2006/10/05
極める!ビジ法務2006/10/05
□◆□ 親権者の決定方法とは? □◆□ 損 誤空さんとその妻の乳さんは子供の教育方針の食い違いから、 離婚することになりました。次のア〜オの記述のうち、正しいものを 選んでください。 ア 協議離婚するとき、親権者は夫婦の両方を定めることができる。 イ 離婚届には親権者についての記載欄があり、記入されていないと 受理されない。 ウ 親権は子供の身上監護権のみ認められ、財産管理権までは 認められない。 エ 判決離婚において親権を決めるとき、2人の子供である誤飯くん が満9歳以上であるときは、家庭裁判所は親権者指定または 変更の審判をする前に、誤飯くんの陳述を聞かなければならない。 オ 親権者が誤空さんに決定し、誤空さんが誤飯くんを『精神と時の 部屋』という過酷な場所へ連れてゆき、そこで修行という名目の 虐待を行った場合でも、誤飯くんがそれを望んで受けたときは、 家庭裁判所は親権喪失の宣告を行うことができない。 解説 今回は離婚時における子供の親権者に関する問題でした。 子供が成年に達している場合は、多少のショックはあっても 人生における転換点として冷静に受け止めることができ、 親権もすんなり決められるかもしれません。 しかし、未成年者とくに小学生・中学生などの義務教育 終了前の子供にとっては、親の離婚は物心両面に深刻な 影響を与えます。 どちらが親権者になるかの点で親同士の葛藤が激しいと、 心の安定や精神的成長にマイナスとなってしまいます。 ここ最近の傾向は、女性の経済力の向上、家制度の崩壊 などで親権者を母親とする件数が7割を超えているようです。 だからといって、安易に母親優先の傾向に流されるのも考え ものです。親権の決定に際しては将来を見据えた冷静な 判断が大切だと思います。 ●親権って何? 法律的に分析すると親権は身上監護権と財産管理権の 2つに分けることができます。 ★身上監護権 子供の肉体的な向上をはかる監護と、精神的な向上 をはかる教育を行う権利です。簡単に言えば立派な 大人に育てることですね。具体的には ◆居所指定権・・・子供の住む場所を指定する権利。 ◆懲戒権・・・・・・・子供が悪さしたら懲らしめる権利。 ◆職業許可権・・・子供が仕事することを許可するかどうか決める権利。 などがあります。権利と言うより義務ですね。懲戒権は 一歩間違えると虐待になりかねないので要注意です。 ★財産管理権 読んで字のごとく、子供の財産を管理する権利です。 財産に関する法律行為も含まれます。管理といっても 財産の保存や利用だけでなく、改良や処分することも 含まれます。 なので、子供が貰ったお年玉を親が勝手に使うことも 可能ですが、子供の信頼を失うことを覚悟する必要が あります。また、自己のためにするのと同一の注意義務 をもって管理しなければならないので、身勝手な管理・ 利用は許されません。 ●離婚すると親権はどうなるの? 父母の婚姻中ならば、親権は父母が共同で行使する ことになりますが、離婚するときは、協議によって、また は裁判所がどちらか一方のみを親権者として決めます。 離婚後も両方で親権を行使したら、離婚する意味が ないことになりますからね。 ●親権が協議で決められないときは? 親権者が協議で決まらない場合は、家庭裁判所に親権 者指定の調停の申し立てを行い、調停または審判で親 権者を決定することになります。 このとき、子供が15歳以上の場合は家庭裁判所は子供 の意思を尊重するために、子供の陳述を聞かなければな りません。 ●親権って喪失することあるの? もちろんあります。家庭裁判所は、親権者に親権濫用 または著しい不当な行為があるとき、子供の親族や 検察官の請求で、親権の喪失を宣告することができ ます。 要するに、子供に虐待や放置を行い、精神的・身体的 な幸福を害するような馬鹿親に対して、「子供を育てる 資格はない」と言い放ち、その権利を奪うことです。 ニュースで報道されているような、親の子供に対する 虐待事件を減らすためにも、この親権喪失宣告は 数多く利用して欲しいものです。 解答 ア 誤り。どちらか一方を定めることになります。 イ 正しい。その通りです。 ウ 誤り。財産管理権も認められます。 エ 誤り。9歳ではなく15歳です。 オ 誤り。親族や検察官の請求で家庭裁判所は 親権喪失の宣告を行うことができます。 したがって、正解はイになります。 \(^o^)/【今日の押さえどころ】\(^o^)/ ・離婚するとき、親権者は夫婦の一方を定める ・離婚届には親権者についての記載欄があり、記入され ていないと受理されない ・親権は子供の監護権と財産管理権とに分類できる ・親族や検察官の請求で家庭裁判所は親権喪失の 宣告を行うことができる \(^o^)/【今日の狙い撃ち条文】\(^o^)/ 民法第819条(離婚又は認知の場合の親権者) 父母が協議上の離婚をするときは、その協議で、その一方 を親権者と定めなければならない。 2 裁判上の離婚の場合には、裁判所は、父母の一方を 親権者と定める。 3 子の出生前に父母が離婚した場合には、親権は、母が 行う。ただし、子の出生後に、父母の協議で、父を親権者 と定めることができる。 4 父が認知した子に対する親権は、父母の協議で父を親 権者と定めたときに限り、父が行う。 5 第一項、第三項又は前項の協議が調わないとき、又は 協議をすることができないときは、家庭裁判所は、父又は 母の請求によって、協議に代わる審判をすることができる。 6 子の利益のため必要があると認めるときは、家庭裁判所 は、子の親族の請求によって、親権者を他の一方に変更 することができる。 \(^o^)/【募集】\(^o^)/ 現在このメールマガジンと相互紹介して頂けるメールマガジン、 ホームページ、ブログを募集しています。読者の皆様あるいは ご友人・ご家族などでメールマガジンを発行していたり、ホーム ページやブログを運営している人がいらっしゃいましたら、 ぜひともよろしくお願い致します。 \(^o^)/【編集後記】\(^o^)/ 長期に続いた小泉内閣、先月で終了して新しく安倍内閣が始まりましたね。 思えば5年半前の小泉総理の所信表明演説 http://www.kantei.go.jp/jp/koizumispeech/2001/0507syosin.html のむすびで「メールマガジン」という言葉が総理の口から発せられた 時は衝撃的でしたね。 当時はインターネットを利用している人でも、メールマガジンを知っている 人は少数派でしたから、インターネットとは無縁そうな総理がご存知だとは 思えませんでした。いったい何処で知ったのかと・・・ この所信表明演説後、色んなメルマガで小泉内閣メルマガの話題が 持ち上げられたことはご承知の通りです。メールマガジンの認知度を 一気に高めたきっかけにもなりました。ホント凄かった。 小泉総理の改革が100%上手く言ったとは思えませんが、長期間、 高い支持率で総理をしてきたことについては感服せざるを得ません。 約5年半、色々とお疲れ様でした。 安倍総理の所信表明演説 http://www.kantei.go.jp/jp/abespeech/2006/09/29syosin.html でもメールマガジンに触れているので、今後も内閣メルマガは 続くのかもしれません。何はともあれ、小泉総理以上に改革を 期待したいところです。 法律川柳&短歌 http://game9.2ch.net/test/read.cgi/tanka/1082989866/ -------------------------------------------------- このメールマガジンは厳正な校正を行っておりませんので、 ひょっとしたら間違い等があるかもしれません。 どうか、ご了承ください。m(__)m -------------------------------------------------- 発行システム:まぐまぐ( http://www.mag2.com/ ) -------------------------------------------------- 発行責任者は ぜるガス 購読解除・変更は http://www.mag2.com/m/0000034321.html -------------------------------------------------- e-mail ZAN10214@nifty.com



