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2009/11/25

バイオ21●薬のデリバリに注射針は無用?

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■■■■■■■■■バイオ21 No.288【2009年11月25日】 (9年目)
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【ミニクイズ160】

Q1:サイトカインとは何か?
Q2:インターロイキン6(IL-6)は、サイトカインの一つであるが、
最近の研究から意外な機能があることが分かりました。それはなにか?

答えは本文の次にあります。
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●薬のデリバリに注射針は無用?

中国の合肥市にある中国科学技術大学の研究者達は、生体上のファージ
ディスプレイにより見つけ出した短いペプチド(ACSSSPSKHCG)を合成し、
そのペプチドはタンパク質薬(インスリンとヒト成長ホルモン)がヌード
マウスの皮膚を効率的に通過するようにさせることを実証した。

タンパク質薬は、一般に消化器官における分解を避けるために注射によって
患者に投与される。 ある成功例はあるが、タンパク質薬の効率的な経皮透過
デリバリは非常に難しい。 

特定の分子に結び付くペプチドを選択するために一般に使われるファージ
ディスプレイペプチドライブラリを利用することによって、最初中国科学
技術大学の研究者達は、ウィスターラットの皮膚バリアを効果的に通過し、
そして血流に到達するジスルフィド結合を持つ9つのアミノ酸(CSSSPSKHC)
でできた短いペプチド(AT-1)を発見した。

けれども研究者達は、そのペプチドを安定させるためにペプチドの1つの端に
グリシンそして別の端にアラニンを付け加えた。(新しいペプチドはTD-1と
呼ばれる)

研究者達が糖尿病のラットの皮膚にTD-1と豚のインスリンを付けたとき、処置
を受けなかったラットと豚のインスリンのみを付けられたラットと比べて血液
インスリンレベルが最高7倍まで増加したことが判明した。 

この効果は11時間の続いた。 同じ時間内に、TD-1とインスリンで処理された
糖尿病のラットの血液ブドウ糖レベルが同じく際立って減少した。

研究者達がTD-1と一緒にヒト成長ホルモンの透過性をテストしたところ類似
した結果が同じく得られた。

さらなる生物学的実験から、皮膚に対するTD-1の浸透性はその服用量に依存し、
またその配列に特異的であることが分かった。

正確なメカニズムは不明だが、過去の研究から、TD-1は直接タンパク質薬に
作用しないで皮膚バリアに一過性のすき間をつくりタンパク質薬を大循環に
届くようにすることが分かっている。

以上の研究結果は面白いけれども、TD-1をヒトの皮膚に適用できるかどうか
かなり疑問だ。 

Reference: Yongping Chen et al., Transdermal protein delivery by a 
coadministered peptide identified via phage display, Nature Biotechnology, 
Vol.24, No.4, pp455-60.  

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【ミニクイズ160の答え】

Q1の答え:サイトカインとは、細胞から分泌される低分子のタンパク質で、
特定の細胞に情報伝達をするものをいう。多くの種類があるが特に免疫や炎症
に関係したものが多い。

Q2の答え:インターロイキン6は記憶力を強化する働きがあるようです。
ドイツのリューベック大学の神経内分泌学部の研究者達は、17人の青年に
(年令20-36)に、インターロイキン6と偽薬を鼻腔からスプレイを使って
投与し2夜に亘って2つの異なる短編を読んでもらった。翌朝青年に覚えて
いる単語を書かせた結果、インターロイキン6を投与された青年は、偽薬を
投与された青年に比べて、より多くの単語を覚えていることが分かりました。

Ref:http://www.jumpintotomorrow.com/?p=2503 〔英文〕

Ref:http://www.fasebj.org/cgi/content/abstract/23/10/3629 〔英文〕
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