
呼べません。その前提がない事が、今回の「ひどい」実施計画に現れています。
 何も予算を増やせと言っているのではなく、たとえば現在の緊急一時保護センター
なり自立支援センターなりが「予備軍」に占拠されつつある(その影響で旧来の路上
生活者が使えなくなりつつある)のは、東京における入所の仕組みが「福祉事務所」
にあって、「巡回相談センター」にない事が起因しています。これを「巡回相談セン
ター」に一定の権限を与えるならば、本当の路上生活者がより利用できる仕組みに変
わります。第一義にホームレス状態になった人々の自立を支援するのが「ホームレス
自立支援法」の基本であり、旧来のホームレス対策が「予備軍」に荒らされる構造は
徹底して避け、「予備軍」は「予備軍」に対する施策を構築するのが通常の考え方と
思うのですが、こういうちょっとした改良点を明確にせず、諸施策をぶつ切りにした
ままの現状では、「路上生活者対策事業再構築について」で言われている有効かつ効
率的な対策がどちらに対しても望めません。
 いずれにせよ、この実施計画素案発表後の東京都との話し合いでは、これらの課題
については「走りながら考える」との事でしたので、オリンピック誘致敗北後の都政
の中でも重要な課題である事を認識してもらい、東京都には足が折れるまで走っても
らうしかないようです。

 実施計画全文はこちら
 http://www.metro.tokyo.jp/INET/KEIKAKU/2009/10/70jaf100.htm
 連絡会のパブリックコメントはこちら
 http://www.tokyohomeless.com/Untitled-jissikeikaku.html


2)住宅手当緊急措置事業が開始―――――――――――――――――――――

 第2セーフティネットと呼ばれている「住宅手当緊急措置事業」が東京においても、
10月からまずは相談から、下旬から貸付が開始と、各区、各市で開始されています。
 新宿においても、今月13日から「新宿消費センター」を窓口に相談業務が開始され、
それに合わせて路上のチラシ等での宣伝を続けたせいもあり、そこそこ当事者の方も
相談に行っています。 
 近年リストラにあい路上生活に至ってしまった仲間にどこまでこの制度が有効なの
かは、これからじっくりと検証をしなければならないようですが、既存の福祉制度と
は違った観点からの施策なだけにおおいに注目をさせてもらっています。
 本当かどうかは知りませんが、都の「実施計画(第2次)」にも、「東京都の民営
借家のストックは約200万戸あり、うち家賃月額5万円未満の低家賃住宅は、全体の
13.5%、約27万戸を数えます。一方の空家率は10.8%(区部で11.2%、東京都心3区
で12.6%)です。(データは平成15年住宅・土地統計調査、総務省)」と書かれてあ
り、実施計画でも「低家賃住宅の確保」は中身はなくとも表題にはあがっています。
都内の低家賃住宅の情報は地域生活移行支援事業で既に都は集積しており(まさか、
捨ててはないであろう)、それを上手にマッチングさせれば、住宅難と言われている
東京においてもこの「住宅手当」は理屈上は有効に働く筈です。これら条件整備をど
こまでやれるのか?手続きの全てを相談者任せにせず、身分証明書確保のためのシェ
ルター等の活用、また肝心の住宅確保のため、低家賃住宅の情報提供など、一定の追
加した支援を加えるだけで可能性も膨らみます。
 「不況にあえぐ予備軍」や「最近失職した路上生活者」に「せめて屋根くらいは」
と設計された緊急措置事業である以上、半年後の自立支援がどうかと云う点を除いて
も、これから寒くなる時期に、それこそ、せめて「屋根」まで行き着けるよう、単に
国から押し付けられた事業と思わず、東京都や各自治体においてもしっかりと気配り
をもって運営してもらいたいものです。
 そして、もしそれが有効ならば、緊急対策から恒久対策への道筋も明確にしていく
べきでしょう。


3)シェルター、巡回相談員の増員は未だ未実施――――――――――――――

 前号から言っている、国の補正予算による「シェルター」増設、「巡回相談員」増員
の計画は、東京都において未だ実施されず、聞くところによれば11月当たりからとの情
報となっています。 
 しかしながら、どうもこの「シェルター」国が10/10出してくれるからと、しっかり
とした議論もしないまま、それこそ「予備軍」対応の短期宿泊所(生活保護の待機場
所?)にしかならないような懸念がついてまわります。つまり、東京都においては「巡
回相談」とはセットにならず、旧来通り福祉事務所の窓口で、結局は不足がちな宿泊所
の代替、行政依存度が高い若年層が利用し尽し、それに終始してしまう懸念です。
 本当にシェルターが必要な人々はどのような人々なのか?限りある資源を利用する場
合はそのような議論も必要です。そりゃ、誰でも彼でもにしたいでしょうし、福祉事務
所からすれば押し寄せて来た相談者の振り分けをじっくりするのではなく(実際は物理
的にそのような機能が麻痺している事務所も多い)、空いている場所にポンポン入れる
しかないのはせめてもの人情なのかも知れません。しかし、そんなんで本当に良いのか
と思うのであります。もちろん「予備軍」の中にも必要とされる人もいるでしょうし、
旧来の路上の人々の中にも必要としている人、必要としていない人がいるでしょう。こ
れを精査せず、依存度の高いもの勝ちとか、大きな声を出したもの勝ちにしていたら、
それこそ格差を広げるだけです。何らかの基準が必要なのであり、そのための真剣な議
論が必要なのです。
 「入り口のアセスメント問題」は東京都や特人厚が問題意識をほとんど持たずに来た
問題ですが、「予備軍」を巡るいろいろな施策が乱立している今、現場はまさに「アセ
スメント機能」を求めている事を自覚すべきでしょう。そして、同時に緊急支援の乱立
を整理する事が、追加の新規緊急支援ではなく今、最も求められている事です。
 政権維持であると、問題回避であるとか、政治や役所の都合で変質されるような緊急
施策の乱立であれば、この国はロクな国にはならないでしょう(お前みたいな奴に言わ
れたくないと思うだろうが)。


4)かさいの雑感(その17)――――――――――――――――――――――――

 時代の大きな曲がり角に居ながら、現場で地道にいろいろな事をやっていると日々
のニュースがまるで拷問の合図のように聞こえる時がある。空中戦は空中戦でやっても
らいたいものだが、その火の粉は下へ下へと舞い降り、たとえ空の下が真っ赤赤になっ
ても空中戦の人々は意に介しない。
 
 アルミ缶のキロ単価は80円まであがったが、また75円に下ったなんて話しを路上のお
じさん達としていると、路上の喜怒哀楽はこう云う小さな経済の値動きで決まるのだろ
うなとほくそ笑んだりしている。生きる事が辛いであるとかは今始まった話しではなく、
ずっとこの世の底辺はこんなものであったし、これからもこんなものでしかないのであ
ろう。毎朝、そんな働くおじさん達と最近良く出会う。雑業生活が長くなっているのか、
皆颯爽としていて、決して生活を苦にしている風ではない。こう云う姿が、一生懸命生
きていると云うのだろう。一日、一日を生きると云う事は収入の多寡の問題ではないの
だと私らは彼等から学んだ。まあ、常雇用も良いのかも知れないが、「この年でいまさ
ら常雇用になったって」と云う声は根強い。生きていこうとする環境はそれぞれ違う。
しかし、一生懸命生きている人々を上から十把ひとからげに上からの視点で見るのはい
かがなものかとも思う。支えると云う意味が最近の風潮はまるで違うのではないかとも
思うのである。
 そして、季節は秋から冬である。この冬もそんな仲間が路上で生き抜こうとする意欲
を、冬の季節から守りたいと思うのである。自然の力にだけは気力では乗り越えられな
い。路上の人々と共に総力戦で支え抜く、そんな季節でもある。

 最近とある閣僚が「ハローワークに福祉事務所を」と言った。聞いた時は開いた口が
塞がらなかった。どうせ緊急対策でハローワークに保護申請書を置く(もしくは相談員
を配置する=更なる労働行政の肥大化、今国家戦略として必要なのはハローワーク=訓
練、給付、紹介の部分を肥大化させる事ではなく、雇用を創り出す開発の部分である)
事ぐらいしか出来ない(結局は福祉事務所に労働問題の矛盾を押し付けるだけ)くせに、
それをいかにも失業対策だと言わんばかりである。地方分権と闘うと言うのであるなら、
それこそ東京都が言うよう肥大化した労働行政を再編スリム化し、地方に権限を委譲し、
「福祉事務所にハローワーク」が、よほど真っ当で現実的な考え方である。
 このようにまったくもってチンプンカンプンな事にいちいち怒っていたら、我が身が
持たない。もう最近は深刻には考えないようにしている。そんな事を考えるより一生懸
命生きている人々に寄り添っていた方が、民衆の力を感じられるだけよほど楽しいし、
明日が見えて来そうな気がする。

 この世にはまるで別の世界が二つあり、それは決して融和されないのであろう。
 
 それはそれでも良いと思うようになった。


5)ボランティア募集日程表 ―――――――――――――――――――――――


「ボランティアをしたい…」「でも、どんな風に始めればいいの?」「何か出
来ることないかな…」路上支援はいつでも、誰でも始められます。一度どんな
ものかを見学でも構いませんので見に来て下さい。

毎週月曜日     8:30~ 夕方  /新宿区役所福祉付き添い
毎週水曜日      18:00~19:30/高田馬場地区夜回り
毎月第2第4土曜日  15:00~18:00/池袋炊き出し
毎月第2日曜日   10:00~12:00/戸山公園医療相談会
毎月第2日曜日            19:00~20:00/中央公園医療相談会
毎週日曜日               18:00~19:30/新宿炊出し
毎週日曜日      19:30~21:30/新宿駅周辺夜回り

☆待ち合わせ場所など問合せTEL:090-3818-3450(笠井)
mail:shinjuku@tokyohomeless.com
http://www.tokyohomeless.com/


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