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2007/01/19

航空事情 第308号 (2007/01/15)

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◇◆◇ 航空事情 第308号(2007/01/15)◇◆◇
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【目次】

★航空会社★
デルタ・ノースウエスト WSJ紙、再建後の提携・合併交渉
ユー・エス・エアウェイズ デルタ航空買収、提示額を引き上げ

★経営戦略・関連事業・労使関係★
SALE社 メーカー2社、均等に合計40機の狭胴機を発注

★機材計画★
エアアジア エアバス社、A320型50機発注・50機オプション契約

★事故・安全★
アダム航空機捜索 海軍艦船、海中に大きな物体を発見
アダム航空機 テロか、機体破片を発見・空中爆発が濃厚に

★編集後記の前に★
平たい合理化 − アメリカン航空の場合

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【航空会社】

デルタ・ノースウエスト WSJ紙、再建後の提携・合併交渉
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米国の経済紙ウォール・ストリート・ジャーナルは10日、ノースウエスト航
空とデルタ航空が、法的な会社再建後に提携する可能性を探る交渉を重ねてい
ると、関係者の話しとして報じた。デルタ航空の債権者は、ユー・エス・エア
ウェイズの敵対的な買収提案より、ノースウエスト航空との合併を現実的な選
択肢と見ている。

デルタ航空に敵対的な買収を仕掛けているユー・エス・エアウェイズが、買収
額を引き上げたことを受け、交渉がリークされたと見られる。デルタ航空と
ノースウエスト航空は同じ2005年9月14日に、裁判所は異なるものの、
債権者の多くが集中するニューヨークの連邦破産裁判所に連邦破産法11条の
適用を申請、法的な会社再建を進めている。

本社所在地とは異なるニューヨークの裁判所で、同じ日に再建手続きを始めた
ことから、両社は合併を視野に破産法を申請したとの見方もあったが、両社伴
に、単独会社での会社再建を目指すとしている。既にデルタ航空は単独での会
社再建計画を裁判所に提出、ノースウエスト航空も来週にも提出すると見られ
ている。

ノースウエスト航空は2000年に、アメリカン航空との合併交渉に失敗して
いるが、再度アメリカン航空との合併を模索するのではとの見方もある。しか
し、自力再建を進めるアメリカン航空と、法的な再建を進めるノースウエスト
航空の合併では、ノースウエスト航空が法的な会社再建で達成した一部が、無
駄になると考えられている。

ユー・エス・エアウェイズ デルタ航空買収、提示額を引き上げ
----------------------------------------------------------
ユー・エス・エアウェイズは10日、デルタ航空の買収提案額を、50億ドル
の現金と自社株8,950万株、合計102億ドルに引き上げた。昨年11月
に出された敵対的な買収案では、40億ドルの現金と自社株7,850万株の、
合計85億ドルを提示していたが、デルタ航空は12月、受け入れを拒否、単
独での会社再建計画を連邦破産裁判所に提出している。

デルタ航空の顧問を務めるブラックストーン・グループ社は、デルタ航空の資
産価値を94億ドルから120億ドルと評価していた。ユー・エス・エアウェ
イズの新たな提案は、デルタ航空の債権者が査定手続きに協力し、2月7日か
ら予定されている連邦破産裁判所での、単独会社としての会社再建計画の審理
を延期しない限り、2月1日を受け入れ期限としている。

ユー・エス・エアウェイズの買収提案には8日、シティグループに加え、モル
ガン・スタンレー証券が共同主幹事として、買収費用72億ドルを引き受け、
資金面での支援を明らかにしている。両社は均等額を引き受けるが、他の金融
機関を含めた協調融資団を組成することも可能になり、ユー・エス・エアウェ
イズは買収額を引き上げると見られていた。

デルタ航空の無担保債権者委員会は、ユー・エス・エアウェイズの買収提案を
却下し、単独での会社再建計画を提出したデルタ航空の判断を支持するとしな
がらも、コンチネンタル航空の最高経営責任者(CEO)だったゴードン・ベ
スーン氏を顧問に起用、競合する選択肢の評価を依頼している。最終的な回収
を極大化する為、潜在的な選択肢も検討するとしている。

2004年末にコンチネンタル航空を退職し、現在はアロハ航空の持株会社ア
ロハ・エアグループ社の会長を務めるベスーン氏は、8日にユー・エス・エア
ウェイズと会い、10日には債権者委員会と会う予定とされている。ベスーン
氏には1日25,000ドルの報酬が支払われる。ユー・エス・エアウェイズ
の広報は、詳細は明らかにしていないが、ベスーン氏とは生産的な会合を持て
たとしている。

デルタ航空は10日、ユー・エス・エアウェイズが買収額を引き上げたことを
受け、「新たな提案では、合併会社の債務負担が10億ドル増加する、著しい
懸念を明示していない。」とした声明を発表、買収額を引き上げることで、合
併会社の債務負担が増加すると批判している。

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【経営戦略・関連事業・労使関係】

SALE社 メーカー2社、均等に合計40機の狭胴機を発注
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シンガポール・エアークラフト・リーシング・エンタープライズ(SALE)
社は8日、エアバス社とボーイング社にそれぞれ20機、合計40機のナ
ロー・ボディー(狭胴)機を発注したことを明らかにした。引き渡しは200
9年第1四半期から2012年第1四半期までとしている。

SALE社は昨年、中国銀行(バンク・オブ・チャイナ)が9億6,500万
ドルで、シンガポール航空やシンガポール政府系の投資会社セマテック社から
買収している。現在、イージージェットやエアアジア、カンタス・オーストラ
リア航空などに75機をリース、67機の発注残がある。

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【機材計画】

エアアジア エアバス社、A320型50機発注・50機オプション契約
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エアアジアのトニー・フェルナンデス最高経営責任者(CEO)は8日、ロン
ドンでエアバス社のジョン・リーヒー最高販売責任者と、50機のA320型
を追加発注、別途50機をオプション契約した。また、エアバス社は同日、昨
年7月に仮契約していたスペインのマーサンス・グループの発注が、確定した
ことを明らかにしている。A330型12機を確定発注、別途10機をオプシ
ョン契約している。

エアバス社は、シンガポール・エアークラフト・リーシング・エンタープライ
ズ(SALE)社の発注、A320型20機と伴に、8日に発表された3件の
発注は、全て2006年の受注に含まれるとしている。エアバス社は2006
年の最終受注を17日の記者会見で発表するとしている。SALE社によるB
737型20機の発注は、既に匿名の発注として、ボーイング社の2006年
受注に含まれていた。

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【事故・安全】

アダム航空機捜索 海軍艦船、海中に大きな物体を発見
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インドネシア海軍東方艦隊の広報官は8日、消息不明のアダム航空機を捜索し
ているインドネシア海軍の軍艦が、スラウェシ島西岸の海中に大きな物体を発
見したことを明らかにした。物体は1,050メートルの海中にあり、金属製
と見られているが、アダム航空機とは確認されていないとしている。山中で機
体の残骸を発見とする誤報を信用してしまったインドネシア政府は、新たな発
表に慎重になっている。

9日にはソナー(水中音波深知器)を備え、海中の金属を探知できる、米国海
軍艦船マリー・シーズが捜査海域に到着、捜査に参加する予定になっている。
6日には米国の国家運輸安全委員会(NTSB)などで構成する調査団もイン
ドネシアに到着、交信記録を基に不明機が消息を絶った地点の特定を進めてい
る。不明機は消息を絶つ前、マカッサルの管制官に、横風を受けていと連絡、
安全な進路を求めていた。

アダム航空機 テロか、機体破片を発見・空中爆発が濃厚に
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1日に消息を絶ったアダム航空機の捜索を進めるインドネシアの空軍当局者は
11日、漁師がスラウェシ島西岸から300メートルの水中から、アダム航空
機の尾翼の破片を発見していたことを明らかにした。漁師は8日に発見してい
たが、11日になって警察に届け出たとしている。

また、スラウェシ島の海岸では400メートルに渡る範囲で、少なくとも11
個の破片が発見されている。捜索関係者や警察、地元漁師、付近の住民などに
より、「救命胴衣は座席下にあります。」の表記がある、座席の一部などが発
見されている。大きさは35センチから60センチで、海岸付近の海上に浮い
ていた。住民らは数日前に破片を発見していたが、当局には連絡していなかっ
た。

航空工学の地元専門家は、もしも発見された1メートル程度の破片がアダム航
空機の、最も強固な部分のひとつである水平安定版だとすれば、機体が空中爆
発したことが想定されるとしている。空中爆発したとすれば、突然レーダーか
ら機影が消えたことや、海上に燃料の痕跡が残っていなかったことが説明され
るとしている。機体の破片は、1日にシンガポールのレーダーが遭難信号を受
信した地点から陸上14キロ、海岸から海上20キロの半径に散らばったとし
ている。

しかし、他の専門家は、空中で破壊が起きたとしたら、破片が広く散らばり、
早期に発見された筈とし、機体は海面に落ちた衝撃で破壊されたと見ている。
その後の捜索では、客室乗務員用の2人掛け座席、身分証明書、照明灯なども
海岸で発見されている。

捜索には10日、カナダの航空機も加わり、軍隊や警察など3,600人以上
が、8万平方キロメートルの範囲を捜索している。付近の海上では女性の遺体
も発見されたが、医師は遺体の状態から、海中には5日間程度しかなかったと
診断している。インドネシア政府の調査団は、アダム航空機が消息を絶った原
因として、テロの可能性を否定しないとしている。

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【編集後記の前に】

平たい合理化 − アメリカン航空の場合

ローリング・ハブ
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米国の大手航空会社の運航形態は、拠点(ハブ)空港から放射線上に地方路線
(スポーク)を展開する、ハブ・アンド・スポークと呼ばれている。できるだ
け多くの市場(路線)に効率良く参入する為、ハブ空港を幾つか設け、それら
ハブ空港を結ぶことで全米に路線網を展開、乗客はハブ空港で乗り継ぎ目的地
を目指すことになる。

この乗り継ぎ時間を短縮する為、ハブ空港では1時間から1時間半の短い時間
に、20〜50機の到着便と出発便が集中する。多くのスポークを抱えるには、
多くの搭乗ゲートと付随する施設に、必要な数の従業員が必要になる。しかし、
東京のビジネス街のレストランのように、12時から13時の間に客が集中し、
それを外すと閑散とする、非効率な面もある。

米国の大手航空会社としては唯一、法的な会社再建を選択しなかったアメリカ
ン航空は、2002年からシカゴのハブ空港で、ローリング・ハブという呼び
方で、この集中を平準化している。2003年にはダラス・フォートワース空
港にも導入、シカゴとダラスを合わせて、年間で約1億ドルの経費が削減でき
たとしている。2004年にはマイアミ空港にも導入するが、国際線への乗り
継ぎが主で、大きな効果は得られていない。

また、ハブ空港での平準化は、スポーク空港での平準化にも繋がっている。以
前はハブ空港での乗り継ぎ時間に合わせる為、異なるハブ空港にほぼ同時に出
発していたのを、分散させることで、スポーク空港でも合理化が実現できてい
る。

通年の平準化
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また、アメリカン航空の平準化は、空港での運用に留まらず、通年での座席供
給にも及んでいる。通常、供給は第1四半期に最低となるが、ある統計による
と、2006年の米国10大航空会社の供給座席距離(ASM)は、第2四半
期には第1四半期比4.3%の増加、第3四半期には第1四半期比10.6%
の増加だったとしている。費用は通年で負担し、利益は夏の繁忙期に依存して
いる。

しかし、アメリカン航空は2006年、第2四半期は第1四半期比4.3%の
増加、第3四半期は同4.2%の増加に留まっている。2005年には第2四
半期が5%増、第3四半期が6.4%増で、平準化が進んでいることが分かる。
夏場に欧州路線に投入した機材を、冬場にカリブ海路線に投入するといった、
季節による供給先の変更はしても、冬場は活用できない機材を抱え、夏場に欧
州路線で増便することは止めている。

効果
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平準化によるコスト削減は広範囲に渡り、ハブ空港での平準化は、1)ター
ン・アラウンド・タイムを75分から45分に短縮、2)機材が搭乗ゲートに
留まる時間が短くなったことで、必要なゲート数が数十の空港で削減され、
3)一時集中的な空港の混雑が緩和されたことでは、滑走路までのタクシー
(移動)に掛かる時間が短くなり、燃料費も削減できている。

ターン・アラウンドが短縮されたことで、必要な機材数が減り、1月からリー
ス契約が順次切れるのに伴い、トランス・ワールド航空から引き継いだB75
7型19機は、契約を更新せず、機材の削減を実現する。搭乗ゲートも同様で、
リースが切れるのに従い、必要ないゲートを返還する。平準化による解雇はな
く、季節的な平準化により、新たな雇用、特に季節的な一時採用が必要なくな
ったとしている。

ジェラルド・アールピー最高経営責任者(CEO)は昨年10月、デルタ航空
が進める急速な国際線拡大に付いて聞かれ、「航空ビジネスが6月、7月、8
月だけ運航すればいいものであれば、素晴らしいいビジネスだ。」と述べた上、
アメリカン航空は異なる方針を採るとし、年間を通じて供給を平準化すること
で、通年ではより高い利益を上げることができるとしている。

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【編集後記】

■企業は営利を目的としている。利益を上げ、給料を払い、株主に配当する。
企業間の競争により物やサービスが安くなり、新たな需要が発生することで、
経済が拡大し、国民生活が潤う。だが、競争による弊害で、消費者の安全が脅
かされることもある。この弊害を是正し、納税者である消費者の生命・財産を
守るのが、法の執行機関である監督官庁、お役所(国)の使命である。

□しかし、この国のお役所は、問題が起きると企業の経営幹部を役所に呼びつ
け厳重注意やら、査察や検査と称して立ち入り調査するが、「ちゃんとやって
ま〜す。」と、納税者に見せかけているだけに過ぎないと感じる。普段はなに
をやっているのか。問題が起きたということは、普段の検査ではなにも問題の
温床を発見できていない証拠のようなものだ。

■組合はコスト削減が安全に与える危険性を、なぜ乗客に訴えるのか。専門的
なことを言われても、乗客の殆どは飛行機が空を飛ぶ原理も分からずに利用し
ている。本当に危険があるのなら、監督官庁である国土交通省に訴えるべきで
ある。玄人(国土交通省)を避け、素人(乗客)を脅す。自らが給料を貰って
いる会社の営業妨害をする従業員など、他では見ることも稀で、解雇されない
のも不思議だ。

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いや〜、こりゃ旨い。やっぱり本物の毛ガニは違いますね。ミソはぎっしりで、
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