人生の一日・第353号
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人生の一日 〜なにげない日常を哲学するメールマガジン〜
第353号
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こんにちは。松川亜人です。
恒例の志賀高原スキー「合宿」、今年も申し込みました。
今年の冬は、いまのところ昨シーズンのような「ひどいと」にはならない
ようです。昨シーズンはホテル前のゲレンデに雪がなかったのですから。
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●眠れぬ夜の哲学・『本質的差別者』
ソクラテスは「無知の知」という概念を用いて、人間の謙虚さへの自覚と、
「よく生きる」事への指針を示した。
このことの実践は非常に難しい。なぜならば我々は、自分が無知である
ことをあまり自覚しないし、自覚したくもないからだ。
無知の自覚を避けようとする理由は、いくつか考えられる。
一つは、元来、人間の能力に限界がある以上、「全てを知る」ということ
が不可能であること。それゆえ、人は自分自身が「知るべき事」を取捨選
択している。
つまり、人間には多かれ少なかれ無知の部分があるということは自明の
ことであり、そのことをあえて明らかにする事はないだろうという思いがある
と考えられること。
また、「知らない」事が取捨選択の結果であるということは、それは「知ら
ない」というよりは多分に「知ろうとしない」事であるということも、「知らない」
という事実から目をそらす一因となっているだろう。
それどころか、私たちは「知らない」事柄をあえて遠ざけたり、見ようとしな
かったり、無根拠に恐れたりしている。そうすることは、ある意味では防衛本
能のようなものと言えるかも知れない。『知らないことは遠ざけておけ』、もし
かするとこの命題は、処世術の中でもかなり上位にあるのではないだろうか。
私たちは、自分自身が「知るべき事」と「知らなくてもよいこと」をうまく取捨
選択し、社会的に不都合のない範囲での限定的な知を集めていると言えよ
う。その状態で満足だというのであれば、あえてソクラテスの言う「無知の知」
など、自覚する必要もない。社会のこの現実が、恐らくは「無知の知」の実践
の最大の妨げとなっている。
しかし、私たちが「知」を取捨選択し、切り捨てた「無知」の部分を避けてい
るということは、私たちが常に差別者になり得る事を示している。切り捨てら
れた「無知」と、それに対する「無関心」は、差別や偏見の温床であるからだ。
もっと言えば、私たちが「全てを知る」ということが不可能である以上、私た
ちは本質的に差別者なのである。しかしその自覚は、「無知である」ことから
目をそらしている限り、できない。
本質的差別者であるということは、私たちは差別者であるということから
逃れられないことを意味する。もしもそのことから目をそらして生きるなら、
私たちは無知と無関心の中で差別と偏見に飲み込まれ、真実を見失うだろ
う。しかし「無知の知」を実践するならば、私たちは自分が差別者であるとい
うことを了解し、謙虚になれる。
私たちは「善く生きる」ためには、「無知の知」の自覚から始めなければな
らないのだ。
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●こんな映画を観た
『ボーン・アルティメイタム』★★★
なんとも展開の早い映画でした。マット・デイモンの魅力でなんとか三流
アクション映画になることは免れたようです。
以前の2作品を見逃していても、これはこれで単独でも楽しめると思います。
マット。デイモンのフアンの方、およびとりあえず暇つぶしに映画でも、と考え
ておられる方にはオススメです。
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「人生の一日」第353号、いかがでしたでしょうか。
やっぱり以前と比べて、考えていることを言葉にすることがうまくいかなく
なっているようです。うまく言葉を選べないというか、表現したいことが自分でも
もどかしいくらい言いたいことと微妙にずれている気がします。
今回の「人間の本質的な無知」に関して、またいずれ書いてみたいと思います。
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■「人生の一日」第353号 2007/12/15
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