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2008/02/12

航空事情 2008年02月11日号

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◇◆◇   航空事情 2008年02月11日号   ◇◆◇
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【目次】

★航空会社★
アリタリア航空 裁判所、エール・フランスKLMの提案を凍結

★航空行政・協定交渉・統計★
米国国内線 遅延率上昇、関係者の意見分かれる対策

★空港・保安★
インディアン航空ハイジャック事件 裁判所、関係者3人に終身刑

★事故・安全★
ガルーダ航空 ジョグジャカルタ事故、パイロットが逮捕

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【航空会社】

アリタリア航空 裁判所、エール・フランスKLMの提案を凍結
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アリタリア航空の売却を巡り、イタリアの前政権がエール・フランスKLM
に排他的交渉権が与えられたことに、エア・ワンが違法との訴えを起こした
のを受け、イタリアの裁判所は20日に裁定を下すとしている。20日まで
は現在の交渉も完結することはなく、新たな提案も棚上げとなる。

プロディ内閣は12月、エア・ワンの提案を退け、政府が保有するアリタリ
ア航空の株式49.9%の売却先として、エール・フランスKLMに排他的
交渉権を認めたが、先月、内閣総辞職に追い込まれ、退任する閣僚からも、
エール・フランスKLMが交渉を継続するのは不適切との発言が出ている。
総辞職に伴う総選挙は、4月中旬に予定されている。

エール・フランスKLMは当初、黒字化すれば興味があるとし、アリタリア
航空の買収に参加していなかった。しかし、アリタリア航空が人員の削減と
運航の縮小を含む、抜本的な合理化を表明したことを受け、昨年12月、正
式な買収を提案した。赤字続きのアリタリア航空だが、ローマ〜ミラノ線は
独占状態に近く、関心は強い。

また、ミラノ・マルペンサ空港での運航を縮小を求めるエール・フランスK
LMの提案に対して、イタリア北部の経済的な地盤沈下を懸念する、財界や
政界からの強い抵抗があり、エア・ワンの再提案を後押ししている。しかし、
結論が長引くことで、アリタリア航空の再建が遅れ、再建そのものが危うく
なるとの懸念もある。

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【航空行政・協定交渉・統計】

米国国内線 遅延率上昇、関係者の意見分かれる対策
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米国運輸省(DOT)は5日、2007年の国内線遅延率が26%と、19
95年に統計を取り始めてから、27.4%だった2000年に次ぐ2番目
に悪い結果だったことを明らかにしている。2006年は24.5%だった。
連邦航空局(FAA)では、航空需要が旺盛だったことで、航路や空港が混
雑したことが影響したとしている。

ブッシュ大統領は、夏の繁忙期に記録的な遅延を再び起こさないよう、対策
を講じることを求めているが、航空会社、空港運営者、連邦議会、FAAと
意見は異なっている。DOTは今月初め、混雑空港は乗り入れ便を平準化す
る為、時間帯により異なる着陸料を課すことを認めるとしている。

しかし、ニューヨーク近郊の3空港、ケネディー空港、ラ・ガーディア空港、
ニューアーク空港を運営する、ニューヨーク・ニュージャージー港湾公社
(PANN)は、抜本的な対策にはならないとしている。3空港の遅延率は
最も悪く、国内線で発生した遅延の4分の3は、この3空港に起因している
とされている。

大手航空会社が加盟する航空運輸協会(ATA)は、より包括的な対策が必
要だとしている。PANNとATAは、航路や空港への進入経路の変更や改
善、空港の処理能力増強を求めている。また、航空会社やFAAは、衛星に
よる航空管制システムの導入推進を求めているが、導入には150億ドルの
費用と20年の歳月が必要とされている。 

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【空港・保安】

インディアン航空ハイジャック事件 裁判所、関係者3人に終身刑
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1999年12月24日から8日間に渡りインディアン航空のA300型が
ハイジャックされた事件で、インドの裁判所は5日、関係者3人に終身刑の
判決を言い渡した。5人のハイジャック実行犯に武器や偽造旅券を渡したと
される3人(インド人2人、ネパール人1人)は、判決を不服として控訴す
るとしている。

カトマンズからニュー・デリーに向かっていたインディアン航空の814便
(乗客174人・乗員15人)は、離陸から30分後に5人の武装した犯人
にハイジャックされ、パキスタンのラホールに向かうことを指示されるが、
パキスタンが着陸を拒否、燃料が足りなくなりインド西部に着陸した。犯人
は給油などを要求したが、当初インド政府が拒否した為、乗客1人が殺害さ
れた。

814便は着陸を拒否されながらも、パキスタンのラホールやアラブ首長国
連邦ドバイ近郊の空軍基地などを経て、アフガニスタンのカンダハルに着陸、
犯人はカシミール地方の分離独立を主張するパキスタン人受刑者や35人の
イスラム・ゲリラの釈放と、2億ドルの身代金などを要求した。

アフガニスタンのタリバン政権の求めで国連が仲介に乗り出し、犯人は要求
を撤回、インド政府は見返りにイスラム・ゲリラ3人を釈放した。31日の
午後、ハイジャック機はデリーに向けカンダハルから離陸、タリバン政権に
10時間の猶予と出国を保障された犯人は、アフガニスタンを出国したとさ
れるが、その後逮捕されていない。

インド政府は、ハイジャック犯は全てパキスタン人で、カシミール地方を巡
り2度に渡り戦火を交えた、パキスタン政府の陰謀と非難した。釈放された
イスラム・ゲリラ1人は、2002年にウォール・ストリート・ジャーナル
紙の記者を殺害した罪で、パキスタンの裁判所から死刑を言い渡されている。

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【事故・安全】

ガルーダ航空 ジョグジャカルタ事故、パイロットを逮捕
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昨年3月7日にガルーダ・インドネシア航空のB737型が着陸に失敗した
事故で、機長の弁護士は5日、8時間に渡る取調べの後、機長が警察に逮捕
されたことを明らかにした。逮捕容疑は航空法違反で、5年以上の禁固刑が
科されるが、弁護士は不当逮捕としている。

乗客133人、乗員7人が搭乗し、ジャカルタからジョグジャカルタに向か
っていた事故機は、ジョグジャカルタ空港への着陸に失敗、滑走路をオー
バーラン、空港のフェンスを破り、隣接した水田で停止、機体は炎上した。
乗客20人と客室乗務員1人が死亡したが、訪問中だったオーストラリア外
務大臣の随行だった警備担当者2人など、オーストラリア国籍の5人も含ま
れていた。

インドネシアの事故調査当局(NTSC)は昨年、事故機のパイロットは、
15の警報を無視し、急角度で降下、通常より早い速度で空港へ着陸進入し
たことが、不安定な着陸を引き起こしたとする調査報告を明らかにしている
が、事故原因が人的な過失やパイロット・エラーに起因することは否定して
いた。

国際民間航空機構(ICAO)の規則では、事故調査機関による調査結果は、
刑事訴追の証拠に使用しないとしている。ガルーダ航空の運航乗務員協会は、
事故調査当局が発表した報告内容に基く逮捕は不当と抗議し、機長の保釈と
伴に、航空法違反に付いて分割審理を求めている。

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【編集後記】

■2ヶ月間に3回と立て続いた事故にも、航空当局が設計上の問題はないと
の安全宣言を出すと、「製造上の問題があった、運航会社の点検で問題を認
識することは不可能。」と、DHC−8−Q400型の事故を巡る責任を、
メーカー側に転嫁しようとするスカンジナビア航空。言い換えると、毒入り
餃子を輸入・販売した輸入元や小売店が、「輸入・販売しただけで、責任は
中国の製造元。」と言っているようなもので、消費者には全く受け入れ難い
弁解でしかない。

□Q400型を33機運航し、更に15機を発注しているアラスカ航空の子
会社ホリゾン・エアーは、スカンジナビア航空が運航を停止した27機のQ
400型の一部、もしくは全てを導入し、Q400型に機材を統一して、効
率化を図ろうとしている。燃料が高騰していることから、まずは燃費効率の
悪いリージョナル・ジェット機、CRJ型の退役とQ400型による代替を
検討している。ホリゾン・エアーはQ400型で、スカンジナビア航空のよ
うな問題は経験していないとしている。

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