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古典の名作や新作はもちろん、連続もの、艶笑噺、現在演じられないものまで、落語の全て紹介。粗筋・成立(原作や歴史)・一言(芸談や識者の感想)・薀蓄という4項目を毎週配信。

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2009/07/29

名作落語大全集#450

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   名作落語大全集#450    発行者:越智月久
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発行日:2009年7月25日(金) 

      「まぐまぐ」寄席に2145名様、
      「メルマ」演芸場に709名様
     合計2854名様にご来場いただいております。

 ご来場ありがとうございます。今日は芥川龍之介の命日。芥川は古典的な作
品に近代的感覚を加えた作品に定評があります。自分で書いたものは今一とい
う感も……作曲家よりもアレンジャーに近いのでしょうか……それだけに落語
的なセンスを感じる作品もありますねえ。お勧めは『鼠小僧次郎吉』。ある宿
場で捕まったこそ泥がボコボコにされますが、自分は鼠小僧だと名乗った途端、
周りの人の応対が代わるという……いかにも芥川的、落語的センスも感じるも
ので、ちゃんと落ちも用意されています。そんな訳で、今日のお勧め落語は鼠
小僧の登場する「蜆売り」、また芥川の命日は河童忌ですから、河童の登場す
る……あれ、ないですね……じゃあ「初天神」なんかどうでしょう。余計なこ
とですが、芥川の息子、俳優になった長男・比呂志と作曲家になった三男の也
寸志が有名ですね。也寸志さんは、壇一雄の娘である壇ふみさんと一緒に「N
響アワー」という番組の司会をされていました。作家の子供同士ということも
ないのでしょうが、いい雰囲気でした。更に余計なことですが、大学時代に壇
ふみさんが来るという飲み屋(西武池袋線の沿線)によく行きました。とって
もきれいでした。年下だと思っていたら、浪人したので2学年下になっていま
したが、同い年(私は早生まれなもので)でした……はい、どうでもいい……
 さあ、今日は小さい噺を2席お届けしましょう。

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2 外科本道(げかほんどう)

【粗筋】
 藪のくせに外科本道の講釈が好きな医者、毎度迷惑なのは患者の家。近頃強
盗が出るようになり、昨夜も誰やらが裸にされたと、まことしやかに話すと、
効果てきめん、医者はあわてて帰ってしまった。やれ、これでゆっくり寝られ
ると思っていると、表戸を叩く音。開けると例の医者が裸で立っている。
「いわんこっちゃない、盗賊に襲われなすったか」
「いや、家へ帰って着物を脱いで来た。これで安心して外科本道が語れる」

【成立】
 1773年(安永2)『座笑産』の「貝焼」はいつも割り前を払わぬ男を脅して
帰すが裸になって戻ってくる話。翌1774年(安永3)刊行『軽口五色帋』下の
巻の「噺数寄」は、長話の好きな男を帰らせる話で、よりこの落語に近付く。
東京では「長尻」とも。
  東京の「蔵前駕籠」、大阪の「そってん芝居」と同じ仕組みであるため、あ
まり演じられなくなった。

【一言】
 同一話が豊前の吉四六話、土佐の泰作話など、地方民話にもあって、かなり
広く分布したモティーフである。(宇井無愁)
【蘊蓄】
 「本道」とは「内科」のこと。外科は古くは「がいりょう」と読まれた。外
科手術も行われたが、縫い合わせる程度しかせず、膏薬などを貼るのが普通だ
った。


2-2 下戸(げこ)

【粗筋】
 下戸が寄り合って、
「俺はひどいもので、奈良漬けを食ってあばれ回り、後で何も覚えていなかっ
た」
「それなら私の方がひどい。前の夜に酒を飲んだ人がそばへ来ただけで二日酔
いになってしまいました」
  これを聞いていたもう一人が、
「ウイーッ、僕ァもうダメだ」

【成立】
 1773年(安永2)『聞上手』二篇の「大下戸」。マクラに用いられる。

【蘊蓄】
 酒が飲めるのを上戸、飲めないのを下戸という。律令制で身分を4つに分け
るが、それが大戸・上戸・中戸・下戸である。課税の単位で、家族数や資産か
ら計算された。婚礼の時に上戸は8瓶、下戸は2瓶の酒が出される決まりにな
っており、そこから酒を飲む量に転用されたらしい。中国では同じことから大
戸、小戸と呼ばれる。

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 芸人さんの紹介です。
古今亭今輔:1970年7月30日生まれ。群馬県出身、本名水口直樹。1994年古今
亭寿輔に入門、錦之輔で活動したので、今でもそちらの方が馴染みという人も。
2008年真打昇進と共に6代目今輔を襲名。「同窓会」「お菓子の城」といった自
作の一風変わった作品を取り上げる。毎月23日、落語「堀の内」でお馴染み、
お祖師様での落語会の席亭を勤めている。三遊亭円丈によれば、シナリオをき
ちんと書くが、その時に面白い仕草を考えてから作品に仕立てるとのこと。な
るほど……来月29日の土曜日に、茨城県取手市の「ひだまり寄席」に出演さ
れる。皆様もぜひ。

 これから誕生日の芸人さん(現役のみ)。
7月24日:柳家はん治
7月25日:古今亭菊春・立川平林・都家歌六
7月27日:柳亭風枝
7月28日:柳家〆治
7月29日:立川談幸・東城しん(Wモアモア)

ご意見ご希望はこちらまで mailto:meisakurakugo@yahoo.co.jp 
HP「名作落語大全集」はこちら。http://esaki-ochi.hp.infoseek.co.jp

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