2009/10/12
航空事情 2009年10月12日号
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両社を併せた年間売り上げは約30億ドルで、機材129機を中南米の75 都市を含む100都市以上に乗り入れている。持ち株会社の傘下で両社は共 通の戦略の下、それぞれの運航を継続するとしている。現在両社で約1万2 千人を雇用しているが、業務を統合することで経費を削減し、中南米でのシ ェア拡大を狙うとしている。 BA 従業員1,700人削減・客室乗務員の賃金2年間凍結へ ---------------------------------------------------------- ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)は6日、従業員1,700人の削減 と、客室乗務員の賃金を2年間凍結することを明らかにした。11月末まで に客室乗務員1,000人の自発的退職による削減と、更に3,000人の 勤務時間を短縮することで、700人分に相当する人件費を削減するとして いる。また、現在の従業員とは異なる条件で、新たに従業員を採用するとし ている。 BAは労働組合と、人件費を削減する最良の方法を交渉しているとしている。 労働組合は従業員宛の電子メールで、これが最後の人員削減ではないと思っ て下さいと述べている。BAは、変革なしではいつまでも赤字が続く、長期 的な存続を確かにするには、更に効率化することが不可欠だとしている。 BAはこの夏、従業員に自発的に無給で1ヶ月間勤務することや、無給の休 暇を取ること、勤務時間を短縮することを求めていた。また、短距離路線で のサンドウィッチ提供を廃止し、事前の座席指定に手数料を導入している。 BAは昨年度、1987年の民営化後としては最大となる4億100万ポン ドの赤字に陥り、2年連続で大幅な赤字が見込まれている。 ******************************************************************* 【メーカー・技術開発】 三菱航空機 MRJ100機受注の波紋、この先の受注に影響か ---------------------------------------------------------- ジェット・ブルーを創業したデービッド・ニールマンは、「ボーイング社は 重要顧客であるサウスウエスト航空の顔色を伺い、いい提案は期待できない のでエアバス機にした。」と述べている。米国の他の多くの新規参入低コス ト航空会社も、エアバス機か旧マクダネル・ダグラス社の機体を使用してい る。欧州でもライアン・エアーはボーイング機を使用しているが、イー ジー・ジェットはボーイング機からエアバス機に乗り換えている。競合する 双方との取引は難しく、自然とどちらかに住み分けられていく。 ボンバルディア社もエンブラエル社も、TSH社によるMRJ100機(確 定50機、オプション50機)発注を、暖かく祝福していることだろう。 リージョナル機でも、そう滅多やたらに一度に50機の確定発注はない。こ れを上回る発注はMRJもそうざらに期待できない。当然のことながらキッ クオフ・カスタマーとしてTSH社は、同等、もしくはTSH社を下回る規 模の発注に対して、TSH社より好条件で成約した場合、TSH社との契約 にもその好条件を適用する、付帯契約を求めるだろう。そうすると他社には 安易に、TSH社以上の好条件を提案できなくなる。 事実上MRJは、この先のビジネス・チャンスをボンバルディア社とエンブ ラエル社に譲ったことになる。TSH社がボンバルディア社に、66座席の CRJ700型を2005年3月に発注したときは、確定10機にオプショ ン40機だった。米国のリージョナル航空協会の2007年資料では、TS H社は全米11位、年間輸送旅客数は最大手スカイウエスト航空の3,40 7万人に対して、526万人だった。TSH社の輸送量は、全米リージョナ ル航空の3.3%にしか過ぎない。まだ覚書の段階で、軌道修正は可能かも しれない。 ******************************************************************* 【航空行政・協定交渉・統計】 欧州航空協会 29億ユーロの営業損失、危機ではなく劇的変化 ---------------------------------------------------------- 欧州航空協会(AEA)は加盟する大手航空会社の、2009年の営業損失 が合わせて29億ユーロ(43億ドル)に達する見込みであることを明らか にし、直面しているのは危機ではなく、広範囲で元には戻せない結果を伴う 劇的変化だと警告している。 年末までに加盟航空会社では合わせて3万4千人の雇用が失われる見込みで、 単年度での人員削減としては過去最大になるとしている。2008年には5 億ユーロの黒字だったが、2009年には29億ユーロの赤字が見込まれ、 外的な要因を除いて過去最大の減少となる。 旅客数は2005年の規模にまで縮小し、前年比で3千万人の減少になると している。収益源としているビジネス・クラスやファースト・クラスの乗客 は、欧州域内路線で前年比27%の減少、長距離国際線では同14%の減少、 貨物は同22%の減少になるとしている。 AEAは航空関連の課税や手数料の削減もしくは一時凍結、機材更新に伴う 融資の拡大など、緊急の救済策を求めるとしている。欧州投資銀行(EI B)は2007年9月に、特別な事情を除き航空機向け融資を停止している が、欧州委員会は9日、欧州連合運輸委員会に方針の転換を求めるとされて いる。 ******************************************************************* 【経営戦略・関連事業・労使関係】 機内ネット接続 広告導入で無料も・ビジネス旅客に絞った広告も ------------------------------------------------------------ モバイル・メディアのジャイワイアー社と機内衛星ブロード・バンド・イン ターネット接続サービスのロー44社は、共同でワイファイの機内接続に、 広告を採り入れる。広告主はビジネス旅客層に対象を絞ることができ、機内 でインターネット接続を利用する乗客は、広告収入により低料金もしくは無 料でインターネットが使用できるようになるとしている。 ロー44社の機内インターネット接続サービスは、既にサウスウエスト航空 とアラスカ航空で導入済みで、この秋には広告を取り入れたサービスも始ま るとしている。ビジネス旅客の76%が機内でインターネット接続を利用し たいとし、70%が機内食のサービスよりインターネット接続を望むとして いるとされている。 接続時に表示されるのか、ブラウザーにバーナーとして挿入されるのかなど、 どのように広告が現れるかは明らかにしていないが、仮想商店街を閲覧する ことを利用の必要条件としたり、航空会社ごとに独自のポータル・サイトを 設けることもできるとしている。 機内インターネット接続にいくらの料金を取るかは航空会社次第で、全てに 当てはまらないかもしれないが、航空会社が負担する機器の設置費用や維持 費を、広告が肩代わりし、浮いた費用を利用者に料金の引き下げや無料化で 還元することが期待されるとしている。 ******************************************************************* 【編集後記】 ■26日から稼動する全日空の那覇貨物機基地だが、どれだけ需要があるの か興味深い。夕方出せば翌朝には配達で、運賃は一般の航空貨物とどれくら い違うのだろうか。そこまで早く届けたい物といえば、重要書類を思いつく が、電子メールで送れば更に早く届く。あとは付加価値の高い電子部品など だろうが、メーカーも輸送に掛かる時間とコストの関係は厳しく管理するだ ろう。全てB6サイズの機材では、通年の黒字化は厳しいだろう。B3のQ C型でも導入して、その日の搭載量に応じて機材を変更するなど、柔軟な運 用も必要になるのではないだろうか。日本郵船や日本郵便との関係を絶った 全日空が、これまでにどこまで集荷力を付けているのか試される。 ■日本の空港の着陸料が高いことは、海外の航空会社からも批判が出るので、 以前から知られていたが、日本航空の経営危機で、ようやく日本の航空燃料 税(国内線だけが対象)が突出して高いことも報じられるようになった。N HKによると、日本が35%に対して、米国2%、英国0%、韓国0%とな っている。現在の燃料価格に対する比率だと思われるが、原油相場が安かっ た頃は、燃料より税金の方が高い時代もあった。 □北九州空港の滑走路を延長して、国際貨物便が発着できるようにする構想 があるそうだが、国内の貨物便ですら撤退した状況で、なんのうわごとかと 言いたくなる。無駄な空港の建設だけでなく、意味のない既存空港の機能拡 張も止めるべきだ。着陸料や燃料税が下がれば、運賃が安くなり、乗客は増 えるだろう。運賃に占める固定費が下がれば、航空会社間の競争も盛んにな り、日本にも低コスト航空が出現するだろう。 ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽ ザ・ビートルズ・モノ・ボックス(BOX SET)【初回生産限定盤】 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