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「憤りを発して食を忘れ、楽しみて以って憂いを忘れ、老の将に至らんとするを知らず」という孔子の言葉から取りました。「発奮して食べることを忘れるほど物事に熱中する気概を持つ一方で、どこかにゆとりがあって、楽しむところがある人物」でありたいと思っています

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2008/07/11

細野豪志の国会報告#79

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細野豪志の両忘記(りょうぼうき)2008年7月11日(金)
#79『洞爺湖サミットで取り残された課題』

■サミット無事終了
洞爺湖サミットが終了しました。わが国で開かれるサミットは8年に1回。
前回の沖縄サミットは911の前年でした。本格的なテロの脅威に見舞わ
れる中で、無事に日程を終了しました。警察庁をはじめ、警備関係者の努
力には敬意を表したいと思います。

各国首脳(夫妻)は、日本を満喫して帰った様子でした。表面的には成功
裏に終了したかに見えるサミットですが、内容には大いにもの足りなさが
残りました。

■地球温暖化対策
福田総理が最優先課題として位置づけたのが地球温暖化対策です。「20
50年までに50%の削減を達成するとの目標を世界で共有することを目
指す」という首脳宣言(要約)は、G8による「合意」を回避したもので
す。

本来であれば、G8で「合意」した上で、他の締結国と「共有」とするの
が筋でしょう。インド、中国などを加えた主要排出国会議で具体的な長期
目標に言及できなかったのは、当然の帰結と言えるでしょう。

とはいえ、各国の利害がぶつかり合う排出量の目標の合意は、もともと難
題でした。サミットの結果は及第点とは到底言えませんが、米国、中国な
どを説得して合意にこぎ着けた福田総理の議長としての努力は、多とした
いと思います。

■現状を追認した原油高
落第点をつけざる得ないのが、現在の世界情勢の中で、最も危機感を持つ
べき原油高への対応です。首脳宣言で採用された「先物市場の透明化」と
いう表現は、米国をはじめとした市場重視派がこれまで使ってきたもので
す。サミットは、先物市場の現状を追認したことになります。

途上国や欧州の一部に、投機資金の「規制」を求める動きがなかったわけ
ではありません。規制に踏み出せるかどうか、議長国である日本は鍵を握っ
ていました。しかし、サミットの前日に行われた日米首脳会談でも全く議
題にならなかったことからも分かるように、福田総理は原油高にほとんど
関心を持っていなかったようです。親しい経営者が、「福田総理は何事も
他人事(ひとごと)のようだ」と嘆いていましたが、原油高に関する限り、
その通りだと思います。

■原油先物取引の凄まじさ
世界の原油市場をリードしているWTI(ウェスト・テキサス・インター
ミディエート、米国の標準的な油種)原油先物では、実際に西テキサス地
方で産出される原油の1700倍、全世界の石油需要の6倍の取引が行わ
れています(朝日新書『石油がわかれば世界が読める』より)。現物の裏
づけのない「ペーパーバレル」が原油の価格を決定していることは明らか
です。

先週、私は予算委員会の派遣で中東に行ってきました。ドバイの好景気、
サウジアラビアの空前の財政黒字には、目を見張りました。ちなみに、サ
ウジ国民には税金はありません(投票権もなし)。医療、年金はもちろん、
低所得者層は住宅の供給も受けることができます。何しろ、消費国から産
油国に対する所得移転は200兆円に上るというのですから凄まじい限り
です。

このオイルダラーと、低金利が続く日本の金融資産が、更なる原油の高騰を
招いているとの指摘を聞くと、情けなくなります。世界経済の中でも、先
進国の貧困層や途上国という弱い部分にしわ寄せが来ている現状を放置す
ることは出来ません。

■先物取引に新たな規制を!
私が事務局長を務める民主党の「原油価格高騰に関する緊急対策PT」で
は、原油の先物市場の規制のあり方についての検討に入りました。個人的
には、食糧や排出権取引についても、同様の規制の必要性を感じています。

世界中に広がりを見せている先物市場の中で、どの取引を規制対象とする
のか、効果的に税を課す余地があるのか、国際協調は可能か等々、難しい
課題ではあります。ただ、自民党にも福田政権も取り組まない課題である
以上、我々が挑戦するしかありません。

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