T-mode 遠山清彦の国会奮戦記 RSSを登録する

前参議院議員、平和学博士である遠山清彦がお届けするメールマガジンです。国会内外での本人の活動報告はもちろん、政治全般の話、また平和学の視点など、興味深い議論を展開していきます。

最新号をメルマガでお届けします    
登録 解除

規約に同意して

登録した方には、まぐまぐの公式メルマガ(無料)をお届けします。
2008/05/07

遠山清彦のメールマガジン[T-mode]No.553 国会論戦:養子縁組あっせん問題1

この記事を取り寄せる

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  
■■■ T−mode  〜参議院議員・遠山清彦のメールマガジン〜 ■■■  
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  
              【No.553】 2008年(平成20年)5月7日発行
======================================================================
         国会論戦:養子縁組あっせん問題1
======================================================================
遠山清彦です。4月28日(月)の決算委員会質疑の第3テーマ、国際養子縁
組あっせんと国内養子縁組あっせん問題についての国会論戦記録の配信です。
このテーマは、国会議員の関心も薄く、私の知る限りでは、私以外の議員から
は最近ほとんど取り上げられていませんが、重大な社会問題だと認識していま
す。

ちなみに、この問題についての良書がひとつあります。2006年6月発刊の
高倉正樹著『赤ちゃんの値段』(講談社)という本です。著者の高倉氏は、現
役の読売新聞記者ですが、この問題の調査報道の先駆者であり、私が3年前に
参院厚生労働委員会で当時の尾辻大臣と長い質疑をした際にも様々な助言をい
ただいた人です。
(私の当時の質疑記録は、次のアドレスを参照してください)
http://www.toyamakiyohiko.com/record/archives/2005/03/post_70.html

この本を一読すると理解できますが、日本の現在の養子縁組制度には重大な欠
陥が多くあります。例えば、国際養子縁組あっせんを産婦人科医や団体が行政
に届出をせずに勝手にやっている実態があり、いわゆる「望まれない妊娠」で
生まれた日本人の赤ちゃんが安易に外国人夫婦に養子としてもらわれており、
その赤ちゃんが最悪の場合、海外で人身売買や臓器売買、児童ポルノなどの被
害に遭う可能性が排除できないという問題があります。また、国内養子縁組に
ついては、海外の先進諸国では実親の下で養育されない要保護児童の社会的擁
護策の一環として位置づけられ、里親制度とともに活用されているのにも関わ
らず、日本においては、養子縁組あっせんの法律的位置づけがあいまいなまま
放置されており、なかなか成立しないため、家庭環境を知らずに成人する要保
護児童が非常に多いという問題があります。

今回の質疑の中で指摘しているとおり、平成18年度には、日本の要保護児童
は約4万人おりますが、そのうち里親の下で暮らしているのは3400名あま
り、養子縁組が成立した件数も1300あまりであり、その他9割を超える大
多数の子供たちは施設で養育されています。豪州では約9割、英国では約8割
の要保護児童が里親委託され、家庭環境を享受していることを考えると、日本
の現状はまことに恥ずべき状況です。子供の権利条約を持ち出すまでも無く、
全ての子供がいかなる境遇であれ家庭環境を与えられるよう政府は努力しなけ
ればならないのに、これまで不十分でした。今回の私の質疑を契機に、政府が
一層の取り組みをすることを望んでいます。


参議院決算委員会 2008年4月28日(月)(抜粋)

○遠山清彦君 
 今度は養子縁組あっせんの問題についてたくさん質問をさせていただきたい
と思っております。

 まず、大臣、お時間ないと思うので、私、二〇〇五年、三年前に、この養子、
特に海外向けの養子縁組あっせんの問題につきまして包括的に取り上げさせて
いただきました。恐らく国会では初めて本格的に取り上げさせていただいたん
ですが、そのとき私が指摘した問題点、大臣、お時間なくて議事録読んでおら
れないと思いますので、三点まとめて申し上げます。
 一つ目は、私と当時の政府当局の質疑のやり取りで、毎年何人の日本人の赤
ちゃんが外国に養子に出されているか正確に把握されていないことが判明しま
した。実は、今もそうなんです。間違いなく今も把握されていません。どれぐ
らいの誤差で把握されていないか分かりません。厚労省は数字持っているんで
す。しかし、その数字が信頼できるというふうに私は思ってないです。それは
後で申し上げます。
 今日は法務省、外務省も呼んでいますが、法務省の入国管理局も、外国人の
夫婦が、入るときには自分たちで来て、出るときに日本人のゼロ歳児を連れて
出国する際に適正な養子縁組がなされたかどうかチェックされておりません。
今もされておりません。今日はもうちょっと前向きな答弁いただけることにな
っていますが、これが一点目。
 二点目は、当時の読売新聞等の調査報道により、国内の、日本国内の養子あ
っせん事業者の中に法律で禁止されている営利目的の養子縁組あっせんをして
いるものがいる可能性が指摘されたと。また、海外養子の、海外に出された日
本人の赤ちゃんの追跡調査も全くされていないので、日本人の赤ちゃんで海外
で人身売買被害に遭った者がいる可能性が排除できない実態が明らかになりま
した。これは二点目です。
 三点目は、この背景には国内法制度の不備があります。その要因の一つが、
後で外務省に聞きますけれども、一九九三年のハーグ条約、ハーグ条約という
名前の条約はいっぱいあるんですが、正式名称は国際養子縁組に関する子の保
護及び協力に関する条約を日本政府が署名もしてない、批准もしてないという
問題がございます。
 この問題意識の下に三年前に尾辻当時厚労大臣にいろいろお願いをして前向
きな御答弁を伺ったんですが、まず事務方に聞きますけれども、私の質疑以後、
もう三年たっていますが、国内の、日本国内の国際養子縁組をあっせんしてい
る事業者の実態について、正確な調査をして結果を公表されたかどうか、これ
お答えください。

○政府参考人(村木厚子君) 先生からの御指摘を受け、養子縁組の実態につ
いて毎年調査を行っているところでございます。ちなみに、平成十八年度にお
きましては、第二種社会福祉事業の届出を行っている養子縁組あっせん事業者
数は、全国で十一事業者、それによって国内にいる子供を国外の養子にあっせ
んした件数は全国で二十二件ということでございます。(つづく)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
遠山清彦(とおやま きよひこ)参議院議員、
平和学博士(Ph.D in Peace Studies, University of Bradford,UK,1998)   
参議院:法務委員会委員長
公明党:国際局長、東京都本部副代表
    沖縄県本部・山梨県本部・静岡県本部・神奈川県本部顧問    
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
発行部数:4,760部(2008年5月7日現在)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――

この記事を取り寄せる
最新号をメルマガでお届け
登録 解除

規約に同意して

登録した方には、まぐまぐの公式メルマガ(無料)をお届けします。

最近の記事

上へ戻る