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2009/06/17

[ほぼ日刊日々是映画] vol.2559 ★ Jesus Camp

================================================2009/6/17==
                        -vol.2559--
  ほぼ日刊 日々是映画         発行:cinema-today
                http://www.cinema-today.net/
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2559号です。

Twitterを使いながら、遅れながらでも世の中についていくって
ことも大事だななどと思いました。
オススメのTwitter利用者がいたら教えてください。

今日は久しぶりMXの「未公開映画を観るTV」から
『Jesus Camp』です。

以前お届けした“The Yes Men”はTwitterしてるみたい。
http://twitter.com/theyesmen

http://cinema-today.net/0905/13p.html

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-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 Jesus Camp

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■ 今日の映画 − Jesus Camp

<1行コメント>
キリスト教原理主義の真実、他者のことを考えないことは恐ろしいこと。


--cinema2454------------

 Jesus Camp

 Jesus Camp
 2006年,アメリカ,84分

-----------------------

<キャスト&クルー>

監督 ハイディ・ユーイング
   レイチェル・グレイディ
撮影 ミラ・チャン
   ジェナ・ロシェル
音楽 フォース・セオリー
   サンフォード・リヴィングストン

キャスト ベッキー・フィッシャー
     テッド・ハガード
     マイク・パパントニオ

<評価>

☆☆☆1/2(満点=5)


<プレビュー>

 聖書を絶対視するキリスト教原理主義(福音派)、科学を否定し、
進化論を否定する彼らは子供にも独自の教育を施す。アメリカ国民
のおよそ4分の1がその信徒だという福音派の子供向けサマーキャ
ンプでは牧師のベッキー・フィッシャーのもと驚くべき教育が行わ
れていた…
 ブッシュ元大統領も信徒である福音派を描いた社会派ドキュメン
タリー。アカデミー賞の最優秀長編ドキュメンタリーにもノミネー
トされた。


<レビュー>

 福音派あるいはキリスト教原理主義は日本ではあまりなじみがな
いが、アメリカでは実に国民の4分の1が信徒だという。彼らは聖
書の言葉を文字通りに信じる。つまり、処女懐胎を信じ、天地創造
を信じ、キリストの復活を信じる。基本的に科学を信じず、進化論
は否定する。

 映画の序盤に家庭での教育風景が登場し、「地球温暖化は気にす
ることない」と語る。なぜならば最後の審判が訪れる以上、地上で
の出来事を心配することはないからだ。気温が何度か上がったとこ
ろでそれほど影響はないというわけだ。

 つまり彼らが考えるのは神のことだけなのだ。正しい教えを広め
天国に行くこと、そしてより多くの人が天国に行けるようにするこ
と。だから中絶反対は大きなテーマとなる。神が禁じていることを
認めることは絶対にできないのだ。

 しかし、彼らは多くの矛盾を抱えている。科学を否定しながらも
科学の恩恵にあずかることにはまったく疑問を抱かない。結局のと
ころ神を都合のいいように利用して、自分たちだけを正当化しよう
とする。自分たちなりの聖書の解釈を思想と信じ、すべての事柄を
その解釈に当てはめることを「考えること」だと勘違いしている。

 そしてさらに重要なのは、彼ら自身がその勘違いや矛盾にちっと
も気づいていないということだ。彼らがいっているのはつまり、神
や精霊が何でもやってくれるから自分は何も考える必要がないとい
うことだ。ただ神を信じて聖書に書かれているとおり行動していれ
ばすべてはうまくいくと。

 この作品はそのような彼らの矛盾をあからさまにではなく描く。
彼らの信仰を否定するようなことを言うのは難しい(彼らにも信仰
の自由はあるし、人口の4部の1を占める人々を敵に回すのも厄介
だ)。でもこの程度ならたぶん彼らは自分たちが否定されているこ
とに気がつかないはずだ。そのあたりがこの作品の作り方のしたた
かなところだといえよう。

 そのような傾向が明確になるのは、最後にキリスト教左派のラジ
オDJが福音派の牧師であるベッキーにインタビューするところだ。
彼は福音派のやり方に異議を唱え、「これは教育ではなく洗脳だ」
という。しかしベッキーはそんなことは気にも留めない。なぜなら
神を信じているからだ。結局彼らの議論はかみ合わない。そもそも
よって立つものが完全に異なっているからだ。

 本当になんともやりきれない。

 最後に、どうしてこんな人たちがアメリカの人口の4分の1を占
めてしまうのか考えてみた。要するに彼らは便利なのだ。彼らは中
絶反対とか同性婚反対という政治的な主張を死はするけれど、基本
的には神のことしか考えていない。だからあるものを素直に受け入
れる。そして現世は快適であればいいと考えている。だから大量生
産大量消費を是とするアメリカの産業界にとっては非常に都合がい
い人たちなのだ。産業界にとって都合がいいということはつまり大
部分の政治家にとっても都合がいいということだ。

 そして彼らは神のことしか考えていないから他人のことを考える
こともしない。彼らは集まっているが“社会”を構築してはいない。
ばらばらの人たちは扱いやすい。本当に考えれば考えるほど理解し
がたい…





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□ DVD今日の買い!

<今日の作品:Jesus Camp>

 『Jesus Camp』(輸入版)
  http://tinyurl.com/dz6drx


<今日のお勧め>

  未公開映画を観るTV関連(全部輸入版)

 『Wal-Mart: The High Cost of Low Price』(第1回)
  http://tinyurl.com/d3ztzs

 『Yes Men』(第2回)
  http://tinyurl.com/c55atg

 『MAXED OUT』(第3回)
  http://tinyurl.com/chluk9

 『Super High Me』(第5回)
  http://tinyurl.com/pf4u6k



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                     日々是映画第2559号
                      2009年6月17日発行
                     発行:cinema-today
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