☆日刊中高MM2081号◆堂園晴彦「想いは南風に乗せて−あなたの心に」(37) ★
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日刊『中・高校教師用ニュースマガジン』(中高MM)☆第2081号☆
2008年10月3日:金曜日発行
編集・発行 梶原末廣 sukaji@po.synapse.ne.jp
http://www.synapse.ne.jp/~kanoyu/sukaji/index.html
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■「想いは南風に乗せて−あなたの心に」(37)堂園晴彦(鹿児島)
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【連載】
■「想いは南風に乗せて−あなたの心に」(37)
堂園晴彦(鹿児島)
haruhiko@dozono.co.jp
◆ 誰が伊藤青年を殺したのか、真の国際貢献を考えたい
二〇〇一年八月に初めて中村哲医師とお会いした。鹿児島県出身で中村先生の片腕
である旧知の福元満治氏(ペシャワール会事務局長)も同席してくださった。目的
は同年設立した良医を育成するための特定非営利活動法人(NPO法人)「風に立
つライオン」への協力要請であった。中村先生が活動しているパキスタンやアフガ
ニスタンで、医師や医学生を実践研修させてもらえないかという、今考えると無謀
ともいえるお願いであった。
中村先生は快諾してくださった。私は中村先生へ失礼も顧みず「アフガニスタンで
何が学べますか」と質問した。すると中村先生は福元氏と顔をあわせてから「男が
磨けるとですよ。今、日本では、男を磨ける所がなかとですよ」と博多弁で答えら
れた。
それから一カ月後の九月十一日にニューヨークなどでテロがあった。中村先生は時
の人となり多忙な中、十月二十八日に鹿児島で初めての講演会を引き受けてくださ
った。
その時、中村先生に若者へのメッセージをお願いすると「『何をしてはいけないか』
ということを、言いたい。出来上がったニュースをうのみにしてはいけない。それ
から、我々、自由のようで本当は不自由である。限られた情報のなかで生きている
ということを忘れずに、本当は何が正しいのだろうかと考えることを、特に若い人
に望みたいです」と話された。
〇三年三月、医学生二人と医師一人をアフガニスタン国境に近いパキスタン・ ペシ
ャワールの病院に派遣した。私の現地研修は五月で、長期研修希望の医師と同行し
た。その時ですら、昼間でも病院の敷地外に一人で行くことは禁止された。日本人
でもそれほど危険になっていた。
アフガニスタン人は日本人を非常に尊敬していた。それは、日本人がバルチック艦
隊を破ったお陰で、アフガニスタンはロシアから解放され、また、自国の敵である
アメリカと戦った国だからである。「敵の敵は味方であり、敵の味方は敵」という
考えである。それは日本政府がアメリカに全面協力する中で変わった。しかし、ペ
シャワール会に対してだけは違った。当時病院の事務担当の中山さんが次のような
エピソードを話してくれた。アメリカのアフガニスタンへの爆撃が始まり中村先生
たちが一時ペシャワールへ非難している時、一人の老人がはるばるアフガニスタン
からやってきたそうである。その老人は、「あなたの国の情勢は詳しく知っていま
す。よくこのような国にペシャワール会の皆様は井戸を掘りに来て下さいました。
是非井戸掘りにまた来てください」と、それだけを伝えるために、命懸けで国境を
越えて来たそうである。
〇五年九月発行のペシャワール会報に、今年八月にアフガンで拉致され殺害された
伊藤和也氏の文章が載っている。題は「地元農家の信用を大切にしながら」である。
「周辺の子供たちに名前を覚えられ、『イトー、アクスウバゼ(イトー、写真をと
って)』と声をかけられます。このように言ってくれるのは私のことをある程度覚
え、信用してくれるからではないかと思っています。農業プロジェクトを続けてい
く上では近隣農家の協力は必須になりますので、このような良い関係は崩さないよ
うにしていきたいと思っています」。
さらに〇六年六月号では「人間は、安心して毎日食べられることが生存と平和の基
礎的な要件です。私たちは、農業計画の取り組みと成果を通じて、現地の農業計画
が希望と目標を持ち、彼等自身の力で、安定した生活と平和な村を築いてくれるこ
とを心から願っています。このため私たちは、農家とともに一歩一歩着実に成果が
上がるようにこれからも頑張っていきます」と高い志と決意を述べている。偽装食
品や汚染米事件が起こる日本は、平和な国と言えるのだろうか。
五年前、私がペシャワールに行くとき、中村先生は「ペシャワールは何もなかとで
すよ。でも、何もないから工夫をするとですよ」と、話してくれた。何もないどこ
ろか、反日感情の高まりで身の危険が募る中、アフガニスタンの人々のために工夫
を続けた伊藤氏は『平和の戦士』といえる。そして、遺影は『磨かれた男』の顔を
していた。亡きがらに対し長く敬礼をした中村先生の姿がそれを物語っていた。
アフガンのために尽くした伊藤氏を殺害した真犯人は一体誰なのか。また、本当の
国際貢献とは何なのか。総選挙を間近に控え、私たち日本人は深く考える時機であ
る。
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NPO法人「風に立つライオン」理事 堂園 晴彦
南日本新聞 08年9月21日「時論」欄に投稿
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===編集日記===
皆様に支えられて「日刊・中高MM」第2081号の発行です。
堂園晴彦氏より貴重な原稿を寄稿いただいた。日々混乱を極める世界情勢や
国内の事件・事故は枚挙に事欠かない。今も大阪のビデオ店の放火事件で坩堝
と化している。そのような情勢の中で伊藤青年の死は何を意味するのか。少な
くとも勇気と使命感の強さは痛いほど分かる。アフガンの土になる母親に言っ
ていたそうだ。潔い生き方、真の人間らしい生き方、それだけに無念でならな
い。改めてご冥福をお祈りします。
ようやく朝夕は涼しくなってきました。
mixiの日記に「人生の扉」(歌:竹内まりや)が紹介されていた。私自身も
7月18日にその事を記している。その歌詞は、
春がまた来るたび ひとつ年を重ね
目に映る景色も 少しずつ変わるよ
陽気にはしゃいでた 幼い日は遠く
気がつけば五十路を 越えた私がいる
信じられない速さで 時は過ぎ去ると 知ってしまったら
どんな小さなことも 覚えていたいと 心が言ったよ
I say it’s fun to be 20
You say it’s great to be 30
And they say it’s lovely to be 40
But I fell it’s nice to be 50
満開の桜や 色づく山の紅葉を
この先いったい何度 見ることになるだろう
ひとつひとつ 人生の扉を開けては 感じるその重さ
ひとりひとり 愛する人たちのために 生きてゆきたいよ
I say it’s fine to be 60
You say it’s alright to be 70
And they say still good to be 80
But I’ll maybe live over 90
君のデニムの青が 褪せてゆくほど 味わい増すように
長い旅路の果てに 輝く何かが 誰にでもあるさ
I say it’s sad to get weak
You say it’s hard to get older
And they say that
life has no meaning
But I still believe
it’s worth living
長い引用で恐縮ですが、50代後半は「味わい増すように 長い旅路の果てに
輝く何かが 誰にでもあるさ」と良い方向にいきますようにと祈る。
久々に湯につかった(もっぱらシャワーの日々であったから)、そぼふる雨、
何やら気持ちが沈みゆく。亡き母を想った、ほほ半年になる。声をあげて泣き
そうになるが私は泣かない。
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皆様のご意見・ご感想お待ちしています。
sukaji@po.synapse.ne.jp
梶原末廣【インターネット編集長】
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【10月連載予定】
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04 **
05 **
06 2082 「子どもたちのわくわくアート」(60)西尾環(熊本県)
2083 「未来教育への扉」(3)梶原末廣
07 2084 「プロジェクト志向でいこう!」(33)若槻徹(島根県)
08 2085 「環境問題について」(79)枝廣淳子(千葉県)
09 2086 「薫のデジタルにっし」(58)Slotsve堀内
学級通信「翔べない豚さん」(14) 山下君子(神奈川)
10 2087 「僕らはみんな生きている」(10)杉山武子(鹿児島)
11 **
12 **
13 2088 「総合学習回顧録ー小学生ママと総合学習」(10)名生修子(兵庫県)
14 2089 「教育実習のアラカルト」(16)上西 好悦(京都府)
15 2090 「生徒へ送る心のメッセージ〜教師のための新しい視点〜」(17)
桑原朱美(愛知県)
☆「からいも食楽部」例会(カレーテリア沙羅)★
16 2091 「参加型学習の可能性」(19)鈴木隆弘
17 2092 【新連載】「百菜園だより」木原ひろしげ(福岡県)
「モスポイントたより」(58)クニコホール(アメリカ)
☆「かごしま臨床教師学研究会」(イオン鹿児島シナプスMR:3F)★
18 **
19 **
20 2093 「南の散歩道」(15) 梶原末廣(鹿児島)
21 2094 「もう一つの学校インターナショナルスクール」(12) 壷坂宣也(兵庫県)
22 2095 「ITのお世話の日記」(14)山之上 卓(鹿児島県)
23 2096 「遅刻少女が踊り子になる方法」(2)高橋雅世(鹿児島)
24 2097 「知識活用力の育て方」(193) 高橋りう司(東京都)
25 **
26 **
27 2098 「新聞読み比べ〜NIEのヒントに〜−2」(13)谷口泰三(東京都)
28 2099 「目線を変えて見えた世界」(55)野元尚巳(鹿児島)
29 2100 「インディアナ発 〜シアワセな人生をデザインする〜」(17)
倉本陽子(アメリカ)
30 2101 「中学校技術教員日記」(14)脇田武志(鹿児島)
31 2102 「数学まるかじり」(16) 山崎直和(鹿児島)
「奄美だより」(4)湯ノ口真由美(鹿児島)
【11月連載予定】
01 **
02 **
03 2103 学級通信「翔べない豚さん」(15) 山下君子(神奈川)
04 2104 「一歩ずつ」(45)岩堀美雪(福井県)
05 2105 「想いは南風に乗せて−あなたの心に」(38)堂園晴彦(鹿児島)
06 2106 「子どもたちのわくわくアート」(61)西尾環(熊本県)
07 2107 「未来教育への扉」(4)梶原末廣
08 **
09 **
10 2108 「プロジェクト志向でいこう!」(34)若槻徹(島根県)
11 2109 「参加型学習の可能性」(20)鈴木隆弘
「環境問題について」(80)枝廣淳子(千葉県)
12 2110 「生徒へ送る心のメッセージ〜教師のための新しい視点〜」(18)
桑原朱美(愛知県)
☆「からいも食楽部」例会(カレーテリア沙羅)★
「薫のデジタルにっし」(59)Slotsve堀内
13 2111 「教育実習のアラカルト」(17)上西 好悦(京都府)
「僕らはみんな生きている」(11)杉山武子(鹿児島)
14 2112 「総合学習回顧録ー小学生ママと総合学習」(11)名生修子(兵庫県)
15 **
16 **
17 2113 「百菜園だより」(2)木原ひろしげ(福岡県)
「モスポイントたより」(59)クニコホール(アメリカ)
18 2114 「もう一つの学校インターナショナルスクール」(13) 壷坂宣也(兵庫県)
19 2115 「ITのお世話の日記」(15)山之上 卓(鹿児島県)
「南の散歩道」(16) 梶原末廣(鹿児島)
20 2116 「遅刻少女が踊り子になる方法」(3)高橋雅世(鹿児島)
21 2117 「知識活用力の育て方」(193) 高橋りう司(東京都)
☆「かごしま臨床教師学研究会」(イオン鹿児島シナプスMR:3F)★
22 **
23 **
24 2118 「新聞読み比べ〜NIEのヒントに〜−2」(14)谷口泰三(東京都)
25 2119 「目線を変えて見えた世界」(56)野元尚巳(鹿児島)
26 2120 「インディアナ発 〜シアワセな人生をデザインする〜」(18)
倉本陽子(アメリカ)
27 2121 「中学校技術教員日記」(15)脇田武志(鹿児島)
28 2122 「数学まるかじり」(17) 山崎直和(鹿児島)
2123 「奄美だより」(5)湯ノ口真由美(鹿児島)
29 **
30 **
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【休載中】 「身体と心の元気スヰッチ」(12)山下 温(鹿児島)
「子どもにいのちをどう教えたいか」(9)股村美里
「問題解決における言語感覚の育成」(4)飯盛直子(佐賀県)
「こんなんもあります国際交流」(17)原田達明(鹿児島)
「エンターテインメント教育学」(6)上條晴夫(岩手県)
「鹿児島でもっといい映画を!」(2)黒岩美智子(鹿児島)
「キチキチ日記」(8)山口祐子(鹿児島)
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