【山崎拓 127】 感動ある政治の実行を!
明けましておめでとうございます。
本年は子年、年男の私としても飛躍の年にしたいと念願していますが、
政治状況は混迷の霧の中にあります。
旧年9月安倍前総理が突如退陣し、『自立と共生』を政治理念とする福田政権が、
政治の安定を期待する国民の衆望を担ってスタートしました。
しかしながら、昨夏の参議院選挙でわが自民党が惨敗して以来の衆参ねじれ現象を
克服出来ずに、新テロ特措法の未成立のままに越年し、加えて年金不信の再発等で、
福田内閣の支持率は急降下し、政治情勢は厳しさを増しています。
年内解散総選挙は回避出来そうにない状況ですが、自民党が引き続き勝利し
過半数を維持するためには、内政・外交両面に亘り、思い切った政策転換による
局面打開が必要です。
福田政権スタート以来、私は自民党外交調査会長を務めていますが、
このたび当調査会に『朝鮮半島問題小委員会』を設置しました。
核の放棄・ミサイルの凍結及び拉致問題の解決といったいわゆる日朝国交正常化の
前提となる問題の解決を促し、福田内閣をバックアップしようという考えです。
小泉政権下の2002年9月17日、当時の小泉総理の電撃的訪朝により
金正日国防委員長との間でいわゆる日朝平壌宣言が発出されました。
北朝鮮は初めて拉致事件の犯行を認め、5人の生存者の帰国を実現しました。
その1年8ヶ月後、2004年5月に小泉総理が再訪朝し、その家族7人の帰国も
実現しました。
この時は、その直前に私は平沢勝栄代議士と共に中国の大連市で
北朝鮮の鄭泰和(チョン・テファ)日本担当大使らと会談し、小泉再訪朝の道筋を
つけました。
しかし拉致問題のみならず米・中・露・韓・日5カ国と北朝鮮との六者協議の場で
2003年8月以来続けられている“朝鮮半島の非核化”の目標も未だ到達して
おりません。
この際、敢えて申し上げますが米国ブッシュ政権最後の一年間である本年こそ、
いわゆる北朝鮮問題の決着をつけなければなりません。
環境問題をメーンテーマとする洞爺湖サミットも大切ですが、アジア外交の転換を
主唱する福田総理としては小泉内閣で官房長官の立場で日朝国交正常化を
目指されたことを踏まえて、この際外交路線を思い切って圧力一辺倒から
対話重視路線に転換し、かなりの進展を見つつある六者協議の中でも主体的な役割を
果たすと共に、米国の圧力のみをあてにせず日朝直接対話によって、拉致問題を
解決すべきです。
私も過去の訪朝経験と北朝鮮人脈を活かして、外交交渉の後押しのため精力的に
働く決意です。
一方、内政面では福田内閣のもう一つのキャッチフレーズである『希望と安心』を
実現する政策の展開が求められています。
福田総理は旧年末、年金や医療問題等、社会保障政策全般について議論する
『国民会議』を新たに立ち上げる考えを表明しました。双手を挙げて賛成です。
特に今日のように、いわゆる団塊の世代が大量に定年退職後の生活に入っていく
時代においては、年金による老後の生活保障が何よりも生きるよすがとなっています。
5千万件の宙に浮いた年金記録の名寄せを本年3月末迄に完成させるとの前政権の
公約が事実上実現不可能であることが判明し、国民の不信を増幅しています。
この際公約違反であることを率直に認めて国民に謝るべき点は素直に謝り、
今後最善を尽すことをお約束する以外にありません。
しかし、もっと大事なことは国民が自らの老後に希望と安心がもてる年金制度を
再構築し、百年安心の新しい年金制度の確立を目指すべきです。
たとえば全ての国民が一定額の基礎年金を等しく受け取ることが出来るように、
その財源を全て国庫負担とするため、消費税率を引き上げ社会保障税として
充当することも一案です。
昨年12月OECD(経済開発協力機構)が『世界の15才学力調査』なるものを
発表しました。
これはOECDが3年おきに実施しているPISA(国際学習到達度調査)と
呼ばれるもので、57カ国が参加しています。
(1)科学的適応力(2)読解力(3)数学的適応力の三分野で実施されていますが、
わが日本は(1)科学的適応力が6位に(前回2位)(2)読解力が15位に
(前回14位)(3)数学的適応力が10位に(前回6位)転落しました。
無資源国であるわが国はまぎれもなく『教育立国』であると共に『科学技術創造立国』
でもあります。
このOECD調査結果はわが国の立国の基盤が崩れ始めていることを示唆している
ようでもあります。
直ちに手を打たなければやがて中国やインドのような人材大国から先端技術の面でも
リードされて、多年日本が持ち続けてきた優秀な技術力の面でもアドバンテージを
失う可能性があります。
その他、『暴力的な犯罪の続発に対する治安対策』『環境問題とエネルギー問題』
『国際的な食料不足の進行とわが国の農業や漁業の育成』『中央と地方等の格差の是正』
等政治が取り組むべき課題はあまりにも多く、政治の空白を避けるため、一日も早い
政治の安定がのぞまれます。
この際一時的な大連立や政界再編も視野に入れるべきでしょう。
旧年末福田総理は薬害肝炎の全員救済のための議員立法を決断しました。
本年こそ“感動ある政治”を実行して行きます。
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