2008/02/06
航空事情 2008年02月04日号
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ◇◆◇ 航空事情 2008年02月04日号 ◇◆◇ ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ 【目次】 ★航空会社★ アリタリア航空 マルペンサ空港、12億ユーロの賠償請求へ BA ロンドン・シティー空港、全席ビジネスのNY直行便運航へ ★メーカー・技術開発★ エアバス社 A380型、失敗は許されず・万全の支援下で運航 エアバス社 A350型、XWB型への契約移行完了・3社移行せず ★航空行政・協定交渉・統計★ イスラエル政府 航空保安費用、負担割合8割りへ引き上げ ******************************************************************* 【航空会社】 アリタリア航空 マルペンサ空港、12億ユーロの賠償請求へ -------------------------------------------------------- ミラノのマルペンサ空港を運営するエス・イー・エー(SEA)社は1日、 エール・フランスKLMによる合併に伴い、アリタリア航空がマルペンサ空 港への乗り入れを縮小した場合、12億5千万ユーロを賠償請求することを 明らかにした。アリタリア航空の株価時価総額9億ユーロ、債務残高12億 ユーロより多い。 SEA社によると、マルペンサ空港は1日750便が発着しているが、エー ル・フランスKLMが求めている再建計画では、アリタリア航空の同空港発 着便の7割を削減し、1日105便に減らすとしている。ローマとミラノに 運航拠点が分散していることが、アリタリア航空の負担になっているとされ ている。 エール・フランスKLMによるアリタリア航空の買収を後押ししていたプロ ディ内閣が先週、総辞職したことを受け、同じく買収を提案していたエア・ ワンは31日、エール・フランスKLMに独占交渉権を与えたのは違法との 訴えを起こすとしている。エア・ワンは、エール・フランスKLMとの交渉 を止めさせるものではなく、自らも提案を出したいとしている。 アリタリア航空は30日、資金繰りが悪化しているとして、今年前半以降の 運航を継続するには、少なくとも7億5千万ユーロの新たな資金が必要にな ることを明らかにしている。エール・フランスKLMには、1月15日から 8週間の独占交渉権が与えられているが、エール・フランスKLMによる買 収を支持していた内閣の総辞職で、状況は不透明になっている。 BA ロンドン・シティー空港、全席ビジネスのNY直行便運航へ ------------------------------------------------------------ ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)は1日、ロンドンの中心街に近いシ ティー空港からニューヨーク(ケネディー空港、もしくはニューアーク空 港)への直行便を、毎日2便運航する計画を明らかにした。就航は来年の予 定で、滑走路の短いシティー空港での離着陸実験を重ねているA318型を 使用、全32座席ビジネス・クラスの設定で、空港では15分の搭乗手続き を実現するとしている。 ロンドン・シティー空港は、ロンドンの金融街シティーから約10キロ、再 開発地域カナリア・ワーフから約5キロに位置している。一本ある滑走路は 1,508メートルしかなく、ATR型などターボプロップ機やフォッカー 70型などのリージョナル・ジェット機が、欧州域内から乗り入れている。 シティー空港は近隣への騒音に配慮する必要があり、着陸進入角度(グライ ド・スロープ)は5.5度という急角度(通常3度)で、夜間、及び土曜日 午後と日曜日午前の24時間は、使用が制限されている。開港当時、滑走路 が1,080メートルしかなかった頃は、7.5度の進入角度だった。 BAによると、シティー空港からニューヨークへの出発便は、十分な燃料を 搭載して離陸できないことから、大西洋上にでる前に一旦、英国西部もしく はアイルランドの空港に、給油の為40分間着陸するとしている。 エアバス社はA318型の運航システムを改修し、急角度進入システム(ソ フト・ウエア)を開発、欧州航空安全局(EASA)から耐空証明を取得し ている。ハード的には、全く主翼やエンジンに触れることなく、コックピッ トのオーバー・ヘッド・パネルに、急角度侵入システムを起動するスイッチ がひとつ設けられただけの改造だった。 大西洋路線には米国のイオス航空、英国のシルバージェットが全席ビジネ ス・クラスで運航している。他に米国のマックスジェットが2003年から 全席ビジネス・クラスで、ロンドンのスタンステッド空港から米国のニュー ヨークなどに乗り入れていたが、昨年12月24日に連邦破産法11条を申 請、運航を停止している。 ******************************************************************* 【メーカー・技術開発】 エアバス社 A380型、失敗は許されず・万全の支援下で運航 ---------------------------------------------------------- シンガポール航空は昨年10月25日、ロールス・ロイス社製トレント90 0型エンジンを装備した、A380−800型引き渡し一号機(製造番号: 003、登録記号:9V−SKA)をシンガポール〜シドニー線に路線就航 させ、1月中旬までに飛行回数150回、飛行時間1,100時間に達した。 一号機は2月末までに、飛行時間1,500時間を予定している。 一日の飛行は2回、15時間、滞在はシンガポールに6時間、シドニーには 1時間50分の飛行間隔となっている。これまでに出発が遅れたのは技術的 な問題の一度だけ、新たに開発され路線に投入された民間機としては、過去 にない運航を達成している。1月4日にシンガポールからの出発が29分遅 れたが、警報システムの誤作動で、システムを再起動させる必要があり、遅 れとなった。 A380型の路線就航に備え、エアバス社はシンガポールとシドニーに駐在 する技術者を増やした。機内の整備システムが監視する飛行状況は、シンガ ポール航空の技術センターとトゥールーズにあるエアバス社の支援管理セン ターには、通信衛星を経由してリアルタイムで送られている。シンガポール 航空とエアバス社は、毎日の往復運航終了後、運航上の細かな出来事を電話 会議で分析している。 シンガポール航空には1月初旬に二号機が引き渡され、シンガポール〜ロン ドン線にB747型の替わりにA380型が投入される、2月中旬には三号 機が引き渡される。シドニー線に就航している一号機は、二号機と交代し、 3月18日からはロンドン線に投入される。一号機は長距離路線への就航に 備え、乗務員の休憩室が設けられるなど、問題点を修正すると伴に改修が予 定されている。 シンガポール航空によると、シドニー線のA380型の座席稼働率は80% を超え、60座席あるビジネス・クラスはA380型だけ5〜10%割高に もかかわらず、ほぼ満席の状態が続いている。座席上の手荷物入れは手直し されるが、機内設備やパナソニック社製のeX2機内娯楽システムは、既に シンガポール航空のB777型で使用されていたこともあり、問題なく機能 している。 エアバス社 A350型、XWB型への契約移行完了・3社移行せず -------------------------------------------------------------- エアバス社が2004年12月に開発を明らかにし、確定受注後の2006 年7月に、XWB型として大幅な設計変更を発表することになった、A35 0型の旧型を発注した顧客の、XWB型への契約移行が完了した。 発表とほぼ同時にそれぞれ10機を発注したエアー・ヨーロッパとGECA S社は、エアー・ヨーロッパが先週、ボーイング社のB787型の発注を発 表(ボーイング社2007年受注分)、GECAS社はGE社のエンジン供 給が決定していないことを理由に、XWB型の発注を見送っている。また、 3機を発注していたユーロフライは、A330型の発注に変更すると見られ ている。 ******************************************************************* 【航空行政・協定交渉・統計】 イスラエル政府 航空保安費用、負担割合8割りへ引き上げ ------------------------------------------------------ イスラエル政府は27日、これまで5割を負担している航空保安費用の政府 負担割合を、8割に引き上げることを明らかにした。外国航空会社との競争 で、増加する保安費用の負担が重石になっていると、政府負担割合の引き上 げに、エル・アル・イスラエル航空は歓迎している。 2006年4月以降だけで、外国航空会社が提供するイスラエル路線の座席 数は、45%増加したとしている。エル・アル航空はこれまで、保安費用の 負担増から、容易に提供座席数を増やせなかったとしている。 また、イスラエル政府は同時に、エル・アル航空の独占体制を終わらせ、運 輸大臣の権限で他の航空会社に路線権を与えることを決めたとしている。イ スラエルではエル・アル航空以外に、イスライアーとアルキア・イスラエル 航空が運航しているが、イスライアーはニューヨーク線で、既にエル・アル 航空と競合している。 ******************************************************************* 【編集後記】 ■成田の着陸料程度なら我慢するが、ブルドック・ソースやサッポロ・ビー ルのようなことは決して許されない。黒船の時代から外人には弱いお役人様 が、誠に美味しい既得権益を荒らされてはと必死の抵抗です。外資に乗っ取 られたら大田区の埋立地でも、都心並みの安いサンドウィッチや立ち食いう どんが食べられるようになるかもしれません。規制すべきは外資なのか? □デルタ航空とノースウエスト航空の合併交渉は、2月15日までに世界最 大の航空会社が誕生するか、しないかの結論が出ると見られています。専門 家らは、立て続けに3月1日までには、その次の合併が発表されるだろうと、 デルタ航空とノースウエスト航空の合併が引き金となり、コンチネンタル航 空とユナイテッド航空など、米国大手航空会社の合併による再編が進むと見 ています。 □「スカイマーク、全日空を不当廉売として公取委に申告、他社への影響度 を主張。」自由化とは、誰もが参入でき、撤退も許される環境下で、競争に より価格が適正化されること(一般的には下がること)が期待されるもの。 その恩恵に与るのは消費者。その競争に文句があるなら、撤退すべき。そも そも路線を広げずに、福岡線で勝負しておけばいいもの。流石の大手も、幹 線で収益源の福岡線で、全便の値下げは出来ない筈。単純な戦略の間違い! 【お知らせ】 ★航空事情は個人的に収集・整理している航空関連の情報を、必要とされる 方に公開・配信しているもので、報道を目的とはしていません。 ★このメールマガジンの内容に関しては万全を期していますが、その内容を 保証するものではありません。記載内容に関していかなる損害、トラブル等 が発生しても、その責任は一切負いません。 ★メールマガジンのアドレスに返信されても、スパム・メールが非常に多い ことから、開封しておりませんのでご注意下さい。発行者へのメールは、下 記URLからお願いします。 ★メールマガジンの購読申し込み、及び解除は、読者の方が直接それぞれの 配信元で手続きされるようお願いします。発行者は一切、購読者のアドレス を管理していません。 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ □■メールマガジン航空事情(毎週月曜日発行)■□発行者 航空事情 ---------------------------------------------------------------- 発行者へメール http://www.as777.com/mail/ ホームページ http://www.as777.com/ ---------------------------------------------------------------- まぐまぐ 登録・解除 (http://www.mag2.com/m/0000060717.htm) melma! 登録・解除 (http://www.melma.com/backnumber_31379/) ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆


