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2007/05/29

王羲之のすごさ2

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┃簡┃単┃お┃も┃し┃ろ┃書┃の┃歴┃史┃
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(不定期)

双雲です。
こんにちは。
前回から2ヶ月が過ぎてしまいました。
光陰矢の如し。

前回のおさらいから
_____________________

さて最初に中国で書道ブームを作り出した男と言えば、
そう あの王羲之(おうぎし)ですね。

彼の作品の中で最も有名なのが言わずと知れた「蘭亭序」

王羲之というと、テクニックの話ばかりが先行してしまいます。
確かに彼が生み出した、バランス、テクニックが、僕たちの書の
基本となってしまったので、それが好きか嫌いかは別にして、素晴らしい。

今となっては伝説の男で、
「基本」のど真ん中にいるような男ですが、
彼が書の道を作り出したということは、
今となっては信じられないかもしれませんが、当時は
「超斬新なアーティスト」だったわけです。

ビートルズだって、サザン、ユーミンだって今となってはスダンダードポップ
と言われていますが、デビュー当時は誰もが驚く斬新性を持っていたのです。
斬新さがなければ、スタンダードを作れるはずもありません。

王羲之の筆法も今までにない柔らかさや美しさを持っていたのですが、
テクニックだけの斬新性だけではここまでの男には発展しなかった。

では、テクニック以外で王羲之は何が秀でていたのでしょうか。
一つのヒントとして、王羲之ブームはそれまで書に興味のなかった人にまで
書に興味を持たせるというパワーがありました。

次回、そこらへんのことを考えていきたいと思います(^^)
__________________________________

王羲之と言えば、みなさんもご存知の「蘭亭序」
これを臨書したことがない人は少ないと思いますが、
どんな内容が書かれているかは知らない人が意外に多い。

専門家はどうしてもテクニック論ばかりが先行します。
どの資料がより本物に近いのか(本物は現存しないと言われています)
どんな筆法で書かれてどんな筆で書かれていたのか。
どんなリズムで書かれたのか。
ここら辺に関しては、今まで長年、多くの人が研究を続けています。
素晴らしいことですしありがたいことです。

ここで、蘭亭序の現代語訳をちょっとご紹介しましょう
※参考:半切臨書手本など
 (二玄社さんって本当にすごい出版社だと思います(^^))

「仰いでは宇宙の広大なることに思いをめぐらし、
 俯しては万物の盛んなることを細かにみて、
 思うがままに目を遊ばせ心を解き放った」

「ましてや生命の長短は万物の変化に従い、
ついには尽きるものであることは約束されているのである。
古人も、「死生もまた人生の一大事である」と言っているが、
まことに痛ましいことではないか。昔人の感懐を
もよおした理由と言うのを見ていると、
どれも割苻を合わせたように一致している。」

これはほんの一部なのですが、
蘭亭で行われた地味な酒の会の中で、
宇宙や細胞にまで意識を向けて
世の中を憂いたり、愛でたりしていきます。

そんな中で人々の心情を美しく謳いあげ、
過去と未来の人々にまで想いをめぐらせています。

これを酔っ払って即興で書いたと言う伝説が残っています。
しかも一発目のものが後世に伝わったと。

これだけ感受性が豊かで、
想像力が優れた人はなかなかいません。

ずばり言います。

王羲之が伝説になった理由は、
この「人間力」のみです。

では技術は関係ない?
次回、ここらへんについて書きたいと思います。

次回も気まぐれに発行します。


【編集後記】

書の道を歩けば歩くほど、
書の本当のすごさに気づきます。

書と毎日の生活が密接に絡み合って、
書に興味がない人にまで波及していく喜び。

出会えてよかった(^^)


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■双雲日記公開中
 http://www.souun.net/nikki2006.htm


■著書 

 ・作品集「たのしか」(ダイヤモンド社)

 ・「書」を書く愉しみ(光文社新書)
  http://www.fudemojiya.com/futaba-mori/hon-setsumei.htm

 ・「書愉道」(池田書店)
  http://www.fudemojiya.com/futaba-mori/syoyudou.htm


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