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2009/08/18

★食中毒2001★

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     メールマガジン ★ 食中毒2001 ★

     ●ギランバレー症候群のリスクはカンピロバクター菌食中毒です 

   第1,第3日曜日発行  VOL.198 2009年8月16日 
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 8月6日、80年代から90年代にかけてサントリーウィスキーのCMで人気
を博した大原麗子さんが亡くなっている事が報じられました。ご冥福をお
祈りします。長い間ギランバレー症候群に罹り闘病生活をされていた様で
した。
 私はこのニュースを聞いて、「ギランバレー症候群 →カンピロバクタ
ー菌の食中毒→鶏刺し」と連想しました。

 昨日は終戦記念日でした。毎年この時期このメルマガに書いているのは、
戦後の食料難を救っていただいたララ物資のことです。
http://www32.ocn.ne.jp/~abcq/lara/yoake.htm 日系人の夜明け
 学校給食の脱脂粉乳は嫌いでした。それでも栄養をつけてくれていました。
食べ物に対する感謝の気持ちを忘れてはいけないと思います。

 今年は大雨や地震で東名高速、九州道が不通となりお盆の帰省ラッシュで
大渋滞となっています。均一1000円の施策が実施され、一部の人は喜んだで
しょうがJRやフェリー、高速バス、航空産業が大きな影響を受けています。
さらに民主党のマニフェストには高速道路無料化を打ち出しています。そう
なると一部のドライバーは喜ぶでしょうが、公共交通体系が影響を受けて経
営が苦しくなり、鉄道やバスの廃止路線が増え、自家用車を持たない人は大
変困る上に、高速道路が国有されると借金を税金で賄うことになり、いち部
の人達のために高速道路を利用しない多くの人が費用を負担することになり
ます。さらに今年の交通渋滞に巻き込まれた利用者も高速道路無料化は評価
しなくなります。
 民主党に吹いていた風が今年の天候不順と地震のせいで風向きが少し変わ
るかもしれませんね。

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 今年度の「衛生教育マニュアル」を募集しています。食品衛生7Sのしつ
けと、現場の日常の衛生教育で、働く人の考える力を伸ばしてください。現
場力を磨いてください。これからの食品企業の発展の土台となります。

 「衛生教育マニュアル」「食の安全・安心」確保は従業員教育から
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    http://www32.ocn.ne.jp/~abcq/faxtsuusin/21FAXmousikomi.pdf

食品衛生コンサルタント 西村雅宏
 FAX 093-571-6930
 Email ni-masa@jt9.so-net.ne.jp

■次回配信は9月6日です。
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 ●ギランバレー症候群のリスクはカンピロバクター菌食中毒です 

 8月6日、80年代から90年代にかけてサントリーウィスキーのCMで
人気を博した大原麗子さんが亡くなっている事が報じられました。ご冥福を
お祈りします。長い間ギランバレー症候群に罹り闘病生活をされていた様で
した。
 ギランバレー症候群はカンピロバクター菌が主要なリスクファクターとし
て知られています。そしてカンピロバクター菌による食中毒は2008年、509件
(食中毒総数1.369件)と増加傾向で食中毒発生事件数のトップを占めていま
す。
http://m.webry.info/at/aay226517/200812/article_2.htm
私はこのニュースを聞いて、「ギランバレー症候群 →カンピロバクター菌
の食中毒→鶏刺し」と連想しました。

 カンピロバクター菌は家畜や家きんなどの消化管に生息して、感染源とし
て鶏肉およびその加工品が多く、市販鶏生肉の60~70%がカンピロバクター
菌に汚染されています。鶏肉への汚染は主に鶏を解体する際に起こります。
カンピロバクター菌は鶏が保菌している事が多く、鶏インフルエンザと違いカ
ンピロバクター菌は人に感染しますが鶏には症状が出ませんので、感染して
いても生産者は経済的影響がありません。
 また、カンピロバクター菌の食中毒を起しても提供した飲食店等だけが行
政処分を受け、原因を作った生産者、食鳥処理場には処分が及びません。生
産者、食鳥処理場はカンピロバクター菌対策としての衛生管理は何のデメリ
ットもメリットもないため、衛生管理がなかなか充実しないのです。

 生産者、処理業者での生食用鶏肉の衛生管理は、難しく安全性を高めるに
は手間もコストもかかり大変だとは思いますが、せめて生食用鶏肉だけは、
カンピロバクター菌による汚染のない安全な物を作って欲しいと思いますし、
消費者も鶏の生食を食べたい人はコストを払うべきです。それと、消費者に
は安全な生食用鶏肉かどうかの見分けがつかないのです。生産者、処理業者
の衛生管理状態をHACCPやGMPの手法により公的機関や第3者の審査機関が審
査して生食用鶏肉として出荷できるかどうかの認定システムによる丸適マー
クを付けると効果があるのではないでしょうか。それと2001年、「腸炎ビブ
リオ食中毒防止対策のための水産食品に係る規格」の改正がその後の腸炎ビ
ブリオ食中毒の激減につながったことから見て、「生食用鶏肉の規格基準」
を作り、カンピロバクター菌数の制御を行うことが、カンピロバクター菌食
中毒予防につながるのではないでしょうか。

 現状で、消費者や飲食店がカンピロバクター菌食中毒を防ぐには、十分に
加熱する。鶏肉やレバ等に内臓肉の生食を食べない。提供しないことです。
残念ながら現在、生食用鶏肉は非常に危険な食べ物であることを知ることと
知らせることです。生食用鶏肉の消費が落ち込むと対策が動き出すかもしれ
ません。

 鶏肉のカンピロバクターについて 岩手大学品川先生
 http://www.maff.go.jp/syohi_anzen/biseibutu/070423008.pdf
 
 品川先生の資料の最後に「Five Keys to Safer Food Manual」があります。
 このFive Keys は先日大阪で開催された食品安全ネットワーク主催の講演
会サロンで出た話題でもあります。
  http://www.niph.go.jp/soshiki/ekigaku/Five%20keys%20manual%20Japanese.pdf
 
 WHOが2006年に発表した"Five Keys to Safer Food Manual"です。WHOが発
表した内容ですから日本以外の国にも通じるのはもちろんです。
ここでいう5 keysは.次の通りです。

1.清潔に保つ (Keep clean)
2. 生の食品と加熱済みの食品を分ける (Separate raw and cooked)
3.よく加熱する (Cook thoroughly)
4.安全な温度に保つ (Keep food at safe temperatures)
5.安全な水と原材料を使う (Use safe water and raw materials)

 ここで私が特に注目したのは、
5.安全な水と原材料を使う(Use safe water and raw materials) がある
ことです。

 アフリカで支援活動を行っているunicefからパンフレットが来ました。
「女の子が学校に通えるようになると、子どもの生存率が上がる! なぜ?」
とあり、「手を洗うと病気にならないんだって! トイレのあとは手を洗う、
汚れた水は飲まないように、食べ物は栄養を考えて・・・学校で学んだ命
を守る方法を、女の子たちは家族や周りの人たちに広めていきます。」 
 なるほど、衛生管理の基本は手洗、水、食べ物です。日本人なら知って
いますね。日本では、水、食べ物は安全と思っています。なのに、汚染率
60%の食材で、ギランバレー症候群のリスクがある鶏肉を生で食べる危険
性は知らされていません。アフリカの状態と同じではないでしょうか。テ
レビの番組にもレバ刺し、鶏刺しはよく登場します。リスクを伝えるどこ
ろか、テレビで宣伝しています。確実に鶏の生はリスクがあるのです。リ
スクゼロに近いBSEに大騒ぎしたマスコミが難病のリスクのある鶏刺し、レ
バ刺しについてはだんまりです。何で同じ日に起きた覚せい剤犯人のタレ
ントの特番を長々と組むのでしょう。せめて大原麗子さんの死を悼んで、
晩年苦しんだギランバレー症候群について解説しないのでしょうか。

 危ない食材や手洗方法をきちんと教えないと食中毒事故は防げません。
交通ルールを教えないで子どもを町に出したら自動車事故にあいます。


(食品衛生コンサルタント 西村雅宏)

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