2008/09/01
もの国メルマガ 第94号
\(^_^)/ ============================================================================ ★☆★☆★☆ ものづくり共和国メールマガジン ★☆★☆★☆ http://monokuni.com/ 2008-08-31 第94号 ============================================================================ /(.^.)\ ---------------------------------------------------------------------------- この一週間は比較的涼しい川崎です。各地で大雨の被害が出ているようですが皆さ んの地域はいかがでしょうか?そんな中「もの国」ホームページを明るく見やすくを テーマにリニューアルしてみました。感想などいただけたら嬉しいです。 今月号も盛りだくさんです。最後までお付き合いください。 (編集責任者:今野靖尚) ---------------------------------------------------------------------------- ★8月号の主な内容☆ ---------------------------------------------------------------------------- ●8月のものづくり共和国: ・8月定例会はお休みです ●早稲田大学商学学術院教授 鵜飼信一先生: ・中小企業随想録(93) スワンベーカリーのパン販売 ●もの国総合研究所マンスリーレポート 第93号: ・焼酎づくりの現場を訪ねて 〜 焼酎ブーム終焉の中で ●ものづくり共和国物語 第84回: ・ゆく年くる年(7) ●「もの国」スタッフ今月のひと言: ・きっかけは天候、時節柄、それとも物価高? ≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡ ◇8月のものづくり共和国◇ ≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡ 【8月の主な活動報告】 ・8月定例会はお休みでした。 ・19日 かわさきPR製品作成の件で話し合いがありました。8月中に試作品見積も りが出されるました。 ♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜 【9月の活動予定】 ・13日 9月定例会予定 幹事:安藤スタッフ お問い合わせは、http://monokuni.com/ から。 ≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡ 中小企業随想録(93) スワンベーカリーのパン販売 早稲田大学商学学術院教授 鵜飼信一 2007年10月から、学部ゼミ生とスワンベーカリー十条店・赤羽店のパンを学内で毎 週1回お昼休み時に販売している。この2店は随想録(62)で書いた(有)ヴイ王子が 運営している。パンの製造・販売などを通じて障害者の雇用促進と自立支援をしてい る企業だ。創業者の小島靖子さんは十条店から程近い東京都立王子特別支援学校の先 生だった。定年退職後、卒業生たちの雇用の場を確保するために、ヤマト財団が作っ たFC、スワンベーカリーの第1号店となった。製造工場、販売店および喫茶店で障害 者達が元気に働いている。彼らが遠くまで出かけて、官公庁、企業、幼稚園、養護 ホームなどに直接宅配するところに特徴があるが、小島先生は「ユーザに届けるのは パンだけではなく、暖かさも届けています」と言われた。 この時、先生から障害者の自立を描いたビデオを紹介していただき、中小企業論の 講義で学生たちに見せている。東映が制作した『「障害者」それぞれの暮らしそれぞ れの自立』というこの作品の中で十条店の事例も紹介されている。小さな企業は経営 者と僅かな従業員が持つ身体化された知識を駆使して付加価値を生み出すことで生き ている。障害のある人たちも例外ではない。このビデオを繰り返し見ていると、生き るワザの極限値を教えられる。 2007年1月の北区企業表彰式で受賞した(株)赤羽金属製作所の野本社長は受賞挨 拶の中で「小島先生の熱い思いを受けとめて雇用してみたが、彼らが非常に素晴らし い働きをしていることに感動して多くの障害者に働いてもらうことになった」と述べ られた(随想録(74)参照)。この表彰式の数ヵ月後、十条店を再訪した。その時小 島先生は「障害者に対する差別を解消するには子供の頃からの教育が大事だが、それ だけでなくこれから社会に出る直前の学生達に彼らを知ってもらうことが一番の近道 だ。彼らが何が出来て何が出来ないかを身近で体感してもらいたい」と言われた。 話はここから展開していった。まず大学の総務課に相談して生協の協力を得ること にした。学内で弁当などを販売するには水回りなどの施設が整っていなければならな い。地元商店街の人達が構内で弁当を販売して好評だったが保健所関係で中断したば かりだ。そこで生協の売店がある建物内で、生協の弁当販売の横で売らせていただく ことになった。パンを入れたカゴを乗せるワゴン台車も生協が貸して下さった。 販売は11時半頃から13時まで行っている。11時に赤羽店から小さな車でスワンの人 たち3名がパンを運んでくる。中には、調理パンと菓子パンが合計200個から300個ほ ど、現金を入れる手提げ金庫、スワンベーカリーの幟、販売するときにパンを載せる カゴとその下に敷くビニールシートなどが入っていて、これらを大学の北門近くに駐 車してから台車で運んでくる。スワンのメンバーは2007年度はYさん、Kさん、Oさん。 2008年度はOさんに代ってMさんが入った。Yさんは2007年3月に大学を卒業してヴィ王 子に入社し赤羽店で働いている。車の運転も彼女が行う。われわれは、11時15分前に 集合して、別棟の生協事務所に置いてある販売用のワゴン台車3台などを運んでくる。 授業中なので多少気を使いながら構内をガラガラと音を立てて運んでくるうちに結構 汗をかく。さらに別棟の商学部事務所に預けてある宣伝用チラシや販売用の前掛けな ども取ってくる。 用具の準備が整ったら、ワゴンの上にシートをかけ、カゴを載せて、パンを置いて いく。パンを置いたらそこに価格表示の札を置く。このあたりはきちんと手順どおり にしないと、Kさんにきっちり叱られる。この合間に買っていただいたパンを入れる 袋の中に宣伝用のチラシを折って入れる。これを150袋くらい用意しておく。そうこ うしている内にお客さんが来る。11時半頃から12時頃までは職員の人たちが多い。12 時を過ぎる頃には講義が終わった学生でホールが溢れかえる。ここから12時半頃まで が一番忙しい。生協の弁当販売が終了するのが12時半頃なので、そこから13時までの 間にも客が結構来る。ゼミ生たちとスワンの人たちが協力して、パンを袋に入れる、 代金をいただく、お釣を渡す、などの作業を行う。手が空いているゼミ生は外で呼び 込みなどもする。店を開けていればまだ売れるのだが、13時から講義が始まるので、 われわれも閉店する。片づけをし終わると大体13時15分頃になる。これが「スワン ベーカリーパン販売のお昼」の光景である。 パン販売日には、小生も必ず顔を出しているが、初年度はゼミ生たちの自主性に任 せる部分が多かった。別の大学のボランティアサークルで同じ経験をした学生がいた ので彼とボランティア意識の高い学生1名とが中心になって運営してくれた。販売当 初は彼ら以外のゼミ生も多数参加して客の呼び込みなども担当してくれた。しかしな がら、初期のお祭り騒ぎが収束していくと、この販売に参加するゼミ生はコアメン バーに限られてきた。それ以外の学生たちも、声を出して販売する能力はある、障害 者に対する気持ちもある。しかし、自主性だけに任せていると、ボランティアを目的 に集まった集団ではないので、確実に、機能的に、連携的に動くことが出来ない。最 も基本的なこと、すなわち、販売日に必ず来る、時間通りに来る、という点で絶えず 不安がつきまとう。むろん、学期始めの科目登録の時点でこのパン販売日を予告して いなかったため、講義のある学生もおり、止むを得ない点もあるが。このため、小生 が11時前に顔を出して、学生がいない場合はワゴン台車の搬入などを行うことにして いるが、スワンの人たちが到着して学生が一人も現場にいなかったときの彼らの気持 を察すると申し訳ない気持がする。 2008年度からは販売体制をゼミ3年生(16名)主体のフォーメーションに変更した。 このゼミ生たちはゼミ生選考面接の際に、あらかじめパン販売に協力してもらうこと を告げておいたので覚悟が出来ている。授業開始と同時に3名ずつ当番日を割り当て て販売や準備の手順も明確にし、毎回問題点や課題を全員が共有するようにした。こ のためこの春学期は11時頃の現場に誰もいなくて呆然とするという事態は一度もなか った。学生もスワンの人たちとの連携を考えながら働くようになった。とりわけ今年 のゼミ生は、サービス業のバイトを経験している人間が多く、臆せず愛想よく販売出 来る。無断欠席する人間もいない。 おかげでパンの売上も安定してきた。スワンからは毎回200個以上持ってくるが売 れ残りもそれほどではない。売上金額は2万5千円から3万5千円ほどだ。スワンのパン は、提携しているタカギベーカーリー(アンデルセン)から1回目の発酵が終わって いるパン生地を買い、各店舗でその生地を成形した上で再発酵さて焼いている。この ため品質がよく味も安定しているので早稲田での評判もい。とりわけ職員の人たちに 固定客が増えている。協力していただいている生協の方たちもご贔屓にしてくれる。 一番人気はイチジクパンだ。これは早稲田だけの現象のようで原因はよくわからない が、確かに美味しく食べやすい。 嬉しいのは隣の生協の弁当がよく売れる日はパンもよく売れるというプラスサムの 関係があることだ。生協の方たちには「少し暑くなってきたらサンドイッチが売れる わよ」とか「雨の日にはホールに学生が溜まるのでよく売れるから仕入れを多くした 方がいいよ」などというアドバイスを頂き、実際にそうなった。また、スワンの人の 体調が悪かったときには椅子まで用意して下さるなど、弁当販売で忙しい中、きめ細 かな心遣いをいただいている。 1年近く続ける中で、スワンの人たちとゼミ生とのチームワークもとれてきた。小 島先生が言われた「障害者たちに出来ることと出来ないことがある」のと同じように、 支援する学生たちにも「出来ること出来ないこと」がある。このことをお互いが認識 できるようになってきたように思う。一番嬉しかったのは、「雨の日は売れる」とい う話を学生にした次のパン販売日直後のYさんからのメールだ。「今週も販売のご協 力ありがとうございました。今回は33,090円の売り上げとなりました。帰りの車の中 で、Kちゃんがどこで話を聞いたのか「やっぱり雨の日の方が売れるんだ」と言って いました。また、ゼミの学生さんたちが、お客様とのやりとりをスムーズにするため に工夫して下さったり、何よりKちゃんやMちゃんと上手く付き合って下さっていて、 嬉しく思いました。来週もよろしくお願い致します」。小生の側から見れば、障害者 の人たちも学生たちと上手く付き合ってくれるようになってきたと感じる。チーム ワークはこうして育っていくのかもしれない。 むろん、課題もある。作業上の当面の課題は「お釣を間違えないこと」である。お 釣の計算はゼミ生たちの方が得意だろうと思っていたが、結構間違えることがあって、 販売金額と金庫内の現金が合わないことがある。人のことは言えないが、今の若い人 は暗算が苦手なのかもしれない。無理な暗算をするよりも電卓を使うよう指示してい るところだ。また、小麦粉などの原材料価格高騰による値上げも頭が痛い。仕入れ先 が値上げをかなり抑制してくれているようだが、それでも今期は値上げをせざるを得 なかった。現在のところ売り上げ減少にはなっていないのが幸いだが。また、品揃え をスワン側で決められないのも販売戦略上つらいところである。早稲田で人気のイチ ジクパンもなぜか生産停止になり、秋からは販売出来ない。 まだまだやらなければいけないことはあるが、10年は続けようと思う。われわれは パン販売を「身体化された知識で勝負しようにもハンディのある人たちを応援しよ う」という主旨で始めた。しかし、大事なことは、経験や修練の長さだけではない、 技能水準の高さだけでもない、ということを教えられている。われわれは身体を使っ てしか生きていくことは出来ない。「生きること」「生活すること」が「知識の身体 化」の原点だ。原点からどの方向にどれだけ進むかはそれぞれの個性だろう。 「生きることとは自分に責任を持つこと」(先のビデオにおける詩人の村山美和さ んの言葉)。 ============================================================================ もの国総合研究所マンスリーレポート 第93号 ◆ 中村智彦 ============================================================================ 毎年同じように、バタバタと忙しく夏が去っていきます。「大学の先生」というと、 どうも世間的には夏休みはゆっくりと別荘にこもったり、海外に行ったりと言うイ メージがあるようなのですが、なぜかそうした「理想形」からは大きくずれたままで す。 今週も日帰りで大阪から高松まで行きました。さすが、日ごろの行いのよい私だけ あって、全国的に豪雨・・・電車は止まったり、遅れたり、当然、せっかくの瀬戸大 橋も窓の外は、真っ白でどこが海だかなんだか・・・・まあ、仕事が無事に終わった だけでも、よしとしよう・・・・そう高松駅の立ち食いさぬきうどんをすすりながら 自分を慰めたのでした・・・・ この豪雨。行きつけのお店の地下が水没したそうです・・・中部、関東のみなさま、 被害はなかったでしょうか。 ************************************** 焼酎づくりの現場を訪ねて 〜 焼酎ブーム終焉の中で ある委員会に出席したら、「この焼酎ブームの波に、我々も乗って・・・」という 話が出た。「残念ですけど、もう終わってますよ」とお話すると、少しがっかりした ような反応があって、「日本酒もいまひとつだし、焼酎も終わりですか・・・」とい う会話になった。 そもそも若者のアルコール離れが顕著になりつつある。ビールの消費量は、1994年 をピークに減少している。発泡酒や第三のビールの消費量も減少傾向が止まらない。 その中で、チューハイやカクテル類が伸びてきたといわれていた。そして、一躍ブー ムとなったのが焼酎、そして沖縄の泡盛だったのだが・・・・ 実はすでに今年の3月には日銀鹿児島支店が、焼酎ブームは終焉したとのレポート を発表している。(http://www3.boj.or.jp/kagoshima/data/note/n0802.pdf) 今年の5月。鹿児島の霧島に行きました。薩摩酒類販売(有)の「第1回取扱店交流 会」に招かれてのことでした。ご無理をお願いして、蔵元を二軒、廻らせていただき ました。 一軒目は、祁答院蒸溜所。この蔵元は、少し変った歴史を持っています。明治時代 に甑島下甑に創業した蔵元なのですが、島での焼酎粕処理、工場排水、原材料確保な どが問題となり、薩摩川内市祁答院町に移転。法人化されるとともに、改めて醸造を 始めた蔵元です。なので、建物は、まだピカピカ。「こういう新しい建物で焼酎を造 ると、雑菌がいない分、すっきりとした飲み口のものができるんですよ。」また、普 通は甕で作るところを木槽で作るなど、、新しい試みをしています。この蔵元の杜氏 は、黒瀬明氏、当年とって74歳。20代から焼酎造りに携ってきたベテラン中のベテ ランです。その杜氏が麹を米に混ぜる工程を見せて頂きました。若手の職人さんが集 まって、その技を学ぼうという視線が集まる中、黒瀬氏がやわらかく、そしてしっか りと麹をなじませていきます。みんなが、黙ってその手さばきを見ていると、ふと振 り返って、にっこり笑って、「あ、中村さん、やってみますか?」 ・・・・へ? と、間髪入れずに周囲から「と、杜氏!?」と当惑した声が・・・「冗談だよ はは は。」 通常であれば、隠居してしまっているご年齢。しかし、職人の姿はかっこい い。後で手を見せて頂いたが、長年の作業で指紋が消えていました。 二軒目は霧島町蒸留所。こちらは明治44年に創業した古い蔵元。建物や使用して いる甕なども古い歴史を感じさせます。銘柄は「明るい農村」。名前がファンキーな ので、ちょっと軽い感じを受けますが、なかなかどうして歴史と伝統のある蔵で作ら れています。発酵している甕を覗かせていただいたいのですが、まるで甕の下で火を 炊いて、沸騰させているように、ボコンボコンと泡が吹き出しています。甕には、ビ ニールがカバーとして取り付けられていますが、それは発酵が最高潮になるとグルン グルン廻って、飛び出してくるからだそうです。焼酎の麹は、発酵するとクエン酸を 出すので、雑菌が繁殖しない。だから暑い地方でも醸造が可能だと教えていただきま した。こちらも古い建物ながら、若い人たちがきびきびと働く姿が印象的でした。 さて、翌日。取扱店交流会の会場に。九州の西端、鹿児島まで全国各地の酒屋さん が集まっています。少し驚いたのは、酒屋さんたちの中に若い人が多いこと。正直な ところ、いつもは商店街や組合の集まりに出席すると、「後継者がいない」、「経営 者も高齢化で」という話ばかり聞くのですが、ここに集まっている平均年齢は、そう したいつもよりも若い。 考えてみると、わざわざ鹿児島の蔵元の呼びかけで集まってくるだけの意欲がある のはまだまだ経営に情熱のある人たちであり、年齢相も若いのは当たり前だろう。 さて、この薩摩酒類販売という会社は、「どこの町にも、元気なお酒屋さんがある。 それが私たちの夢です。」というのをモットーしている。古屋芳高社長は、小さな蔵 元と、全国の酒店を繋ぐことで共存共栄を図ることができるはずだと言う。交流会場 には、自社直営の蔵元だけではなく、そうした考えに共鳴した中小の蔵元が参加し、 集まった酒店とあちこちで試飲と意見交換が行われていた。 この日の交流会。薩摩酒類販売の担当者たちは、全国から参加者を募るのに苦労し ようだった。というのも、東北のある日本酒の蔵元が、やはり全国の酒店を集めた交 流会を開催する日とぶつかったのだ。 「焼酎の蔵元でも中堅の経営は、今年以降苦しくなるでしょう。ここ数年続いた焼 酎ブームで、醸造量を増加させてきた。金融機関も積極的に設備投資に協力してきた。 しかし、すでに昨年あたりから変調が見えていた。酒造りというのは、今日言って明 日できるというものではない。ブームだからと投資して、それが出来上がってくる頃 にはブームが去っているというのは、以前にあったのですが・・・・」と、地元の新 聞社の社員は話す。「醸造したものの行き場なくなってタンクに入ったままのものが、 相当量あるのを知っている。大手の場合は、福岡や大阪、東京などに営業所も持ち、 飲食店関係などにも独自の営業ルートを持っているが、今回の焼酎ブームで急成長し た中堅は代理店任せで販売量を増やしてきた。ブームが終わるとなった途端に、取扱 量を減らされ、一気に立ち行かなくなる」と話してくれたのは、ある金融機関の職員 である。 「製造側にも責任がある」と話すのは、鹿児島のある飲食店の経営者である。「雑 誌に取り上げられたからと言って、ブランドのようになるケースが多い。製造側も勘 違いして、自らプレミアをつけてみたり、転売するのを判っていながらあまりよろし くない業者に卸し出す。地元では、早々と見捨てられ、急激に生産量を増やすために、 他の蔵元からかき集めて出荷し、結局、評価を落とす。そういう蔵元がある。」 そうした中で、量販店に大量に販売することで経営を拡大する。そうした方針と一 線を画そうという蔵元や卸や販売店が出てきている。東北の日本酒の蔵元もそうした 考えを持ったひとつのようだ。 「こうした動きがどこまで成功するか。それぞれの 蔵元が小さいことだけがウリではダメだ。ブランド力をどれくらい持てるか。ブラン ド力を持った後で、販売ルートを限定するなら簡単だが、販売ルートを限定した後で、 ブランド力を形成できるのか、注目している。」と、ある酒販店の経営者は冷静に話 す。 しかしいずれにしても、我が国の高齢化は進展し、マーケットそのものが縮小して いくことは避けられない。さらに、冒頭で述べたように若者のアルコール飲料離れや、 周期の短いブームの中で、蔵元や卸や販売店は、どういった生き残り策を講ずるべき なのだろうか。 交流会で熱心に質問をしたり、意見交換をする若い販売店の経営者たちと、小さい けれど誇りをもって醸造に取り組む蔵元たちと、それらを結び付けようと懸命になっ ている卸の社員たち。「個人商店はもうだめだ」という暗い雰囲気が多い中、新しい 動きが感じられると同時に、こうした動きが全国で沢山生まれ、さらに切磋琢磨され ると、おもしろいことになるのではと思ったのでした。 中途半端な中堅は、淘汰され、「大企業」と「強小企業」に分かれていくのではな いか。そう考えるこのごろです。 ************************************** 【おまけ】薩摩酒類販売さんのブログ。「なるほど、こんなやり方もあるのか」とお もしろく見ました。私は絵心が無いからダメですけど、描ける人はいいなあ・・・で も、「かっこよく描いてね」って、わざわざお願いしたのに、こ、こんなのっ て・・・・(涙)探してみてください。⇒http://blogs.yahoo.co.jp/ssh_kakehashi 【おねがい】ここを担当してます中村のブログ。プロバイダーの都合で、アドレス替 わってしまいました。 ⇒ http://blogs.yahoo.co.jp/ssh_kakehashi 【おしらせ】なぜか、超深夜の生放送にでます。でも、関西地区でしか聴けません。 寝てしまったどうしよう・・・・ ⇒「ゴー傑P」 6日(土曜日) 深夜2:00〜 (実質には7日の未明です) 小籔千豊さん、笑い飯さんとご一緒させていただく予 定です。《MBSラジオ1179》 ************************************** 鵜飼先生、中村先生の過去の原稿をブログ形式でアップしています。 http://monokuni.com/(もの国ブログへ)読み逃した方は上記アドレスからどうぞ。 ≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡ ものづくり共和国物語 第84回 ◆ 今野靖尚 ≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡ ゆく年くる年(7) 『言えた。あんなに苦労してたのにさっくり言えちゃった』 そんな思いが一瞬頭をかすめて言葉に詰まる。少しタインミングが遅れたが予定通 りの話をはじめた。 「インターネットは自分たちの言葉で情報を発信できるので、それを使ってこれか らもいろいろな情報を発信していきたいと思います。それによって僕たちを含めた製 造業の活性化につながればと思います」 「ありがとうございます。頑張ってください」 ---------------------------------------------------------------------------- 「お疲れ様でしたぁ」の言葉で中継が終わったことを知る。「もの国」スタッフ全 員に安堵の笑顔が広がる。そこで数ヶ月間このために一緒に苦労してきたディレク ターさんが一言。 「今野さん、今の笑顔が一番いいですよぉ」 って、当たり前でしょ。素人に無理言わないでください。 いずれにしても、私たちにとって特別な大晦日になったことは言うまでもない。 つづく ============================================================================ ▽▲▽▲「もの国」スタッフ 今月のひと言 ▽▲▽▲ ============================================================================ ・急に涼しい日が出て来ました。風邪をひかない様にしなければ・・・ ジョイ ---------------------------------------------------------------------------- ・15〜22歳女性に対する「なりたい職業、してみたい仕事」アンケートにて第9 位にキャバクラ嬢が入選!!!なんかおれの知らないところでとんでもない素敵な のことが進行しているのか。この日本は! しゅう ---------------------------------------------------------------------------- ・停電の危機にさらされながらパソコンに向かってます。 多摩川大丈夫かなあ・・・?自然は怖い。 アシタカ ---------------------------------------------------------------------------- ・相変わらずバタバタしてます。お盆休みはのんびりできて良かったな・・・ 仕事がね(泣) コウ ---------------------------------------------------------------------------- ・今月初旬に起きた首都高速5号板橋線のタンクローリー横転炎上事故の影響で、自 宅板橋と川崎の職場までの主要通勤経路環状8号線が迂回車両によって連日大渋滞 です。ガソリン高の影響で今までに無く空いていて快適でしたが、一転して裏道連 発。早く直らないかなぁ・・・・Orz あしげ ---------------------------------------------------------------------------- ・8月16日に近所の花火大会を見に行った時の事。まわりがみんな、携帯電話の画面 越しに花火を見ている。おいおい、ちょっと変じゃないか? と思うのは逆に私の 方なのか? ワッキ− ---------------------------------------------------------------------------- ・雷すごいですねー。びっくりしました。 マイケル ---------------------------------------------------------------------------- ・ネットに接続出来なくなって大慌て。結局ルーターのせいだったけど確認のためT ELしたNTTがここまでしてくれるんだとビックリ当然かもしれないけどオペ レーター嬢もやたら詳しい方でした。 山サン ---------------------------------------------------------------------------- ・以前からガソリンなどのタンクに付けるキャップを加工している。ここへ来て注文 が増えている。得意先によるとガソリン価格の高騰からかガソリンの盗難が増えて キャップに鍵がかけられるこのタイプの注文が増えているのだそうだ。何がきっか けで需要が継起されるのかわからないものだ。 ヤックル ---------------------------------------------------------------------------- 皆さんのご意見ご感想をお待ちしております。 http://monokuni.com/ (お問い合わせへ) 次号は9月30日発行の予定です。 ############################################################################ ★著作権は ものづくり共和国 もしくは情報提供者に帰属します。掲載記事を許可 なく転載することを禁じます。配信されたメールを第三者に転送したり、Webサイト へアップするなど、メールの再配信はお断りします。 Copyright(c)The Republic of Manufacturing.All Rights Reserved. ############################################################################ ---------------------------------------------------------------------------- このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』 を利用して 発行しています。http://www.mag2.com/ (マガジンID: 0000048703) ----------------------------------------------------------------------------


