2004/06/09
Flash*Memory[011]五月の記憶_われに五月を【2】
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Flash
Memory
今野裕一
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[no.011/06/09]
五月の記憶___われに五月を【2】
きらめく季節に
たれがあの帆を歌ったか
つかのまの僕に
過ぎてゆく時よ
二十才 僕は五月に誕生した
僕は木の葉をふみ若い樹木たちをよんでみる
いまこそ時 僕は僕の季節の入り口で
はにかみながら鳥たちへ
手をあげてみる
二十才 僕は五月に誕生した
ネフローゼで死ぬかも知れない寺山修司のために、中井英夫が奔走
して、出版された第一作品集『われに五月を』の序詞は、死の匂い
どころか若々しい十代の 精気に溢れている。寺山修司自選の著作
リストには載っていない「われに五月を」は、寺山の三周忌に思潮
社から再販されるまで自信の手によって葬られていた。
マッチ擦るつかのまの海に霧ふかし 身捨つるほどの祖国はありや
寺山修司の人気歌だが、
一本のマッチをすれば湖は霧
めつむれば祖国は蒼き海の上 富沢赤黄男
からのインスパイアーがあると言われている。さらに中村草田男、
大野林火、西東三鬼の句からの引用を取りざたされた。
わが天使なるやも知れぬ小雀を撃ちて硝煙嗅ぎつつ帰る
わが天使なるやも知れず寒雀 西東三鬼
確かに似ている。
寺山修司デビューの頃の糾弾はかなり厳しかった。しかし中井英夫
は、敢然と推薦をして『われに五月を』を出版した。寺山修司につ
いてまわる五月というイメージはこの時に始った。
いつからのこころの錆や寺山忌 角川春樹
寺山忌は、季語になっているのだ。「われに五月を」は角川春樹の
新しい出版社のハルキ文庫に入って出版されている。角川春樹は寺
山修司を高く評価している のだろう。角川春樹の俳句は、婆娑羅
の感覚に充ちていて、なかなか面白い。ペヨトル工房を解散したと
きに蔵書を処分した後も、春樹の句集『信長の首』(牧羊社) は、
処分せずに本棚に残した。『信長の首』は、父・角川源義の
ロダンの首泰山木は花得たり
を意識してつけられた題名だろう。春樹は父を越えたかった。出版
でも俳句でも。春樹が父との確執をもって仕事をした。そして春樹
が父なら修司は母だろう。短歌の中で母は何度も修司に殺されてい
る。
生きている時にもっと係れればという思いは、春樹だけでなく、
係った多くの人の思いでもある。松岡正剛は、ウェブサイト"千夜
千冊"の第百十三夜で『寺山修司全歌集』(沖積社)を評し、
「寺山さんはエフトシェンコやマヤコフスキーじゃないけれど、あ
まりに早すぎた。ナマの自叙伝をあれよあれよと次々に発表してみ
せていったので、ぼくばかりか、みんながみんな追いつけず、
黙って見ているしかなくなったのです。」と書いている。
寺山修司は他人にし残した感を与える。私もそうだ。寺山修司が
死んで自由になったと思った私も寺山修司の特集を組みたくて組めず、
そして営々と彼を思いながら生きている。
五月四日。寺山忌に、ボクは夜想リターンズのイベント企画を具体
化した。
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yaso Returns
“夜想リターンズ”展、東京・谷中にて6.11スタ−ト!!
1978年に雑誌『夜想』を創刊、約20年活動し続けたペヨトル工房は
2000年に解散しました。ネットで在庫保存運動が起き、
サヨナライベントが関西を中心に行われました。
そして4年の空白を経て『夜想』は復刊しました。
今回、復刊を祝って、HIGURE 17-15 CASでイベントを開催します。
夜想リターンズ展
■会期:2004年6月11日(金)−7月4日(日)
■会場:HIGURE 17-15 CAS
荒川区西日暮里3-17-15/JR日暮里、西日暮里より徒歩6分
■予約・お問合せ:HIGURE 17-15 CAS
[ヒグレ・イチナナ・イチゴー・キャス]
TEL 03-3823-6216 / FAX 03-3823-6217
e-mail: parabolica@2minus.com
■詳しくは:http://www.2minus.com/event_top.html
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2004年6月11日(金)−7月4日(日)入場料:FREE
火曜日〜木曜日/日曜日 11:00−18:00
金/土曜日 12:00−20:00
月曜日定休
●オープニングパーティ(どなたでも参加できます)
6月11日(金)17:00〜
EXHIBITION_1
●PEYOTL 100%/ペヨトル工房・全ブック展
ペヨトル工房が出版したすべての本と雑誌を展示します。
EXHIBITION_2
●写真展「記憶と記録」
花代/黒川未来夫/藤部明子/森川健人
場所と人との関係を映像化する作家たちによる展覧会です。
EXHIBITION_3
●『ジャパン・アヴァンギャルド』
アングラ演劇傑作ポスター展#1/10
ポスターハリスカンパニー代表・笹目さんのコレクション展。
笹目さんは亡き寺山修司の天井棧敷でスタッフとして活躍。
天井棧敷だけでなく、『夜想』ゆかりのアーティストたちの
珍しいポスターを展示します。
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■6月11日(金)19:00〜/ANIMATION/FREE
清水真理/あくつちひろ アニメーション作品上映会
■6月12日(土)19:00〜/Floria Sigismondi/1000円
「F・シジスモンディPV上映会」
解説:『S』編集長・天野昌直+D[di:]
マリリン・マンソン、D・ボウイらのビデオクリップで有名な
シジスモンディの作品を解説します。
■6月13日(日)17:00〜/JOSEPH BEUYS/FREE
「ヨーゼフ・ボイス ビデオ上映会」
今野裕一+若江漢字
■6月19日(土)19:00〜/TALK SHOW/1000円
part1 写真家・深瀬昌久を語る/瀬戸正人+今野裕一
part2 畠山直哉+今野裕一
■6月26日(土)19:00〜/TALK SHOW/1000円
「天井桟敷時代のポスターデザイン」
戸田ツトム/笹目浩之/今野裕一
■7月3日(土)19:00〜/POEM READING/500円
林 祐次+桑原滝弥 ポエム・リーディング
■7月4日(日)18:00〜/PERFORMANCE+TALK SHOW/1000円
「カリスマミィ映像パフォーマンス」カリスマミィ
TALK SHOW/カリスマミィ+今野裕一
■7月4日(日)プログラム終了後/CLOSING PARTY/FREE
クロージング・パーティ(どなたでも参加できます)
夜想を復刊して、少しずつではあるけれども、以前のように若手の
作家の応援やイベントのディレクションもやっていきたいと思って
いる。5月にまたもう一 つ決意を新にした。みなさん遊びに来てく
ださい。
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ペヨトル工房 http://home.att.ne.jp/surf/hilon/peyotl.html
2-:+ http://www.2minus.com
Peyotlfan http://www.tctv.ne.jp/sparabo/peyotl.html



