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「憤りを発して食を忘れ、楽しみて以って憂いを忘れ、老の将に至らんとするを知らず」という孔子の言葉から取りました。「発奮して食べることを忘れるほど物事に熱中する気概を持つ一方で、どこかにゆとりがあって、楽しむところがある人物」でありたいと思っています

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2008/05/06

細野豪志の国会報告#76

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細野豪志の両忘記(りょうぼうき)2008年5月6日(火)
#76 『しなやかさ』

■胡錦濤国家主席との会談
胡錦濤国家主席が来日しました。

明日午前、福田総理との首脳会談。午後には小沢代表との会談も予定され
ています。小沢代表との会談には、記者ブリーフ役で私も同席します。民
主党は、昨年の訪中で、中国共産党の大歓迎を受けました。今回、胡錦濤
氏は、共産党第一書記としてではなく、国家主席として来日しています。
国家主席が、外交権のない民主党代表とも会うというのは、彼らなりのメッ
セージと受け取っています。

主席は、日本のメディアに、今回の訪問を「暖かい春の旅」と表現したそ
うですが、今の日本国内の中国に対する眼差しは、「暖かい」とは言いが
たいものです。

ここ数年、日中関係を注視してきた私としては、東シナ海のガス田、餃子、
チベット(人権)で、何らかの進展があることを期待しています。福田総
理がどういった発言をするのか、注目されます。個別の問題で口を閉ざす
ことが真の友好関係だとは私は考えていません。

■東京オリンピックから北京を見る
一方で、中国政府が国家的威信をかけて臨む北京オリンピックに関しては、
成功への協力を日本として惜しむべきではありません。気になるのは、北
京オリンピックの混乱を望むかのような風潮が日本国内にあることです。

アジアで始めた開催された1964年の東京オリンピックを、北京オリン
ピックと比較して紐解いて見ると、興味深いものが見えてきます。

私は未だこの世に生を受けていませんでしたが、東京オリンピックは、戦
後の日本人に誇りと自信を取り戻させる象徴的な出来事でした。明治生ま
れの祖父や、戦中生まれの両親が、オリンピックがあるたびに、誇らしげ
に東京オリンピックのことを話していたのを思い出します。

北京オリンピックで大騒ぎの火種となっている聖火ですが、東京オリンピッ
クでは、東南アジア諸国を回りそこそこの歓迎を受け、大戦の和解に一役
買ったようです。

日本がOECDに加盟し、先進国の仲間入りをしたのも1964年。その
後、1975年から始まったサミット(当時はG6)の参加国にもなって
います。現在、中国はOECDに加盟していませんし、サミットの正式参
加国でもありませんが、国際的な存在感の高まりは、当時の日本を大きく
凌いでいます。

仮に、東京オリンピックが失敗に終わっていたら、日本が国際社会の重要
なプレイヤーになっていたかどうか、また、日本人の中に国際社会に貢献
したいという思いが生じていたかどうか、疑わしいものがあります。

■失敗が許されない北京オリンピック
さて、話を北京オリンピックに戻します。チベット問題に端を発した聖火
の混乱を見ると、中国政府にも原因があることは間違いありません。オリ
ンピックを通じて、中国政府にも、そして中国人にも、人権問題や環境問
題にしっかりと目を向けてもらいたいと強く思いますし、わが国としても
それを求めていくべきです。

しかし、オリンピックの失敗(中国政府は大抵のことは「成功」と総括し
ますが・・・)は、決して世界にとって、特にアジア諸国にとって望まし
い結果を生み出すものではありません。

第一に、中国政府および中国人の中に、国際社会に対する敵愾心を植えつ
ける懸念があります。中国は、国連の常任理事国であり核保有国、そして
地球温暖化のキープレイヤーです。中国には、何としても国際社会におけ
る責任あるプレイヤーになってもらわねばならないのです。

現共産党政権の威信の失墜も、深刻な問題です。戦中の武勇伝を持たない
指導者層が失脚するようなことにでもなれば、中国国内が混乱することも
考えられます。これは悪夢以外何ものでもありません。

ちなみに、1964年、日本と国交のなかった中国は東京オリンピックに
は参加していません。それどころか、オリンピックの最中に、場外で、初
の核実験を行って世界を震え上がらせています。

■日本も試されている
私は、日本人の特長の一つに、「しなやかさ」「寛容さ」があると思って
います。「江戸の敵を長崎で取る」かのような中国バッシングは、本来の
日本の姿ではありません。

2008年の夏、隣国で行われる世界の祭典。試されているのは、中国だ
けではありません。あれから44年。国際社会に暖かく迎え入れられたわ
が国が、どれぐらい懐の深い国となったのか。我々も試されています。

■国会は本格論戦で
民主党は、連休明けの国会でも試されています。ガソリン暫定税率の復活
には、様々な思いが交錯しています。これだけ、物価高で国民生活が圧迫
されている中で、2/3を使って強行採決する与党に「怒り」を覚えます。

一方で、議長の入場を阻止すること以外、何も出来なかった我々の現状に
対するむなしさを禁じえません。値下げに署名いただいた皆さんには、貫
徹できず、本当に申し訳なく思います。与野党でこれだけ対立が鮮明になっ
た以上、総選挙で国民の皆さんに判断していただくしかありません。

国会運営にも「しなやかさ」が必要です。小沢代表も指摘した通り、山口
2区の結果でも、各種の世論調査でも、国民はすでに福田首相に問責を出
しています。政治に対する不満がここまで積もってくると、早晩解散は避
けられない状況になるでしょう。我々の役割は、その時まで、本格論戦で
国民の不満と期待に応えることです。

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