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売れないフリーランスライターの真魚が日々の生活の中で感じた喜怒哀楽(不平不満?)を綴った極私的コラム。

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2007/09/17

Hibi no Awawa 2007/09/17

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● Mail Magazine 日々のあわわ         2007年09月17日(月) 第168号 

〜○。今日のあわわ〜〜○。〜○。〜〜○。〜○。〜〜○。〜○。

 南の島に雪が降る(1961年)

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 この夏、サッカー観戦に行くために浴衣を一枚買いました。なんでも、試合
前に浴衣着用の人はドリンクチケットがもらえたり、抽選があったりするとい
う浴衣デーなるイベントがあり、たまにはそういうイベントに参加するのもい
いかなあなどと思ったのでした。それに、めったにお祭りや花火大会に出かけ
ないこともあって、ここ数年、浴衣を着ることもなく夏は過ぎて行きました。
良い機会だからと思って、一枚買うことにしたのです。
 それに、浴衣で探してみたい模様がありました。それは雪華模様です。
 雪華模様とは雪の結晶を配した模様のことで、雪を花にたとえて名付けられ
ました。六花(りっか、むつのはな)、大炊模様などともいいます。なかでも
雪輪(六角形の雪の結晶を円形に表したもの)がよく知られていると思います。
江戸時代の末、天保3年(1832)、古河藩主(現在の茨城県古河市)の土井利
位は顕微鏡を使って雪を観察し、雪の効能と雪の結晶86種を「雪華図説」と
いう本にまとめました。後に刊行された続編「続雪華図説」とともに、科学的
研究の成果として高い評価を得ています。「雪華図説」は私家版であり、最初
は大名公家の間で評判になりました。それが庶民の眼に触れるきっかけになっ
たのは越後国の商人、鈴木牧之の「北越雪譜」だと言われています。鈴木牧之
は「北越雪譜」に新潟の風物や方言、伝記などを随筆風にまとめ、「雪華図説」
から35の雪華図を引用掲載しました。雪国の生活を描いた「北越雪譜」はそ
の物珍しさから、当時のベストセラーに。そこで、土井利位の雪華も広く知ら
れることとなり、「大炊模様」と呼ばれて、庶民の間で服飾小物や茶碗などに
用いられるほど大流行したそうです。「大炊模様」とは土井利位の官職、大炊
頭からとられています。
 夏に雪の模様とは季節違いと言われそうで、たしかに、そのとおりなのです
が、この暑苦しい夏だからこそ、雪の華咲く浴衣は涼しげで、粋なのではない
か。夏に氷の彫刻を飾ったり、かき氷を食べて涼をとるようなイメージです。
浴衣を作る人のなかにそう考える人はいるはずだと思い込み、理想の形は土井
家に伝わる黒綸子の雪華模様訪問着とばかりに、いさんで探しに出たものの、
結果は惨敗でした。まれに雪輪に兎のように、一部をモチーフに使ったものは
あったのですが、雪華だけの浴衣というのはないんですね。連れ合いのお母さ
んにその話をしてみたところ、お母さんはよく買い物をする呉服屋さんに聞い
てくれました。呉服屋さんは各地の店舗に問い合わせてくれたのですが、やは
り、雪華の浴衣はありませんでした。
 結局、浴衣は千鳥、帯は鱗という古典的な柄に落ち着きました。それは、そ
れで気に入っているのだけど、雪華模様の浴衣、欲しかったなあ。ないとなる
となおさら欲しくなってしまうのは悪いクセ。でも、オーダーメイドなんてで
きないしな。しょうがないよな。
 などと考えてすごしていると、先日、連れ合いのお母さんが買い物から帰っ
てくるなり、「雪の模様の着物を買ったから」と言います。どういうことなの
かと聞くと、浴衣の問い合わせをした呉服屋さんに行ったところ、雪輪をちり
ばめた小紋を出されたそうです。呉服屋さんの方では、お母さんの問い合わせ
を覚えていたんですね。「浴衣ではなかったけれど、ちょうど、小紋で雪輪が
入ってきましたから、いかがですか。雪の模様ですから、これからの季節にぴ
ったりですよ」と勧められました。お母さんはその模様を気に入りましたが、
「雪の模様をほしがっているのは,うちのお嫁さんだから」と、断り気味にな
ると、呉服屋さんは「では、お嫁さんと一緒に使えるようにしてはどうですか」
と言います。私もお母さんもそれほど対格差がないし、もともと、小紋を気に
入っていたお母さんは、買うことに決めたそうです。
 「むこうは商売うまいよね。のせられちゃった。ということで、仕立て上が
ったら、見せるから、あなたも着てね」
 お母さんは、晩秋にフルート教室の発表会があるので、まずそこで着るそう
です。でも、私には着る用事がないなあ。浴衣ならともかく、まさか、それで
サッカーを見に行くわけにはいかないしな。正月ぐらいかなあ。
 ともあれ、新しい着物、しかも、欲しいと思っていた雪の模様の着物が出来
るというのはうれしいものです。私もお母さんと同様に、仕立て上がりを楽し
みにしています。でも、やはり、雪の浴衣も欲しい。若い人の間で浴衣が流行
っているようだし、どこか、商品化してくれませんかね。夏に雪模様の浴衣っ
て、粋だと思うんだけどなあ。

〜○。あわわ後記〜〜○。〜○。〜〜○。〜○。〜〜○。〜○。〜

 9月に入って、仕事でドタバタが続いてしまい、発行が大幅に遅れてすみま
せん。仕事をもらっている先で急なアクシデントがあり、末端の私にまでいろ
いろとしわ寄せが来たんですね。仕事先で「maoさん、ここで、いうことを全
部聞いちゃ駄目だよ。蟻地獄になっちゃうよ」と忠告されたのですが、頼まれ
ると断れないんですね。それは、私も悪いのだけど。しばらく、慌ただしい日
々が続きそうです。
 次回は2007年9月30日(日)を予定しています。
 どうぞ、よろしくお願いいたします。
                    真魚
              e-mail:92104094@people.or.jp

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発行しています。http://www.mag2.com/ (マガジンID: 0000044074)
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