借金地獄・倒産危機から、自力で脱出する法  RSSを登録する

吉田猫次郎のメルマガです。筆者は過去に、倒産危機に瀕し、手形不渡りを出し、ヤミ金に監禁され、自殺未遂一歩手前までいき、そこから自力で再建した経験があります。その経験をもとに・・・。

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2008/08/01

[第140号]吉田猫次郎のメルマガ



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『借金地獄・倒産危機から、自力で脱出する方法』 by 吉田猫次郎

【Vol.140】 2008年8月1日発行/不定期刊/購読者数5282名
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<もくじ>
・連載 〜資金繰り改善方法(その4)
・不動産業者による無料相談会のご案内
・編集後記
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■■■資金繰り改善方法<その4>■■■

 前号までは、「現預金を増やせ」「在庫を減らせ」「流動比率について学ぼう」
「流動比率よりも当座比率や現金比率に着目せよ」というようなことを書いて
きました。

 今回は、「手形」について、資金繰り改善を念頭に置きながら書いてみたいと
思います。


≪手形取引を減らせ!≫

◆ 手形(ここでいうのはもちろん約束手形)は、企業が正常な状態である限りに
おいては、大変便利なものです。受け取る側は売掛金が入金されるまでハラハラ
ドキドキ待つ心配もなく安心して商品を供給できます。支払う側も、手形期日を
統一しておけば、入出金管理の手間が大変簡略化できます。
財務状態がうんと健全なうちは、手形を活用しても全く問題ないでしょう。

 しかし、財務的にあまり健全な状態でない会社が、目先の資金繰りのために手形を
活用するのは、全くおすすめできません。

 手形というのは、「お金に余裕のある会社」が使うべきものなのです。
余裕のない会社が手形を使うと、ちょうど収入の少ない人がクレジットカードを
多用するのと同じ様に、たちまち自転車操業状態に陥り、資金繰りに窮して
しまいます。

 それどころか、手形が絡んだ場合の資金繰り難は、手形を扱っていない場合の
それとは比較にならないほど緊張感が増し、その分、金策に忙しくなります。
なにしろ、1日でも遅れたら「不渡り」ですから。


◆ ここで「不渡り」についておさらいしましょう。

 約束手形の支払期日が到来すると、その手形は取立てに回され、手形交換所から
決済銀行に回ります。ここで当座預金に資金が不足していると「不渡り」となります。
(正確には、翌朝11時をもって正式に不渡りとなるようです。決済期日の夜遅く
または翌朝一番に銀行の裏口から入れてもらって担当者に決済資金を渡して
ギリギリセーフだったという例も実際あります・・・。)

 不渡りになると、その手形は「資金不足のため〜」などとスタンプを押されて、
持ち込んだ人に返還されます。もちろんその人は、このままでは代金を回収でき
ません。回収するためには、裏書人まで遡及して回収を図ることになるでしょう。
(尚、たとえ手形が不渡りになって紙切れ同然になっても、債権としては生きて
いるので、請求することはもちろんできます)

 ただ、手形の不渡りというのは、世間一般では、倒産状態と認識されています
ので、不渡り手形をくらった債権者側は、かなり慌てます。「このままでは回収不能
になる!」と思うのが普通ですから、必ずといっていいほど、振出人のところへ
押しかけてくるでしょう。

 また、手形不渡りの事実は手形交換所が公表しますので、交換所や信用調査会社
の情報紙を定期購読している会社(金融機関、貸金業者、大企業の法務部、
官公庁など)は、不渡りからだいたい3−4日後には、その事実を知ることになる
でしょう。よって、不渡りを出したことをひた隠しにすることは、事実上困難です。
大抵は、1回でも不渡りを出すと、その後2週間位はハチの巣をつついたような
大騒ぎになります。銀行、仕入先、外注先など、少しでも利害関係のある取引先が、
不安がって早めに債権回収しようとして押しかけてきます。
1度不渡りを出した会社が2度目も出しやすいのは、このためです。
(騒ぎを鎮めて復活にこぎつける方法はそれはそれで沢山あるのですが、
当の本人がパニック状態になってしまって戦意喪失→自滅というパターンが
一番多いように見受けられます)

 半年以内に2回目の不渡りを出すと、今度は「2年間の銀行取引停止処分」と
なります。銀行取引とはここでは「与信の伴う取引」と解釈していいでしょう。
普通預金は基本的にそのまま使えますが、当座預金口座は解約になり、以後2年間
は新たに作れなくなります。もちろん手形も小切手も切れません。
借入もできません。
また、現在借りている借入金は、「期限の利益喪失」により、一括請求されるのが
普通です。このとき、預金がその銀行に残っていると、預金と借入金を相殺されて
お金を引き出せなくなることも予想されます。

 このように、2回不渡りを出すと、限りなく倒産に近い状態になります。
(但し、法務局が会社解散登記するわけでもないし、裁判所が破産宣告を下すわけ
でもないので、たとえ2回不渡りを出しても、法律上は倒産ではありません。
あくまで銀行取引上のレッドカードをくらうだけです。)

 私はかなり前から「不渡りは倒産ではない!」と書いてきました。
出したら出したで、また別の起死回生策があり、そこには思いがけないチャンスも
隠れています。ピンチはチャンス。その考えは今も全く変わっていません。

 しかし、不渡りを出すと上記のような騒がしいことが起こるのはほぼ確実です
から、やはり未然に防いだほうがいいことは言うまでもありません。


◆ 資金繰り改善のために

 このように、手形という決済手段を多用すると、かなりの緊張を強いられます。
資金に余裕のない会社、あるいは先行きの見通しが明るくない会社は、極力、
手形による取引を減らしていきましょう。

 これは「売り」も「買い」も、どちらにも言えます。

 「買い」で発生した支払手形ももちろん緊張しますが、「売り」で発生した、
取引先からもらった受取手形も、昨今のこのご時世では、あまり安心できません。
よほどの優良企業ならべつに構いませんが、あまり体力のない中小企業から手形を
もらったら警戒すべきでしょう。

 受取手形が不渡りになると、その相手先は近いうちに倒産する可能性が高く、
回収に非常に手間どるばかりか、全額回収不能になる恐れも高く、ひいては非常に
後味の悪い思いをすることになりかねません。

 それと比べれば、手形をなるべく使わない、つまり、現金振込みをベースにした
取引のほうが、どれだけ楽でしょうか。

 たとえば入出金のタイミングが1日ズレて、期日どおりに支払えなない場合でも、
現金取引なら、「申し訳ない、1日だけズレるけど勘弁して!」と言えますよね。
もちろんそこで多少の信用低下が起こるかもしれませんが、不渡りのように急激に
低下することはありません。すぐに回復できる程度の信用低下です。

 するとどうでしょう、良い意味で、緊張感が和らぎますから、資金繰りで
死にもの狂いで駈けずり回ることもしないで済むようになります。
多少入出金がズレても、平常心を保てます。
売りも買いも、お互いに、首を絞め合うこともなくなります。

(但し、そうは言っても取引先の与信管理は慎重に!
回収できない商売は絶対してはいけません。
与信管理については、近いうちに改めて取り上げます。)

 ちなみに、これと対極にあるのが「融通手形」です。
融通手形は目先の資金繰りのためにやってしまうケースがほとんどですが、
あれをやりだすと、資金繰りの忙しさと緊張感が倍増してしまい、たちまち
自滅してしまいます。

 
◆ おまけ −応急処置

 既に手形期日に追われてニッチもサッチもいかない状況にある方は、
不渡り回避のため応急処置として、次のような方法があります。
(ご存知の方も多いでしょうけど、念のため)

1.次回からの支払手形のサイトを長くしてもらう −説明省略。話し合いで。
2.期日を二重線で修正することによる手形ジャンプ 
 −但しこれは裏書人全員の同意と訂正印が必要です。あまり行われていませんね。
3.手形の差し替えによるジャンプ 
 −最もよく使われるジャンプの手法です。
 但し、手形ジャンプは信用低下につながることはほぼ間違いないので、
 追加担保や値上げなどを求められる可能性も高いでしょう。
 そのくらいは覚悟して、恥を全てさらすつもりで体当たりで臨んで下さい。
 それがコツです。
4.3時過ぎてからの入金 −これは銀行によってできる場合とできない場合が
 あるので過度な期待は禁物です。むしろ「絶対ダメです!」と断わられること
 のほうが多いです。
5.銀行の手形貸付(短期借入金)は、粘り強く交渉して延ばしてもらう。
 できれば長期への借り換え、できなければ期間限定のリスケジュール、
 それもできなければ不渡り覚悟の姿勢を見せながら当日直前まで交渉、
 というように。
 尚、手形貸付の手形は、通常の約束手形としての効力があるのはもちろんですが、
 一応「金融機関専用」のスタンプが押されて区別されていることが多いです。
 銀行も、問答無用で交換に回して不渡りの引き金を引くことはあまりしない
 傾向があります。
 これもまた、恥をさらすつもりで素っ裸になって体当たりで臨むのが交渉の
 コツでしょう。
6.商工ローンやヤミ金に振り出した手形の不渡りを防ぐ方法は、だいぶ前に
 メルマガやHPや著書で書いたので省略します。
 これはこれで方法が沢山あります。


■■■不動産業者による、無料相談会のご案内■■■

試験的に、懇意にしている不動産業者さんをアドバイザーとしてお呼びして、
8月23日に無料相談会を行います。 以下、担当者(猫研・山本)より。

【8月23日 無料不動産相談会のおしらせ】

不動産に関するお悩み・相談を無料でお受けします。

(例)
・自宅を売却したいけど、どうしたら良いか分からない
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このようなご相談はもちろん、不動産に関することであればどんな事でもお受け
いたします。

相談には(株)NEKO-KENと懇意にしている現役不動産業者の(株)ランドステップ
のスタッフが担当します。ランドステップさんはNEKO-KENの不動産に関する
アドバイザーでもあり、とても優秀な不動産業者さんです。

相談は予約制で個別に行います。
基本的に先着順ですが、ランドステップは東京・池袋の業者ですので、
東京近郊の方のほうが向いているかもしれません。あらかじめご了承下さい。
ご希望の方は(株)NEKO-KENへお電話下さい。→ 03-5625-6170
尚、満員になり次第、受付は終了させて戴きます。

日時 8月23日(土)
   10:30〜12:00 1組
   13:30〜15:00 1組
   15:30〜17:00 1組
  (先着3組 完全予約制)


(参考)
株式会社ランドステップ( http://landstep.jp/ ) 東京・池袋
「あなたの大切な不動産を守ります」をコンセプトに持つ、不動産屋です。
豊富な知識であらゆる観点からその不動産に最適な再生・活用方法を導き出します。
一戸建・マンション・土地・アパート・テナントビル・・・どんな不動産の
ご相談にもお答えいたします。
また、士業など専門家の方への不動産のアドバイスも行っています。




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【編集後記】

◆メルマガ配信会社は幾つかありますが、私が使っているのは、創刊時からずっと
「まぐまぐ」だけです。一度も浮気したことがありません。
他社も併用して読者を募ればきっと購読者がもっと増えると思うのですが、
べつに増やすことに躍起になっているわけではないので、これでいいと思っています。
◆メルマガを配信するには、1円の費用もかかっていません。
私にとっては「書く手間」だけしかかかりません。
◆いっぽう、収入のほうは、メルマガに広告を挿入するように設定すれば、
配信部数に応じていくらか入ってきます。私のメルマガの場合、5000人以上の
購読者がいますから、1回配信するだけで1万円以上入る・・・かもしれません。
◆ご記憶の方もおられるかもしれませんが、創刊から1年くらいは、広告を挿入して、
わずかながらも収入を得ていました。しかし、当時の広告主はカード会社や
消費者金融が非常に多かったので、メルマガの内容と広告とのギャップが激しく、
非常に違和感を感じたので、ある時から完全にやめて、広告ナシで配信し続けました。
以後、5年以上は経つと思いますが、広告収入ゼロです。
◆でも最近の様子を見てみると、消費者金融の広告はめっきり減りました。
また、このメルマガの読者さんも広告に惑わされなくなってきたように見受けられ
ます。よって、久しぶりに、広告挿入を入れてみようと思います。
(やっぱりわずかでも収入アップできれば嬉しいですしね・・・)
◆但し、あまりにも目障りな広告が多くなってきたら、また消します。

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【編集・発行責任者】吉田猫次郎 (直メール: ooneko@nekojiro.net )
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★『働けません』吉田猫次郎ほか共著 三五館(2007年12月発行の新刊)
■『連帯保証人』吉田猫次郎著 宝島社新書(2006年)
■『借金力』 吉田猫次郎著 文芸社(2006年)
■『ブラックリストなんて怖くない』吉田猫次郎著 宝島社(2005年)
■『借金にケリをつける法』吉田猫次郎著 サンマーク出版(2003年)
■『連帯保証のカネは返すな』(2004年)
 八木宏之x吉田猫次郎共著 アスコム
■『猫の手貸します−その借金なんとかしましょう』(2004年)
 吉田猫次郎著  朝日新聞社
■『図解−借りたカネは返すな』(2003年)
 八木宏之x吉田猫次郎共著 アスコム
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