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管理教育でも自由放任教育でもない、自らの生き方を考えながら主体的に学ぶ探究型学習について、炭谷俊樹(ラーンネット・グローバルスクール代表、ビジネス・ブレークスルー大学院大学教授、知の探究社副社長)が発信します。

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2009/10/12

「第3の教育」第122号

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「第3の教育」メールマガジン               
http://www.l-net.com/tshp/mag/
第122号                        
2008年10月12日発行                         
発行: 炭谷 俊樹
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■ 社会問題を解決する

■ 学校教育にも変化の兆し


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■ 社会問題を解決する
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 民主党鳩山政権の誕生やオバマ大統領のノーベル平和賞受賞など、
今年は時代の変化を感じさせるようなことが多いですね。私自身に
依頼いただく仕事にも、変化を感じます。「お金をもっと儲けよう」
ということよりも、「社会に存在する様々な問題を解決しよう」
ということに、人々の興味、ひいてはお金や時間の使い方がシフト
しているようです。

 象徴的なのが東京大学から依頼いただいた「i-school」という
新しいタイプのスクールの仕事です。このスクールは大学院生が
対象ですが、学部学科などの枠を超えて、イノベーティブ、つまり
革新的な発想で社会を変革していくリーダーを育てようという
試みです。

 そのスタートを記念するシンポジウムが先日開かれ、参加して
きました。そこには東京大学の先生・学生だけではなく、アメリカの
スタンフォード大学やカナダのトロント大学の先生、またデザイン
会社として有名なIDEOの経営者の方が参加されていました。
皆さんの共通したテーマは「人間中心の新しい社会」をデザイン
するということでした。
 例えばビジネススクールでも、環境、福祉、医療、教育、貧困
などの社会問題に興味のある学生が増えており、スクールで教える
内容としても社会問題解決は不可欠になっているとのことです。
私自身も「ビジネス・ブレークスルー大学院大学」で卒業論文の
指導を行っていますが、学生さんの取り上げる論文テーマに
社会問題が多くなっていることを感じていました。これが日本だけで
なく、北米でも同じだということがわかりました。
 企業の新製品開発の世界でも、以前は機能的なデザイン、あるいは
カッコいいデザインというものが求められていたのに対し、最近は
「人にとって使いやすい」ということがデザインのテーマになっており、
IDEOという会社はその分野で世界的に活躍されているそうです。
例えばスーパーの「買い物かご」ひとつとっても、もっと使いやすく
することができるというアイデアを多数出されて改善案を出されて
います。

 では「i-school」の中で私がどういう役割をするかというと、
主催されている堀井秀之教授とのコラボレーションで、学生さんに
新たな社会変革のビジネスモデルを企画していただくのですが、
そのアドバイザー役を果たすことになっています。

 「i-school」の母体となっている東京大学の「知の構造化センター」
は小宮山宏・前総長によって提唱されたものですが、その小宮山先生が
著書「課題先進国日本」の中で述べられていることは、日本には
環境問題、高齢化社会問題などの課題が山積みであるが、その多くは
世界でも先進的なものである。そして日本は海外の後追いではなく、
フロントランナーとしてこれらの社会問題を解決するリーダーシップを
どんどんとっていくべきだし、またその力を十分持っている。
そして「社会問題解決先進国」になるのだ。という力強いメッセージ
でした。

 若い人たちはもちろん、われわれの世代も活躍する場面はまだまだ
ありそうです。


「i-school」のホームページはこちら:http://ischool.t.u-tokyo.ac.jp/

小宮山宏先生の「課題先進国日本」:
http://astore.amazon.co.jp/daisannokyoui-22/detail/4120038645


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■ 学校教育にも変化の兆し
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 社会が変化しているという話をしましたが、では学校教育のほうは
どうでしょうか?こちらも大きな波の予兆を感じています。
とくに関西が今熱い!マスコミでは橋本大阪府知事や藤原和博さんに
よる公立の改革が話題ですが、関西の私立も負けじと、異なる視点で
変革を進めているのです。
 象徴的なのが「関関同立」の動き。関西以外の方には聞きなれない
言葉かもしれませんが、関西大、関西大学院大、同志社大、立命館大
の4つが、東京の「早慶」に匹敵するような関西の有名私学として
並び称されています。その4大学に共通する動きが、付属校、
系列校、とくに付属小学校から大学までの「一貫教育」を強調する
ようになってきました。ここまではわかりやすい話なのですが、
もう少し注意深く見ると、実は「IB=国際バカロレア」と
「探究する力」が共通のキーワードになっているのです。

 具体的に見ると、まずは小学から高校までIBを採用している
インターナショナルスクールと日本人向けの中高が併設され、
先進的な教育を実践してきた「千里国際学園」が関西学院に併合され、
2010年4月からは関西学院のついた学校名となります。
 先日には、立命館宇治高校が2010年4月よりIBの高校生向け
ディプロマプログラムをスタートことを発表しました。
 同志社大学は2011年4月に同志社国際学院初等部・国際部を
開校予定でこちらもIB資格の認定を目指しています。
 関西大学が2010年に開設予定している小中高一貫教育でもIBこそ
明示していないものの、近いコンセプトであり「探究する力」の育成を
詠っています。
と、見事にIBと探究する力がキーワードとなっているのです。
 
 以前よりこのメルマガでは「IB:国際バカロレア」の紹介をして
来ましたが、それはどちらかというと私の長女の留学など国際的な
視野での話として取り上げてきました。それに対して日本の教育が
なかなか変わらない事にいらだってもいたのですが、それがここに
来て日本国内の教育でも、ようやく対応が進みつつあるわけです。

 考えてみれば、大学までの一貫教育の場合は受験勉強の必要が
ない。したがって受験塾や偏差値も必要ない。そうなってきたときに
社会で活躍できる本質的な力をつけようとするのは当然であり、
そのときに国際的な視野で本質的なカリキュラムの実践を積み上げて
来たIB:国際バカロレアが注目されるのも必然といえるでしょう。


 社会にGNPに代わる新たな「ものさし」が必要とされているのと
同じように、学校教育にも受験偏差値に代わるあらたな「ものさし」
が必要とされている。その具体的な動きがようやく、一時の
流行ではなく、本質的な変化として動き始めているようです。



■「第3の教育」のホームページ               
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■関連サイト
ラーンネット・グローバルスクール
http://L-net.com/
知の探究社
http://tankyu.org/
東京コミュニティスクール(ラーンネットの提携校)
http://tokyocs.org/
ビジネス・ブレークスルー(経営大学院)
http://www.bbt757.com/



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