大阪日中友好協会が発行するメールマガジン(経済版)
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◆大阪府日中経済交流協会からのお知らせ◆
2007年6月12日(火)K−117号
=================== http://www.kaigisho.com/keizai/ ===発行部数1,623部====
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今回の内容は・・・
◇6月の行事案内・・・・第239回/例会設立25周年記念・2006年度総会記念講演
◇連載:呆鳥の徒然がたり/第7回「炉辺(ろばた)の時間」
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■ 第239回(6月)例会のご案内
設立25周年記念・2007年度総会記念
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温家宝総理の来日で日中関係は久しぶりに戦略的交流の構築に向けて動きはじめて
きましたが、日本の一部では角突き合わせることを良しとする風潮も後を絶ちません。
本年の総会記念講演では、中国と北朝鮮における格差社会をとらえその実態に迫っ
ていただきます。
ご高承のように中国の労働力は、中国の社会科学院の発表でも2年先には不足すると
見込まれており、特に沿海部における労働コストの上昇で撤退を余儀なくされてきて
いる企業も出始めていますが、ベールに包まれた北朝鮮の「経済改革」はどのように
なっているのか。
韓国が力を入れ始めている軍事境界線北の開城(ケソン)工業団地では、北朝鮮の
豊富かつ優秀な労働力を活用した企業誘致が活発に進められており、また中朝露国境
の琿春では中国の主導で北朝鮮に跨る経済開発区の構想が実現に向けて動いてきてい
ます。
総会の記念講演では京都大学の大西広教授にこうした動きについてアップツーデイ
トな解説をいただくことになっています。会食交流会もあわせてご案内します。
(記念講演、会食交流会は会員以外の方でもご参加いただけますので、お気軽におこ
し下さい)
◆と き:2007年6月22日(金)PM5:00〜記念講演
PM6:30 会食交流会(立食形式)
◆ところ:北京料理「神仙閣」(大阪駅前第一ビル12F 電話06-6341-4071)
◆テーマ:中国・北朝鮮にみる格差社会の実態
◆講 師:京都大学大学院経済学研究科教授 大西広氏(経済学博士)
◆参加費:記念講演会 会員/無料 一般/1,000円(交流会参加者は会員扱い)
会食交流会 会員、一般とも/5,000円
■問合せ、申込は
お名前・所属(勤務先)、ご連絡先(TelまたはFax)メルマガを見たと明記の上、
大阪府日中経済交流協会へFaxまたはメールでお申込み下さい。
(Tel l06-6396-1114 Fax 06-4395-1113 メール<keizai@mail.infomart.or.jp>
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■ 連載「呆鳥の徒然がたり」第7回
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炉辺(ろばた)の時間
雨が降ったわけでもないのに、山道はぬかるんでいた。あちこち石が突き出て、
足場も安定しないが、この急な一行程は、この家だけに通じて畑の中にある。先ほ
どから甘えと警戒の入り混じった調子で犬が吠えている。茶、コーヒー色、赤、黒、
白などの色が流線型に流れるしゃれた羽をたくわえていた鶏たちは、主人気取りで
畑の中を闊歩していた。思わず挨拶したくなるほどの存在感である。
ここは、小玉(『物語はこうしてまた始まるのだ!』の主人公)のお祖母さんが
同居する叔母さん(亡くなった父親の母と妹)の家である。(以下ナイナイ、ポオ
ムと記す)がっちりした黒犬は、小玉とその友人たちに気を許したのか暫くは様子
を見ようとして黙った。
78歳のナイナイの両手は、すべてを包み込む形に節も張っていて、年輪を重ねた
温(ぬく)みがあった。土間の入り口に続く壁を背にし、小さな椅子に両足を広げて
いろりに向って座るナイナイの位置から、毎日食事を作るために使うものが見渡せ
た。
いろりには大きな鍋がかかっており、炉の中の片隅には大きな鉄瓶が座る。炉の
火が唯一の明かりである薄暗い土間では、お産も間近の猫が気だるそうに寄ってき
た。黒犬は窓から覗(のぞ)くと尾をふった。寄ってみたいが、「咬むからだめ!」
と小玉から注意された。王敏さんがかって分析したように(『日中2000年の不理
解』朝日新書)彼らはペットではない。「“黒猫も白猫もねずみを取る猫はよい
猫だ”というトウ小平の名言も、猫をペットとしては見ていない。人間社会に役立
つかどうかである。大都会で見られるペットブームは富裕の象徴である」(同書)
黒犬は、物置の入り口に太い鎖でつながれており、殆んど同じエリアに板一枚立て
かけた便所の入り口がある。誰かが便所に行くと、その板に上半身寄りかかって便
所の見張り番をする。便槽の上に渡した板の10cmほどの隙間に用をたすが、夜の用
足しは黒犬の監視付きで暗くても心丈夫であろう。
猫がすり寄ってくるのは、肉の匂いが彼女の敏感な鼻をくすぐるからだ。ナイナ
イは絶対に猫の相手はしないが、日本からの客はしきりに話しかけるので余分な期
待を持たせているのかもしれない。猫は、家中のねずみを食べているので今ねずみ
はいないよ、とナイナイはあくまで本来の任務を強調する。仔猫が生まれたら、近
所の人がもらってくれると言った。
今いろりで煮えているのは天井にたくさんぶら下がっている燻製豚肉である。ナ
イナイは私たちと話しながら、木耳(きくらげ)を洗って鍋に加えた。いつの間にか
炉の傍には野菜が笊いっぱい洗って置いてあった。水道は庭のはずれ、畑寄りにあ
ったからポオムがさっさと用意したものらしい。
ナイナイ、ポオムに対する小玉の自慢の一つは、鶏の飼育や柑橘(かんきつ)類、
野菜の栽培がうまく、市場経済への反応も敏感である、ということだ。二人の息子
が中、高生でその学費を作るのが容易ではないと言う。その実、鶏たちは自由気ま
まに畑の中を太い足で歩き回っているだけなのだが。突然、一羽の鶏を抱えて、ポ
オムがニコニコ顔で炉辺にやって来た。片手でトサカを掴んで仰(の)け反らせ、も
う一方の手には10センチ位の奥行きの菜刀が握られていた。抵抗をしめす両足をす
ぐ掴んだのは、私たちを、坂下までの悪路を運んでくれた若い運転手で、今はすっ
かりこの家族の一員のようであった。ポオムは自信にみちて鶏の咽喉をさっと一振
り、菜刀を置くなり落ち着いてドンブリで鮮血を受けた。私はそのドラマの観客に
なり、口では「私たちのために、せっかくの鶏を殺すなんて!」と言うと「見て、
これら肉も野菜もみかんも、買ったものは何ひとつないわよ。この家にあるものだ
けよ。」彼女はそういうもてなしが嬉しそうで、自信満々で、鮮やかな血を受けき
った。「死んだの?」「まだ、失神してる」といってもう一技(ひとわざ)加えると
鶏は静かに土間に横たわった。
無言のうちに、ナイナイから中くらいのたらいが差出され、鶏を入れると、炉辺
で休んでいた煤けたヤカンの熱湯がかけられた。ポオムはそれを持って出て行った。
次に入ってきた時は、土間に置いた分厚いまな板にのせられて骨付き肉になった。
炉の燻製豚肉は丼に引上げられて、こんどはまな板の鶏が鍋に入った。
この間、私たちはたくさんしゃべり、お茶も、小玉が大好きだという文旦もいた
だいた。ナイナイの傍らのみずやには、丼大の茶碗が重ねてあって、お茶もごはん
もそれを利用するのだ。目の前の鍋の鶏肉が蓋をあけるたびあめ色に変ってジュー
ジュー歌い、猫はいよいよ落ち着きを失った。ポオムもやって来て、十分煮えた鶏
肉を半分丼にとりみずやへ、さっき丼にあけた豚肉を半分鍋へ戻す。二種の肉をそ
れぞれ傍らに寄せて、そこへたっぷり菜花と芹をつめこんで、さあ召し上がれ!こ
れも家で作った“米飯(ミィファン)”だよ!
呆報246号より
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【編集後記】
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6月22日は2007年度の総会です。あわせて協会設立25周年の記念式も執り行われます。
協会は設立当初から「半歩早い情報の提供」と経済交流の現場における「フォローアッ
プ」をモットーに事業を展開してきたとのこと。毎月の例会やなにわ塾などで得られる
さまざまな中国情報も、たしかに「半歩早い」情報と思えるものです。今度の大西先生
の記念講演は、半歩どころかきっと一歩も二歩も先んじているにちがいありません。
中国の奥地といわれている地域を訪問し、都市部と農村部の人々の格差を見せつけられ
ていると、この状況がどう変わっていくのか、ただただ気にしているだけの自分に歯が
みしていました。大西先生の「中国・北朝鮮にみる格差社会の実態」講演で勉強するよ
うにがんばろうと思います。ぜひたくさんの方のご参加を!(な)
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