2007/06/29
航空事情 2007年06月25日号
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ ◇◆◇ 航空事情 2007年06月25日号 ◇◆◇ ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ 【目次】 ★航空会社★ アエロフロート航空 アリタリア航空、買収から撤退へ・IF報道 BA S&P社、会社格付けを投資適格に引き上げ ★メーカー・技術開発★ ボーイング社 JPモルガン、B787型の開発は4ヶ月遅れ ★パリ・エアー・ショー★ パリ・エアー・ショー エアバス社、年初来受注でボーイング社を抜く パリ・エアー・ショー 初日、大型受注相次ぐ ILFC社 ボーイング社、B787型52機など発注 ******************************************************************* 【航空会社】 アエロフロート航空 アリタリア航空、買収から撤退へ・IF報道 ------------------------------------------------------------ ロシアのインターファックス通信は23日、アエロフロート・ロシア航空役 員の話として、アエロフロート航空はアリタリア航空の買収に向けた競争入 札から撤退することを決めたと報じた。入札からの撤退は決定済みで、アエ ロフロート航空の役員から、イタリアの財務大臣に決定を伝えるとしている。 イタリア政府によるアリタリア航空の、政府保有株式49.9%の競争入札 による売却は、財務状態が悪化する中、乗務員によるストライキが続き、5 月にはテキサス・パシフィック・グループがイベリア・スペイン航空の買収 を理由に撤退、アエロフロート航空も政府保有株全てではなく、39.9% に留めるとの意向を明らかにしていた。 イタリア政府は21日、競争入札の期限を繰り延べ、新たな参加を認める意 向を明らかにし、エアー・ワンが主導するグループの他に、米国のプライ ベート・エクイティー、マットリンパターソンが再参入することになってい る。しかし、ルフトハンザ・ドイツ航空は、従業員組合が投資家を納得させ る答えを用意していないとして、入札の意向がないことを再確認している。 BA S&P社、会社格付けを投資適格に引き上げ ---------------------------------------------- 米国の格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)社は20日、 ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)の長期会社格付けを、4年ぶりに投 資適格とされる、BBB−(トリプルビーマイナス)に一段階引き上げたこ とを明らかにした。資本構成や将来のキャッシュ・フロー、不足している年 金問題の解決、ここ数年での債務の削減などを反映したとしている。 S&P社によるBAの格付け引き上げは、全く予期されなかったものではな かったが、BAのクレジット・ディフォルト・スワップ(貸付債権の信用リ スクを保証してもらうオプション取引で、従来の銀行保証をデリバティブに 作り変えたもの。)取引レートは、発表直後に0.14%下がり、0.59 5%に下げている。クレディー・スイスのアナリストは、数週間中に0.5 0%台半ばまで下がるだろうとの見解を明らかにしている。 S&P社は航空業界は周期的な産業とし、2008年3月に始まる米国と欧 州連合(EU)との航空自由化(オープン・スカイ)は、BAには否定的に 作用するとしているが、その度合いは不明としている。S&P社は同時に、 BAの長期無担保債券の格付けを、BB−からBB+に2段階引き上げてい る。ムーディーズ社は2月、BAの企業グループ格付けをBa1の否定的か ら肯定的に変更している。 ******************************************************************* 【メーカー・技術開発】 ボーイング社 JPモルガン、B787型の開発は4ヶ月遅れ -------------------------------------------------------- JPモルガンのアナリスト、ジョセフ・ナドル氏は18日、ボーイング社が 開発を進めている次世代中型機、B787型ドリームライナー機は、当初の 開発計画から4ヶ月遅れているとしたリサーチ・ノートを出した。 ボーイング社にB787型の部品を供給する業者からの情報を元にした見解 で、当初4月21日に予定されていた機体の始動が、現在では8月15日に 延びているが、供給業者らは更に遅れると見ているとしている。 ボーイング社は同日、B787型の開発は予定通りで、7月にロールアウト し、8月もしくは9月に初飛行、2008年5月には一号機を全日空に引き 渡すとしている。 ******************************************************************* 【パリ・エアー・ショー】 パリ・エアー・ショー エアバス社、年初来受注でボーイング社を抜く ---------------------------------------------------------------- エアバス社は47回目のパリ・エアー・ショーで、合計425機を確定受注、 303機の確約(覚書)を受け、2007年の受注数でボーイング社を上回 ったとしている。 A350XWB型は、シンガポール航空から20機、カタール航空から80 機、アエロフロート・ロシア国際航空から22機、ALAFCO社から12 機、CITアエロスペースから7機を確定受注し、累計で154機を確定受 注、78機の確約を得たとしている。また、カタール航空は3機のA380 型を確定発注している。 A320型シリーズは、ジャジーラ航空から30機、インドネシアのマンダ ラ航空から25機、ロシアのエス・セブン(S7)航空から25機、アビア ンカ航空から14機、GECAS社から60機、ALAFCO社から7機、 ヌーベルエアーから2機、CITアエロスペース社から25機、アエロフ ロート航空から5機、アフリキヤ航空から5機を受注している。 A330・340型シリーズは、タイ国際航空からA330−300型8機、 トルコのエム・エヌ・ジー航空からA330−200F型2機、マレーシア のフライアジアンエクスプレスからA330−300型15機、アビアンカ 航空からA330−200型5機、米国のインターピッド・アビエーショ ン・グループからA330−200F型20機、エチハド航空からA330 −200型5機、A340−600型4機、A330−200F型3機、イ ンドのフライングトン・フレイターズからA330−200F型6機、米国 の航空機リース会社、エアーキャッスル社からA330−200F型15機 を受注している。 一方のボーイング社は、パリ・エアー・ショーで125機の確定受注を発表 している。内訳はILFC社からB787型52機、B737型10機、B 777−300ER型1機、GECAS社からB777F型6機、インドネ シアのライオン航空からB737−900ER型40機、エール・フランス からB777−300ER型9機、KLMオランダ航空からB737−70 0W型7機となっている。また、同期間中にブラジルのタム航空からB77 7−300ER型4機、コンチネンタル航空からB737型4機、匿名の発 注元からB737型7機、B777型3機の受注を得ている。 年初来の受注数はボーイング社が520機、エアバス社がおよそ626機と なっている。 パリ・エアー・ショー 初日、大型受注相次ぐ ------------------------------------------ 18日に開幕したパリ・エアー・ショーで、エアバス社とボーイング社に大 型発注が相次いだ。エアバス社は出遅れている中型機で、114機のA35 0XWB型を受注、ジョン・リーヒー最高販売責任者は、エアー・ショー期 間中に150機、年内に200機の受注を期待していると述べている。A3 50XWB型は一号機が、2013年にカタール航空に引き渡されるとして いる。 エアバス社はユー・エス・エアウェイズから、既に受注していた20機のA 350型の代替として、22機のA350XWB型を受注、他にA330型 10機、A320型シリーズ60機を受注した。また、カタール航空からは A350XWB型80機とA380型3機を、エミレーツ航空からはA38 0型8機を、クウェイトのALAFCOからはA350XWB型12機とA 320型シリーズ7機を、GECAS社からはA320型シリーズ60機、 ジャジーラ航空からはA320型シリーズ30機など受注している。 ボーイング社はインドネシアのライオン航空からB737−900ER型4 0機、GECAS社からB777貨物専用型6機を受注している。また、I LFC社が50機のB787型を追加発注すると見られている。ボーイング 社は18日、アメリカン航空、デルタ航空とB787型の導入に付いて、初 期段階の交渉に入ったことを明らかにしている。 パリ・エアー・ショー開幕前までの年初来新規受注は、エアバス社が201 機、ボーイング社が417機だったが、開催期間中の新規受注は、両社合わ せて300機を超えると見られている。 ILFC社 ボーイング社、B787型52機など発注 -------------------------------------------------- ILFC社は19日、開催中のパリ・エアー・ショーで、ボーイング社にB 787型50機、B737型10機、B777−300ER型1機を確定発 注した。他にB787型2機とB777−300ER型1機の、オプション を行使していたことを明らかにしている。 ILFC社のB787型発注残は74機となり、発注数で最大となった。引 き渡しは2010年に始まり、2017年まで続く。今回発注分の引き渡し は2013年からとしている。ボーイング社は19日、B787型の受注が 45社から634機に達したことを明らかにしている。 ウォールストリートジャーナル紙は19日、104機運航するB767型の 後継として、デルタ航空は最大で125機のB787型を、年内に発注する だろうと報じている。デルタ航空も年内にB767型の後継を決めることを 認め、2013〜2014年には機材の更新を始めたいとしている。 次世代中型機を100機発注するとしているエミレーツ航空のティム・ク ラーク社長は18日、2社への分割発注を否定し、エアバス社のA350X WB型を評価する発言をしているが、ボーイング社はエミレーツ航空の、交 渉上の戦術と述べている。 また、ILFC社のスティーブン・ウドバー・ハジー会長兼最高経営責任者 (CEO)は19日、A350XWB型の基本設計は固まったが、引き続き 改良が加えられるだろうと述べている。 ******************************************************************* 【編集後記】 ■鳥越俊太郎氏がテレビのワイドショーで、離着陸時は地上からの電波 (ローカライザー)に乗って航空機は飛行するから、機内での電子機器の使 用を禁止していると言った趣旨の説明をしていた。日本のメディアにしては 随分まともな説明だったが、より正確に機内で携帯電話などの電源を入れる 危険性を伝えて貰いたい。また、お役所、航空会社も具体的に広報すべきだ。 □航空機の飛行状態は各種のセンサーで感知され、コックピットのパイロッ トに伝えられている。例えばエンジンの回転数、温度、振動、燃料の流量な どが刻々と、エンジン内部で感知され、機内に張り巡らされた電線を通じて、 エンジンを管理するフライトマネージメント・コンピューターに伝えられて いる。シールド線を使用するなど、一応の電磁波対策は施されているが、完 璧はあり得ない。 □機内で乗客が不用意に電源を切り忘れた、携帯電話から発信された電波が、 パイロットやコンピューターが安全な飛行を維持する為の判断材料とする、 エンジンの状況データに影響を与え、実際とは異なる情報を伝えてしまう恐 れがある。機長から命令されても携帯電話の電源を切らないやからは言語道 断だが、その危険性を具体的に認識していない乗客も多い筈だ。 【お知らせ】 ★航空事情は個人的に収集・整理している航空関連の情報を、必要とされる 方に公開・配信しているもので、報道を目的とはしていません。 ★このメールマガジンの内容に関しては万全を期していますが、その内容を 保証するものではありません。記載内容に関していかなる損害、トラブル等 が発生しても、その責任は一切負いません。 ★メールマガジンのアドレスに返信されても、スパム・メールが非常に多い ことから、開封しておりませんのでご注意下さい。発行者へのメールは、下 記URLからお願いします。 ★メールマガジンの購読申し込み、及び解除は、読者の方が直接それぞれの 配信元で手続きされるようお願いします。発行者は一切、購読者のアドレス を管理していません。 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ □■メールマガジン航空事情(毎週月曜日発行)■□発行者 航空事情 ---------------------------------------------------------------- 発行者へメール http://www.as777.com/mail/ ホームページ http://www.as777.com/ ---------------------------------------------------------------- まぐまぐ 登録・解除 (http://www.mag2.com/m/0000060717.htm) melma! 登録・解除 (http://www.melma.com/backnumber_31379/) 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