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古典の名作や新作はもちろん、連続もの、艶笑噺、現在演じられないものまで、落語の全て紹介。粗筋・成立(原作や歴史)・一言(芸談や識者の感想)・薀蓄という4項目を毎週配信。

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2009/06/26

名作落語大全集#446

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   名作落語大全集#446    発行者:越智月久
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発行日:2009年6月26日(金) 

      「まぐまぐ」寄席に2178名様、
      「メルマ」演芸場に709名様
     合計2887名様にご来場いただいております。

 ご来場ありがとうございます。今日は何と、雷記念日。930年のこの日、京
都御所に落雷があり、大納言・藤原清貴が亡くなったのですが、これが太宰府
に左遷されて死んだ菅原道真のたたりだとされ、道真が天神様として祀られる
ようになるのです。そこで、今日のお勧めの落語は、「質屋蔵(道真が落ち)」
「狸賽(これも)」「湯屋番(雷様が結びの神)」などはいかがでしょうか。
 さて、本日のお噺は、「くろ」で始まる作品を一挙三席お届け。

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26−1 九郎蔵狐(くろうぞぎつね)

【粗筋】
 浅茅ヶ原に狐が出て、睾丸を蹴って気絶させ、その間に食い物を盗んで行く
という。九郎蔵という百姓がこいつを退治してやろうと出掛け、草むらに隠れ
て様子を探っていると、狐が現れて女に化けた。そこらに落ちている馬糞を重
箱に詰めてどこかへ持って行く様子。後をつけると、何と自分の家に行って、
女房にさっきの重箱を渡している。かつて知ったるわが家で、節穴からのぞい
てみると、女房がぼた餅を食おうとしている。
「それを食っちゃなんねえ」
 と声を上げたとたんに、睾丸を蹴飛ばされて目を回した。
  気が付くと、自分の家の馬小屋で、馬の尻をのぞいたから、馬に蹴られて目
を回したんだとさ。

【成立】
 柳橋の円橘の速記が残り、三遊亭小円朝が演じていた……という。


26−2 黒玉つぶし(くろたまつぶし)

【粗筋】
 ある女郎のところに通いつめていた男が、遠方へ行くことになり、暇乞いに
訪れた。女郎の方ではこんな男別にどうでもいいのだが、お茶を指につけて濡
らして、泣いたふりをしている。
  隣の座敷の客が、しめっぽい話にのぞき見をして、女が客を馬鹿にしている
のだと腹を立て、墨をすって茶碗に入れ、こっそり取り替えておいた。泣いて
いた男がひょいと顔を上げると、女の顔が真っ黒。
「お前、顔はどないしたんや」
  女郎も鏡を見てびっくり。
「あんまり泣いたから、黒玉をつぶしてしもたんや」

【成立】
 「お茶汲み」のもとになった、古くからある噺。『平中物語』のモデル平貞
文の墨塗り譚に題材を得た、狂言の『墨塗女』が題材。安永10年『はつ鰹』の
「なじみ」がほとんど本文と同じだが、女が勝手に間違えて茶碗のそばの硯か
ら塗ってしまうもの。

【蘊蓄】
 『源氏物語』の「末摘花」で、光源氏が自分の鼻を赤く塗って見せ、「平中
がやうに、色どり添へ給ふな(平中のように色を塗り加えなさるな)」とあり、
墨塗りは有名な話だった。詳しい考証はHPの「お茶汲み」を参照。
 『源氏物語』の「若菜上」では朧月夜と対面した源氏が、「平中がまねなら
ねど、まことに涙もろになむ(平中の真似ではないが、本当に涙が出てしまう」
とあって、平中が嘘泣きをした話がある。どうも平中は泣き真似が得意技だっ
たようである。


26−3 黒ん坊(くろんぼ)

【粗筋】
 しわいな旦那が、口入れ屋に注文するのに、
「よう働いて、金をほしがらず、飯を食わず、着物はいらない……そういう奉
公人はおらんか」
  ところが、注文通りの者がいるという。アフリカから来た黒ん坊で、飯は食
わずに肉を食い、着物を着ずにいつも裸である。日本に見物に来て、色々体験
したいので、給金もいらないという。さっそく会うことになり、
「お前がアフリカの黒ん坊か」
「お前が日本のしわん坊か」

【成立】
 ただこれだけ……上方噺だという。

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 噺家さんのご紹介です。

 これから誕生日の芸人さん(現役のみ)。
6月26日:立川志らら(オールナイトニッポン)
6月27日:立川談春(面白いのだが……まだ何かが足りないような……その
  何かが分かっているだけに、取り上げるのがつらい)
6月28日:鈴々舎わか馬(出囃子の「スーダラ節」が何となく似合ってる)
  ・古今亭菊太楼(昨年9月真打)・柳家一琴(お地蔵さん)
6月30日:立川談四楼(本『シャレのち曇り』にサインをもらっている)

 ということで、深く接している方はいないので、以上。

ご意見ご希望はこちらまで mailto:meisakurakugo@yahoo.co.jp 
HP「名作落語大全集」はこちら。http://esaki-ochi.hp.infoseek.co.jp

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