2007/07/17
航空事情 2007年07月16日号
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サス・パシフィック・グループ(TPG)が、守秘義務に合意するなら財務 資料を開示することを明らかにした。買収提案が提示されその内容がイベリ ア航空にとって最良の利益と役員会が見なす場合のみ、TPGが主導する買 収グループに追加資料を開示するとしている。 ブリティッシュ・エアウェイズを含むTPGが主導するグループは、34億 ユーロでの買収を提案している。イベリア航空は、TPGへの資料開示は買 収提案を受け入れるものではないとし、イベリア航空は合意に至るまでTP Gが検討を継続することに前向きだと述べている。関係筋によるとTPGは イベリア航空に、今月中に財務資料が開示されない場合、買収提案を撤回す ると述べたとされている。 TPGの提案は、イベリア航空株一株当たり3.60ユーロに相当するが、 スペインのメディア報道では、イベリア航空は一株当たり4.00ユーロ以 上の提案でない限り、資料は開示しない意向とされている。関係筋によると TPGはイタリア政府に、入札条件が変更されれば、アリタリア航空の買収 に関心があると伝えたとされている。 エール・フランスKLMのジャン-シリル・スピネッタ会長は12日、欧州 をはじめとする航空業界の買収・統合は終わっていない、新たな価値が創造 される限り、潜在的な買収を検討すると株主総会で述べ、イベリア航空買収 に含みを持たせている。また、次世代中型機の選定を、来年行うことを明ら かにしている。 チリ・ラン航空 ボーイング社、B787型26機発注へ・6機はリース ------------------------------------------------------------------ チリのラン航空は12日、ボーイング社のB787型ドリームライナーを、 32機導入することを役員会が承認したことを明らかにした。26機をボー イング社に発注し、6機はリースで導入するとしている。引き渡しは201 1年から2016年までとしている。また、2017年から2018年まで の引き渡し10機分に付いて、別途ボーイング社とオプション契約するとし ている。 全日空 B787型、トイレにウォシュレットを標準装備 ---------------------------------------------------- 全日空の山元社長は8日、ボーイング社でのB787型ドリームライナー機 の、初号機完成披露式典を前にしたシアトルでのイベントで、他の航空会社 では追随できない(届かない)部分を快適にするとして、同型機のトイレに はTOTO社製のウォシュレットを標準装備することを明らかにした。 全日空は2008年5月に、最初の航空会社としてB787型の引き渡しを 受け、8月にオリンピックを控えた中国への路線に投入する予定で、その後 は北米、欧州路線への投入も予定している。全日空はB787型50機を確 定発注しているが、山元社長は更に10から20機の追加発注を検討してい ると述べている。 ******************************************************************* 【メーカー・技術開発】 エアバス社 新規受注、パリ・エアー・ショーでボーイング社を抜く -------------------------------------------------------------- エアバス社は9日、6月末までの年初来新規受注が680機に達したことを 明らかにしている。5月末まではボーイング社417機に対して、エアバス 社は201機だった。ボーイング社の6月末までの受注は549機(キャン セル分を含まず)で、パリ・エアー・ショーで425機を受注したエアバス 社が、倍の差を一気に抜いた。 ボーイング社は5日、第2四半期の受注が228機で、年初来の新規受注が 544機(キャンセル分を含む)に達し、過去最多の1,044機を受注し た前年同期を上回ったことを明らかにしていた。ボーイング社の6月末まで の引き渡しは220機(前年同期比13%増)で、年内に440〜445機 の引き渡しを予定している。 ボーイング社 B787型、完成初号機を公開 ------------------------------------------ ボーイング社は8日、シアトル郊外のエバレット工場で、B787型ドリー ムライナーの初号機完成披露式典を催し、出席した1万5千人の前で公開し た。B787型は47社から677機を確定受注している。実機の公開直前 に大型のスクリーンに発注各社の機体デザインが映し出されたが、これまで に発注を発表していないカタール航空が含まれていた。 ボーイング社は9日、カタール航空がB787型の顧客であることは認めた が、発注に付いては言及しないとしている。4月に受注リストに加えられて いた30機の匿名発注が、カタール航空だと関係筋は述べていたが、ボーイ ング社の広報はコメントを拒否し、カタール航空の広報は、発注の発表はし ていないと述べていた。 エアバス社のルイ・ガロワ社長兼最高経営責任者(CEO)はボーイング社 のジェイムズ・マクヌーニー会長兼CEOに、「今日は航空史上の偉大な日 です。我々の業界でのこのような画期的な出来事は、常に飛行の素晴らしさ に奮い立たされた、ひたむきな人たちの努力の成果です。・・・エアバス社 は精力的に競争する企業に再生しますが、今日はボーイングの一日、B78 7型を祝う一日です。」との書簡を送っていた。 全日空の山元社長はシアトルでの記者会見でエアバス社のA380型に言及 し、初めて導入に前向きな意向を明らかにしている。山元社長は、中期計画 ではボーイング社のB737型、B787型、B777型の3機種に機材を 集約するが、エアバス社のA380型の導入を否定していないと述べた。A 380型に搭乗して、機内の広さと静かさに感動したとして、「顧客が好む と判断すれば、機材に加えることを検討する必要がある。」と述べている。 ******************************************************************* 【編集後記】 ■以前、オールアバウトの睡眠・快眠を担当する方から取材を受け、民間機 の機内環境に付いて、なぜ乾燥するのか、なぜ加湿できないのか、B787 型がどう変えるのかに付いてご案内し、同サイトに記事として掲載戴いた。 B787型がロールアウトし、その機内環境に付いても、高い気圧設定が可 能なことや、湿度を高く維持できることが紹介されているが、その理由に付 いての説明はない。残念ながら同サイトの睡眠・快眠の担当者が変わり、掲 載戴いた記事も発見できなかった。 □高高度を飛行中の民間機の機内は、超真冬状態と言っていいだろう。機外 はマイナス40度、機内は26度と大きな差がある。この大きく異なる環境 を分けているのが金属の薄板で、これがB787型では炭素繊維の複合材に 取って代わることになる。暖房の効いた冬の室内を思い出して戴きたい。暖 かい室内に対して寒い屋外、暖房で室内は乾燥し、窓には結露が出来る。上 空の機内では同じ現象が起きている。しかも温度差が著しいため、結露では なく冷凍庫のように、胴体内側には霜が、氷の塊となって張り付く。 □機内の天井から水滴が落ちてくる経験をされた方もいらっしゃると思う。 地上と上空の温度差が大きい夏場、特に着陸に向けた降下を急いだ場合によ く起きる現象とされているが、これは上空で胴体内側に張り付いた霜が、通 常は自然蒸発するものが、急速な降下で温度差が大きい環境を移動した為に、 蒸発できずに水滴になったものだ。機体が古くて雨漏りしている訳ではない。 □機内では乾燥するからと加湿すれば、胴体内側に張り付く霜が大きくなり、 機体の重量を増し、燃費効率が落ちる。飛行上の安全も脅かされる。また、 金属の腐食も早まり、整備費も増える。霜の発生を抑えるドライヤーが開発 されているが、金属の胴体では抜本的な解決にはならない。しかし、複合材 の胴体であれば、金属より熱伝導率が低く、腐食の心配もない。複合材は金 属より耐久性も高く、機内の気圧(注)を上げ、窓を大きくすることも出来 た。 □(注)機内の与圧、及び温度調節は、エンジンからの高温な圧搾空気を使 っているが、B787型ではオールエレクトロニクス化される。圧搾空気は 使わず、エンジンにはこれまでより大型の発電機を装備して、与圧も空調も モーターで電気的に制御することになる。 【お知らせ】 ★航空事情は個人的に収集・整理している航空関連の情報を、必要とされる 方に公開・配信しているもので、報道を目的とはしていません。 ★このメールマガジンの内容に関しては万全を期していますが、その内容を 保証するものではありません。記載内容に関していかなる損害、トラブル等 が発生しても、その責任は一切負いません。 ★メールマガジンのアドレスに返信されても、スパム・メールが非常に多い ことから、開封しておりませんのでご注意下さい。発行者へのメールは、下 記URLからお願いします。 ★メールマガジンの購読申し込み、及び解除は、読者の方が直接それぞれの 配信元で手続きされるようお願いします。発行者は一切、購読者のアドレス を管理していません。 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