[ほぼ日刊日々是映画] vol.2322 ★ 火垂るの墓
=================================================2008/7/5==
-vol.2322--
ほぼ日刊 日々是映画 発行:cinema-today
http://www.cinema-today.net/
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2322号です。
昨日は豚でしたが、今日は牛です。
沖縄で牛といったら石垣牛、全国に売られて松坂牛などのブラン
ド牛になるという牛です。今回はその石垣牛の産地で牛が人の十
倍いる黒島にも行ってきました。
石垣島に行く!という方は有名店の「やまもと」へ
http://gourmet.yahoo.co.jp/0006581529/
こちらも予約必須。人気の部位はすぐに売切れてしまうので開店
時間の午後5時に行くのがお勧めです。
行けない!という方はやはり通販。やはり焼肉かな。
http://tinyurl.com/6kanhm
でも、ステーキも捨てがたい…
http://tinyurl.com/5tkcam
ジャーキーってのも意外とおいしかったですよ。
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まあこれはお土産ですが。
さて、映画は今日公開『火垂るの墓』実写版です。
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-------- 目次 --------
■ 今日の映画
火垂るの墓
□ ヒビコレリンク
□ DVD今日の買い!
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■ 今日の映画 − 火垂るの墓
--cinema2246-----------
火垂るの墓
2008年,日本,100分
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<キャスト&クルー>
監督 日向寺太郎
原作 野坂昭如
脚本 西岡琢也
撮影 川上皓市
音楽 Castle In The Air
キャスト 吉武怜朗
畠山彩奈
松坂慶子
松田聖子
江藤潤
山中聡
池脇千鶴
原田芳雄
長門裕之
<評価>
☆☆1/2(満点=5)
<プレビュー>
1945年、神戸を空襲が襲い、清太と節子の兄弟も焼きだされ、避
難所となっている学校で大怪我をした母親の回復を待つがそれもか
なわず、ふたりで物資を持って西宮の親戚の家に行くことに。しか
し、その家の未亡人はふたりから物資を掠め取り、ふたりに冷たく
当たる…
ジブリのアニメで知られる野坂昭如の小説の実写映画化。当初は
黒木和雄が監督する予定だったが、亡くなってしまったため門下の
日向寺太郎が監督した。
<レビュー>
『火垂るの墓』というとやはり原作よりもジブリのアニメである。
毎年夏にTVで放映されるそのアニメがあまりに有名でその印象が
強いから実写化というのは難しかったろうと思う。実は2005年にT
Vドラマとして制作されたが、あまり話題にはならなかった。
そこで今回の映画となったわけだが、作品としてはそれなりだと
思う。子役のふたりは2時間もたせるだけの演技力はあってそれは
素晴らしいと思うのだが、どう観ても戦争中の子供には見えず、飢
えに苦しむシーンなどはあまりに説得力がない。飢えたことなどな
いし、子供の想像力には限界があるから仕方がないと思うのだが、
この部分で見るものの心に迫るようなシーンが作れなかったのが作
品全体を凡庸な印象にしてしまったのではないかと思う。
それに対して、ふたりが親戚の家に厄介になっている間は松坂慶
子のいやな奴ぶりと近所に住む人々が世界を作っていて緊張感があ
り、ほっとする瞬間もあり、主人公の特に清太の心の動きが伝わっ
てくるようでよかった。
実写にするということは、結局“絵”でしかないアニメにはない
リアリティを生むことができるというのが利点であったはずだ。し
かし、この作品は結局アニメのイメージを崩すことなく、それを実
写に置き換えているに過ぎないように思えてしまう。その最大の理
由は飢えているはずのふたりから悲惨さが読み取れないということ
なのだけれど、それはそれを演じたふたりの子役に責を帰するべき
ことではなく、演出のほうにこそ問題があったというべきだろう。
同じふたりだけで防空壕で暮らすようになってからのシーンでも、
題名の由来ともなっている“蛍の墓”の部分は見ているほうに迫っ
てくるような迫力がある。累々と並ぶ蛍の墓、それは当然この戦争
で死んだ人々を想起させる。空襲で焼かれ墓を立てられることもな
く集団墓地に埋葬される人々、爆弾で散り散りになり遺体が発見さ
れることすらない人々、そんな人々の死をこの墓は想起させる。
そして同時に校長先生のエピソードから明らかにされる“犬死に”
というべき人々の存在。“御真影”を燃やしてしまったというだけ
で一家で心中しなければならないような社会、今から見ればまった
く無駄な死が当然と受け入れられていた社会の悲惨さと不条理。蛍
の墓によって“死”を意識させることによってそのようなことが次々
と頭をよぎる。
この“蛍の墓”のような演出がもっとふんだんに盛り込まれてい
たならば、この作品はアニメとはまた違う『火垂るの墓』として毎
年TVで放映されるようになったかもしれないが、あと一歩届かな
かったという感じだ。
惜しくも亡くなられてしまった黒木和雄監督がメガホンを取って
いたら、どんな作品になったのか。“戦争”を生涯のテーマにして
きた黒木和雄監督の集大成としてこの作品がとられたとしたらそれ
は名作になっていたかもしれない。
戦争を知らない世代がこのような映画を撮るということももちろ
ん必要だ。しかしやはりこの作品は黒木和雄監督で見てみたかった
と残念に思うばかりだ。
□ DVD今日の買い!
<今日の作品:火垂るの墓>
『火垂るの墓 メイキング』
http://tinyurl.com/5zn6pl
原作:『アメリカひじき・火垂るの墓』
http://tinyurl.com/5ntkmv
<今日のお勧め>
関連作品
『火垂るの墓 完全保存版』
http://tinyurl.com/6yoyw2
『終戦六十年スペシャルドラマ 火垂るの墓』
http://tinyurl.com/5mvkkw
『黒木和雄 戦争レクイエム三部作 DVD-BOX』
http://tinyurl.com/2tslpt
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日々是映画第2322号
2008年7月5日発行
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