JUNKOのワザありコラム「ぶんぶん便」  RSSを登録する

自分のアタマで考えるというシンプル手法を貫き、ぶんぶん頭をフル回転。文職人JUNKOの職人芸を御賞味ください。常識のウソ、社会の矛盾、笑いと元気と、ついでに自分も、発見しよう。映画紹介や記者会見レポもあります。

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2009/01/27

ぶんぶん便 No.420

     bunbun-bin ha tanosiina kyoumogenkini bunbunikou sore!
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■■■    「ぶんぶん便」  2009/1/27 No.420
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  作/者/か/ら/

 先週、コンビーフのお話をしました。すると、

みなさまからコンビーフについてのお便りをいただきました。

ありがとうございます。

ご意見を読みつつ、コンビーフ思索をしていたら、

つばがいっぱい出て来ました。うしのごとく。

モウたれそうです。

まずは調理法を試してみて、続報を書きますね。

つばと言えば。

飛行機に乗ると耳がつうん、とします。

つばを飲み込むと治ると聞いたから、

どんどんつばを飲み込んでいたら

つばが足りなくなった。

そんな経験、ありませんか?

わたしは去年、広島行きの飛行機でつばが足りなくなりました。

ひとさまに借りるわけにもいかず、あせりました。

失敗は経験です。

その経験を活かして函館行きの飛行機では「飲み水」を用意して

乗り込んだため、無事でした。

わたしは学ぶひとです。自分で自分をほめてあげました。

でももう、飲み水は要りません。

2009年のJUNKOは、

コンビーフを思い出せばつばがどんどん出て来ることを知りました。

もう、飛行機が怖くありません。

どこだって行けちゃう。へいちゃらです。



─C─o─n─t─e─n─t─s─────────────────

□ 今週のコラム : そっとさっとクイーン

● お知らせ


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□ 今週のコラム : そっとさっとクイーン

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ハッと気付いたらいつの間にか夜だった。

その日は朝から部屋で書いては考え、書いては考えしてて、
珈琲は15杯くらい飲んだけど、なにも食べていない。

カラダもミシミシいってるし、そろそろ休憩しなくちゃ。
そうだ、夕飯のしたくをしよう。
冷蔵庫を開く。
冷蔵庫を閉じる。
そしてコートを羽織る。
冬は便利。どんなカッコでもコートを着ればソレナリになる。

家から歩いて2分の場所にスーパーがある。
夜11時までやってるし、お休みは元旦だけ。
うちの冷蔵庫が25年前の2ドアで済んでいるのは
第二冷蔵庫としてこのスーパーがあるからだ。

その日、わがやの第一冷蔵庫に食材がないわけではなかった。
あるにはあった。
でも、アブナイと思ったの。
材料が古いとかじゃなくって、
アブナイのは長時間妄想モードの自分の「ウデ」である。
こういうとき料理するとたいてい指を切ったり火傷をしたりする。
だからその日は値崩れしたおそうざいでも買ってしまおうと考えた。

お惣菜をカゴに入れた。
チョコレートをカゴに入れた。
ポテトチップをカゴに入れた。
どんどん、カゴに入れた。
お腹がすいてる時は余計なものを買ってしまう。
重いものは買わない。
荷物持ち(夫)がいるときに買う。
お腹がすいても女の計算はちゃんとしてる。
わたしもまだまだ女なのであーる。

やっとこレジに並ぼうと思ったら、ラッキー。
大好きなそのひとがレジにいた。

そのひとは、レジ打ち担当。
たぶん、パートさん。
たぶん、わたしより十くらい年上。
中肉中背、ショートカット。
紺のハイソックスをはいている。
常時いるわけじゃないけど、いるときは必ず彼女のところに並ぶの。

彼女はおとなしい。
いつも小さな声で「いらっしゃいませ」と言う。
そして商品をそっと手に取り、さっとバーコード読み取り機に通して
商品をそっと別のカゴにうつす。

どの店員さんもする同じ作業なのだけど、ひと味違う。
商品を扱う手の「そっと」感がなんとも言えない。

彼女の手つきを見ていると
「あなたが食べる食品だもの、大事に扱わないとね」
と言われているようで、尊重されてる気持ちになる。
とってもうれしくなるのだ。

彼女は丁寧だけど、早い。
「そっと」「さっと」「つぎつぎと」処理して行く。
そして会計が終わったカゴをのぞくとアッと思う。
あったかいもの、冷たいもの、超冷たいもの、
やわらかいもの、堅いもの、重いもの、軽いものが
あるべき場所にキチンと収まってて、見事だ。

こんなに見事な仕事をやり終えたのに、
彼女はただ小さな声で「ありがとうございました」とつぶやく。
ありがとうはこっちのセリフだ、と思う。

彼女に比べて銀行のATM野郎の態度はどうだ。
こちらの指をさんざん働かせておいて
手数料をとるとはなにごとだ。
手数料を払いたまえ。と、小市民のわたしは考える。
考えるけど言えない。小市民だから。

話は戻るけど、そこのスーパーの店員さんはみな感じが良くて
基本的にみな同じ作業をしてくれる。
でもその、彼女の商品へのこころ配りは、
ほんのすこし、すべてにおいて、よりいっそう美しいのだ。
そしてムラがない。

プロだ! パートのプロだよ!

わたしは彼女のファンなので、いつも彼女のレジに並ぶ。
そのことを夫も知っていて、
一緒の時は「あそこに並ぶんだよね」と率先して並んでくれる。
ファンがいるってことは仕事が増えるってことだと
今書いてて気付いたりした。

話が「その夜」に戻るけど。
その夜ってのは、書き書き妄想モードでもうろうな夜ね。
その夜は、とびきり感動した。
朝からずーっと書いていたので、感覚が過敏になっていたのだ。
彼女の「そっと」な手つきにいたく感動した。

わたしも仕事に向う時、文章をそっと扱う。
発注者が気付かないだろう末端のすみずみにまで神経を使い
そうっとそうっとことばをつむいでいくのだ。
仕事の大きさや種類にかかわりなく。
全身全霊で、自分のもついっぱいいっぱいのチカラで書いて行く。
チカラの出し惜しみナシ! 知恵も感性も出し尽くす!

その夜は彼女にレジを打ってもらいながら、
「おんなじです」と感じ、胸に痛みを覚えるほどうれしく
「わたしもがんばろう」と思った。

会計を終え、彼女に「そっと」扱われた商品を抱え、
その店を出ようとして、ふと気付いた。
店の片隅に小さなコーナーがあって『店長直行便』と書いてある。
紙と鉛筆が置いてあって、「ご意見をお書き下さい」とある。
そしてポストみたいな投函口が。
目安箱、みたいなものだ。

わたしはパートのプロさんにお礼が言いたくなった。
ここに書いて入れれば、店長が読む。
そうしたら店長から彼女へ、ひとこと伝わるかもしれない。

「◯◯さんは商品をとても丁寧に扱ってくださいます。
いつもありがとうございます」

上記短文を書き、ストンと投函し「お礼が言えた」と思ってスッキリ、
すがすがしい思いで帰った。

数日後のことである。
いつものように買い物をして店を出ようとしてハッとした。
わたしの書いた短文が掲示されているのだ。
よく見たら、そのコーナーには小さな掲示板があって、
どの投稿にも店長がすべて解答した上で掲示するしくみになっている!
ぎょぎょ。

ざっと見たところ、投稿の7割がクレームで、残りは
「この商品を置いてくれ」という要求文である。

ぎょぎょ。
なんか、場違いな、しゃしゃったことをしたかも。

わたしの短文に対する店長の解答はこうだ。

「お誉めのことばをいただくことはあまりないので
店員一同、とてもうれしく思っています。
これからもがんばりますのでよろしくお願いします」

店長さん、場違いな手紙に丁寧な解答ありがとうございます!

でもでも、反省。
そもそも、ほかの店員さんもみんながんばってるのに。
そのこともちゃんと身にしみて知っているわたしなのに。
ひとりを名指して誉めてしまい、それが掲示されている。
それってどうよ?
一週間くらい掲示するシステムのようだ。
まさか掲示されるとは。
よく見れば、気付くことなのに。

あの日、文章と戦ってもうろうとしていたから
「料理をしたら怪我をするぞよ」と危険回避したけど、
やはりこういう、おっちょこちょいをしてしまった。

わたしは遠くから彼女の背中を眺めてみた。
相変わらず遠慮がちなたたずまいで丁寧に仕事をしている。
わたしの「ありがとう」は届いたけれど、正しく届いただろうか。
居心地悪くなってないだろうか?
少しはうれしかったりとかも、するのだろうか?

そんなことがあって、1年たった。
わたしは相変わらず彼女のファンで、彼女のレジに並ぶ。
そしてただ何も言わずに会計してもらう。
いつもいつも、彼女の手の動きは美しい。
彼女の手の動きに見とれ、「わたしもがんばろう」と思う。

彼女はたまに店じまい直前の店内で、カゴを手に買い物をしている。
家族は旦那さんと、大きな息子さんふたり。じゃないかな?
なーんて、勝手に想像する。
彼女がこんなに見事に仕事を全うしていることを
ご家族は知っているのだろうか?

しつこいようだけど、わたしは彼女のファンなのだ。
ファン心理というのは勝手なもので、
彼女の良さを知ってるのはわたしだけ。と思いたかったりする。
思い上がりなのだけど。

わたしの中で彼女はそっとさっとクイーン。
ときどき、彼女の頭にまぼろしの冠が見える。

彼女みたいに丁寧に生きたい。
誰も見ていなくても、仕事で手を抜いちゃだめ。
評価されようとされまいと、手を抜いちゃだめ。
疲れたときに思い出す。そっとさっとクイーン。

自分の頭にも、冠を感じてみたい。


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●お知らせ

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『Mac Fan』という雑誌をご存知ですか?
↓
http://macfan.jp/

パソコンのMacの情報誌です。
ぶんぶん便発行責任者の吉永はこの雑誌のある連載記事の
イラストを担当しています。

今月末発行の3月号の某ページでイラストの一部に
わたくし・JUNKOの写真を使っておりますの。
ウォーリーを探せ!じゃないけど、まあ見つからないと思います……
いつもこの雑誌を買ってる人で、
たまたま探して見つかったら「このページでしょ」と
お便りいただけるとうれしいです。

当たった方にはありがとうメールが届きます。
いつもながら…しょぼ!


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・過去の作品からよりすぐり各8編。ぶんぶんセレクションはこちら。
     http://homepage1.nifty.com/jyk/bbsel.html
     http://homepage1.nifty.com/jyk/bbsel2.html
・すべてのバックナンバーは下記URLでご覧になれます。
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         http://homepage3.nifty.com/imacha/iki/
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