2010/01/22
HOMELESS NEWS NO90
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
TOKYO 東京路上生活情報メールマガジン
Homelesss tokyo homeless NEWS(HOMELESS NEWS)
∈≡≡≡≡≡≡≡∋
N E W S 2010.1.22 第90号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
遅ればせながら、本年も宜しくお願い致します。
● 目次 ●――――――――――――――――――――――――――――――
1)第16次新宿越年へのご協力ありがとうございました。
2)必要量に達したため冬物衣類の受付を中止しました。
3)東京都の失敗
4)かさいの雑感(その19)
5)ボランティア募集日程表
1)第16次新宿越年へのご協力ありがとうございました。―――――――――――
ここに来てようやく冬らしくなった関東地方ですが、年末年始は暖冬のままで、
例年よりも楽な第16次の新宿越年の取り組みでした。
勿論、何事もなく無事に終了しました。ご協力頂いた皆様、本当にありがとうご
ざいました。
気温の差と云うのは実に面白いもので、暖かいと朝起きてすぐにテキパキと動け
ます。しかも16年もやっている恒例行事なのでやるべき事はだいたい分っています。
年末27日の物資搬入から実に気持ちが良いくらい、連絡会の当事者スタッフが動い
てくれ、都庁の真下の新宿中央公園に越年拠点があっと云う間に完成しました。炊
き出しも初日の夜から準備を進め、初回は440名の実数でスタート。増えた増えた
と言われてましたが、実際は昨年とだいたい同じ人数。翌日から昼、夜の炊き出し
の中、多い時で502名、少ない時でも237名、延べ人数8日間で5205名(平均昼324
名、夜367名)の仲間が年末年始の炊き出しを利用してくれました。
そのためのお米、食材なども全国各地から毎日のよう届き、例年よりも充実した
サービスが提供できたと思います。実際はお替わり用など実数の1.5倍以上は作って
おりますので、トータルで8519食も作った計算となります。28日にはアントニオ猪
木さんのグループが昼飯を提供。昼の猪木さん本人の登場で大声援。猪木さんも仲
間ひとり一人に檄を飛ばしてくれました。9年目となるこのイベントも、もはや恒例
行事。励まし、励まされの関係です。
衣類、毛布の提供は当初4日間程度の予定が、予想以上に集まったため連日昼の実
施に変更。衣類の分別から、店開き、そして提供を仲間が率先してやってくれ、防
寒対策もばっちりでした。
医療テントも29日からボランティアの医師や看護師さんがそこに詰め、24時間体
制を素早く整えます。今年は夏まつりで公評だった「鍼灸治療会」も2回実施、足
腰の弱くなった仲間が毛布の上に身体を伸ばして治療を受けました。集中的な医療
相談会も中央公園、戸山公園で4回実施しました。今年は救急搬送も2回だけと重篤
患者が少なく、越年拠点に緊迫感が走る事なく落ち着いた医療相談体制が取れまし
た。勿論、年明けの福祉行動で通院が必要な仲間は福祉から病院につなげ、アフタ
ーケアを現在している所です。病人が少なかったのは単なる暖冬のせいか、それと
も普段の健康管理が徹底されたのか、いろいろな説がありますが無事がなにより。
とりわけ健康問題は冬場の大きな課題ですので、ホッとしている所です。
パトロールもボランティアの方々と、中央公園、新宿駅周辺、戸山公園、高田馬
場駅周辺と昼間、夜間、深夜に実施。新宿越年の行事を新宿区内で野宿する仲間に
くまなく情報提供し、また、現場の色々な相談にも耳を傾けました。
イベントなども29日の越年コンサートから開始。機材の故障が相次ぎ、出演者の
皆様にはご迷惑をおかけしましたが、飛び入りの方含めて3日間で8組の方が出演し
てくれ、仲間に癒しと励ましを送ってくれました。大晦日の年越しイベントに続き、
年明けは2日に餅つき大会を行い、ここにも飛び入りの大道芸人君が来てくれたり、
さすらい姉妹の皆さんの路上劇があったりと新春の宴を盛り上げて頂きました。
日々の暮らしが苦しいからこそ、笑顔を絶やさず、励ましあい、共に生きる。新
宿越年はそんな越年です。そんなエッセンスが参加して下さった方々に少しでも届
けられたなら幸いです。
参加してくれたボランティアの皆さん、どうもお疲れさま。そして、支えてくれ
た支援の皆さん、どうもありがとうございました。
(更に詳しい報告は、次号の「連絡会NEWS」で報告致します。)
2)必要量に達したため冬物衣類の受付を中止しました。―――――――――――
そんなこんなで越年が終わり、冬本番の1月、2月の時期となり、いつもなら更
なるご支援をとなるのですが、幸いな事に、毛布、衣類関連、そしてお米もまだま
だ沢山残っております。年間を通し実に多くの支援が寄せられているので、物資が
豊かな年もたまにはあります。必要量以上物資を集めても、それはそれで「もった
いない」し、そもそも連絡会倉庫で収納できる許容量もあります。なので、追加の
冬物衣類、毛布、お米の寄付につきましては誠に勝手ながら、中止させてもらって
います。衣類等の募集再開は、倉庫の入れ替えが終わる3月を予定しております。
新宿の路上支援はこの冬に限ってはどうにかなりますので、それよりも大変なハ
イチの人々などに目を向けて頂けたら幸いです。
3)東京都の失敗―――――――――――――――――――――――――――――
まるで、設計図なしに建物を建ててしまったかのような感がある。
何の事かと云えば、パフォーマンス優先で年末年始に急遽実施した所謂「公設派
遣村」の事である。
勿論、国や東京都が大規模施設を設置し、失業して居住が不安定な人々の自立へ
の足がかりとする施設として運営実施する事を「無意味」であると言う人はあまり
居ない。その意味では、東京都は今回、世論から期待されていた事を当然のように
やった、ないしは国の要請に潔く応じたに過ぎない。
しかしながら、この種の施設運営は当然ながら箱物を用意したからと云って、そ
れで済むものではない。「どのような人」を「どのような条件」で「いつまで」
「どのようなサービス」で入所させ、かつ「どのような効果」を求めるのか?こん
な当たり前の事をしっかりと設計をしていかなければ、思うような「効果」は生じ
ない。年末年始の間、施設運営をするまでは良かったものの、施設運営に当たって
の前提(設計)がまるで目茶苦茶であったが故の失敗と言えるだろう。
この事業の対象者もいつの間にか変わった。12月21日付「福祉保健局生活福祉部
生活支援課」の報道発表では「都内に生活実態があり」尚且つ「求職中の方」で
「住宅手当等の申請をしているものの、年末まで住居が確保できず」「年末年始の
生活が困難な方」で希望する者は、1月4日まで「生活総合相談」=「職業相談」
「健康相談」「住宅相談等」を目的として、宿泊、食事の提供のある施設に入居が可
能なサービスとして発表がされた。これが発表された時は、これはこれで必要なのか
と思ったが、25日付の報道発表では、担当部署も「福祉保健局生活福祉部計画課」に
何故か変わり、また、対象者も「求職中で」「都内に生活実態のある住居・生活に困
窮している方」に簡略化された。そして、これに呼応するよう、この対策に連動して
いたと思われる労組系民間団体が「住いのない方に年越し支援」「手続きは簡単」
「アパートが決まるまでは、宿泊援助あり」「所持金が底をついた方には生活保護申
請を援助」など、いかにも誰でも利用出来るかのようなチラシをハローワーク前やら
炊き出し現場、果てまたホームレス支援団体のパトロールに紛れ込み大量に配布した。
支援対象者の条件があれよあれよと言う間に緩くなり、求職中でない人も窓口で登
録さえすれば良くなり、都内に生活実態のない人も生活実態があると口で言えば良く
なり、ホームレス対策ではないと明言しておきながら、情報がホームレスの現場に瞬
く間に入り、いつの間にやら「誰でも彼でも」となり、果ては路上に遊びに来た生活
保護を受給中の人まで入所させている始末。
「生活相談」をすると云っても、「相談能力」と云うものがあるのだから「誰でも
彼でも」相談出来る筈はないし、急遽雇われたアルバイトがそんなに多くの相談を抱
えられる訳もない。民間団体が勝手に動いたと云うのであれば、「窓口」で制限すれ
ば良いものを、これまた何故だか来た人(電話をして来た人)を右から左へとほとん
ど入れてしまったようだ(中には、ハローワークの窓口で断られたと云う人も居たよ
うだが、その選別基準は良く判らない)。
「入り口」がこのようなハチャメチャさであれば、後は追って知るべし。入所中は
「相談」もままならず、報道されている通り「2万円の持ち逃げ騒動」やら「病死事
故」などが相次ぎ、結果、就職どころではなく、残った人々の大半は生活保護、しか
も今回も「特例」で割り振りを基礎自治体に押し付けてお終い。
「入り口」や「入所中」の混乱をどうにか収拾しようと、残った人々の「出口」だ
けはどうにかこうにか確保し、形だけは整えたに過ぎない。
国が悪いんだか、東京都が悪いんだか、民間団体が悪いんだか、受託団体が悪いん
だか、その関係がどのようになっていたのか知らぬので何ともコメントをしようもな
いが、少なくとも東京都が特別区と共同で実施して来た長年の路上生活者対策の歴史
からは何も学ぶ事もなく、何の教訓も生かされる事もなく、地場や末端自治体で懸命
にホームレス支援をしている人々からすれば、まったく迷惑千万な失敗をしでかして
しまったのが今回の「公設派遣村」である。
制度が悪くしっくり来なければ、皆、逃げる(トンコする)のである。利用者の
「質」を言う前に、今回の事業を企画し実行した人の「質」を問うべきであろう。
4)かさいの雑感(その19)―――――――――――――――――――――――――
かつて某公園にテントが沢山あった頃、調子が悪いのになかなか病院に行かない仲
間がいた。近隣の仲間や、親しい友人や、支援者やらが説得しても「大丈夫だよ」の
一点張り。確か50代前半で、それまでは身体を使いながら働き生活をしていた仲間だ
ったのだが、調子が宜しくないのでそれも休みがちで、しまいには周辺の仲間に食べ
させてもらっていたようだ。そんな訳で周辺の仲間が騒ぎ出し、何とかせめて病院に
行かせようと躍起になっていたのである。
結局、その仲間は救急車にも乗らず、テントの中で静かに息を引き取った。
路上には良くあるやり切れない話しだが、これには後日談があった。
生前、親しい友人に彼が漏らした事には「俺は役所に借金がある」、だから「役所
には行きたくないし」「病院に行っても役所が来るのですぐバレてしまう」から、
「病院には行かれない」と言うのであった。
当時、路上生活者対策として「越冬対策」と云うものがあった。その舞台も今回
「公設派遣村」に使われた「なぎさ寮」であった。この「越冬対策」は身体を休める
のが目的の、2週間の宿泊援護を中心とした施策であった。この「越冬対策」の枠組
みの中に「再就職支度金」と云う、住み込み仕事が決まった者には現金を支給すると
云う仕組みが加わった年があった。確か、一年か二年で止めてしまった制度であった
と記憶しているが、亡くなった彼は以前この制度を利用し、現金を得た。そして友人
の談によれば、そのまま仕事に行かずにテントに戻って来た。これが彼の言う「借金」
であった。今回の騒動のようばらまいた訳ではなく、当時はそれなりの書類審査等が
あったのであろうが、現金が出るとなると「裏」の方法もすぐさま「開発」される。
どういういきさつがあったのかは今や不明(もしかしたら、飯場に行ったは良いが何
らかの理由で採用されなかったのかも知れない)であるが、この制度を利用した結果、
「借金がある」と思わせ、役所に行けば「返済を迫られる」と勘違いをさせ、結局は
病気治療さえ阻害させてしまったようである。
「お金は働いて得るものだ」そう思う生真面目な人に限って、不正を働いて得たお
金でも、色々な制度から出るお金でも、「いつかは、働いて返済する」と云う意識が
強い。お金は必要だけど、その出所(理由)に本人は決して納得していないのである。
持ち逃げと云えば、お金がすぐに出る生活保護費関連の「持ち逃げ」は良く聞く話
しでもある。「敷金礼金」の持ち逃げ、「保護費」の持ち逃げ。制度が他の諸施策よ
りしっかりしていると思われている生活保護制度でも、福祉事務所はそんな事に日々
苦慮し、対策をあれこれと講じている。それを今回、どの制度から出てきたお金だが
は判らぬが、東京都は「悪質な者には返還請求をする」と宣った。一体どうやって返
還してもらうのか見物であるが、そんな「取り立て」を言うようなら、よほどのプロ
以外は恐れをなして二度とこの種の制度を使わなくなるであろう。利用者バッシング
よりも、お金を渡す「理由」をどのように説明し、どのように一人一人に「納得」し
てもらったのかの検証をした方がよほど建設的である。納得のいかないお金などすぐ
に使ってしまうのが当然である(私など定額給付金などすぐに無駄遣いしてしまった
〜笑)。
勿論、税金の支出なので、国民、都民は納得しないであろう。なので、この事業の
担当者がポケットマネーで反省を込め返還すれば良いだけの話しである。高い授業料
であるが、良い経験をしたと思うしかないだろう。
5)ボランティア募集日程表 ――――――――――――――――――――――――
「ボランティアをしたい…」「でも、どんな風に始めればいいの?」「何か出
来ることないかな…」路上支援はいつでも、誰でも始められます。一度どんな
ものかを見学でも構いませんので見に来て下さい。
(年末年始のボランティアもあります)
毎週月曜日 8:30~ 夕方 /新宿区役所福祉付き添い
毎週水曜日 18:00~19:30/高田馬場地区夜回り
毎月第2第4土曜日 15:00~18:00/池袋炊き出し
毎月第2日曜日 10:00~12:00/戸山公園医療相談会
毎月第2日曜日 19:00~20:00/中央公園医療相談会
毎週日曜日 18:00~19:30/新宿炊出し
毎週日曜日 19:30~21:30/新宿駅周辺夜回り
☆待ち合わせ場所など問合せTEL:090-3818-3450(笠井)
mail:shinjuku@tokyohomeless.com
http://www.tokyohomeless.com/
◆「HOMELESS NEWS」へ情報を掲載するには――――――――――――――
本メールマガジンに情報の掲載をご希望の団体、個人は、rojuku@d9.dion.ne.jp
まで情報をお寄せください。情報の受け付けは、電子メールでのみ行っています。
○以下のフォームの必要な項目の内容をお送りください。「タイトル」と「主催」
は、必ず入れてください。
○ウイルス対策のため、添付ファイルは使わないようにお願いします。
○お寄せいただいた情報は、こちらで編集させていただきます。また、紙面の都
合で掲載のご希望に添えない場合もありますのでご了承ください。
【情報提供用フォーム】★イベントタイトルなど-----イベントなどについての簡
単な説明-----☆とき☆ところ☆参加費☆定員★主催☆申込み☆申込み締切☆問合
せ☆その他TEL:FAX:http:e-mail:
※みなさんからの「路上おすすめ情報」もお待ちしています!
◆購読の申込みと解除―――――――――――――――――――――――――
○「HOMELESS NEWS」の購読の申込み/解除は、次のURLからお願いします。
http://www.d9.dion.ne.jp/~rojuku/news.html
○「HOMELESS NEWS」の購読を申し込まれますと、自動的に「ウイークリー
まぐまぐ」が配信されます。配信中止をご希望の方は、次のURLで手続きでき
ます。
http://www.mag2.com/wmag/
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
HOMELE SS NEWS
東京路上生活情報メールマガジンtokyo homeless news
毎月適時発行
■発行■東京路上生活情報メールマガジン発行委員会
NPO新宿ホームレス支援機構
新宿連絡会
ろじゅく編集室
■編集責任者■ 笠井和明
TEL:090-3818-3450
http://www.d9.dion.ne.jp/~rojuku/news.html
e-mail:rojuku@d9.dion.ne.jp
■路上支援カンパ先■郵便振替口座00160-6-190947「新宿連絡会」
◇◆本マガジンの無断転載は固く禁じます◆◇



