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山本一生編集のもと、立川健治、森本健、伊与田翔などが、競馬の文化の現在を発信します。日本競馬文化史上最高の名著、佐藤正人の『わたしの競馬研究ノート』シリーズも復刻配信中。

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2008/06/15

競馬の文化村「もきち倶楽部」   No.893

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競馬の文化を発信するメール・マガジン        2008 年6月16日発行
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    競馬の文化村「もきち倶楽部」          No. 893

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▼目 次▼

■ 編集人ひとりごと

 「日本エッセイクラブ賞」ではなく、「日本エッセイスト・クラブ賞」である。


■ 富山の競馬(戦後編)   第138回          立川健治  

   各地の闇競馬(71)大分:国際競馬場への夢


■ 佐藤正人著『わたしの競馬研究ノート』 第561回   編:山本一生 

   競馬ノート15:競馬切抜帳(61)

      ダービー、有馬記念に見た新時代への突入


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■ 編集人ひとりごと
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「日本エッセイクラブ賞」ではなく、「日本エッセイスト・クラブ賞」である。
くれぐれも受賞挨拶で間違えないように、とのメールを、大学時代の友人からい
ただいた。

 まったく、おっしゃる通りで、前期高齢者突入を数ヶ月後にひかえ、呆けが近
づいているのかもしれない。間違いを避けるために、挨拶では賞の名前を口にし
ないようにします。

 たくさんのお祝いメールをいただきました。
 ありがとうございました。

                               (ISSHO)


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■ 富山の競馬(戦後編)   第138回          立川健治   
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   各地の闇競馬(71)大分:国際競馬場への夢
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 九州の最後の闇競馬の開催となったのが、10月31日、11月1、2、3日、
大分県馬匹組合連合会(以下県馬連)が別府競馬場(現・別府市野口原総合運動
場一帯)で主催したものだった。賞金総額5万円。
 同競馬場では、1932年設置、地方競馬を開催、軍馬資源保護法を受けて1
940〜44年軍馬鍛錬馬競走が実施されていた。

 これより先、別府市競馬クラブという組織が、9月7、8日、同競馬場で、優
勝賞金300円、1 日6レースという規模の開催を公表していた。「合法化」の
手続を経ていないヤミ競馬だったようであり、開催に先立ち警察当局が、「観客
仲間の賭けを厳重に取締る」旨を表明していた。
 この計画とは異なり、県馬連のものは「地方競馬施行の前ぶれとして知事認可」
を受けていた公認の闇競馬だった。

 10月31日の初日、雨模様のなかでの開催がつぎのように報じられた。


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   「すべりだし好調 きのうから別府競馬始まる」

     『大分合同新聞』1946(昭和21)年11月1日


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 県馬匹組合連合会主催の別府競馬は31日午前11時半野口原競馬場で初日の
幕をあけた。出場馬は大分、福岡、佐賀の3県下から43頭に上り(註1)、観
覧席には雨模様にもかかわらず競馬ファンが詰めかけて約2000名を数え、競
馬独特の熱狂が1レースごとにわき立ち戦時中の1レース一人1票から無期限売
りとなった馬券(註2)は僅か2レース目の正午現在で早くも2万3300円を
売り捌き 1 レースごとに売上高が上昇、こんど初登場の10票100円券も飛
ぶように売れ、中には大穴を狙ったか一人で5枚、10枚と買う客もあって別府
競馬は好調裡にすべり出し午後4時半第1日の幕をしめた。

 軍用保護馬鍛錬検定といういかめしい殻から解放された終戦後初の地方競馬
人気は新円インフレにふくらんだ競馬ファンの懐加減も手伝って賑わったが、最
終日の3日は新憲法公布記念に当たり一層の盛況が予想されている(註3)。

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 註
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(1)
  実際の頭数は、もっと多かった。

(2)
 戦前、戦中の日本競馬会、地方競馬、軍馬鍛錬競走では、馬券は一人1枚、た
だし単勝式、複勝式各1枚、の購入しかできなかった。

(3)
 3日の開催の様子は、つぎのように報じられていた(『大分合同新聞』194
6年11月4日)。
「新憲法公布の佳き日最終日を迎えた別府競馬は快晴に観衆の出足早くいやがう
えにも人気をあおり1万を突破した、10時第1レースに入り午後4時半までに
9レース全部を終わって大成功のうちに閉幕した、午後 2 時現在の馬券売上は
72万6050円に達しこの調子だと最終レースまでには150万円のすばらし
い景気を見せるだろうといわれ馬券売口は物凄い肉の渦巻きだ、初日から3日午
後2時までの売上総額は298万370円という戦前戦争中を通じてかつて別府
競馬に見られない絶好成績である、この潮の如き観衆を前に午後 1 時佐藤県馬
匹組合連合会副会長は観覧者に地方競馬再発足のメッセージを述べて大いに馬事
振興を強調した。」

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 解 説
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 初日の観衆は約2000人だったが、最終日1万人を突破、勝馬予想屋、おで
ん屋、銀飯屋が繁盛、馬券総売上高も390万円に達した。九州では佐賀につぐ
高い売上額だった。

 そして別府市は、県馬連とも協力して、「別府の特殊性を生かし」、日本一の
国際競馬場を新設しようと計画を進めていた。「公認競馬場誘致委員会」を設置
するなど闇競馬開催前からこの動きがあったが、開催の成功も受けて、11月中
旬には、一旦は扇山の元陸軍演習場7万坪に1600メートルの走路と投票所を
とりあえず翌年3月までに竣工させようと意見がまとまって、市長も含めて同地
調査を行なっていた。県馬連会長は、12月上旬、つぎのように国際競馬場の計
画を語っていた。

「折角新設するのだから50年100年の計をたて日本一の競馬場としたい、別
府は土地がら国際競馬場として充分経営できると思っており、そのためには競馬
に直接必要な設備はもちろん付近一帯にホテル、ダンスホール、劇場、玉突など
の施設も必要だ、別府ならこそ出場馬の入浴設備もできる、競馬は伝統よりも実
力で九州における公認競馬の宮崎、小倉をしのぐ自信はもっており関係方面の協
力が望ましい」

「別府市競馬場設置委員会」は、12月12日、結局、元演習場ではなく、その
前の第一候補地であった実相寺総合運動場一体(現・実相寺中央公園)12万坪
を「国際別府新馬場」の敷地とすることに内定、13日商工会議所も役員会を開
き協力を申し合わせ、市、商工会議所、馬連側との交渉会がもたれた。工費は4
000万円が見込まれていた。馬連側には目算があり、中央馬事会からも激励の
書簡が届いたという。温泉地と競馬場という同様の計画は、1947年静岡の熱
海でも進められていた。地方競馬も、無限の可能性を夢見ることができた時代の
産物だった。
 しかし双方ともに実現はしなかった。

 ともあれ、12月14、15、16、17日、地方競馬法下の第1回開催の総
賞金は15万円、出場手当も7万円(100頭が参加予定だったので1頭平均7
00円となる)と、闇競馬の3倍近くに引き上げられていた。
 闇競馬の成功と、国際新競馬場建設に示された別府市の熱意が、その後押しと
なっていただろう。また温泉地らしく100名の芸妓が競馬倶楽部を立ち上げ、
別府市婦人会も愛馬会を作って開催協力に一肌ぬいでいたという。

 参加予定馬県内80頭、県外20頭。実際の開催も、盛り上がり、総売上高5
70万円に達した。佐賀競馬と匹敵する「驚異的記録」だった。二日目には細田
知事が家族連れで姿を現していた。
 繰り返せば、この時点で別府の競馬の未来も明るいものと見えていた。

 なお闇競馬、地方競馬法下の両開催の広告にはともに、「占領軍の命により出
入口は競馬場の東北端に新設してありますから、その外よりの入場は出来ません」
と注意が掲げられていた。占領軍が開催に何らかの形で関与していたことをうか
がわせている。


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 関係略年表 
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  1946(昭和21)年

 1月 1日 天皇「人間宣言」
    4日 GHQ、軍国主義者の公職追放指令
 2月 3日 マッカーサー、GHQ 民生局に、天皇制、戦争放棄、封建制度廃 
        止を原則とする憲法草案作成を指示
   17日 金融緊急措置令(新円発行、旧円預貯金封鎖、現金給与支払は
        500円まで)
 3月 6日 政府、憲法改正草案要綱発表
       農林省、地方競馬実施条例案、各都道府県馬匹組合に諮問   
 4月10日 衆議院選挙
   22日 幣原喜重郎内閣総辞職
 5月 1日 メーデー復活
    3日  極東国際軍事裁判所開廷
   19日 食糧メーデー
   22日 吉田茂内閣発足
   27日 静岡県馬匹組合連合会開催(三日間、三島競馬場)
 6月 7日 農林省、全国の馬匹組合の代表者を集めて、地方競馬実施条例案
        研究会(14日まで)
   13日 日本競馬会、春季開催を断念
   20日 憲法改正案上程
 7月 4日 札幌競馬場で進駐軍競馬(20、21日も開催)
   19日 愛知県馬匹組合連合会主催(三日間、岡崎競馬場、地方競馬法施
        行までに計2回)
   26日 石川県馬匹組合開催
           (三日間、小松競馬場、地方競馬法施行までに計3回)
   27日 主催アメリカ第11空挺師団、賛助渡島馬匹組合、函館競馬倶楽
        部の進駐軍競馬開催
              (二日間、函館競馬場、第2回8月10、11日)
   28日 大阪府馬匹組合連合会開催
               (春木競馬場、地方競馬法施行までに計7回)
 8月 1日 岐阜県馬匹組合連合会開催
           (4日間、笠松競馬場、地方競馬法施行までに計3回)
   17日 北海道レースクラブ開催
              (札幌競馬場、地方競馬法施行までに計14回)
       神奈川県馬匹組合連合会開催
               (戸塚競馬場、地方競馬法施行までに計2回)
       富山県馬匹組合連合会
               (高岡競馬場、地方競馬法施行までに計3回)
   24日 三重県馬匹組合開催
            (4日間、霞ヶ浦競馬場、地方競馬施行まで計3回)
       新潟県馬匹組合連合会開催
           (4日間、三条競馬場、地方競馬法施行までに計3回)
   29日 地方競馬法、議員立法として衆議院上程
 9月 5日 地方競馬法衆議院通過(23日貴族院通過)
    7日 主催アメリカ第11空挺師団、賛助函館競馬倶楽部の進駐軍競馬
          (二日間、函館競馬場、第11次11月24、25日まで)
   13日 埼玉県馬匹組合連合会開催(4日間、春日部競馬場、地方競馬
        施行までに、川越、浦和、熊谷と計4回)
   14日 京都府馬匹組合連合会開催
           (4日間、長岡競馬場、地方競馬法施行までに計2回)
   20日 茨城県馬匹組合連合会開催(4日間、取手競馬場、地方競馬法施
        行までに計2回)
       山梨県馬匹組合連合会主催(3日間、富士競馬場、10月17日
        からは玉幡競馬場で6日間開催)
   21日 滋賀県馬匹組合連合会開催(4日間、草津競馬場、地方競馬法施
        行までに計2回)
   26日 奈良県馬匹組合連合会開催(4日間、地方競馬法施行までに計3
        回)
   28日 主催アメリカ第11空挺師団、賛助室蘭レースクラブ、第1次室
        蘭競馬開催(2日間、以後12月1日までの毎週末第9次まで
        開催)
       八戸馬匹組合開催(2日間、大平牧場、地方競馬法施行までに計
        2回)
10月 4日 東京都馬匹組合連合会開催(八王子競馬 場、競馬籤も発売、地
        方競馬法施行までに計2回、11月第2回開催から連勝複式馬
        券発売)
    5日 青森競馬倶楽部開催(5日間、油川飛行場馬場、後援青森進駐軍)
       盛岡振興競馬倶楽部主催進駐軍慰安競馬(2日間、黄金競馬場、
        地方競馬法施行までに計3回)
    6日 競馬法改正(地方競馬法成立を受けての一部改正、枚数制限撤廃、
       配当制限を10倍から100倍へ)
    7日 日本国憲法成立(11月3日公布)
   11日 第二次農地改革関連二法案成立(21日公布)
       群馬県馬匹組合連合会主催(6日間、高崎競馬場、地方競馬法施
        行までに上泉、前橋と計3回、)
   17日 18、27日、11月2、3日本競馬会春季開催(東京、京都両
        競馬場)
       栃木県馬匹組合連合会主催(6日間、足利競馬場)
   26日 福井県馬匹組合連合会主催(3日間、大野競馬場)
11月 1日 長野県馬匹組合連合会主催(4日間、上諏訪競馬場)
       大上競馬倶楽部主催・平鹿馬匹組合後援秋田全県競馬大会(3日
        間、大上競馬場)
    2日 若松競馬協賛会・会津馬匹組合主催(4日間、会津競馬場)
    9日 山口県馬匹組合主催(5日間、小月競馬場)
   16日 17、23、24日、12月1、8、15日本競馬会秋季開催
        (東京、京都両競馬場)。
       宮城県馬匹組合連合会主催(4日間、長町競馬場)
11月24日 東京競馬場で第7回優駿牝馬競走(勝馬ミツマサ)
12月 1日 京都競馬場で第7回農林省賞典競走(現菊花賞、勝馬アズマライ)
   20日 地方競馬法施行(以後年末までに各県馬匹組合連合会開催計25場)
12月27日 傾斜生産方式開始

 *上記以外の闇競馬に関しては、本シリーズで紹介する毎に追加していきます。
  
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♪♪ ダービーの系譜から、近年盛んなPOGまで、たくさんの興味深い逸話を
ちりばめて、歴史、血統、ジョッキー、馬産理論等々、ミステリーの道具立てを
愛情いっぱいに説く。無類の優しさにみちた「書斎の競馬」の決定版。
 解説・高橋源一郎。


  山本一生著 『増補・競馬学への招待』 平凡社 1260円(税込み)


「彼の素晴らしき傑作、この「競馬学への招待」を読んだあなたなら、
 我々には、いや日本の競馬には、山本一生が必要なことがわかるはずなのだ」

                        高橋源一郎
  
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■ 佐藤正人著『わたしの競馬研究ノート』 第561回   編:山本一生  
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   競馬ノート15:競馬切抜帳(61)
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 ダービー、有馬記念に見た新時代への突入
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 サラブレッド血統センターの白井透さんが、スポニチに「血統散歩道」という
連載物を書いている。回数が示されていないので、どの位続いているか分からな
いが、おそらくもう2、3年にはなるのではないかと思う。
 血統や欧米の競馬事情にくわしい白井さんの書く記事を非常に適切で、私も愛
読していて、今まで書いたものもぜひまとめて本にして出してほしいと思ってい
る。
 さて、前おきが長くなったが、90年12月25日にのった「90 競馬界回顧
(上)」は、競馬が新時代に突入したことを説明し、なかなか説得力のある文章
なので、再録しておきたい。


 武豊騎手の手綱にリードされて、オグリキャップが引退の花道を飾った今年の
有馬記念は1990年を締めくくるにふさわしいレースであった。
 そして、場内から沸き起こった「オグリ・コール」に迎えられての凱旋は、わ
れわれが昨年までの競馬では経験したことのない新しい一面であり、市民権を得
競馬がその性格を大きく変革させた何よりの証明であろう。今年は競馬サーク
ルにとってターニングポイントとなるべき1年ではなかったかと思う。
 日本の競馬が「馬券の売上げ」と「サラブレッド産業(生産)」の2つの面か
ら成り立っており、この両者がここ数年、急激な成長を遂げているということは
再三このコラムでも取り上げてきた。
 とくに、馬券の売上げに関しては、昭和62年にはまだ1兆9千億円だったも
のが、今年は3兆円を突破するなど、その伸びは目覚ましい。ちなみにパリ国際
競馬会議の統計による1988年度の欧米諸国と日本の馬券売上高の比較は、日
本(3156R)の2兆6千億円に対して米国(6万5233R)で2兆3千億
円、英国(3092R)では1兆円、仏国(4267R)においては8千億円で
しかないのである(かっこ内はレースの実数=平地のみ。なお、JRA発表の売
上高と差のあるのは為替レートの変動による誤差と思える)。
 詳しく見てもらえば分かるとおり、当時でさえ一見、同じに見える日米の売上
高を、レース数では実に20倍以上の開きがあっての数字なのである。この2、
3年で外国の馬券売上げが飛躍的に伸びる要因は見当たらないので「興行」とし
ての日本の競馬が世界一の規模で行われているのは明白である。
 これは、「暗い、危ない」というギャンブルのイメージを完全に払しょくさせ
るためにテレビを通して茶の間に入り込み、競馬に市民権を持たせるように努め
てきたJRAの広告戦略に加え、初心者にも買いやすい8枠制連勝複式馬券や場
外馬券売り場の充実、電話投票の開設などといったハード面の充実と、「3強」
の激突に代表されるような面白いレースを提供できたというソフト面の相乗効果
ではないかと思う。 残念ながら競走馬としての 「3強」時代は終えんを迎え
てしまったが、今度は3強プラス、シンポリルドルフ、ミスターシーピー2世た
ちの激突といった楽しみもあり、こうした競馬本来の楽しさを知っているファン
がいる限り、馬券の売上げということに関しては、まだまだ伸びることであろう。


 たしかに白井さんの言うように、競馬は新時代に突入したと言えるであろう。
だが、よく考えてみると、競馬の本質はなにも変わっていないのだから、「新時
代に突入」といっても、それは競馬ブームの程度が高まったということにすぎな
いのではないか。
 ブームとは、元来一過性のものだから、やがては、沈静化して、落ちついた競
馬になるにちがいない。ギャルばかりがのさばらないで、オジサン族もあまりか
たみのせまい思いをしなくてもよい時代が来るであろう。


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  『わたしの競馬研究ノート』こそは、わが競馬界が生んだ金字塔であり、
  それは、競馬を志す後進者が汲めども尽きざるヒントの養水池である。
  残念ながら、生前、佐藤さんに親炙する機会を持つことはなく終わったが、
  これらの書物を通して、私は、今も佐藤さんに私淑することができる。

                            伊与田翔

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 競馬の文化村「もきち倶楽部」              No. 893  
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  BACK NUMBER http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000042700
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【発行部数】  706部  独自配信 360              
              汎用配信 346  まぐまぐ 304    
                         melma   42    
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【発行者】     安部俊彦 
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【編集人】     山本一生 
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【WEB】     http://www.bunkamura.ne.jp/mokichi-club
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【MAIL】     mokichiclub@bunkamura.ne.jp
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【制 作】     (有)ケーズオフィス 
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【WEB】     http://www.kz-office.co.jp
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