[ほぼ日刊日々是映画] vol.
================================================2008/5/13==
-vol.2284--
ほぼ日刊 日々是映画 発行:cinema-today
http://www.cinema-today.net/
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2284号です。
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そしてコーヒーです。
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コーヒーは大腸がんとか子宮頸がんの予防にいいそうですが、
1日3杯以上飲むと、カフェイン中毒になる恐れがあるそうで
す。私は確実に…
カフェイン中毒というのは、カフェインが切れると、脳の血流
が悪くなって頭がボーっとするそうです。禁断症状などがでる
わけではないようなので、まあいいでしょう。
それから、深煎りの苦いコーヒーのほうがカフェインが多そう
ですが、実は深煎りのほうがカフェインは少ないのだそうです
よ。カフェイン中毒予防のためには苦いコーヒーを。
今日は『めがね』です。黄昏ましょう。
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-------- 目次 --------
■ 今日の映画
めがね
□ ヒビコレリンク
□ DVD今日の買い!
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■ 今日の映画 − めがね
--cinema2209------------
めがね
2007年,日本,120分
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<キャスト&クルー>
監督 荻上直子
脚本 荻上直子
撮影 谷峰登
音楽 金子隆博
キャスト 小林聡美
市川実日子
光石研
もたいまさこ
加瀬亮
薬師丸ひろ子
<評価>
☆☆☆1/2(満点=5)
<プレビュー>
とある南の島の空港にプロペラ機で降り立った一人の女性サクラ、
浜にある小屋に着くと、そこで準備をしていた男女に深々と頭を下
げた。別の女性タエコは地図を頼りに小さな宿ハマダに向かう。そ
この主人はタエコを暖かく迎えるが、夜はほったらかし、タエコが
朝目覚めると、布団の脇にサクラが座っていた…
タエコと島の人たちの風変わりな交流を描いたハートウォーミン
グ・コメディ。主要登場人物がみなめがねをかけている。
<レビュー>
荻上直子の前作『かもめ食堂』では、小林聡美が迎える側、もた
いまさこがやってくる側であったが、旅人がひとつの場所で長くす
ごすことになるという設定は同じ、前作は遠くフィンランドのカフェ
が舞台で、今回は日本のどこかの南の島の旅館とカキ氷やが舞台で
ある。
今回もせりふは少ない。このせりふの少なさがこの監督ともたい
まさこを結びつける。もたいまさこは『バーバー吉野』以後、この
監督のすべての作品に出演しているが(2005年には荻上直子が『やっ
ぱり猫が好き2005』の脚本を書いてもいる)、それはもたいまさこ
がせりふを使わず、表情だけで演技できる役者だからだろう。その
特性がこの監督のせりふの少ない作風にあい、かつ欠かせない存在
となっているのだ。
結局たいした事件が起きるわけではない。小林聡美演じるタエコ
がなぜここにやってきたのか、彼女を追ってやってきた加瀬亮演じ
るヨモギ君は「先生」と呼ぶが、いったい何の先生なのか、もたい
まさこ演じるサクラは島にいない間は何をしているのか、ユージも
ハルナも島の人ではないがいったいいつなぜ島に来たのか、そのよ
うな疑問がわくものの、そのほとんどが明らかにならない。
しかしそれでいいのだ。美しい何もない風景と、おいしいが特に
珍しくもない食事、そして黄昏、この作品が描くのはただそれだけ。
ただそれだけを描くことで旅というもの、人生というものを描こう
とする。この場所は確かに黄昏が苦手な人には向かない。だから、
この映画もそんなぼんやりとしたことが苦手な人には向かない。そ
れが苦手な人は“マリンパレス”に行けばいい。そこはそこで、は
まる人ははまるはずだ。“ハマダ”と“マリンパレス”は対極にあ
り、それはいわば旅と人生の縮図になっている。“ハマダ”がいや
になって“マリンパレス”に行ったタエコはそこを見てすぐに引き
返すが、帰り道に迷ってしまう。空港からは迷わず“ハマダ”に行
くことができたのにだ。
これは、求めるものが与えられたのにそれに気づかずに別のもの
を求め、その結果さきほど与えられたものを見失ってしまうという
ことだ。まあ、それが人生の暗喩だなどということは言わないが、
こういう何もないような物語に含まれている寓話的なエピソードが
面白く見えるのはそこに何か原物語的なものが含まれているからだ
ろう。
みんながサクラの自転車の後ろに乗りたがるのはそれが“救い”
だからだ。黄昏が得意で人生に迷い、救いに対する感度が鋭い人た
ちはそれが“救い”であることをすぐに感知する。しかし、何が問
題なのかをわかっていないタエコはそれが“救い”であることを認
識しないまま救われる。タエコはそこから徐々に救われた自分を自
分の中に見出していくのだ。
そんな風に考えると、この物語はどこか神話じみてきてしまう。
もたいまさこは年に一度訪れる救いの神で、ハマダに集う人々はそ
れを待つ民であると。そう考えるとメルシー体操もどこか宗教儀式
のような… まあ、それは考えすぎだが、宗教というのは人間の生
活と寄り添ってできたものだから、人間が生活の中で見出す安らぎ
や救いというものが宗教と似てくるのは仕方のないことだ。
この作品のふわふわした感じは、宗教だとか人生といった深刻に
なりがちなテーマには陥らないようにしながらも、人々の心の奥底
にある何かにちらり触れるために非常にいいスタンスなのではない
か。ただのどかなだけの作品とは違うものがあると思う。
□ DVD今日の買い!
<今日の作品:めがね>
『めがね』
http://tinyurl.com/6kel65
楽天でレンタル→http://tinyurl.com/5tq453
<今日のお勧め>
もたいまさこ and (荻上直子 and/or 小林聡美)
『かもめ食堂』
http://tinyurl.com/y4vsze
『バーバー吉野』
http://tinyurl.com/5z65br
『恋は五・七・五!』
http://tinyurl.com/5zkoqb
『やっぱり猫が好き2005』
http://tinyurl.com/6hruox
『やっぱり猫が好き 6枚BOX』
http://tinyurl.com/6oy5t7
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日々是映画第2284号
2007年5月13日発行
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