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不動産金融アナリストの井出保夫が、難解とされる不動産証券化のしくみを基礎からやさしく解説します。ビギナークラスの不動産、金融、建設セクターに勤めるプレーヤー向きの内容です。大学生も歓迎します。

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2005/11/12

井出保夫の不動産証券化教室 第122回

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井出保夫の不動産証券化教室 第122回 平成17年11月9日


中国の住宅バブルは沈静化へ

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中国の住宅価格の上昇が沈静化してきた。今年7―9月の住宅販売価格の上昇
率(前年同期比)は6.1%と3四半期連続で縮小し、ピークだった
昨年10―12月(同)を4.7ポイント下回ったという。


これは短期の住宅転売には重課税をするなど、当局が投機的な動きに歯止めをか
けた効果が出た結果だと指摘されているが、今後中国政府は市況の悪化が銀行の
不良債権を増やさないよう、政策の効き過ぎに注意を払うとみられる。


国家発展改革委員会の調べによると、中国では2003年初めごろから住宅価格
の上昇が目立ち始め、前年同期比の上昇率は04年4―6月から05年1―3月
まで10%前後で推移したという。これにより不動産バブル懸念が強まったが。
これを受けて政府が価格の安定策を打ち出し、上昇率にブレーキがかかり始めた
格好だ。


値動きが特に激しいのが上海市を中心とする華東地域だ。上海の上昇率は全国平
均を大きく上回り03年10―12月に29.1%に達したが、今年7―9月
は6.5%と全国並みの水準に下がった。近くの杭州市は04年1―3月から6
四半期続けて10%を上回ったが、直近では7.4%にまで低下している。


最も効果が大きかったのが今年6月から実施した新税制だ。住宅を買って2年
以内に転売する場合に転売価格の5%の営業税を課したことで、地域によっては
転売してもほとんど利益が出なくなった。購入済みの住宅用地の値上がりを
待ち、開発を遅らせるといった行為も厳しく禁じられるようになった。


住宅価格がこれまで通り上がり続けるとの期待が萎み、投機資金の流入が減ると
ともに、一般の買い手は値下がりを期待して買い控えるようになった。上海の
6月のマンションなどの取引量は5月と比べて16.9%減り、7月は6月よ
り4.3%減少するなど、効果は覿面に表れている。


一方、2004年末時点の中国の銀行の不動産関連融資の伸び率は、前年同期比
22.8%と全体の伸びのほぼ2倍に達した。中国人民銀行(中央銀行)は、
不動産開発業者向けの融資リスクを懸念しているが、中国政府が目標に掲げてい
る「住宅価格の穏やかな上昇」に失敗し、価格が全体に下がり始めるのはさらな
るバッド・シナリオということになる。


一方株式市場でも不動産株の下げが目立っている。中国政府の発表した
今年7―9月の国内総生産(GDP)が実質で前年同期比9.4%増となり、
輸出と並ぶけん引役である固定資産投資部門の引き締めが強化されるのではとの
不安が広がったためだ。


今年1―9月の固定資産投資額は前年同期比で26.1%増加し、都市部の
固定資産投資は同27.7%増えた。こうした固定資産投資の増加率は、前年
同期に比べやや鈍化しているが、3月の全国人民代表大会
(全人代、国会に相当)で掲げた目標値である16%増を大幅に上回っており、
不動産セクターにだけは追加引き締めの警戒感が高まった。


中国GDPの9%台成長は、03年7―9月期から9四半期も続いているが、
中国人民銀行では10―12月のGDP成長率を8.9%、06年1―6月は
8.7%にそれぞれ低下すると予想している。それでも固定資産投資の拡大
ピッチを鈍化させることは避けられないとの見方は根強く、今後も不動産株は
政府の政策動向に敏感な値動きとなる公算が大きいと予想される。


<講演会のお知らせ>
テーマ:不動産証券化市場の最新動向と今後の課題
〜J−REIT、私募ファンド、米国他海外REITを中心に〜
日 時:12月1日(木)14:00〜17:00  
場 所:東京・茅場町
参加費:33,800円
申 込:金融財務研究会  ホームページ http://www.kinyu.co.jp/  
    TEL 03-3297-6371
         
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URL http://www.hi-ho.ne.jp/idex/

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