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自分のアタマで考えるというシンプル手法を貫き、ぶんぶん頭をフル回転。文職人JUNKOの職人芸を御賞味ください。常識のウソ、社会の矛盾、笑いと元気と、ついでに自分も、発見しよう。映画紹介や記者会見レポもあります。

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2008/12/23

ぶんぶん便 No.416

     bunbun-bin ha tanosiina kyoumogenkini bunbunikou sore!
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■■■    「ぶんぶん便」  2008/12/23 No.416
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  作/者/か/ら/

先週のぶんぶん便で。

函館でラジオ出演したお話をしました。

出演したのは15分です。録音したCDをいただきましたので、

実家の両親にお土産として渡しました。

母は活字が苦手です。

新聞以外の読み物は「頭痛がする」と受け付けません。

城戸賞の時は掲載誌をはりきって購入していましたが、

結局シナリオを読む事ができなかったそうです。

今度も読むのは無理でしょう。

CDなら大丈夫と持って行ったら、手渡すやいなやスグ聞き始めました。

「おおやまじゅんこさんです!」とDJの声が響くと

母はラジカセに向って力いっぱい拍手をしました。

し、真剣デス。

母はわたしが臥せっている間、わたしの住む方向に向って

毎日手を合わせ「治りますように」と拝んでいたそうです。

元気になったことが何よりうれしいのでしょう。

よかったよかった。よかったけど、

録音を聞き、わたしはたいへんなミスに気付きました。

「今までぶんぶん便でどんな映画を紹介しましたか」の質問に

「クドカンのメルヘンサック」とわたしは答えています。

「宮藤官九郎さんの少年メリケンサック」が正解です。

メリケンだよ。メルヘンじゃないよ。

ごめんなさい〜〜〜〜〜(泣)。

まあいいです、流れた音はケシゴムでは消せません。

母は喜びのあまり涙ぐんでいました。

おかあさん、いつまでたっても心配ばかりかけてごめんね。

全国のおかあさん(わたしを含む)、子どもの心配、お疲れさまです。

今、心配まっさい中の方も、なんとかなる将来を信じて

気長に気楽におかあさん業を楽しんでください。

全国の子ども(わたしを含む)はすべてのおかあさんに

心から感謝しています。…たぶん。



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□ 義務みたいなもの

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仲間たちと話していた時のこと。
なぜそんな話題になったのか思い出せないけど、
わたしは奇妙な告白をした。
「幼い頃、側溝を覗くのが怖かった」という話。

昔の道にはたいてい端っこに溝があって、蓋が合ったりなかったり。
溝の中には水があったりなかったり。
水はよどんでいた。ブクブク泡立っていることもある。

わたしはその溝の中のよどみに、ひょっとして宇宙があるんじゃないか。
そう感じて怖かったの。
もし溝の中に「もうひとつの世界」を発見したら、
このわたしの住む世界も、もっと大きな世界の側溝の中の
ブクブクだったりするってことになる。
わたしにとってはデカいこの世界も、そのまた上のデッカい世界では
ブクブクの泡のひとつに過ぎない。としたら?

そんなことに気付くとむなしいから、溝の中を覗けなかった。
それは子ども時代の妄想なんだけど、
今でもそのような「世界マトリョーシカ状態」をどこかで想像していて
宇宙そのものを「ふたしか」に感じている。

そんなことを仲間に話していて、話している自分に驚いた。
今までそんなことを人前で話したことはなく、
ただじっとお腹の中におさめていたの。
だって「妄想」だもの。
妄想自覚ちゃんとあるもの。

とうとう、そんなことを話してしまえるようになった。
自分に自信がついたのか、周囲を信頼し始めたのか…
妄想を話せる居場所を得たんだなあと
感慨深かった。

先日、わが家の居間でぼうっとしていた。
窓には結露があって、ところどころ水滴が伝って下へ落ちている。

「きりんがいる」とわたしは言った。
「子どものきりんだ」と窓を指差した。
水滴のタレが、子きりんのシルエットに見えたのだ。

すると夫が「ほんとだ!」と叫んで走り去り、
再び現れた時、手にはデジカメを持っていた。

「よく見つけたねぇ」と感心しながら、水滴のタレを撮り始めた。

「子きりんの横におかあさんの足があるよ」と言ってみる。
夫は「あっ、ほんとうだ」と再び感動し、
再び水滴のタレを撮る。

↓子きりんと母の足の映像
http://homepage1.nifty.com/jyk/js2/bbp030.html


わたしは水滴を見て「きりんがいる」と言えるようになった。
ちっちゃい頃から日常的にそういうものを「見て」いたけど、
口にすることはなかった。
子どものときも、1度目の結婚時代も言えなかった。
言えなくたって不幸ではない。けど、言えるのはやはり楽しい。

思ったことを口に出せる。
今、そんな環境にいる。
これを居場所と言うのだろう。か?
よくわからない。

ここが居場所だとしたら、努力して手に入れたわけではない。
かつて居場所にいなかったのも、誰のせいでもない。
ただ単に、自分が心を開いていなかった。
それだけのような気がする。

わたしは今もお医者様にカウンセリングを受けている。
体調管理から精神管理までを月一回、相談しているのだ。

先日、「あなたはとてもマトモで、フツウです」と言われた。
「たしかに常識とは違う考え方をするけど、
常識の方が間違っているのかもしれません。
あなたは自分の考えにもっと自信をもってください」
そうお医者様は言った。

わたしはマトモでフツーだ、と知ったらじわっときた。
ずっと憧れていたものにやっと手が届いた気分。
ずっとでやっとでじわっとキタ。
手にしていたものに気付いただけかもしれないけど。

人はそれぞれに自由に生きていい。だけど、
生まれた責任としてひとつくらいは義務みたいなものがあって
それは自分を好きになることかもしれない。

「自分のままでいいんだ」と思う。
けっこうな年齢になって、やっとその気になってきた。
そう思えると不思議よね、人にも優しくなれるの。
たぶん、落ち着くんだね。なんだかね。

今年気付いた小さな発見を来年も忘れないで暮らしたい。
落ち着いて暮らしたいし、人に優しく暮らしたい。

さていよいよ今年さいごのぶんぶん便なのでした。
みなさまも、みなさまの居場所であたたかくお過ごし下さいね。


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