2008/09/05
ふらっとプレスNo.362【特集:刑務所出所者の就労支援】
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ふらっとプレス 2008/09/05発行 No.0362 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ http://www.jinken.ne.jp 人権をもっとやさしく、もっと身近に……。 ニューメディア人権機構がほぼ週に一回、 人権に関する情報をお届けするメールマガジンです。 =================================== ┏━━━━━━━━━━┓ 特集 ┗━━━━━━━━━━┛ >>>■■ 刑務所出所者の就労支援 ■■<<< >>>■■ 「ソーシャル・インクルージョン」を考える ■■<<< ★刑務所出所者の就職を支援するため法務省は年度内に、地元経済団体や企業 が参加する就労支援の協議会を全都道府県に設置することを決めました。出所 後の再犯率が高い無職者を減らす方策で、再犯防止に向け産業界と連携する初 の試みとなります。 ★保護観察期間中の再犯率(06年)は、有職者の7.6%に対し、無職者は 40.4%と5.3倍に上ります。求職しても就職できない出所者が、年に約 9000人いるとされ、法務省は無職者の解消が再犯防止に不可欠としていま す。 ●刑務所出所者:就労支援の協議会を全都道府県に設置へ (毎日新聞 2008/08/11) http://mainichi.jp/select/jiken/news/20080811k0000m040042000c.html ●出所者の就職支援、経済人がNPO 再犯防止へ一役 (日経新聞 2008/09/03) http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080903AT1G0103B03092008.html ●満期出所者対象の施設創設へ 法務省、再犯防止に就労・定住促す (産経新聞 2008/04/05) http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/080405/trl0804050109001-n1.htm ★法務省が福島市に建設した仮出所者向けの施設「自立更生促進センター」を めぐり、周辺の住民らが付近に学校が数多くあることを理由に開所に反対する 運動を展開し、問題は新たな局面を迎えようとしています。 ★「自立更生促進センター」とは、身元引受人がいない受刑者の仮出所のため の宿泊施設で、入所者は約3カ月間、保護観察官の指導で就労や再犯防止の支 援・指導を受けます。 ●ことば:自立更生促進センター(毎日新聞 2008/07/26) http://mainichi.jp/area/fukushima/news/20080726ddlk07010184000c.html ★法務省によると、同センターは8月末の開所を予定していましたが、地元の 理解が得られるまで開所を延期することを決めています。法務省と福島保護観 察所は、住民を対象にした説明会の開催や、施設内部を住民らに公開するなど して、開所への理解を求めています。 ●自立更生促進センター:初の施設見学会 住民17人説明受ける /福島 (毎日新聞 2008/08/26) http://mainichi.jp/area/fukushima/news/20080826ddlk07010283000c.html ●自立支援施設を公開 住民の不安解消に躍起 福島 (河北新報2008/08/26) http://www.kahoku.co.jp/news/2008/08/20080826t63021.htm ●住民対象に初の説明会 福島自立更生センター問題で (福島民報 2008/08/22) http://www.minpo.jp/view.php?pageId=4107&mode=0&classId=&blockId=2253009&newsMode=article ★しかし、開所に反対する会のメンバーらは、福島市に「学校により説明会の 有無が分かれ、知りたい情報を得られない保護者がいる」と全学校での説明会 開催を要望しました。 ●自立更生促進センター:福島市教委、説明会希望に対応 /福島 (毎日新聞 2008/09/03) http://mainichi.jp/area/fukushima/news/20080903ddlk07010339000c.html ★また、同メンバーらは法務省で保岡法相と面会し、「文教地区で施設を運営 すれば、住民の不安、反感をあおり、本来の目的である入居者の自立更生の障 害にもなる」などとして、開所中止を求める要望書を提出しました。 ●福島・更生施設 開所中止要望書を保岡法相に提出 (河北新報2008/09/05) http://www.kahoku.co.jp/news/2008/09/20080905t63042.htm ●福島の自立更生施設 住民が法相に中止の要望書を提出 (朝日新聞 2008/09/05) http://mytown.asahi.com/fukushima/news.php?k_id=07000000809050002 ★住民の反発の背景には法務省の説明不足のほか、住民との認識のギャップが あると指摘する声もあります。 ●オフタイム:議論を尽くして /福島(毎日新聞 2008/08/29) http://mainichi.jp/area/fukushima/news/20080829ddlk07070220000c.html ★病気や障害のある人、社会的なハンディキャップを抱えた人を、排除するの ではなく受け入れようとする「ソーシャル・インクルージョン(社会的包摂)」 という考えがあります。少年院や刑務所などを出た人の社会復帰をサポートし ていこうとすることもそのひとつです。 ●更生、社会の支えが生命線(朝日新聞 2008/08/21) http://mytown.asahi.com/fukushima/news.php?k_id=07000150808190002 ★連続殺傷事件などをメディアが繰り返し大きく取り上げることによって、多 くの人びとは「犯罪は増加、治安は悪化」という偏ったイメージをを持ってい ますが、精緻な犯罪統計分析で知られる龍谷大学法科大学院教授浜井浩一さん は、それが「事実なき神話」だと真っ向から反論します。 ●「社会的弱者が"不審者"?」浜井浩一さん(ふらっと) http://www.jinken.ne.jp/other/hamai/index.html ★自らも受刑者として刑務所で過ごした経験のある山本譲司さんは、入所者は 「懲りない面々というような受刑者が1〜2割、8〜9割は社会の中に居場所 がなく、孤立し、排除され、不幸にして罪を犯すに至ってしまったような人た ちだった」と語っています。 ●「罪を犯した障害者も共に暮らせる社会を」山本譲司さん(ふらっと) http://www.jinken.ne.jp/other/yamamoto/index.html ★「更生」とは「生き返ること、立ち直ること」です。立ち直る力のある出所 者を企業や地域など社会全体でサポートすることによって、出所者は生活基盤 を再生することになるでしょう。その結果として再犯率が下がるということは、 もっとも歓迎すべきことではないでしょうか。 >>【関連記事】<< ●受刑者と面談 更生指導に(朝日新聞 2008/09/04) http://mytown.asahi.com/yamaguchi/news.php?k_id=36000470809040015 ●更生保護施設:社会福祉士を配置へ 出所高齢者ら支援 (毎日新聞 2008/08/31) http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080831k0000m040096000c.html ●就農研修施設:元受刑者の社会復帰支援、来年度から受け入れ /茨城 (毎日新聞 2008/08/31) http://mainichi.jp/area/ibaraki/news/20080829ddlk08010089000c.html ●出所者:政府、総合復帰策策定へ 全国に「支援センター」 (毎日新聞 2008/08/28) http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080828dde041010053000c.html ●更生へ向け就労支援 富山保護観察所、経済団体と協議会 (北日本新聞 2008/08/27) http://www.kitanippon.co.jp/contents/knpnews/20080827/14595.html ●高齢出所者の生活を後押し 支援センターや 専門官など新設 (読売新聞 2008/08/07) http://job.yomiuri.co.jp/news/jo_ne_08080706.cfm ●「更生保護法」のポイントは?(朝日新聞 2008/08/12) http://mytown.asahi.com/ishikawa/news.php?k_id=18000130808120001 ●全国で出所者就労支援へ 「再犯防止」で政府 都道府県ごとに協議会 (読売新聞 2008/07/28) http://job.yomiuri.co.jp/news/jo_ne_08072808.cfm ●仮出所者ら高齢化で就職難 更生保護施設の入所 最長の78日間に (読売新聞 2008/07/28) http://job.yomiuri.co.jp/news/jo_ne_08071604.cfm ●農作業訓練の新施設 仮出所者向け、法務省発表 (日経新聞 2008/07/11) http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20080711AT1G0900811072008.html ●仮出所者を農業教育で支援 茨城、北九州で来年度から (西日本新聞 2008/07/11) http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/34108 ●高齢出所者の生活を後押し 支援センターや 専門官など新設 (読売新聞 2008/07/06) http://job.yomiuri.co.jp/news/jo_ne_08080706.cfm ●仮出所者の宿泊施設計画、北九州で月内にも説明会開催へ (読売新聞 2008/07/04) http://kyushu.yomiuri.co.jp/local/fukuoka/20080704-OYS1T00186.htm ●島根の新設刑務所で盲導犬の子犬を育成 (中日新聞 2008/06/18) http://opi-rina.chunichi.co.jp/pet/20080620pickup.html ●「更生保護法」施行 運用面で葛藤する現場 (JANJAN 2008/06/12) http://www.news.janjan.jp/living/0806/0806119299/1.php ●更生保護施設「上弁財荘」 社会復帰を手助け (読売新聞 2008/05/26) http://chubu.yomiuri.co.jp/news_kan/door/door080526.htm ●満期出所者対象の施設創設へ 法務省、再犯防止に就労・定住促す (産経新聞 2008/04/05) http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/080405/trl0804050109001-n1.htm ●知的障害者の再犯防げ、刑務所と福祉タッグ (読売新聞 2008/04/03) http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/kyousei_news/20080403-OYT8T00208.htm ●刑務所の風景から社会を見据える(東京新聞 2007/03/19) http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/doyou/CK2007031902102368.html ●知的障害者の再犯防げ、出所後施設あっせん(読売新聞 2007/01/19) http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/kyousei_news/20070119ik0e.htm ●「治安の悪化は本当か?――つくられたモラルパニック」 (「NO!監視」ニュース【第6号】 2004/01/30) http://www009.upp.so-net.ne.jp/kansi-no/news/documents/news_2004-006.htm >>【関連サイト】<< ●「平成19年版犯罪白書 ―再犯者の実態と対策―」(法務省) http://www.moj.go.jp/HOUSO/2007/index.html ●自立更生促進センター構想(法務省保護局) http://www.moj.go.jp/HOGO/hogo19.html ●刑務所出所者等総合的就労支援対策(厚生労働省) http://www.mhlw.go.jp/houdou/2005/08/h0829-2.html ●日本更生保護ネットワーク http://www.kouseihogo-net.jp/ >>【ふらっとプレスのバックナンバー】<< ●2008/07/04発行 No.0354 No.354【更新:罪を犯した障害者】 http://archive.mag2.com/0000066949/20080704200000000.html ※すべての引用記事は、リンク先の保存期間などの理由により、削除されてい る場合がありますのでご了承ください。 >>【ふらっと 関連記事】<< ●刑務所の中の人権侵害 監獄人権センター事務局長・海渡雄一さん http://www.jinken.ne.jp/other/kaido/index.html ●「施設コンフリクト」シリーズ1〜4回 http://www.jinken.ne.jp/challenged/conf/conf1.html =================================== ┏━━━━━━━━━━┓ ふらっと相談室 ┗━━━━━━━━━━┛ ■■事例で納得Q&A■■ http://www.jinken.ne.jp/soudan/index.html ふらっと相談室Q&A:「部落」問題(2008/08/20更新) > エセ同和行為 ・「解放センターで交渉しよう」と言われた ・商品へのクレームにかこつけて補償金を要求 ・協力業者(下請け)へ参加要講されたが ・保険事故にかかわって不当な介入をしてきた ・寄付金・賛助金を強要された ・図書押し売りに一般市民としてどう対応するか ・「本を買えば、同和問題で困ったとぎにカタをつける」と言われたが ■今週のQ&A■ <<協力業者(下請け)へ参加要講されたが>> Q.同和問題の解消に取り組んでいる団体と名乗る人から電話があり、行政か ら請け負った仕事への参加を「弱者救済の立場から要請」されました。どうす べきか、迷っています。 A.業務上の取引は、すべて経済性の原則で処理すべきです。つまり、その仕 事があなたの会社にとってメリットがあるかどうかということです。ただし、 本当に差別の解消に向けた団体であるかどうか、経済的なルールのうえで問題 はないかなどをよく吟味し、自主的な判断に基づいて決定することが大切です。 また、工事現場などで、同和の文字が入った名刺を示したうえで、安全ロープ など各種の物品の購入を求めるという事例もあります。高いので断ると、「そ れなら研修会を開くので参加してくれ」「協力金を出してくれ」とさまざまな 要求を出すわけです。 このような場合でも、購入は経済原則で対応し、研修会へは独自の判断で参加・ 不参加を決めることです。他人に強要される筋合いはないのです。 協賛金・協力金・賛助金などの支出も同じことです。はっきりと断り、交渉の 余地がないことをわからせることが必要です。高いとわかっていて購入するこ とは差別を温存、助長することになりますから、毅然とした態度で断りましょ う。 =================================== ┏━━━━━━━━━━┓ トピックス ┗━━━━━━━━━━┛ ・社会保障制度:「不満」75%−−内閣府世論調査 ・冤罪の危険性、なお残る取り調べ方法 ・勤労者心の電話相談 過去最多2万3829件 ・4月に施行された改正パート労働法の効果は。 ・『苦悩する同性愛の子どもたちを、どうか見捨てないで!』 ほか http://www.jinken.ne.jp/topics/topic_allview.php =================================== ┏━━━━━━━━━━┓ イベント ┗━━━━━━━━━━┛ ・【大阪】シンポジウム「薬害肝炎訴訟の意味するもの」 ・【東京】映画『ボーダータウン 報道されない殺人者』 ・【大阪】大阪市民劇団「かけはし座」第15期生劇団員募集 ・【全国】「人権ストーリー・コンテスト2008」募集 ・【大阪】人権文化のまちづくり講座『よりよいサークル活動のために』ほか http://www.jinken.ne.jp/event/event_allview.php ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●編集後記● 8月は関西空港に3回行きました。リムジンバスは必ず海側の席に座ります。 阪神高速湾岸線の堺から泉大津にかけての工場地帯の風景がお目当てです(わ ざわざ行ったわけではありません。搭乗と送迎ですから)。 化学コンビナートの、金属をむき出しにした建造物や背の高い煙突や積み上げ られたコンテナは、少し錆びているくらいがいいですね。海岸線に整列する赤 と白の巨大なガントリークレーンを眺めるのも好きです。夜はなおさらです。 という話をしたら、友人が「工場萌え」という言葉を教えてくれました。写真 集やTシャツもあると聞いて、一部のアンダーグラウンドでは市民権を得てい ることを知り、驚きながらも「工場萌え」について熱く語り合いました。 たとえば映画。「ブレード・ランナー」の冒頭シーンや「ストリート・オブ・ ファイヤー」の暴走族のボス登場シーンなど、共通するワクワクポイントがあ るのです。また1つ話題のチャンネルが増えて得した気分です。(S) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆このメールマガジンは、等幅フォントに最適化されています◆ Windowsユーザーの方・・・MSゴシックフォント 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