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前参議院議員、平和学博士である遠山清彦がお届けするメールマガジンです。国会内外での本人の活動報告はもちろん、政治全般の話、また平和学の視点など、興味深い議論を展開していきます。

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2009/11/24

遠山清彦のメールマガジン[T-mode]No.641 小沢幹事長の独善 その先にあるもの

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       小沢幹事長の独善 その先にあるもの           
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                  【No.641】2009年11月24日

遠山清彦です。テレビで見る民主党主導の新政権は、斬新なイメー
ジがあり、それが高い支持率につながっていると思います。しかし、
そのイメージと全く合わない発言と行動を繰り返しているのが、民
主党を仕切っている小沢幹事長で、そのことに同党内でほとんど批
判らしい批判がないことも、不気味です。

今月10日に、小沢幹事長はキリスト教を「排他的」「独善的」と
決めつける発言をし、その後も訂正しておりません。日本キリスト
教連合会という団体が抗議文を送り、「キリスト教に対する一面的
理解に基づく、それこそ『排他的』で『独善的』な発言」と批判し
ていますが、全くその通りだと思います。

欧米では、政権与党の重鎮がこのような発言をすることは、大きな
世論の反発を招きます。私は体験的に知っていますが、20年以上
前から欧米社会では「インターフェイス(異宗教間対話)運動」が
活発に行われており、キリスト教、イスラム教や仏教等の信徒が互
いの信仰を尊重するとともに、教義上の違いは違いとして、平和な
社会を構築する方向性で一致してきました。

小沢氏の発言は、このような社会の流れに対して自身が無知である
ことをさらけ出したのみならず、日本において無用な宗教間対立を
あおりかねないものであり、看過できません。

また、私が九州・沖縄の地方自治体を回っていると、民主党が地方
の陳情を小沢氏の「幹事長室」に集約しようとしていることに、戸
惑いの声が強くあることを感じています。

民主党は、地方自治体の首長たちが直接政府官庁に陳情することを
原則禁止とし、各地域の民主党県本部が陳情を集め、それを幹事長
室が集約した上で、優先順位をつけて各省庁の政務3役に伝達する
という方式を提示し、実行に移しつつあります。

しかし、各地域の民主党の対応はばらばらであり、かつ地方議員の
数や党職員の数が不足して陳情対応がまともにできないところもあ
るのが現実です。

さらに、地方で集められた陳情をどれほど効率よく幹事長室でさば
くのか、どんな基準で優先順位を決めるのか、ただでさえ「政治主
導」で忙殺されている政務3役が迅速に地方の陳情に対応できるか、
等の重要な点が一切不明のまま事が進んでいます。

要するに、小沢幹事長が言っているのは、「俺のところで全部決め
る」ということであり、言いかえれば、「民主党幹事長が『よし』
と言わなければ、どんな陳情も通らない」ということです。

この小沢氏の言動をみていると、まさに絶頂期の自民党政治の再来
です。さながら田中角栄氏が東京都内の私邸で全国の陳情団を受け
付けていたイメージと重なります。民主党の罪は、日本の国民に自
民党政治の否定を訴えながら政権を取り、しかし、やっていること
はまさに「古い」自民党政治そのものだ、ということではないでし
ょうか。

中堅・若手の民主党議員も、この状況をよしとしているのでしょう
か?このままでは、彼らは国会における単なる「採決要員」に過ぎ
ず、どこかの独裁国家の政治家たちのように、自分たちのリーダー
が話すたびに手をたたく「拍手要員」になりさがるだけではないで
しょうか。

私は、民主党政権が行っている全てを否定するつもりはありません
が、小沢氏の言動に見え隠れする独善主義が増長した先に、明るい
日本の未来があるとは到底思えないことだけは、はっきり断言して
おきたいと思います。

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 遠山清彦(とおやま きよひこ)前参議院議員、平和学博士
 (Ph.D in Peace Studies, University of Bradford,UK,1998)
公明党副幹事長、国際局長、沖縄方面副議長、九州方面青年局長
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