2008/07/15
080715 ビジネス知識源:米国金融危機の本命が登場:及びお知らせ
※友人、知人、同僚、部下、上司、取引先への転送は自由です。 <あなたとチームの、ビジネス知識と仕事の技法の向上を> ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ビジネス知識源(本マガジンは無料版です) 【良質な経営・IT・ビジネス・経済・金融知識の提供を目標に】 2008年7月15日:Vol.番外 <いよいよ米国の金融危機の本命が登場した; 「リテイルITストラテジー・セミナー」のお知らせ> 〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・ この無料版は、メールアドレスの登録だけで読むことができます。 登録、解除、または過去のバックナンバー ⇒ http://www.cool-knowledge.com 著者への感想等 ⇒ yoshida@cool-knowledge.com 著者:Systems Research Ltd. Consultant 吉田繁治 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 昨日は、久しぶりの無料版をお届けしました。若干長文ですが、お読 みいただけたでしょうか。ビジネス知識源(無料版)、同プレミアム (有料版:週刊)では、マネジメントや経営戦略と経済問題への考察 をお届けしています。 【方法】 変化することが本質である経済や金融について書くときの姿勢は、 (1)過去から現在までの中で、鍵になっていることを分析する。 (2)その中から、重要と思える原理を、抽出する。 働く原理は、時々で、異なる様相を見せます。 (3)未来に向かう中で、確定的なことを、挙げる。 (4)以上を経て、未来予測をする。 【現在の理解】 未来予測ができるかどうか、ここで、自分自身が「現在」についての 理解ができているかどうかが分かります。肝心なことは、「過去」に ついての原因の分析、変化の要因の分析が、当を得ているかどうかで す。メディアの意味づけは、しばしば、誤っていることが多いと感じ ます。理由は、意図のある政府広報を、載せるからです。 【延長と転換】 経済で与えられるものは、過去です。過去のトレンドが、ほぼそのま ま延長できるものもあれば、質的な転換をするものもある。 この見極めが、予測だと思っています。 以下は、予測の事例です。 【いよいよ米国金融危機の、本命が登場:意味付けの項】 今日の新聞では、住宅証券の保証会社であるファニーメイとフレディ マックの、ローン延滞の増加による「債務超過」と「米政府の支援」 が報じられています。 これは、今回の金融危機の本命です。 金融機関の損の、全部を合わせたものに匹敵します。 【520兆円のローン債務の保証をする機関:事実の項】 両社が保証するローンは、フレディマック$3兆(300兆円)、ファニ ーメイ$2.2兆(220兆円)で、合計$5.2兆(520兆円)という巨額で す。 比較すれば、市場で売られている米国の国債が、$5兆(500兆円)く らいですから、それに匹敵します。つまり、両社の破綻は、そのまま、 米国政府つまり米ドルの信用の下落を意味します。 米国の住宅ローンは、$12兆(1200兆円)という巨額です。そのうち、 $5.2兆(43%)の回収と利払いを、両社が保証しています。 「保証」とは、ローンが払えない世帯が出た時、代わりに払うことで す。それが資金不足からできなくなって、破産です。 両社の株価は、2008年3月(住宅ローン危機の終わりが言われた時期) の、10分の1に下落しています。ジャンク債以下です。 注)金融機関の、都合の悪い損失は、例によって「飛ばされています」 公開された会計から、飛ばし額を読むのが、株価です。 Aさん(米国政府)は、Bさん(両社)保証人になっている。Bさん が破産し、ローン回収の保証ができない。住宅ローンの、保証人の保 証人である米国政府が、保証しなければならない。 これは、500兆円の米国債が、08年7月14日に突然520兆円の住宅ローン 債務を加え、1020兆円という世界最大の債務規模になったことと同じ です。 両社は政府系であるという認識から、格付けは、米国の政府信並みの AAA(最上級)とされていました。AAAは、資金不足からの倒産 確率がゼロという意味です。 欧米の証券化金融を膨張(前号で1京3000兆円と示しました)させた格 付けが、いかにいい加減なものであるか、分かる。 米国の金融危機、言い換えれば証券の下落危機は、格付けのいい加減 さを、内外の買い手(金融機関と機関投資家)が信用し、買ったこと に求めることができます。日本の財務省と金融機関も、この住宅ロー ン証券を買っています。 【今後の住宅価格:予測】 予測すべきは、08年7月以降の、米国住宅の価格の動きです。今後の住 宅価格の一層の下落があれば、今回予想される8兆円を、政府がつぎ込 んでも、毎月、足りなくなります。米国の住宅は、今後も下げます。 これは、確定的です。 【総住宅在庫は11ヶ月分(=新築+中古+抵当流れ):根拠】 抵当流れ(08年3月で200万戸)の、格安でしか売れない在庫が、7月、 8月、9月と更に増え、ローン審査は厳しくなっていて、優良な世帯に も、ローンが降りなくなっているからです。 ローン審査が急に厳しくなった理由は、(住宅価格の下落局面では) 住宅ローン関連証券が市場で売れず、ローン会社には、貸す資金がな くなっているからです。 【米ドルそのものの信用:事実と予測】 海外に流出している住宅ローン証券、国債、社債を含む米ドル建て証 券(推計で2000兆円以上でしょう:わが国だけでも620兆円を持ちます) が放出される時期が、刻一刻と近づいている感じです。 (注)これは米国の、対外債権を引いた純債務とは違います。純債務 は、07年12月で303兆円です。米国のが海外にもつ債権を引いた後の数 字です。(財務省集計) http://www.mof.go.jp/houkoku/19_g3.pdf 巨額赤字の米政府の金庫に余剰マネーはない。海外が、米国の証券を 買わないとすれば、残るのはFRBが、巨額マネーを投入するしか方 法がない。そうすると、米ドルの信用はどうなるか? 言わずもがな、 です。 この伝で言えば日本の97年からの金融危機はかわいいものでした。個 人金融資産が1500兆円あり、国債は国内で消化していて、円の対外信 用は高かったからです。これが、円の信用の根源です。 他方、米国は、国、企業、個人の債務を国内では消化できず、証券の 格付けの信用と高さ(AAA)で、海外に売ってきたのです。 【金融危機の付加要素】 スティグリッツが計算した、イラクの総戦費(10年で300兆円)も、 ドル信用の下落の、50%くらいを占める要素です。この戦費は、 一般会計の防衛費(年50兆円)には計上されず、特別経費として、 いろんな勘定科目に分散され、わからないようになっています。 『世界を不幸にするアメリカの戦争経済』 これは、米国を凋落させたベトナム戦争の戦費より大きく、第二次 世界大戦の現在価値で第二次世界大戦の60%になるという。 これで、インフレ的に資源価格が上がるのも、うなづけます。 要は過剰な財政負担による、米ドルの価値下落です。 (注)わが国の防衛費は約5兆円です。世界の防衛費は、大きな抜け がありますが公式には100兆円とされています。防衛費は言うまでもな く軍事費です。 歴史を見れば、軍事費の累増と、軍隊が目的を失ったモラールの低下 及び産軍政の複合体が、通貨価値を下げ政府を滅ぼしたことがわかり ます。 わが国の、一般会計とは違う特別会計と同じような二重構造がある。 ●本号は、番外のお知らせです。商業界の専門誌『販売革新』に、7年 続け、経営・商品構成・在庫管理のテーマで連載しています。時折、 特集記事も寄せます。 発売中の08年7月号には、『連載:在庫管理の原理と方法(12)』と、 『特集:製配販の新しい構造作りとIT活用:取り残されてきたシス テム化と情報化を再考する』を書いています。 宣伝は得意ではありませんが、小売業の物流センターや店舗の在庫管 理を原理からまともに書いた本はないということに、日米のアマゾン で調べて気がつきました。わが国小売業は、90年代以降のシステム化 ・情報化に重要な取り残しがあります。 『販売革新』の編集長は、有料版の読者でもある宮崎文隆氏です。彼 が中心になって、リテイルのIT戦略をテーマに、セミナーが企画さ れています。8日後の、08年7月23日(水曜日)です。商業界の創業60 周年記念と販売革新の発刊45周年記念だそうです。 講演者は10名。当方は最後の時間(16:40〜17:30)に『次の10年で 何を考え、達成したいのかを決めよう』というテーマで、総括提言を します。 会場は東京新宿の「ハイアット・リージェンシー東京」、受講料は1万 円です。盛りだくさんな中身です。定員は350名。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ リテイル・ITストラテジー(概要:08年7月23日) 【午前の部】 9:00 開会のあいさつ 9:05〜9:55 基調講演:あなたの仕事を変える思考プロセス 『これからの小売業界人に必要な経営の設計学』 東大工学系研究科システム創成学:宮田秀明教授 10:00〜10:25『先進ITソリューション活用』マイクロソフト 10:25〜10:50『海外リテーラー活用事例』日本オラクル 10:55〜11:20『次世代EDI活用』プラネット 玉生弘昌氏 11:25〜12:05『IT活用が上手な経営者、組織はここが違う』 公認会計士 安本隆晴氏 【午後の部】 12:35〜13:50 記念パネルディスカッション 『次世代リーダーが語るITとの付き合い方、活かし方』 「国分」専務取締役 国分晃氏:「エスビー食品」常務執行役 山崎明裕氏:「バリラジャパン」代表取締役 豊田安男氏: 「ユアーズ」代表取締役 根石典雄氏 13:55〜14:35 『ドラッグストア:医療モール作りと需要開発』 「サンキュードラッグ」代表取締役 平野健二氏 14:35〜15:15『スーパーマーケット:標準化と業態、地域特性の考 え方』「ユニバース」代表取締役三浦紘一氏 15:20〜15:45 『事例研究:地方SM再生への活用』 「魚栄商店」 代表取締役 岩本勝幸氏 15:45〜16:10 『事例研究:RFIDの先端活用事例』 チェックポイントシステムジャパン 16:00〜16:35 『小売向け統合ソリューションサービスの活用』 セゾン情報システムズ 16:40〜17:30 『総括提言:次の10年で何を考え、達成したいのか を決めよう』 吉田繁治 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 宣伝の「最高峰の知性と実務家が集結」は言い過ぎでしょうが、ヒン トや価値はあると思います。選んで聴いてもいいでしょう。 以下のサイトを開くと、内容の詳細紹介があり、申込みができます。 http://www.shogyokai.co.jp/seminar/08/it/it_index.html 会場費と内容からすると、会費1万円はギリギリの採算点でしょうか。 過日、宮崎氏にメールマガジンに書くと約束しましたので、期日が迫 っているのですが、特別にお知らせし、ご参加を募ります。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【ビジネス知識源 読者アンケート 】 読者の方からの意見や感想を、書く内容に反映させることを目的とす るアンケートです。いただく感想は参考になります。 1.テーマと内容は興味がもてますか? 2.理解は進みましたか? 3.疑問点は? 4.その他、感想、希望テーマ等、ご自由に 5.差し支えない範囲で読者の横顔情報があると助かります。 コピーしてメールにはりつけ、記入の上、気軽に送信してください。 質問のひとつひとつに返信することはできないかも知れませんが、共 通テーマはメールマガジンでとりあげます。 ↓著者へのメールのあて先 yoshida@cool-knowledge.com ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■以下は、有料版(週刊:1ヶ月で630円)の購読案内です。 姉妹紙の『ビジネス知識源プレミアム:有料版』は、「1ヶ月ビジネ ス書5冊を超える情報価値をe-Mailでお届けする」ことを趣旨に、ビ ジネスの成功原則、関連事項、経済を原理からまとめ、明快に解いて お届けしています。以下は、08年7月9日号の目次です。 無料での試読が、最初の一ヶ月間できます。 <385号:経済随想(3)&(4)> 2008年7月9日分(増刊+正刊) 【目次】 1.米国における金融経済の膨張 2.信用膨張は、金融工学と乗数金融の発達でもたらされた 3.利益も損も、倍数化する乗数金融 4.約30倍の、巨額レバレッジ 5.中央銀行のマネー注入分が、上がっていた商品相場に流れる 6.今日の、米国FRB(08年7月9日)は? 7.金融機関がレバレッジを増やすことができた原因はCDS 8.300兆円ものイラク戦費が、インフレの原因になる (↓)お手間をかけますが、会員登録方法の説明です。 http://premium.mag2.com/begin.html 新規の申し込み月の1ヶ月分は、無料試読です。 (注)無料期間の1ヶ月後の解除も、なんら拘束はなく自由です。 【申し込み方法】 (1)初めての会員登録で、支払い方法とパスワードを決めると、 (2)[まぐまぐプレミアム]から会員登録受付のメールが送って きます。 (3)その後、購読誌の登録です。 (4)バックナンバーの購読も月単位でできます。 ↓会員登録の方法の説明 http://premium.mag2.com/begin.html ↓申し込み画面。 http://cgi.mag2.com/cgi-bin/magpre/frame/P0000018 ↓購読誌の登録 http://premium.mag2.com/mmf/P0/00/00/P0000018.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


