大阪日中友好協会が発行するメールマガジン(経済版)
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□■□■□■□■ メルマガ「大阪日中・えとせとら」(経済版)■□■□■□■□
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◆大阪府日中経済交流協会からのお知らせ◆
2007年5月23日(水)K−116号
=================== http://www.kaigisho.com/keizai/ ===発行部数1,627部====
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今回の内容は・・・
◇5月の行事案内・・・・第238回例会
◇連載:呆鳥の徒然がたり/第6回「“正常な子、“不正常”な子」
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■ 第238回(5月)例会のご案内
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日中双方とも“黄金週間”を迎え、行楽のシーズンとなりました。
昨秋の「日中なにわ塾」の開催がきっかけとなり、5月12日から16日、中朝露国境の町
―琿春に経済視察団が派遣されます。
5月例会は、この経済視察の報告会―“いま、なぜ琿春だったのか”を参加者の大阪観光
大学教授の鈴木 勝先生にお願いいたしました。鈴木先生はもとJTB中国総代表として中
国各地を訪問、それでもここ琿春ははじめて、という視察旅行。琿春の投資環境だけでは
なく、途次訪れる瀋陽・延吉・大連・旅順の最新の現地事情にも触れていただけるものと
存じます。
お誘い合わせの上、ご参加いただけますようご案内申し上げます。
なお今回の会場は下記のようになっておりますのでご留意ください。
■と き:2007年5月30日(水)軽食 PM5:45〜6:20(会員交流)
講演 PM6:30〜7:30プラス質疑応答
■ところ:軽食 喫茶店「ルビアン」大阪駅前第2ビルB1
講演 大阪市立大学交流サロン小集会室 大阪駅前第2ビル6階
■講 演:いま、なぜ琿春だったのか
■講 師:大阪観光大学教授
鈴木 勝 氏
■会 費:当協会会員 無 料、一 般(スピーチのみ)1,000円
■問合せ、申込は
お名前・所属(勤務先)、ご連絡先(TelまたはFax)メルマガを見たと明記の上、
大阪府日中経済交流協会へFaxまたはメールでお申込み下さい。
(Tel l06-6396-1114 Fax 06-4395-1113 メール<keizai@mail.infomart.or.jp>
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■ 連載「呆鳥の徒然がたり」第5回
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「“正常”な子、“不正常”な子
中国語版《五体不満足》(郅顒訳・山東文芸出版社)に度々出てくる
“正常孩子”。
この訳語から違和感を持つのは、それが「普通の子ども」などの日本語をただ機械的
に置き換えているだけで、その原語のイメージやニュアンスを訳者自身の中で確かめ
てはいないからである。(前号で具体的に提示した)
だから、原作者と訳者と通い合う言葉の回路が見つからない。
≪漂亮媽媽≫(日本名『きれいなお母さん』)をVCDで見た。
補聴器を着けねばならない子どもとお母さんの暮らしを中心に、息子鄭大の就学をめ
ぐって、物語が進む。「この学校は普通の子どもの学校ですから。」という内容を学校
側は“正常学校”で説明してから後、学校と母親の会話の中に“正常”“不正常”が
激しく飛び交う。母親は「うちの子は普通の子よ。」(“正常孩子”)と言い返す。
鄭大の試験に立ち会った校長たちは、母親が息子に路上で物売りしながら言葉を教
えたその苦労に感心しながらも、鄭大は、このような「正常」な子どもたちの学校で
はなく、特殊な学校へ行ったほうがいい。校長からも紹介状を書いてあげようと申し
出る。
母親は校長の手紙を持って訪ねてきた先生にきっぱりと言う。
“戴着助听器的孩子不正常了、那戴着眼鏡的孩子就算不算不正常了?”
(「補聴器を着けている子どもを障害児って呼ぶんなら、めがねをかけた子どもは
どうなの?」)。聞かれた先生は思わず「理屈ではそうだけど……」と絶句する。
「うちの子は普通の子よ。」「この子はこの学校へ行きたいの。」(「家庭でも
十分教えていらっしゃる」という先生に)「教えるためのどんな苦労も私はいとわな
いわ、でもあなたたちのような先生は私よりもっとうまく教えてくれるでしょう。」
《五体不満足》で度々目にした“正常”、“不正常”がここでは会話の中で頻繁に
行き交うが、違和感はない。なぜだろう。学校が教育用語として切り出した“正常孩
子”や“正常学校”を、母親は正面から受け止めて、それらのことばに光を当て、そ
の言葉の曇りを落とそうと試みる。「あなたたちのおっしゃる正常な子どもとは?
不正常とは?……」息子が特殊な扱いを受けることへの不安と疑問を、キーワードと
も思える教育用語に感じているのだ。息子を生かしも殺しもしそうな言葉の透明度を
上げれば、この言葉は消えてしまうか、ほかの言葉にとって替われるかもしれない。
“正常”“不正常”というセリフは後半には次第に姿を消し、鄭大と母親を中心に
言葉の回路が生まれ広がる過程がえがかれる。
鄭大は再び就学試験に挑戦する。
トンホンユウの≪鬼娃子≫(中国児童文学01.4)には一度だけ“正常”が使われ
ている。
この村では、密猟者と主人公春児(チュンアル)以外、だれも踏み込まない深い森林
(迷魂林)があった。外界とのつながりは曲がりくねった一本の獣道があるだけ。
この森に自動車道ができるらしい。密猟者、工事の人たちが森へやってくる。
春児(チュンアル)は森の動物たちと心の回路を持っているらしい。学校でも、何かに
とりつかれたようにぼんやり考えこんでいたり、とりとめもなく変なことを口走った
りする。クラスメイトは春児を避けるようになり、ひとり秀児(シュウアル)だけは彼
の森の話を聞いてくれる。
「秀ちゃん、月はどこで孵化するか知ってる?」
「あんたんちの鶏小屋の卵からって言いたいの?」
「ボクはこの目で見たんだぞ。月は鳩の木(鳩子樹)の上の巣で生まれたよ。」
鄭大は昨夜見たと言う。鳩の木(日本語はハンカチの木)からいく筋もの光が現わ
れ、多くの白鳩たちがその光の周りを飛び回っている。春児が鳩たちの声に誘われ
て行ってみると、ちょうど、金色の月が孵化したところで、だんだん大きく膨らみ
ながら天へ登っていったのだ。秀ちゃんは目玉をくりくりさせて聞いてくれる。
森の伐採が始まって、森の動物たちも危機を感じ、工事現場では人身事故が起こ
る。春児の奇行はますますひどくなり、学校を追われることになるが、大学を卒業
したばかりの若い田(ティエン)先生は、春児の行動をしだいに理解し始める。
そのことを次のように書く。
“他(田老師)発現春児徐了説一些愕頭愕脳的瘋話外、平時的表現都很正常”
(田先生は春児が時々変なことを口走る外は、普段の行動はごく普通(“正常”)だ
ということがわかった)。なぜここで突然“正常”なんだ?田先生がここへ赴任した
のは、ここは生物の宝庫ともいえる山林だったからである。だから森の伐採を憂慮
しており、春児は「人」ではなくて「鬼」かも知れないと、村人からうわさされた
時も、この子の独特な感性に気付いていた。
田先生であれば、春児が見たという、鳩の木から月が生まれる光景や森の動物た
ちの話、秀ちゃんが聞いて心を痛めている春児の話の内容が理解できるのではない
だろうか。「春児の普段の行動は普通だ」とわざわざ断るのは、作者の読者(社会)
にたいする作為しか感じられない。
人を形容するのに「正常」「不正常」は極めて客観的にみえる言葉である。前の
二作品のように何度も使われるのではないが、たった一度だからこそ、唐突である。
村人の多くには奇行に見える彼の数々の行動、鳩の木の話のような“瘋話”の中に
この少年の魅力が表現され、物語の魅力もそこにあったのに。
呆報155号より
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【編集後記】
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湖南大学から千葉大学へ1年間の留学をしているプーちゃんがゴールデンウィークの休
みを使って京都、奈良、大阪を見学するために夜行バスに乗ってやってきた。
長沙で初めて彼女に会った時、「あなた本当に日本人じゃないの?」と思わず問いただ
してしまったほどの日本語を流暢にあやつるプーチャン。日本語の習得はすべて中国国
内で、今回が初めての日本だという。週6日間の朝6時から9時までのサンドイッチ店
でのアルバイトが週6日間、アルバイト終了後授業を受けるために大学へ一目散。
そして週2〜3日の夜6時〜9時までのコンビニでのアルバイト、その中のたった3日間の
休日を利用して、関西を全部見て回ろう、と連日朝から京都見物、奈良見物と走り回っ
ている。今年のゴールデンウィークはプーちゃんの迫力に圧倒され、そして、プーちゃ
んの流暢な日本語に、何年たってもちっとも向上しない自分の中国語学習に反省しきり
の1週間でした。(な)
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