2009/06/23
[ほぼ日刊日々是映画] vol.2563 ★ ディア・ドクター
================================================2009/6/23== -vol.2563-- ほぼ日刊 日々是映画 発行:cinema-today http://www.cinema-today.net/ =======c===i===n===e===m===a===-===t===o===d===a===y======= 2563号です。 今日はお酒の話題でも。 不況が叫ばれて久しい昨今、お酒も低価格のものへと流れる傾向が 強く、甲類と乙類を混合した焼酎というのが売上を伸ばしているそ うです。 しかしそんなにたくさん飲むわけではないならおいしい乙類焼酎を 飲みたいものです。 先日、壱岐の焼酎を飲みましてこれが大変おいしかった↓ http://tinyurl.com/mnuc4v 百年の孤独↓とも比較されるスコッチにも似た味です。 http://tinyurl.com/navecw ずいぶん昔に百年の孤独を飲んだ記憶がありますが、似ていると 思います。それよりも軽くてのみ安いですが、樽香がしっかりして ウィスキー党でも楽しめるのではないかと思います。 4号瓶で1000円ちょっとなので百年の孤独よりははるかに安い! オススメです。 今日は今週末公開の『ディア・ドクター』です。 これはオススメ、西川美和がワンステップアップ。 ワンクリック投票実施中! ほぼ日刊日々是映画 ブログ版 http://www.eigablog.com/ 携帯の方もコチラにどうぞ。 http://www.eigablog.com/ -------- 目次 -------- ■ 今日の映画 ディア・ドクター □ ワンクリック投票 □ ヒビコレリンク □ DVD今日の買い! ------------------------ ■ 今日の映画 − ディア・ドクター <1行コメント> 監督と役者が補い合ったヒューマンドラマ。西川美和の今後に期待。 --cinema2463------------ ディア・ドクター 2009年,日本,127分 ----------------------- <キャスト&クルー> 監督 西川美和 原作 西川美和 脚本 西川美和 撮影 柳島克己 音楽 モアリズム キャスト 笑福亭鶴瓶 瑛太 余貴美子 松重豊 岩松了 香川照之 井川遥 八千草薫 <評価> ☆☆☆☆(満点=5) <プレビュー> 山間の小さな村、その村の医師伊野はみなに頼られる存在だった が突然失踪してしまう。時はさかのぼって数ヶ月前、その村に若い 研修医・相馬がやってくる。伊野は相馬にも感銘を与えるが、伊野 は一人の患者に病状について嘘をついてほしいといわれ困惑する… 『ゆれる』の西川美和が笑福亭鶴瓶を主演に迎えて撮り上げた異 色ヒューマンドラマ。西川と鶴瓶のバランスが素晴らしく、一皮剥 けた感じ。 <レビュー> この映画の第一の印象を挙げるなら笑福亭鶴瓶の圧倒的な存在感 だ。TVでもおなじみのあのくしゃくしゃの笑顔を時に浮かべ、時 には基本的には人相の悪い顔がシリアスにカメラを見据える。その 圧倒的な存在感が映画を覆いつくす。 映画はその鶴瓶演じる医師の伊野が失踪するところからはじまり、 時を数ヶ月前にさかのぼる。BMWに乗った研修医の相馬が都会か らやってくるのだ。彼は要するに目撃者としてそこにいる。伊野の 診療が村人たちの支えとなり、彼が本当に信頼されていることの。 映画はそんな伊野の行動を追い、時に失踪後の捜査の状況を描く。 この映画のプロットの中心は伊野の抱えていた秘密である。伊野が 失踪した背景に隠された秘密を解き明かすことである。 伊野は秘密を抱え、悩み、それを隠そうと苦闘する。しかし彼は 基本的には善人だ。だが、善人であることがイコールヒーローであ ることにはつながらない。社会と制度は彼の善意をくじき、人と人 との関係が彼を切り裂く。監督は人間関係やそれを敷衍した社会と 人間の関係を緻密に分析することで伊野という人物に深みを与えて いる。 西川美和は力量もあり、自分なりの文法も持つ監督だ。是枝裕和 の許で学んだだけあって社会的なテーマへの関心が高く、ドキュメ ンタリー的な手法も取り入れる。そして何より真面目だ。だから、 彼女は緻密な演出で伊野という人物を造形しえた。 しかしその西川美和をもってしても鶴瓶の存在感を凌駕すること は出来ない。前作の『ゆれる』はよく出来た作品だったが、私がそ こから感じたのは西川美和の監督としてのあざとさだ。登場人物を 駒のように使い、自分の話法を貫き、観客を枠にはめ込もうとする。 もちろんそれが出来る監督というのは力のある監督なわけだが、同 時にどこか四角四面で面白くないという印象も与える。 しかしこの作品で鶴瓶の存在に圧倒されることで西川美和は殻を 破ったように見える。鶴瓶の存在によってプロットは役者のために 存在する“筋”になり、演出は役者を生かすための“小道具”になっ た。私としてはそれでよかったのだと思う。そのおかげでこの作品 は『ゆれる』を凌駕する作品になれた。 今度は同じように圧倒的な存在感のある役者と正面からぶつかっ て彼女の演出が相手を凌駕することができれば作品はさらに進歩す るはずだ。この作品の難点はどこかで安易なヒューマニズムを感じ させてしまうという点だ。結局、鶴瓶のキャラクターは徹底的な残 酷さを受け容れることができないものだった。それを振り切ってもっ と残酷でリアルな物語を徹底することができれば西川美和は本当に 名監督になれるはずだ。 唯一鶴瓶に対抗しえたのは余貴美子だろう。プロットの上でも彼 女の存在は重要であり、目立たないが彼女がいる意味は大きい。そ して演者としてその目立たないけれど常に存在感があるという感じ をうまく出していた。瑛太はいてもいなくてもよかった。彼の存在 は物語をわかりやすくするわけで、この辺りも監督がより大衆的な 方向にシフトしたことの証左なのだろうか? □ ワンクリック投票 今日のメルマガは? 面白かった! http://clap.mag2.com/giobeclous?good2563 つまらなかった http://clap.mag2.com/giobeclous?bad2563 普通 http://clap.mag2.com/giobeclous?ave2563 □ ヒビコレリンク 『ゆれる』 http://www.cinema-today.net/0703/04p.html □ DVD今日の買い! <今日の作品:ディア・ドクター> 『ディア・ドクター』公式サイト http://deardoctor.jp/ <今日のお勧め> まずは西川美和 『蛇イチゴ』 http://tinyurl.com/ljbs4f 『ゆれる』 http://tinyurl.com/lro4d9 そして鶴瓶 『母べえ』 http://tinyurl.com/6drzvn 『きらきらアフロ 2008』 http://tinyurl.com/mh8gpz 『小米朝十番勝負』 http://tinyurl.com/l3omqa なんとSwitchで特集です。 「SWITCH(スイッチ2009年7月号)特集:笑福亭鶴瓶」 http://tinyurl.com/lh5rhj *購読解除や、アドレス変更の際はお手数ですが、まぐまぐまたは 下記アドレスで手続きをしてください。こちらでは対処しきれな い場合もございますので。 まぐまぐ http://www.mag2.co.jp マガジンID:0000032940 メルマガページ http://cinema-today.net/magazine.html ======================================== 日々是映画第2563号 2009年6月23日発行 発行:cinema-today マガジンID:0000032940 Mail to: webmaster@cinema-today.net ======================================== 購読解除はこちらから http://cinema-today.net/magazine.html ======================================== ▲_▲_▲_▲_▲_▲_▲_▲_▲_▲_▲_▲_▲_▲_▲_▲


