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2008/09/01

[書評]のメルマガ vol.375

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■■ [書評]のメルマガ                2008.8.31.発行 
■■                              vol.375
■■ mailmagazine of book reviews     [本業はなんですか 号]
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■コンテンツ
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★「極私的読書日記」/石飛徳樹
→今回もお休みでーす。

★「面白すぎて、♪どうにも止まらねぇ!」/ミラクル福田
→子供をめぐる問題を取り上げます。

★「月刊ニュースなビジネス書評」/aguni
→器用リッチってなんだろう……

★「あんな新刊こんな新刊」/荻原千尋
→今回はお休みでーす。

★「本の香りだけ」/守屋淳
→日本人初のノーベル賞受賞者の本です。
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■「面白すぎて、♪どうにも止まらねぇ!」/ミラクル福田
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『なぜ、その子供は腕のない絵を描いたか』 藤原智美
 祥伝社黄金文庫 定価580円

まず、このタイトルにぎょっとして手にした。
添えられている絵は自画像だろうか。どこにでもいる幼稚園児が描きそうな、
普通の絵だ。でも、よく見てみると、確かに、表題の通り、腕が描かれてい
ない。これが、たまたま見つかったのであれば、著者もそれほど問題意識は
もたなかっただろう。でも、こうした絵は近年多く見られるというのだ。

なぜ、子供たちは腕のない人間の絵を描くのか? 探偵よろしく著者はその
謎を解くために、取材に乗り出す。子供たちをめぐる現状について、実際に
教育にあたっている人たちに話を聞いたり、本に記されている内容などを調
べたり……。
そして、読み手としては思ったよりも早く、その結論を押しえられることに
なる。育児の際に、幼児に対してなにくれとなく世話を焼きすぎることにあ
る、というのだ。

たとえば、授乳などについても、求めれば求めるだけおっぱいを与える。食
べ物は「○○○でなければ食べてくれない」というように、望むものを与え
続ける。そのほか、スキンシップが大切ということで、赤ん坊の望む欲求を
まんま満たしてあげようとする。
この「欲求を満たしてあげる」という親の行為が、子供たちが自ら動いて欲
望を満たすための行為を脆弱にさせ、受身な状態をつくっているのだという。
その結果、自分で欲望を満たすために必要な「腕を描かなくなる」ようなの
だ。

本のなかでは、全体の6分の1くらいで、もうすでに表題の疑問については、
いちおうの結論を見てしまっている。
しかしこの本では、「腕」の問題と同じように、子供たちの「無気力」「言葉
を聴くことができない」「黙っていられない」などの育児問題についても、心
理学・生物学的な文献等々を駆使しながら、その原因を探る試みをしている。

ただ、いかんせん、生物としての人間を、その成長などに焦点を当てて考え
ていこうとすると、どうしても、充分に科学的な話として展開することは難
しくなる。
人間には、サルやイヌのような動物実験はできない。仮にできたとしても、
なんとなくの傾向は見えても、本当のところの原因までは特定できないから
だ。

社会的に問題となっていること(著者が問題としていること)を、推論を重
ねながら、ひとつの結論に到達しようという書きっぷりは、ちょっともどか
しい。
しかし、ここで取り上げられている子供たちに見られる変化は、多くの人が
「なんとなく最近の日本人はおかしい」と思っているあり方に、迫ろうとし
ていることには間違いない。

もどかしくても、こんなふうに考え続けて、自分なりに「そうか!」と思え
るいちおうの結論に出合うことしか、できないのだろうな、と考えた。


(ミラクル福田 編集者)
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■「月刊ニュースなビジネス書評」/aguni
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 器用リッチ万歳の世の中を目指しましょう!

 aguni です。秋の夜長に岩波文庫、です。

『フランクリン自伝』
 ベンジャミン・フランクリン著 松本慎一訳 西川正身訳
 税込価格:\693(本体:\660)
 出版:岩波書店(1981)
 http://www.bk1.co.jp/product/00236726/p-aguni00047
 http://www.amazon.co.jp/dp/4003230116?tag=bizknowledge-22

 えー、のっけから私事で恐縮ですが、最近、「本業は何?」と聞かれるこ
とが増えています。

 インターネットマーケティングの代行をやったり、サイトを作ったり、コ
ーチングをやって、本も書いて、コーチ養成にも携わり、企業や団体の研修
や講師もやってます。セミナーもやりますし、最近、出版業も始めました。
もちろん、書籍の編集も原稿の執筆もやります。

 で、本業は?と聞かれるのですが、答えに窮してしまいます。

 本業は全部なんですけど。。。
 なんで、人って「本業」にこだわるんですかね?

 というわけで、前置きが長くなりましたが、今日の一冊です。

 科学者でもあるとともに出版業者。哲学者、経済学者、政治家にして、ア
メリカ資本主義の育ての親、フランクリンの自伝です。

 学校なんか2年間しか行ってません。ほとんど家出でついた職は蝋燭職人
と印刷工。でも、印刷業を起業し、新聞を作り、クラブを作り、政治家にな
ってしまい、アメリカ独立に影響も与えてしまいました。

 今、アメリカは不良債権で大変なことになっていますが、このフランクリ
ンの自伝を読んで気になるのは、「いかに自分を律するか」「どれだけ素晴
らしい人格の人たちとつきあえるか」ということが書いてある、ということ
です。そして、良いとか正しいと思ったことを広める方法についても書かれ
ています。これがアメリカ資本主義の祖であるとしたら、今のアメリカって
何なんでしょうね?

 日本でも一時期の起業ブームは去ってしまいましたが、こういう高潔な起
業家、ついぞマスコミなどでもお目にかかれませんでした。金持ちになって
贅沢したいとか、そういうのってどうなんでしょうね?

 そういう皮肉は別としても、フランクリンから学びたいことはまだまだあ
ります。たとえば、大切なことは、読書から学んでいる点。もうほんと、本
が大好きで、ものすごーく読んでいる。こんだけ忙しいのになんで読む時間
があるねん、と思うと、それはきちんと自分を律していたから。

 彼の有名な13徳というものがあります。これはその後、さまざまな自己
啓発書などで紹介されている、いろんな自己制御テクニックのおおもとみた
いなもの。

 節制、沈黙、規律、決断、節約、勤勉、誠実、正義、中庸、清潔、平静、
純潔、謙譲。

 以上の13の項目に基づき、今日の自分がどうだったかを毎日、チェック
しよう、というもの。できなかったところには印をつけ、明日は頑張ろう、
という、まあ、いわば、ひとつのチェックリスト。

 こういう政治家ばかりだったら支持率も下がらないと思うのに。。。

 それはさておき、成功についての卑しいイメージを一新する良き一冊。そ
して、私が今、個人的にブームにしようとしている器用リッチのバイブルに
なる一冊でしょう。

 器用リッチというのは、器用貧乏の逆。やりたいことをいろいろ気楽にや
って、どれも成功してうまくいこう!という、世間で器用貧乏と言われてい
る人を救済するための運動みたいなもの。(いや、別に何も活動してないけ
ど。

 世の中の器用貧乏な皆さん、ということで、まずはこの13徳から始めて
みませんか?

 器用リッチ万歳の世の中を目指しましょう!(なんじゃそりゃ。

 仕事ばっかりでもいいじゃないか! だって楽しいんだもん。

 aguni ビジネス書評者/認定コーチ&経営品質協議会セルフアセッサー
             2008年度日本経営品質賞審査員

・好評発売中『人の力を引き出すコーチング術』(平凡社新書404)
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■「本の香りだけ」/守屋淳
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論理的なものの果てに

『科学者の心』湯川秀樹 朝日選書

みなさん、子どもの時に偉人の伝記にはまったりしたことはなかったでしょ
うか? 僕は結構好きで、確かポプラ社のシリーズを10冊以上は読んだん
ですが、なかでも好きだったのがこの湯川秀樹さんだったんです。日本人初
のノーベル賞を物理学賞でとった方ですね。

で、最近、湯川さんの書かれた本を読みなおす機会があったんですが、いま
個人的に興味のあることにばっちりはまることが書いてあったので、その話
をご紹介したいと思います。

この本の最初に「科学とは何か」という一編があるのですが、なかにこんな
指摘があります。

《自然の本質を理解するためには、日常経験を遠く離れた世界、たとえば極
度に小さなスケールのミクロの世界、あるいは極度に大きなスケールの宇宙
などで、どんな法則が成立しているのかを見つけだす必要があるが、そこで
は私たちが狭い経験によって自明だときめてしまった前提が成立していない
可能性は十分ある。したがって理論体系の基礎となる大前提や法則は、先入
見をはなれて、実験的事実を手がかりとして直観的洞察力によって見つけだ
し、定立しなければならない。それ故、理論が正しいかどうかは、それから
のすべての結論が事実に適合するかどうかによって、はじめて判定される。
いいかえると、物理学における理論構成の基礎となる原理は常に仮説の性格
をもっており、新事実によって否定され、新しい原理から出発する理論に
よって置き換えられる可能性が常に残っているのである》

ちょっと長い引用になっちゃいましたが、この最後の部分、

《物理学における理論構成の基礎となる原理は常に仮説の性格をもっており、
新事実によって否定され、新しい原理から出発する理論によって置き換えら
れる可能性が常に残っているのである》

これって、ちょと前にベストセラーとなった『99.9%は仮設』とまった
く同じ意味合いのことを述べているわけです。

それで面白いのが、これは人文系、特に歴史に関わる学問とまったく構図が
そっくり同じになっている点なんです。

たとえば中国の古代史では、いま新たな遺跡の発掘によって、今まで常識
だった学説がどんどん崩れていっているんですね。これって、要は今までの
常識という名の仮説が、《新事実によって否定され、新しい原理から出発す
る理論によって置き換えられる》ことそのものになるわけです。

でも、今までの常識とされた学説で食ってきた学者さんたちは、立場がなく
なるので、こういった場合、往々にして新事実の否定や捻じ曲げに走ったり
して、それはそれで面白い人間模様が始まったりします(笑)

結局、ある限定された情報のなかで、いくら緻密な全体像や法則性を組みた
てたところで、それは往々にして間違うのですが、いちど組み上げてしまっ
たものは、人間の感情的、打算的諸事情によって、なかなかその座を譲ろう
としない、その相克が進歩の促進したり、その足をひっぱったりしているん
ですね……

(守屋淳 自称作家 バカボンパパより一つ上なのだ)
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■あとがき
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>最近ちょっとだけダイエットに成功したようなんです
>はあはあ
>まず低炭水化物ダイエットで、朝以外はなるべく炭水化物とらないように
したんです。これって、量自体は減らさなくていいので、全然つらくないん
です。
>あらまあ、脳の栄養は糖分だけのはずだから、あなたの悪い頭に栄養がい
かなくなって、さらに悪くなっちゃうんじゃないんですか?
>うるしゃーい、本当のことを言うな、プンプン(笑)それと、クロス
ウォーカーという下着を出歩くときに履いたんです。ただそれだけで、約2
週間で一キロ半ほど落ちたんです。いやーこりゃ楽でいいです。
>やっぱりメタボが気になっていたんですか??
>そうなんです、服着ているとあんまりわからないけど、脱いだらスゴイん
です、トホホ(笑)
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