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平安時代のシンデレラ物語とも言われる古典文学「落窪物語」を今風京言葉でお届け。美しい姫、男らしい少将、溌溂とした侍女阿漕…いきいきとした平安の若者たちが古典文学を身近に感じさせてくれます。

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2003/09/22

現代若者京ことば訳「落窪物語」


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■  落  ■           ■ 現代若者京ことば訳 ■ ■
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■  窪  ■   ■ ■  落 窪 物 語  ■ ■     ■
■■   ■■                         ■
■  物  ■       ■   64   ■         ■
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■  語  ■              ■ 訳/綾大 鈴 ■ ■
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■■■  現代若者京ことば訳「落窪物語」巻之一 46    ■■■
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   阿漕のとこに、少将さんから御文が届いた。





         どうですか。あの部屋は開けられるやろかて、

        ほんまに心配してます。救い出すのに良い機会が

        あったら、絶対に連絡して下さい。

         それから、できそうやったら、必ず必ず、姫君

        にこの手紙を届けてください。お返事があったら、

        私も少しは安心できます。

         姫君のかわいそうなこと思たら、堪えられませ

        ん。

  

  

  て書いてあって、姫君にあてては、愛情の深い、心のこもった御

  文で、



         ほんまに心細そうな姫君の御文を思い出したら、

        どうしよもないくらい苦しいです。





    命だにあらばと頼むあふことを絶えぬといふぞいと心うき


           ( 命さえあったらいつか逢うこともでき

            るやろてと思てるのに、命も逢うことも

            絶えるやなんて姫君が言わはるのが、

            ものすご哀しいんです。 )




         我が姫君、心をしっかり持っててください。せめ

        て私も一緒に閉じ込められたい。

  

  

  

  

  て書いてあった。



   帯刀も、


         今回のこと考えたら考えるほど、気分悪なってし

        もて、寝込んでしもてます。

         姫君がどんな思いしてはるやろ思たら、申し訳な

        くて自分が嫌になってしもて、もう法師にでもなっ

        てしまいたいです。




  て書いてきた。

   阿漕の少将さんへのお返事。




         かしこまりました。何とかして姫君に、この御文

        をお届けします。

         戸はまだ開きません。さらに厳重になってしもて。

         どうしたらええのやろ。

         御文もどうやってお届けしたらええのやろか。

         姫君のお返事は、私から少将さんにお伝えするこ

        とになる思います。




   帯刀のとこにも、同じように厳しい現状を書いてよこした。

  

  

  



   その後のことは二の巻で。

  

  


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■■■ 後記 
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     濡衣で閉じ込められてしまった姫君。

     救い出す機会を待つことしかできない少将。

     阿漕は何とか役に立とうと走り回っていますが、ぎりぎ
    りのところで姫君との接触を図っているので、前回、姫君
    から少将への返事を聞き逃してしまっています。

     帯刀は、姫君から少将へ宛てた手紙を蔵人の少将の部屋
    で落としてしまって、それが北の方の手に渡り、姫君が閉
    じ込められてしまうきっかけを作ってしまったので、かな
    り落ち込んで出家まで考える始末。

     北の方は、さらに典薬助に姫君を与えようとさえしてい
    るし、さて、どうなるのでしょうか、というところで二巻
    に続きます。



     ここまでくるのに三年もかけてしまいました。
     いつもお待たせして申し訳ございません。
     お話はまだまだ、四巻まで続きます。
     これからも一緒にぼちぼち楽しんでいきましょう。


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