2009/08/28
名作落語大全集#455
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名作落語大全集#455 発行者:越智月久
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発行日:2009年8月28日(金)
「まぐまぐ」寄席に2145名様、
「メルマ」演芸場に711名様
合計2856名様にご来場いただいております。
ご来場ありがとうございます。今日は気象予報士の日、1994年の今日、初の
国家試験が行われました。合格率は18%だったそうです。天気予報といえば、
九十九一(つくもはじめ)という人のニュースコントで「天気予想です」と言
っていたのを思い出します。覚えている人少ないかな……
落語でも天気予報はありますが、上方に多いようで……易者の見事な天気予
報が登場する「日和違い」、予報ではありませんが「雨乞い源兵衛」……いず
れも桂枝雀で聞いたもの。これまた懐かしい。
さて、前回ご紹介した「月給日」ですが、圓歌一門から、よくあれだけ記憶
していた、こういう馬鹿がいるのかと感動したという連絡をいただきました。
そこで、追加情報、「月給日」の初演は昭和27年、実際に一般企業に一週間勤
務をして作り上げたものだそうです。師匠の芸談もいただいたのでご紹介しま
す。HPで公開するときには追加しておきます。
【一言】
むずかしいのは、月給日に居酒屋に寄ったサラリーマンが、酔ってきて、一
市民としてホンネを吐くあたりですが、だんだんと酔う描写もむずかしいし、
居酒屋の親父とのやりとりもむずかしいんです。
さあ、今日も先週に引き続き、懐かしい新作でございます。
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7 結婚式(けっこんしき)
【粗筋】
結婚式での仲人の挨拶。
「えー本日ここに新しい夫婦が誕生したというのは、まことにご愁痛、いやご
同慶にたえません。ただいま神前においていとも厳粛に、しかもしめやかなる
葬儀が、いや結婚の儀がとどこおりなく行われたましたことは、まことに遺憾、
いや欣快に存ずる次第であります。お二人の経歴ですが……ええ(ポケットを
探るがメモがない。そこできっぱり)経歴はありません。私は仲人が好きで、
これで丁度50組の掛け合わせを致しました。社長になって立派にやっている夫
婦があるかと思うと、中には生活苦のために夫婦心中したものも6組ばかりご
ざいます。今日のお二人がどっちになるか楽しみであります。仲人は骨が折れ
るといいますが、後で少なくとも3万円、多ければ数万円の謝礼が頂けますの
でそれを楽しみにしています。この間全然よこさないのがありましたが、ああ
いう夫婦は先行ろくなことがないと思います」
新郎の会社の社長は、
「初め私に仲人をやってくれとのお話がありましたが、その任ではないとお断
りをしました。しかしこの次には是非やりたいと思います。その日の一日も早
く来るのを神に祈っております。彼は勉強好きで高校には6年も通い、大学は
試験官の手違いで入学、会社に入ってからも欠勤・遅刻は週に5、6回しかあ
りません。先月会社の金を遣い込んだのがバレて近々クビになる予定でござい
ます」
新婦側の主賓、女学校の校長先生、
「新婦は私の学校を優等で卒業なさいました方と一緒に卒業なさいました。本
来お茶の水大学に入る予定でしたが、試験問題と意見が合わず、私の方にこら
れました。在学中は洋裁和裁は申すに及ばす、琴、生け花、三味線、茶の湯と
いうものは一切やらず、花嫁修行を続けてこられました。お父さんはこの方の
生まれる4年前に亡くなり、お母さんは若い男を作って只今行方不明でござい
ます。子供のころから非常に健康で、病気といえばただ梅毒を患っただけでご
ざいます」
【成立】
春風亭柳昇作。落ちは放送禁止だというので遠慮して、「尚、素晴らしい報
告がございます。新郎新婦は知り合って3月ですが、来月めでたくお子さんを
ご出産の予定です」と落としたという。放送局に残っている録音も「梅毒」し
か聞いたことがない。
【一言】
たてまえの裏側に隠された本音を、よそいきの顔をした列席者の前にさらけ
出すという、実に爽快な咄である。あのフラのある柳昇の口調によく合ってい
て、まるみを帯びた社会風刺になっている。(馬場雅夫)
【蘊蓄】
結婚式でよく演奏されるのは、メンデルスゾーンとワーグナーの「結婚行進
曲」。メンデスルゾーンの曲は『真夏の夜の夢』の中にある曲で、3組の新郎
新婦を迎え入れる華やかな曲。舞台ではこれに続いて葬送行進曲が流れるのも
おかしい。ワーグナーのものは楽劇『ローエングリン』の終盤で演奏されるが、
結婚したばかりの二人が翌朝には別れる運命になることを暗示する曲。本当の
結婚式ではやめたほうがいいかも……もう一つ、結婚式でよく演奏されるクラ
シックの名曲に、マルティーヌの「愛の喜び」があるが、実は歌詞は「私は知
らない愛の喜び 誰も私を愛さない」という内容。
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芸人さんの紹介です。
桂枝太郎:昭和52年8月28日生まれ。岩手県出身。桂歌丸門下に入り前座
名、歌市、二ツ目で花丸。今年2月に私の地元の寄席で「不動坊」を演じてく
れました。そして5月に真打昇進。三代目枝太郎を襲名。古典落語だけでなく
狂言を勉強し、新しいネタ造りにも励んでいる。活動はとにかくすごい。「笑
点」の山田君の手伝いと「大笑点」、「笑っていいとも」、「ぶらり途中下車
の旅」等々に出演。岩手県からは「いわて文化大使」「奥州大使」にも任命さ
れ、大忙し。これからも活躍に期待。
これから誕生日の芸人さん(現役のみ)。
8月28日:春風亭柳朝
8月30日:桂才紫
8月31日:三遊亭きん歌・立川吉幸
9月3日:春風亭百栄・林家源平・立川志らべ
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