2008/09/18
080917 ビジネス知識源:緊急特別テーマ;ついに血の月曜日
※友人、知人、同僚、部下、上司、取引先への転送は自由です。 <あなたとチームの、ビジネス知識と仕事の技法の向上を> *本誌は創刊以来、広告なしで発行しています。広告の申し込みをい ただくことが多いのですが、この方針をよろしくご了解ください。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ビジネス知識源(本マガジンは無料版です) 【良質な経営・IT・ビジネス・経済・金融知識の提供を目標に】 2008年9月17日:Vol.228 <Vol.228:緊急特別テーマ:ついに、血の月曜日> 〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・ この無料版は、メールアドレスの登録だけで読むことができます。 登録、解除、または過去のバックナンバー ⇒ http://www.cool-knowledge.com 著者への感想等 ⇒ yoshida@cool-knowledge.com 著者:Systems Research Ltd. Consultant 吉田繁治 読者数:37,560 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ こんにちは、吉田繁治です。ひさしぶりの、無料版です。その間1000 名くらいも増えた読者の方には、初めて送ることになります。 2008年は、世界のメガ金融機関の破綻(はたん)が、次々に、露呈し ています。問題が煮詰まると、経営破綻や信用恐慌として、単純にな る。 秋から年末や2009年にかけ経済がどうなるのか、ご不安もあると思い ます。大きな損をしないため、緊急の特別テーマを送ります。 (注)10月・11月は、例年のように、欧米金融機関の12月決算のため のポジション解消(売りと買いの清算)で株価下落でしょう。 ●世界のマネーの、海の潮(うしお)の流れは、ドル売りの進行です。 ところどころで、波や渦のような短期の騰落がある。価格変化の罫 線が示すところです。イランのアフマディネジャド大統領が言う「ド ルの価値が下がるから、原油が上がった」というのが、本誌的に正し い論です。 (注)08年3月から8月までのドル上昇(=ユーロと円の下落)は、「 米国金融危機は終わった」と言いながら、米政府が要請した、日欧の 中央銀行のドル買い支え(密約)から起こったものです。 【米ドルは下落せねばならない】 経済原理では、ドルは下落し、3.64%のドルの長期金利は5%に向かい 上がり、世帯は消費を減らし、貯蓄せねばならない。 しかし、長期金利が5%に向かい上がれば、金融とファンドの破産が一 層増える。金融機関、企業、住宅ローンのためには、金利は下げねば ならない。しかし海外からの資金流入は必要です。 そのためには高い金利が必要というディレンマ(二律背反)の中に、 米国FRB(中央銀行)はあります。ディレンマとは、有効な政策が ないということです。あちらを立てれば、こちらが立たない。 金融政策(経済的)には手段がない。そのため、日欧に金融秩序の維 持を「政治的に」よびかける。これが、08年3月でした。メディアと政 府系エコノミストも、金融危機は終わったという米政府の嘘を信じ、 論を展開しました。わが国メディアも、同じだった。 米FRBも、かつての日銀のように、ゼロ金利への誘導(現在の日本 の短期金利は0.5%)が必要です。 しかし今年も100兆円相当、来年は、金融機関の国有化に50兆円の公的 資金を使うため、150兆円相当の資金流入が必要な米国は、ゼロ金利策 (名目金利)がとれない。 ドルの金利を下げれば、マネーは逃げる。 巨大金融機関は、次々に倒産しています。 【ユーロも下落】 ユーロも、米国に1年遅れた住宅価格下落のため、米国金融の2007年7 月からの金融危機と、ユーロ下落を経験します。特に、英国、スペイ ン、イタリア、フランスが、今、危ない。 強いのは、円、元でしょう。海外に借金がないからです。 日本は逆に、600兆円を貸し付け、350兆円が借りです。不動産の30年 前の値段への崩落と株価下落の後も、個人金融資産は(帳簿では)15 00兆円も残り、250兆円の対外純資産があるからです。 円が、米ドルに対し弱く見える理由は、円を売りドルを買っているか らです。これをやめるだけでも、いい。やめたほうが、いい。即刻の 円高になります。 テーマは穏やかではない「血の月曜日」です。 2008年末と2009年は暗黒になるには至らない。 しかし今起こっているのは、自動車、不動産、金融がつぶれる米国発 の恐慌です。恐慌に見えないのは、昨年来、FRB(米中央銀行)や ECB(欧州中銀)が、マネーを刷っているからです。これは、民間 の信用恐慌を、政府信用で一時的に補うだけの「先送りの飛ばし」で す。 FRBとECBの、追加マネーは、資源の先物投機に使われ、今、そ れが、剥がれています(資源価格の約30%の下落)。資源先物への投 機は、一時的に保有される仮需です。 ヘッジファンドは、先物指数は買っても、金属や石油や穀物は使わな い。上がったところで、売り抜けなければならない。金融機関と経済 は好転せず、負債の増加でより深刻になっています。 先日のファニーメイ、フレディマック(負債は約600兆円)に続き、1 10兆円の資産/負債のAIG(日本生命の2倍)に、緊急に公的資金投 入とのことです。金融機関では、資産額がほぼ負債額です。自己資本 のほぼ30倍もの、レバレッジ(借金)がある。 米国の金融は、史上最大の危機で血を流し、ICU(集中治療室)に 入らねばならず、事態は切迫しています。(注)本稿はA4で20枚余で す。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <395号:緊急特別テーマ:9.15 ついに血の月曜日> 2008年9月17日号 【目次】 1.投資銀行リーマン・ブラザーズの倒産 2.ファニーメイ:フレディ・マックも政府救済と言うが・・・ 3.CDS(クレジット・デフォルト・スワップ:債務保証保 険)が問題になってきたことが深刻さの根底にある 4.すでに起こった恐慌だが、1929年10月24日とは、様相は異なる 5.$6兆の証券をもつ日本にとって、残された時期が切迫した 6.今、米国金融機関の全部が危ない 7.重要:米国債は海外が94%を買っている 8.戦争以外に、3つの方策がある 9.問題になっているCDS(債務保証保険)の構造を、簡単に解けば 10.米国の住宅ローンで、指摘されないこと ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■1.投資銀行リーマン・ブラザーズの倒産 【血の9.15:リーマンの倒産】 証券&投資銀行で、商業用不動産の購入も含み、リスクに対し積極的 だった63兆円の負債(預かり資産+借入金)をもつリーマン・ブラザ ーズが、連邦破産法(チャプター11)の適用を、申請しました。(08 年9月15日) 一番驚いたのは、11万人余のリーマンの従業員や役員でしょう。ほと んどの人は、部分的な仕事です。後で述べるCDS(債務保証保険) やデリバティブが縦横に張りめぐらされたB/Sや損益の、時価と利益、 損失の内容は知らない。 外部からも、不明です。結局は、米政府が救うと期待していた。 【5大投資銀行のうち3つが破産】 米国証券会社&投資銀行で、最大の資産・負債は、ゴールドマン・サ ックス、2位がモルガンスタンレー、3位メリルリンチ(9月15日に買収 が決定)、4位リーマン・ブラザーズ(今回倒産:負債63兆円)、5位 がベア・スターンズ(08年3月に倒産)です。 シティバンクやバンカメのような商業銀行と、リーマンのような証券 会社がプライム・ブローカー(大元)になって、ファンド資金も出て いる。 90年代以後、投資銀行化した証券会社は、政府管理の外にありました。 90年代からの米政府が、金融を国策にしたからです。 【30倍余のレバレッジ】 デリバティブ(金融派生商品)は、米政府の勧めによって簿外勘定で した。貸借対照表は自己資本の30倍余を借りる、危険なレバレッジ( 乗数)金融でした。 買った証券が上がり投資した不動産や資源先物が上がれば、巨額な企 業利益と、ファンドマネジャーの平均で数千万円/年の、歩合報酬が ある。逆なら、破産する。信用借りでの株売買と、同じ構造です。米 国金融は、ラスベガスのように、カジノ化しています。 債務超過になった3位のメリルリンチは、政府の要請で、預金・融資の 業務を行う商業銀行のバンク・オブ・アメリカ(バンカメ)に、$50 0億の株式交換で、買収されることになっています。 (注)政府発表はいずれも、予定です。実行されているわけでない。 債務保証保険(CDS)への関与が多かったベアスターンは、連鎖倒 産を避けるため、米政府が「公的資金」を出した上で、商業銀行のJ Pモルガン・チェースが買収しています。(08年3月) ■2.ファニーメイ:フレディ・マックも政府救済と言うが・・・ 【口頭の公約】 米国の500兆円の国債より多い600兆円の住宅証券を組成し(住宅ロー ンの約50%)、保証して、売っているフレディ・マックとファニーメ イも、08年8月に政府が公的資金を出し、AAAの格付けを維持しなが ら、損失補てんすることが、発表されています。 【重要:救済不能な金額の、住宅証券下落が予想できる】 必要資金は(とりあえず)21兆円です。最終的には、100兆円を超えま す。 来年、住宅がさらに下げれば、200兆円(33%)の損失かもしれない。 米政府にとって、無理な金額になります。今、30年も返済が続く住宅 関連証券は、額面の60%でしか売れていないのです。 21兆円の公的資金投入の実行は、まだされていない。政府が実行でき るかどうか・・・不明です。米政府には、数兆円の資金しかない。今 は、公的資金を出すと言う口だけです。 【理由】 米政府が、21兆円の公的救済資金を出すと言った理由は、 ・約150兆円分(25%)を海外が、 ・残りの450兆円(75%)を米国の地方銀行が買っているからです。 住宅証券を下落のままに放置すれば、中国とアラブを含む世界から、 殺到売りが起こる。急激なドル売りになります。ドルは80円、60円に 向かい暴落し、米国の地方銀行も、大手も全部が倒産します。 ●米国の金融機関は、来年2009年の住宅価格で、追加の20%くらいの 下落があれば、救済不能の損を出します。 【重要1:国債発行70兆円】 住宅証券のファニーメイとフレディ・マックの件だけで、米政府の当 面の必要額が、21兆円です。 米国の財財政赤字が、15万人のイラク派兵の継続と、軍事費で50兆円 ですから、来年は、金融救済分が加わり最低でも、国債発行が70兆円 になる。 下がるドルの米国債の、増加発行です。 誰が買うのか? 2008年秋からの焦点がこれです。 【重要2:米国の新規国債の94%は、海外が買っていた】 毎年発行される米国債の94%は、2004年以後は、後述するように海外 の金融機機関、海外政府、及び中央銀行が買っています。 しかし今後は、多分、日欧の政府・中央銀行以外は、誰も増加買いし ない。確定的に、言えます。 【結論的予測】 米ドルは、年末から2009年にかけ、(大統領選のころあるいはその前 に)暴落の恐れがあります。50兆円から70兆円/年で発行される米国 債が、海外には売れないからです。 売れなければ、国債価格が下がって、金利が上がる。2009年も住宅は 下げますから、米国の金融と経済は、奈落に落ちます。 ●日欧の中央銀行が、国際協力を言う米国政府に騙されドル証券と国 債買いしている間に、言いかえれば、ドルが暴落する前に、売り抜け ておいてください。 ドルが急落する時期が来ると、日欧の中央銀行も「なぜ米国の金融の ため、自国が、みすみす損をするドル買いをするのか」という世論か らの反対が起こり、ドル債を買えなくなります。 【100兆円の資産・負債の、AIGも破産】 世界最大規模の保険会社AIG(アメリカン・インターナショナル・ グループ)が、期限がきた決済資金を手当てできず、公的資金を9兆 円入れることになりました。 証券&投資銀行で1位のゴールドマンと、2位のモルガンスタンレーも、 その財務内容は、9月15日に破産したリーマンと大同小異です。 政府の公的資金がない限り、他を救うことはできない。シティバンク などの商業銀行も、余力はない。自分の損失飛ばしで、必死です。 ●米国金融は、08年9月現在、総崩れです。 日本の金融危機(1997年)より、はるかにひどい。 米国は日本と異なり債務国です。海外から2000兆円のマネーを、借り ています。米国の対外総債務は、$20兆です。 この分の証券・国債・株(まとめてドル証券)が、海外の手持ちにな っています。このうち日本がもつドル証券は、世界最大で、$6兆(6 00兆円)です。 加えて、後で述べる、4500兆円のCDS(債務保証保険)がからんで います。あたかも、米(コメ)のように、米証券の価値が下がる「事 故米」を売っていた。 米政府やFRBは、これが言いにくい。本当のことを言えば、世界の 金融に、今日、(事故米のように)パニックが起こる。いや、実態で は、政府もメディアも「本当のところが分かっていない」。 少なくとも、わが国財務省や自民の、世界の金融危機への認識への感 度は弱い。だから、ドルを買う。そして100兆円の外貨準備(ほとんど はドル債)を保有したまま放置する。 08年10月、11月にかけ、米国が金融パニックになるかどうか? 可能 性は、(直感で言って)40%でしょう。 40%なのは、世界がのんびりしていて認識が遅れるためです。しかし、 債務(借金)は、一時は転がし飛ばせても、時間がくれば、必ず決 済期が来ます。特に巨額に借りている、金融機関の社債の一度に来る 満期です。社債は、一度に$数百憶の、満期が来るから怖い。 金融機関も貨幣も証券も、不動産価格も、信用されるという無形の信 用の連鎖で、成り立ちます。財務内容と自己資本への、認識が変わる と、金融はもろく崩壊します。 ■2.CDS(債務保証保険)が問題になってきたことが深刻さの根底 にある 米国金融は、サブプライムローン問題の露呈(07年8月)以降の1年で、 (1)総計1200兆円の住宅ローンのみならず、 (2)その4倍と契約額が大きいCDS(クレジット・デフォルト・ス ワップ:債務保証保険)の市場崩壊(保険料のスプレッド幅の急騰) により、崩御したと言っていい。 CDSを使った債務の保証額は、 ・2005年以後急増し、 ・2007年央での残高は$45兆(4500兆円)です。 金額のイメージ化に困る額です。 以下のような、規模比較しかない。 CDS(債務保証保険)が発達した米国金融の、1世帯当たり換算では、 4500万円の、信用保証額に相当です。無理な額であることがわかり ます。(注)データはInternational Swap & Derivatives Associati on(ISDA) CDSの残高($45兆)は、 ・米株式市場($2.2兆:2200兆円)の2倍、 ・米国債市場($5兆:500兆円)の9倍、 ・米住宅証券市場($7.1兆:710兆円)の6倍で、 ・世界のGDP($50)に匹敵します。 米政府(ポールソン財務長官とバーナンキFRB議長)は、65兆円の 負債のリーマンを救済しなかった。 代わりに、世界の中央銀行(日米欧)はわずか1日で、36兆円の短期資 金を、証券の下落と信用リスクの急騰のため決済資金が不足している 金融機関に、国際協調で貸し付けています。 中国も、インフレ対策のため上げていた預金準備率を下げ、市場へ資 金の供給を緩めました。アジアの他の諸国も同じ、即日対策をとった。 (注)これらは、また、07年8月以後のように、各国で過剰流動性にな って、何かへの投機に向かいます。 ■3.すでに起こった恐慌だが、1929年10月24日とは、様相は異なる 各国中央銀行・政府が、緊急融資をせず、金融機関に預けた個人資産 を保護する政策をとらないとどうなったか? 即日に、世界は信用恐慌に陥ったでしょう。生産や流通が止まる事態 です。(注)日本の高齢者の、30兆円余のタンス預金は、無策の正し い策です。いずれ円高ですから、現金で持ち続けることです。 【相違点】 大恐慌の1929年と異なるのは、今は、人々が「政府が発行する国債と 通貨」を、高く信用していることです。なぜそうなのか、根底は、わ からない。本質を言えば、国の信用の根底が何か、見えないからとい う理由でしょう。 金融機関に対し、最終的には国の保証があるという意識からでしょう か。1929年には、この意識がなかった。金融は民間経済でした。 90年代後期の日本や、今の米国のように、金融金機関が倒産すれば、 政府が国債を発行し、各国中央銀行がそれを買い、マネーを刷って救 う。 こうした、無限連鎖の信用構造の中に、あるだけにすぎないの・・・ 政府の信用の本質は、将来の徴税権です。 2007年8月以後、ほぼ毎月「政府マネー投入+国際協調=マネー増刷」 によって、金融機関がタイトロープを渡っているのが、米国金融です。 日本の90年代末の負傷債権問題(総額で多く見て200兆円)より巨額な、 5倍くらいの含み損が隠れています。 表面化しつつあるものだけでも200兆円の損ですが、会計処理に隠れた ものが、その数倍あるでしょう。 ●合計では、1000兆円の、含み損になると見ています。 これは米ドル(ぺーパーマネー)の価値下落を意味します。 (注)08年7月来の、ゴールドの約30%の下げは、金融機関とファンド の、資金繰り売りのためです。金はいつも買い手があるので、損を覚 悟なら、換金は容易です。担保にもできる。 ゴールドが下落するときは、金融危機がせまっていると見てください。 今、先物を買った金融機関やファンドが、先を争って金を売っています。 米政府とFRBは、救済資金をねん出できるなら、金融機関を救済し ます。しかし、金融のチェーンを見れば、損が巨額すぎる。 そのため米国だけでは不足し、日欧に、08年3月の政府間密約で、ドル 証券買いの協調を要請し、日欧の政府・中央銀行が合意しています。 これは米ドルの損を共有するという決定ですが、当時者には(どうせ 人のお金ということから)その意識がない。逆に、日本の政治家は米 国を助けると得意になっているのですから、情けないことです。 ▼米国政府は、資金調達に08年3月以後ドル買いの密約を使っている 【2008年3月以後】 08年3月には、1ドル=95円に下落した米ドルが、円で買われ、その後 上がったことを見ても、7月に日経新聞が暴いた密約の存在は、明らか です。 ユーロの下げも、ドル買いへの、ECB(欧州中銀)の協調による( ユーロ売り=ドル買い)によります。 ポールソン米財務長官が「強いドル」と世界に向か言うときが、「密 約の協調買いを発動せよ」という暗黙のサインです。通貨の強さとは、 買いが売りを上回ることです。 【米政府に余裕資金はない】 今回、リーマン・ブラザーズに公的資金を出さなかった理由は、 (1)ベアスターン、フレディ・マック、ファニーメイに続き、リーマ ンにも公的資金を出せば、 (2)米政府・米FRBの信用下落も認識され、 (3)世界にばらまいた$20兆(2000兆円)の米国証券・株・国債が、 投げ売られて、 (4)止めようのない米ドルの崩落(=ドル売り)が懸念されたからで す。 出さなかったのではなく、出せなかった。AIGに公的資金を出すと いうのは、後で述べるCDS(債務保証保険)が巨額なためです。 全部を、公的資金に頼るのではないという米政府・FRBのメッセー ジでもある。しかし裏では、日欧の政府に、ドル買いのサインを出す。 これが各国中央銀行の、協調的な、米国への資金供給です。 【個人資産:ペイオフは発動しない】 最終的に、公的負担になるのが「個人預託金」の救済です。 個人の預け金を救済しないと、損を恐れる解約が、パニック的に殺到 します。これを、どうするのか? 政府・中央銀行のマネー供出($増刷)しかない。 となると、米ドルの崩壊は、必然です。 ■4.$6兆の証券をもつ日本にとって、残された時期が切迫した 有料版の前号で述べたように、アラブ、中国、ロシアが米ドル建て証 券を、売りに出すことが認識される前に、日本(政府+金融機関+個 人)が保有するドル建て証券$6兆(600兆円)のうち、対外純資産で ある250兆円分を、売り抜けていないと、いずれの巨額損が日本にも来 ます。これは、日本経済にとって不幸です。 米ドルが80円になれば75兆円、60円になれば120兆円以上の純損失が生 じます。そして1997年に続く再びの「金融崩壊」が襲います。 日本政府は、まさかの時期、なぜ「のんびりしている」のか? 自民総裁選のマスコミ茶番は、画像を見れば、痛々しい。 5人の候補の、ノー天気な言動に、動機の品性の低さがある。金融への 知識の、低さが原因でしょう。金融は市場も巨大で、国を超え貸し借 りし、金融工学も絡むので、全体構造がわかりにくい。 ファニーメイとフレディ・マックへの公的資金投入は、米国の住宅証 券を買っているアラブと中国が、米国に強く要請した結果のものです。 日本は米国にどこまでも従順ですが、他国は、そうではない。 【ロシア:中国】 ロシアでは、米ドル下落による損失と、海外筋の売りによるロシア株 下落に対し、強い政府批判が起こっています。 ロシア政府は、米国を脅し、米ドル証券を売るでしょう。 中国も、ドル売りを武器にするのは同じです。 日本株は60%〜70%がガイジン売買(主は米国系ファンド)のシェア です。そのため、9月15日の、血の月曜日の下落率が最も激しいかった (1日で―5%)。 世界は、週替わりで動いています。 理由は、借りた人や金融機関が、返せないからです。 【08年の8月、9月】 8月、9月は、すでに書いたように「金融で大きな何かが起こる」と思 っていたのですが、第1幕は「米政府が公的資金を出す余裕がない。世 界の、中央銀行の協調のつけ回しに頼る。」という決定でした。 要は、米国の負債と損の、奉加帳を回すという意味。 【激しい策】 次に、一層深刻化すれば、もっと激しい策である、 (1)海外に出ている$20兆の、証券の売りの制限、 (2)米ドル預金、預託金の、引き出し制限、 (3)イスラエル対イラン、及びカスピ海周辺やアフガン、パキスタン での戦争でしょうか。 戦時なら、政府が民間活動を統制する戒厳令が、正当化されるからで す。米国の法と大統領令の、世界で唯一の特権は、自国の法を世界に 強制できていることです。世界の政府が、いやいやながらも従うから です。 米政府の倫理(人の道)では、国益のための戦争(破壊と殺人)や、 原油・資源市場の武力での略奪は、正当化されます。その際、日本は、 日米安保条約があるので、米国側です。 ■5.今、米国金融機関の全部が危ない 残る1位ゴールドマン、2位モルガンスタンレー、3位メリルリンチも、 4位のリーマンに似て、危ない。商業銀行の、預金を預かるシティバン クも同類です。 【AIGには公的資金】 たった今、緊急ニュース(9月17日昼)が入りました。AIG(アメリ カン・インターナショナル・グループ)に対し、$850憶(8.5兆円) の公的資金を、供給することが決まった。これで、AIGの既存株の 価値はゼロです。公的資金供給の後は、幹部の不正の告発です。 担保は、AIG株の80%の購入権です。100兆円の資産のAIGも国有 化されます。忘れてしまうくらいの小額の口座を、実験のため、スイ スのAIGにもっていますが・・・増やす気がしなかった. そして、日欧へのドル国債買いの、裏からの要請です。 これが、米政府の、公的資金の源です。 ■5.重要:米国債は海外が94%を買っている 【重要な事実】 米国債は2004年以後、1年で約$4000億(40兆円)の新規発行分が、国 内では買われていません。国内で売れない理由は、金利が低いからで す。 ●実に、94%($3760億)を、海外の中央銀行、金融機関、機関投資 家が買う。この点が、国債を国内消化する日本とは異なります。日本 のほうが、本当はずっと強い。 1年50兆円の財政赤字の、米政府の資金とは、国債発行のことですが、 これは海外(主は、日、欧、アラブ、アジア、ロシア)が、買って資 金供給しています。 新発国債の94%を、外国政府や海外の金融機関に買ってもらわねばな らない米国が、米ドルの価値を、$1=105円レベル、$1=0.7ユーロ 付近で維持しているのは、「実におかしなこと」です。 こうした変なことは、どんなに工夫をしても持続性がない。 半年もてば、最長でしょう。 90年代のように日欧だけが買えば、十分というのではない。貿易黒字 の新興巨大国である中国、ロシア、アラブが、継続して米国債を買わ ねばならない。 原油1バーレルが$100でも、1年に150兆円の輸出マネーを集める産油 国が、ドル建て証券を買うかどうか、ここが鍵です。買い手が多数必 要なので、ドル価値は不安定になる。 不安定さの中で、他の、社債を含む証券合計で、1年100兆円規模のド ル買い超過にいざなうには、どういう手段があるか。ここが、米国金 融の根幹の戦略になります。事態は、ここでも煮詰まってきました。 新しく発行する、ドルの価値を上げる方法があるか? 価値を上げね ば、その国の通貨や証券は、誰も買わない。損をするからです。 【重要1】1990年代は、米国の株価上昇が、ドル価値の裏付けでした。 米国株を買えば(=ドル買いすれば)、利益があった。 【重要2】株価下落の後の2000年代は、1200兆円のローンの安易化(大 盤振るまい)で、高騰させた住宅価格でした。 住宅証券は、6%と高い利回りで、デフォルト(支払不能)確率がゼロ の、AAAの格付とされていた。 対米貿易黒字の余剰資金で、各国が、ドル証券を競って買っていた。 (注)本稿では、国債、社債、住宅証券、株をまとめて「証券(secu rity)」と言っています。 赤字通貨のドルの当然の下落は、1年100兆円の海外からの資金還流で 、防止されていたのです。 米ドル証券が世界に売れたのは、 ・90年代は、株価高騰(現在時価2000兆円)があり、 ・2000年代は、住宅価格の高騰(現在時価3000兆円)があったからで す。 しかし住宅は、2007年から、数年での、30%〜50%の下落期に入った。 2008年以降は、$価値を上げるために、戦争以外では、他に何がある か? エネルギーと資源のメッキは、はがれています。 (注)戦争も、政府が軍需産業と軍人の臨時雇用とその後の医療・生 活保障に資金を出すため、ドル崩落の要素になります。かつてのよう な領土や富の略奪はできない。 戦争は経済的ではない。イラク戦費で、ベトナム戦争の60%(10年で 300兆円相当:スティグリッツの試算)を使い、そのためドルが弱体化 したことを見ても明らかです。 ■6.戦争以外に、3つの方策があるが・・・ 【方策1:金本位の新ドル発行】 ゴールドは、90年代の1年400トンレベルの放出(金リース)で、FR Bと米政府の手を、離れているようです。金本位の新ドルを発行し、 世界にバラまいた$20兆を、ペーパーマネーとして価値を下げる方法 は、もう、米国にはない。 【方策2:通貨バスケット】 あるとすれば、資源・原油・国際コモディティの指数、及び各国通貨 指数と加重平均をとったバスケットにする方法でしょう。これは、ロ シア(ルーブル)やサウジアラビア(リアル)も考えています。 【方策3:円建て国債、ユーロ建て国債の発行】 もう一つの方法は、米政府が、円建ての国債を日本に売ること、ある いはユーロ建ての国債を欧州で売ることです。日欧の金利が低いから です。 長期債で5%の金利を付ければ、日本人や欧州が買う。特に日本の金融 機関は、大歓迎します。為替リスクがなく、5%が、円での受取金利に なるからです。この方法には、現実性があります。 ただし、これは、ドルが円とユーロの軍門に下り、$基軸通貨を、部 分的に放棄する策です。そして米政府が、ドル安の為替リスクを負い ます。 ■7.問題になっているCDS(クレジット・デフォルト・スワップ: 債務保証保険)の構造を、簡単に解けば 【CDSをたとえれば】 AさんがBさんに、5%の金利で、10年満期で貸し付けするとします。 (注)Bさんが、債務担保の証券、または社債を発行するとしても同 じです。 Bさんの支払不能(デフォルト)の確率が、1%とします。デフォルト 確率は、リーマン・ブラザーズ等が計算します。事務手数料が手に入 ります。 Aさんは5%の金利のうちから「1%+手数料=(プレミアムという)」 を、リーマンを仲介にしてCDS(債務保証)を引き受けるCさん に支払い、Bさんがデフォルトしたときでも回収ができるように債務 保険をかける。 Cさんが、1%+αのプレミアム料をもらって、リスクを引き受ける。 これが、貸し倒れのリスク・ヘッジです。プレミアムの計算式は、難 しい金融工学(数理モデル)を使います。 このとき、いろんな免責条件がつきます。たとえば、Bさんが政府か ら救済を受けたときは、CDS(債務保証保険)の契約が解消される とか。 これが、ファニーメイやフレディ・マックのCDSの性格でした。信 用保証協会のようなところの、債務保証の仕組に似ています。 わが国の連帯保証のリスクを数理計算し、証券化して売ったと見れば いい。リスク・ヘッジと言えば、高級に見えるだけのことです。 この、金融機関間の連帯保証が、国をまたいで、縦横に4500兆円も張 り巡らされているのが、現代金融です。 いろんな金融機関が、信用保証で、たすき掛けになっています。その ため証券化された株、社債、資産価格、資源価格が下げ、経済成長が 低下すると、一蓮托生の危機が起こる。 債務保証であるCDSの契約総額は、前述したように$45兆(4500兆 円)です。今、世界の融資、住宅ローン、社債に、CDSが掛けられ ています。金額が、巨額すぎます。 こうした債務保証保険があったため、貸してもリスクフリーと金融機 関が感じ、サブプライムローンのように、収入がなく返せない人にも 無謀に貸し付けを増やした。 ●つまり、CDSがあったため、クレジットの質が低下した。 ここに21世紀の世界金融の、本質問題があります。 これができた理由は、世界に、ドル増刷がその源である貿易黒字の、 低金利資金(過剰流動性)があふれていたからです。金融機関は、預 かったマネーだらけだった。 借金のデフォルト率が増えれば、プレミアムをもらってリスクを引き 受けたCさんが損をします。 経済が好調で、不動産や株が上がり。デフォルト確率が低ければ、生 命保険で死亡率が下がったときのように、利益が出ます。 それが、2000年代の、世界の金融機関の、高い純益になっていた。米 国では、2000年代は、全製造業の利益より、金融機関の利益が多かっ た。 世界最大規模の保険会社のAIGは、世界の企業のデフォルトリスク を最大に引き受け(1社で40兆円)、プレミアムをもらい利益を出して いました。 当然に、AIGは連帯保証し、転売もする。転売で利益が確定するか らです。 質の悪い債務の引き受けというリスクを犯しても、利益を上げたい理 由は、株価を上げ、ストックオプションで経営者グループが、数十憶 円から数百億円の、報酬を得るためです。自己利益の貪欲が動機です。 AIGの保険金の支払いが増え、破産すれば、世界の金融に、深刻な クレジット・クランチ(信用収縮)が起こる。 08年9月17日には、AIGの決済資金が、$850憶(8.5兆円)不足した。 そのため、米政府・FRBが不足を補った。公的資金投入です。根 底は、デフォルト率の統計の、数理モデルの誤りです。住宅ローンの デフォルト率の誤りと同じ、原因です。 ▼債務保険料の3倍への急騰 今(08年9月15日時点で)、モルガンスタンレーと、ゴールドマン・サ ックスが関係したCDS(債務保証保険)の平均スプレッド幅は、な んと600ベーシスポイント(=6%)です。1ベーシスポイントは0.01% です。 前週末から400ベーシスポイント(4%)も上がっています。スプレッ ドは、保証料に相当します。 つまりクレジットのリスクが高まったと認識され、保証料が、3倍に急 上昇した。リスクを引き受けていた金融機関は、また、巨額損を蒙り ます。(Financial Times:08.09.17) これが、AIGが破産した原因です。世界のCDSの総額が、4500兆 円。わずか1%の上昇でも、先週比で45兆円の損失可能性の増加に相当 します。 【重要】AIGが関係したCDS(5年もの)は、3000ベースポイント (30%)にスプレッド幅(保証料率)が急騰しています。これが倒産 です。 あらゆる保険は、リスクを減らさない。 地震保険をかけても、地震は起こる。 ■8.米国の住宅ローンで、指摘されないこと 米国の住宅ローンの契約は「ノンリコース・ローン」です。非遡及型 の貸し付けです。ブッシュ政権は、国策として住宅価格を上げるため、 これを奨励した。 ノンリコースとは、ローンを5000万円借りたあと、住宅が3000万円に 下落したとき、住まいを明け渡せば、残った5000万円の借金が帳消し になるという契約です。英国でも、ほぼ同じです。わが国は、家を手 放しても、借金が、借りた個人を追ってくるリコース(遡及型)ロー ンです。 ノンリコース・ローンでは、住宅価格が相当に下がれば、人々は住宅 を手放したほうがいい。(注)しかし、借りた世帯で、この契約条項 を知らない人が多い。金融機関は当然に、損をするので積極的には言 いません。 それがいま、米国で起こっている。住宅市場に、中古の抵当流れの物 件があふれます。他方、住宅ローンの貸し付けは厳しくなる。 米国の住宅市場では、ノンリコースローんのため「上がるときは、ロ ーンで買い人が増え、どんどん上がる。いったん下げに転じると、上 げた速度以上で下げる。」という構造をもつ。(注)これを、メディ アが言わない。 そして、住宅価格の下落分(たとえば1000万円:20%)は、ノンリコ ースでは、そのまま、住宅証券の時価下落になる。 ●住宅ローンの総額は1200兆円です。住宅価格が30%下げれば360兆円 の住宅証券の価値下落です。40%下げれば480兆円の住宅証券の下落に なります。これが、米国と世界の金融機関損になる。 ファニーメイやフレディ・マックの、優良とされる「プライムローン」 でも、今、「明け渡し、そして、安くなった物件に借り換えて転居」 が起こっています。 5000万円のローンで買った家が、3000万円に下がった。その住宅は明 け渡す。5000万円のローンからは、解放されます。 そして、収入が高く安定していると認められる人は、3000万円に下が った別の住宅を、別のローンを組んで買えばいい。損は、住宅証券を もっている人と、債務保証をしたCDSを、引き受けた人です。 問題は、金利の高いサブプライムローンやオルトAローン(両方で30 0兆円のローン残)だけではない。優良なプライムローンも、問題にな ってきた。米国の住宅ローン残は1200兆円と、日本の住宅ローン200兆 円の6倍、米国債の2.4倍ですから、金融を吹っ飛ばしてしまいます。 米国は住宅ローンの国です。日本は国債の国です。 米国の住宅の下落率は、今のところ20%弱ですが、ノンリコース・ロ ーンの、積極的な明け渡しを原因に、追加で20%は下げる感じになっ ています。 結果は、1200兆円×40%=480兆円の証券の損失でしょう。 事実今、住宅ローン証券の平均時価は、額面の60%です。 もう金融機関を救う手だては政府にもないと言っていいでしょう。 (1)戦争で米ドルが上がり、 (2)金利が下がって、住宅ローンが再びふんだんにでなければ、住宅 価格は、再上昇しない。 しかし苦し紛れに戦争を仕掛けても、ドルが上げる可能性は低い。金 融機関の自己資本が消えているので、融資・貸出しが縮小するからで す。 「公的資金」がファニーメイとフレディ・マックだけで、今20兆円必 要です。破産したAIGや、今後のシティバンク等を含めば、金融救 済のための公的資金は、おそらく50兆円を超えます。 【重要】2009年は、財政赤字が50兆円、金融救済で50兆円、合計の100 兆円の米国債発行が必要になります。発行は、いくらでもできる。問 題は、損を覚悟で誰が買うかです。日欧の中央銀行も、最大で30兆円 でしょう。 最終的には、米国の長期国債の発行危機、言い換えれば、長期金利の 上昇が起こります。2008年から2009年は、経済にとって困難な年にな ります。 ●投資のため借りるべきマネーは、早く、金利が低いうちに長期固定 金利で、余分に借りておいてください。余るなら、国債買いでなく預 金で持っておけばいい。 個人なら、当面は下がり続けるゴールドでしょうか。日本株は、米国 が、信用危機から急速に不況になるので、危険です。米国株は、もっ と危険です。 【後記】 本稿は、発行を怠けたお詫びとして、先ほど送った有料版と共通です。 金融の数値分析をすればするほど、米国の金融危機は深刻に思えます。 日本の金融危機は、海外からの借金がなく、そのため日銀がゼロ金利 誘導で、「世帯が受け取るべき金利を、150兆円くらい金融機関に所得 移転し」乗り切りました。政府は国債を国内の金融機関に売ることが できたのです。ゼロ金利の預金が、余っていたからです。 米国は債務国です。世帯の貯蓄率はゼロで、国内の預金を使う手段が、 とれない。政府の公的資金は、国債の増発しかない。2008年は50兆円 ($5000億)、2009年は最低でも70兆円($7000億)、2010年は100 兆円($1兆)の国債増発になります。 米国内の金融機関は、これを買えない。海外が買うよりない。どこの 国が買うか? ここが、問題なのです。売れなくてドル暴落が必然と いう理由がこれです。今のドル基軸体制も、いよいよ終わります。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【ビジネス知識源 読者アンケート 】 読者の方からの意見や感想を、書く内容に反映させることを目的とす るアンケートです。いただく感想は参考になります。 1.テーマと内容は興味がもてますか? 2.理解は進みましたか? 3.疑問点は? 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