2009/09/15
ぶんぶん便 No.443
bunbun-bin ha tanosiina kyoumogenkini bunbunikou sore! ■■■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■・・■ ■■■ 「ぶんぶん便」 2009/9/15 No.443 ■ ■ ■■■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 作/者/か/ら/ メールマガジンって今、どういう状況なのでしょう。 登録してたけどいつのまにか届かなくなっちゃったメルマガ、多いです。 企業が流す情報系は盛んですが、個人が流す読みもの系は減ってます。 ブログのほうが便利だし読みやすいからですね。 『ぶんぶん便』は長生きしているほうだと思います。 姉妹誌の『今日のいきぬき』も長生きしています。 日々楽しませてもらっています。 なんてことのない日常の中で揺れ動く書き手の心情。共感します。 「なんてことのない」がいいんです。 なんてことないので普通誰も声に出しません。 えらそーなことはみな言いたがりますけどね。 えらそーなことは書きやすいのです。 誰かが一度は口にするテーマだと、それに同意する、反論するで書けるんです。 『今日のいきぬき』のテーマは文化人がメディアで発信したりしません。 だから新鮮だし貴重です。 書き手のいまむらさんはおそらくメルマガにおいて「なんてことのない」に こだわり、踏みとどまっているのでしょう。 その姿は「サムライの精神を持つやじろべえ」のようです。 9月14日発行のNo.2194は、「小汚い居酒屋」についてでした。 ↓ぜひ『今日のいきぬき』のブログでご確認ください。 http://kyonoikinuki.way-nifty.com/ わたしは自分の過去の居酒屋経験を振り返ってみました。 「小汚い」で浮かんだのは都会のどまんなかにある居酒屋さんです。 不思議なくらい雑然としたお店で、 客席の足元に漂白剤などの洗剤がどんどん!と置いてあったりします。 テーブルの上もなんかこう、雑然としていてます。 客席は身なりのよいサラリーマンであふれています。 小汚いのに。なぜでしょう。 なにかひみつがありそうです。 実はすごくおいしいとか? 料理を待ちながら会話していて、肘になにかが当たりました。 ふと手に取ると、ごきぶりホイホイです。 食事のテーブルの上にごきぶりホイホイが置いてある。 ショックを受けてもいいですか? ところが、ショックを受けてはいけないような雰囲気です。 「そのくらいなにをいまさら」な雑然たるお店です。 何も言わずにごきぶりホイホイを端に寄せ、 注文した納豆オムレツ(!)の大皿をテーブルに置く。 そして会話を続ける。 それが「店の空気を読む」ということなのでしょう。 ちなみに納豆オムレツは納豆の卵とじって感じの、 味は…そのう…まずくはないです。 「小汚い居酒屋」で真っ先に頭に浮かんだお店がそこでした。 『今日のいきぬき』にもありましたが、そういうお店は安さがウリです。 たしか800円くらいでおなかいっぱい飲み食いできました。 量はたっぷりですが味は普通(まずくはない)です。 あの身なりのよいサラリーマンたちはきっと「おおらかだけど倹約家」なのでしょう。 わたしはそこまでおおらかになれません。 空気を読むのに疲れ、二度と行く気にはなれませんでした…。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● 夢で見た肉 ───────────────────────────────── 夢を見ました。 都心の高層ビルの最上階のレストランで。 前の夫と向き合って座っています。 現実には十年も会っていません。 だから前の夫は夢の中で十年前のたたずまいでした。 シャキ!としたスーツにシャキ!としたネクタイを締めています。 「お元気そうで」とわたしが言ったのでしょうか(夢だからあいまい)。 前の夫はうれしそうにこう言いました。 「おかげさまで。妻がしっかり健康管理をしてくれているので」 わたしはアッと。なんといいますか、 やっつけられたような気持ちになって 何も言えませんでした。 「そちらは?」と聞かれたら答えよう。 「わたしは今幸せです。シナリオと出会ったからです」 ちゃんと言葉を用意したのに、彼は質問をしませんでした。 わたしの現在など興味がないようです。 気がつくと目の前にTボーンステーキがじゅうじゅうと音をたてています。 いつのまに注文したのか、二人前。それぞれの前に置かれています。 一目見てTボーンステーキだと思ったのですが、 現実にはTボーンステーキを食べたことがないので あくまで夢で見たTボーンステーキです。 細かいようですが、「夢にまで見た」のではありません。 わたしは牛肉をそんなに好きではありません。 妻が健康管理をしてくれるから、外食はたっぷりお肉を食べても平気。 そういうことなんだな…肉汁を見ながら思いました。 ふと気付くと(まだ夢です)、 わたしは少し離れたテーブルで、 よその老婦人たちが残したTボーンステーキを食べています。 自分の席を離れ、他人の席で残飯をいただいているのです。 味もわかりました。おいしいです。 「どうしてわたしは自分の皿から食べず、人の残飯を食べているのだろう」 ハッとして目が覚めました。 目覚めたらひとりでした。 ぼんやりと起き上がり、顔を洗いながら、 「わたしはシナリオと出会って幸せだと感じているのだ」と。 久しぶりに発見したような気持ちです。 楽しいことはあるんです。でも一瞬です。 苦しい時間の方が長いし、実を言うと、涙もいっぱい流しています。 ゴールが見えない苦しい時期が続くと、精神が息切れし、へばったりもします。 でも心の底の底の底のところで 「出会えて幸せ」と思っているのだと気付きました。 そんなことを考えながらひとりで簡単な朝食を食べていると、 夫がスーッと通り過ぎました。 今の夫です。 夫はちかごろ忙しくて仕事部屋にこもりきりです。 過労死寸前な忙しさです。 夜中にあわをふいて死んでいるのではないか… そういう恐怖が常にあるので、姿を見るとほっとします。 夫が忙しい時は、こちらは寝食のリズムを合わせません。 独身時代が長く、ずっとフリーランスで働いてきた夫です。 「そっとほったらかしておく」のが一番良いと思い、 なるべく声をかけないようにしています。 夫は洗面所でざぶざぶと顔を洗っています。 睡眠不足のねむけを払うように必死に顔を洗います。 その後ろ姿は貧相です。 着っぱなしのよれよれのTシャツに履きっぱなしのよれよれの作業ズボン。 疲れ切った背中はま〜るくなっています。 しょ・しょ・しょじょじ。ではなくて、 しょぼい。 わたしはふと思いつき、夫に近づいて、てのひらにふたつぶ乗せました。 「なにこれ」 「肝油ドロップ。むかし小学校で食べたでしょう? 栄養補給」 「ありがとう」 夫はドロップを口に入れ、再び戦場(仕事部屋)へと向かいます。 「妻がしっかり健康管理をしてくれるので」 前の夫の言葉が脳内をリフレインしています。 わたしもしてるもん…。 居間に戻って食べかけの朝食を再び食べ始めました。 また残飯食べてます。自分のだけど。 夫に少しゆとりができたら一緒に珈琲を飲みたいです。 もちろん今の夫と、現実にです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ・過去の作品からよりすぐり各8編。ぶんぶんセレクションはこちら。 http://homepage1.nifty.com/jyk/bbsel.html http://homepage1.nifty.com/jyk/bbsel2.html ・すべてのバックナンバーは下記URLでご覧になれます。 http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000037573 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◎ ご意見ご感想はこちらまで(直接JUNKOに届きます)。 rxe01422あっとnifty.ne.jp ←「あっと」を「@」に変えてください。 執 筆 者 ● 大山淳子 発行責任者 ● 吉永和夫 yoshinaga@mbe.nifty.com 連 係 HP ●『ぶんぶん館』 http://homepage1.nifty.com/jyk/ このメールマガジンは以下の配信システムを利用して発行しています。 まぐまぐ ID:0000037573 http://www.mag2.com/ melma! ID:00012880 http://melma.com/ EーMagazine ID:embbb http://www.emaga.com めろんぱん ID:002791 http://www.melonpan.net/ カプライト ID:12478 http://kapu.biglobe.ne.jp/ ※当メールマガジンの無断転載・複写はご遠慮ください。 ───────────────────────────────── 「ぶんぶん便」の登録/解除は下記URLで(配信5社対応)。 http://homepage1.nifty.com/jyk/bbb.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ※姉妹誌あります。『今日のいきぬき』発行人:いまむら氏 http://homepage3.nifty.com/imacha/iki/


