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2009/09/08

航空事情 2009年08月31日号

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◇◆◇   航空事情 2009年08月31日号   ◇◆◇
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【目次】

★航空会社★
サウスウエスト航空 B737型、未承認の部品を46機で使用
中国・東星航空 経営破綻、 中国航空会社としては初めて
チャイナ・エアライン 大陸路線増便に期待、年内の黒字化も

★メーカー・技術開発★
ボーイング社 B787型、初飛行は年内・ANAには2010年Q4

★航空行政・協定交渉・統計★
ATA 7月売り上げ、前年同月比21%減少・9ヶ月連続で減少

★事故・安全★
エール・フランス447便 BEA、ブラック・ボックスの捜索を断念
イエメニア航空626便 コモロ沖、ブラック・ボックスの回収に成功
スパンエアー MD82機事故、装置の故障と人的ミスの重なり

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【航空会社】

サウスウエスト航空 B737型、未承認の部品を46機で使用
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連邦航空局(FAA)は21日、サウスウエスト航空に対する通常の検査で、
未承認の部品が46機のB737-300、及び-500型で使用されるこ
とを発見し、22日の早朝からFAAと製造元のボーイング社が対応策で合
意した午後4時まで、約8.5%に相当する機材の運航を差し止めた。一部
で4時間以上の遅れが発生、通常90%以上の定時出発率が、同日は68%
まで落ちた。FAAは未承認の部品が整備管理上、どのようにして使用され
たか調査を開始している。

問題とされた未承認の部品は、主翼後方にある高力揚力装置(フラップ)の
作動時、エンジンの排気による高熱から保護する装置にあるヒンジ取付金具
で、FAAではすぐさま安全上の問題にはならないとしている。サウスウエ
スト航空の経営幹部は、供給元が適切な書類上の手続きを怠っただけの問題
だとして、夜遅くまでFAAと運航継続で交渉したとされている。FAAは
サウスウエスト航空と、問題の部品を2週間以内に交換することで合意した
とされているが、サウスウエスト航空の広報は、実際に交換する必要がある
かまだ分からないとしている。

サウスウエスト航空は、一時的に機材の運航を停止したことを、「過剰なま
での用心」と表現しているが、法的には明らかに違反な整備上の些細な問題
で、サウスウエスト航空は繰り返しFAAと争っている。2006年6月か
ら2007年3月までの期間、飛行回数6千回を超える機材に求められる構
造点検を怠ったとして、FAAとサウスウエスト航空は3月、航空会社への
罰金としては2番目に大きい、750万ドルの支払いで合意している。FA
Aは当初、1,020万ドルの罰金を科すとしていた。

中国・東星航空 経営破綻、 中国航空会社としては初めて
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武漢市中級人民法院は26日、東星航空有限公司の会社再建計画を却下し、
破産を宣告、清算手続きの開始を決定した。中国での航空会社の経営破綻は、
東星航空が初めてとなった。東星航空の資金繰りは昨年下半期から日増しに
深刻化し、中国民用航空総局(CAAC)中南地域管理局は、中国国際航空
の親会社による買収提案を拒否した、3月15日に運航の停止を命じていた。
3月30日にはGECAS社など6社による、清算に向けた申請を人民法院
が受理していた。

東星航空は2005年、中国では4社目となる民間が起業する航空会社とし
て、CAACの認可を受け、資本金8千万元で設立された。A320型シ
リーズ9機をGECAS社などからリースし、武漢からの香港や澳門(マカ
オ)線を含む、約20路線に就航していた。人民法院によると、昨年末の東
星航空の資産は6億2,961万元、負債は10億3,279万元で、著し
い債務超過に陥っていた。数社が再建資金の拠出を申し出ていたが、確かな
ものはなかった。

チャイナ・エアライン 大陸路線増便に期待、年内の黒字化も
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台湾のチャイナ・エアラインは20日、中国大陸路線の需要が好調なことか
ら、これまでの予測に反して、年内に収益性を回復する可能性があることを
明らかにしている。チャイナ・エアラインは旅客型46機、貨物型20機を
運航しているが、景気回復の兆が見られるようになり、売り上げの10%を
占める中国大陸路線で利益が出始めている。

31日からは新たに中国大陸16都市への定期便乗り入れが解禁され、これ
まで週108往復だった台湾と中国路線を結ぶ航空路線は週270往復に増
便となり、台湾と中国の航空16社が参入を予定している。大陸25都市が
定期便で、2都市がチャーター便で、台湾の台北、高雄、台中と結ばれる。
チャイナ・エアラインは週22往復から週55往復に増える。

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【メーカー・技術開発】

ボーイング社 B787型、初飛行は年内・ANAには2010年Q4
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オーストラリアン・ビジネス紙は21日、カンタス・オーストラリア航空の
アラン・ジョイス最高経営責任者(CEO)は先週、ボーイング社からB7
87型ドリームライナー機の初飛行を、年内に予定していると伝えられてい
たと報じている。ボーイング社の内部資料(通称Z18)でも、初飛行は1
1月、もしくは12月始めを予定とされ、全日空への一号機引き渡しは20
10年第4四半期になる。

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【航空行政・協定交渉・統計】

ATA 7月売り上げ、前年同月比21%減少・9ヶ月連続で減少
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米国の大手航空会社で構成する航空運輸協会(ATA)は20日、7月の加
盟会社の旅客売り上げが前年同月比で21%の減少だったことを明らかにし
た。前年同月比での旅客売り上げの減少は、9ヶ月連続となった。旅客輸送
数は4%の減少に留まったが、旅客1人を1マイル輸送した売り上げは、1
8%の減少だった。航空貨物は6月分が最新のデータになるが、前年同月比
15%の減少で、11ヶ月連続の減少だった。

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【事故・安全】

エール・フランス447便 BEA、ブラック・ボックスの捜索を断念
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フランスの航空事故調査当局(BEA)は20日、大西洋に沈んだエール・
フランス447便のブラック・ボックスの、海中からの捜索を断念したこと
を明らかにした。BEAによると、捜索作業を行っていた船舶は現場海域を
離れ、20日中にセネガルの首都ダカールに到着する。

BEAは第二段階となる海中からの捜索を止めることになるが、数週間後に
事故調査官や専門家らが集まり、第三段階の捜索に付いて協議するとしてい
る。しかし、BEAは第三段階の捜索に付いて詳細を明らかにしていない。

これまでに乗客・乗員50人の遺体が収容されているが、ブラジル政府は1
4日、DNA鑑定で50人目の身元が判明したことを明らかにしている。収
容された50遺体の国籍は20人がブラジル、30人がブラジル以外だった
としている。447便には乗客・乗員228人が搭乗していた。

イエメニア航空626便 コモロ沖、ブラック・ボックスの回収に成功
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キプロスに拠点を置くEDTオフショア社のサルベージ船EDTアレスは2
8日、6月30日にコモロ沖のインド洋に墜落した、イエメニア航空626
便(A310-300型)の、フライト・データ・レコーダの回収に成功し
たことを明らかにしている。29日にはコックピット・ボイス・レコーダー
の回収にも成功している。

2つのブラック・ボックスはフランスの事故調査当局(BEA)に送られ、
データの取り出しを行うが、データの解析はコモロで行うとしている。62
6便には乗客・乗員153人が搭乗、ひとりの生存者が救出されたが、これ
までに37人の遺体が収容されている。イエメン政府当局者によると、捜索
活動は9月15日まで延長されている。

スパンエアー MD82機事故、装置の故障と人的ミスの重なり
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スペインの航空事故調査委員会は17日、2008年8月20日にスパンエ
アー5022便(MD82型、乗客166人・乗員6人)がマドリードのバ
ラハス空港で離陸に失敗した事故に付いての中間報告を発表、事故機のフラ
ップ、及び前縁フラップが離陸時の位置に展開されておらず、パイロットら
は飛行前の確認作業でそのことに気付かず、機内に装備されている警報シス
テムも作動しなかったとし、装置の故障と人的ミスが重なったことが原因と
している。

委員会は安全性向上の為、欧州航空安全局(EASA)、国際民間航空機関
(ICAO)、製造国である米国の連邦航空局(FAA)に、7つの勧告を
出したとしている。勧告には、毎日最初の飛行時に点検している離陸警告シ
ステム(TOWS)に付いて、飛行毎に点検することを求め、製造元のボー
イング社にもTOWSの見直しを求めている。他には点検リストや乗員訓練
の見直し、離着陸時の機体が適切な設定であることを確実にする為、乗員に
よる操作方法の改善を求めている。

米国の国家運輸安全委員会(NTSB)も17日、FAAなどの航空当局や
航空会社、機体製造元に対して、同様の事故を防止する為、新たな点検リス
トや搭載する安全装置の開発を求める、法的拘束力のない勧告を出している。
勧告はボーイング社に買収される前の、マクダネル・ダグラス社が10年以
上前に製造した、DC9型シリーズ、MD80型シリーズ、B717型を対
象としている。勧告では不注意で警報システムが切られることがないように、
新たな規則を求めている。

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【編集後記】

■お久しぶりです。さぼった8月分を月末の日付で、まとめて配信します。
あまりいい話のない航空業界の現状を、下記に短くまとめました。

■売り上げの大幅な減少から、米国の航空各社は手元資金の減少が止まらな
い。ユナイテッド航空、ユー・エス・エアウェイズ、アメリカン航空が深刻
な状況で、他社との合併や、法的な会社再建が避けられないと見られている。
2004年(ユー・エス・エアウェイズ)、2005年(デルタ航空、ノー
スウエスト航空)には大手の破綻が相次いだ。その時と航空業界を取り巻く
環境の大きな違いは、現在は金融機関が疲弊していることだ。

□法的な再建過程で、必要な資金を確保できるか、疑問視する見方もある。
また、これまで危険と考えられていた状況に陥る前に、ある程度の資金的余
力を残して、法的な手続きを開始するのではとの観測すらある。勿論、クレ
ジット・カード会社などへのマイレージの前倒し販売、転換社債などを含む
債務の株式化など、景気回復後を期待した手法での資金調達はまだ可能な筈
だ。

□疲弊している金融機関だが、株式市場の回復が待たれる。金融機関には自
己資本規制が課されている。昨年9月のリーマン・ショックで株価が暴落し、
これまで金融機関が規制上、自己資本に含めていた、保有株式の含みが大幅
に減少している。自己資本比率を維持する為、金融機関は大規模な増資を行
ったが、増資分には配当が必要で、その分の負担は借り手の負担になってし
まい、いずれにしても従来通りの貸付は難しい。

□原油相場が不安定な環境下、資金調達が可能な航空会社は、燃料効率の高
い機材の導入に積極的だ。メーカーもA320型やB737型は、増産を続
けている。ある米国の大手リース会社は、たとえ10年落ちでも、B737
クラシック型のセール・アンド・リースバックは行わないとしている。使い
たい航空会社がいたとしても、旧型の機材にはファイナンスが付かない状況
にある。

■GDPベースで第一位の米国は、世界のGDPの約4分の1、2位の日本
と3位の中国は1割にも満たない。日本や中国の景気が回復しても、米国が
回復しないと航空業界への恩恵は期待できないだろう。

【お知らせ】

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