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2008/09/23

☆日刊中高MM2072号◆高橋りう司「知識活用力の育て方」(192) ★ 

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 日刊『中・高校教師用ニュースマガジン』(中高MM)☆第2072号☆
                  2008年9月22日:月曜日発行
   編集・発行 梶原末廣    sukaji@po.synapse.ne.jp
    http://www.synapse.ne.jp/~kanoyu/sukaji/index.html
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■「知識活用力の育て方」(192) 高橋りう司(東京都)
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【連載】
 

■「知識活用力の育て方」(192) 


                              高橋りう司(東京都)
                              日本未来問題解決プログラム
                              renraku1@fpspjapan.org 



◆キャリアの意思決定シミュレーション

1985年大阪府生まれの坂本直子さんは、小学1年生から男子のソフトボールクラブ
に入り、攻守で活躍。緑中1年生のときに全国3位。高校は、勉強と部活動が両方
ともしっかりできるところを3候補の中から選択し、星野高に進学しました。高校
では国体3連覇、インターハイ2連覇、2003年世界ジュニア選手権優勝。同年日本
代表候補に選出されました。 

高校卒業後は大学進学をと思っていた。お世話になった方からは、「ソフトボール
以外にもふみだせる柔軟さが大事だよ。ソフト以外は考えていないでは、思考力が
ストップだ。何になるのでも、世界はどうなっているのかという情報収集をおこた
ったらダメだよ」と聞かされた。ケガに対する不安があった。しかし学校の指導者
は『今は競技に集中しろ。後はなんとかなる』と言う。 

坂本さんは考えた、「今しかやれないもの」をと。自分が知った一流ソフト選手た
ちもケガに苦しみながらがんばっていた。

結局、坂本は、宇津木妙子監督率いる実業団ルネサス高崎チームに入社。同年アテ
ネオリンピックにチーム最年少(19歳)で出場した。銅メダルを獲得した。 
 
2005年、坂本選手20歳のとき、3年後の北京オリンピックでは、日本の主軸として
の活躍が期待されていた中で、ソフトを引退し、新たな道を選択した。 

 
坂本さんの引退のときの意思決定をふりかえさせることは、キャリア教育の1つの
ケーススタディになるとおもいます。わたしが考えたものを記しておきます。 



<決定の背景(環境、生きる価値観、この意思決定のありかた)> 

・ご隠居の話から、スポーツ馬鹿にはなりたくないなと思った。 
 
・スポーツ選手の生命は短く、あとは楽に生活を送れるほどのお金はない 
 
・たとえプロになったとしても若くして引退した大多数の普通のスポーツ選手が、
その後の生活をスポーツ以外のことでどうにかしなくてはならない  

・プロの先輩のサッカー・Jリーグでは毎年120〜130人が平均年齢26歳で
引退していく。下部リーグへ流れたり、指導者の道に進んだりもいるが、多くは
別の世界に進まざるを得ない。  

・ケガでスポーツをやめざるを得なくなった時にどうするか、という考え方は好
きじゃない。自分の人生の中でソフトボールは何なのか、と考えたい。  

・世の中の人はもっと安全を求めている。安定した役所は人気の就職先だ。  

・みんなが一生懸命がんばっているのだから、中途半端な気持ち、両方を兼ねて、
危険をごまかそうとするような気持ちでは、なにごともうまくいかないだろう。
  
・坂本さんは、ソフトボールにしばられず、柔軟に考えて、もっとも良い選択を
したいと思いました。けがのおそれがあるが、そのために達成できなかったとい
うのはイヤだ。けががひどくなってやめざるを得なくなったというのはイヤで、
けがに先手を打ちたい。実業団に入るときは「今しかやれないから」の判断だっ
たので、今度は長丁場の判断をしたいと思ったのです。



<坂本さんの意思決定ステートメント>

「20歳のタイミングで、一生続けられる、有利な職業を選択する」

意思決定の改まった気持ちになり、頭をクリアにするために、ステートメントをた
てましょう。「自分はどういう環境に置かれ、どういう意思決定をしようとしてい
るか」を述べるのです。わたしのステートメントは上です。

<ものさしをまとめると>
なにかを選ぶときの基準を、ものさしと言いますが、坂本さんが進路をどうするか
の選択をしたときに用いたものさしは次のようなものだと私は考えます。


1. もっとも満足できる人生をプレイできること(100%自分の力を発揮でき
   ること)

2.一生続けられ、技術を深めていけること


<意思決定は困難>

意思決定は難しいです。人類が意思決定と格闘してきた困難は次のようなものだと
思います。

・良い決定であると自分で判定するためのものさしをはっきりと意識することが難
 しい
・各案を選択したとき、どういう結果となるのか、未来のことなので読みきれない

・平凡な案・解決アイディアしか思いつけない

小学生の割り算の筆算で例えるならば、割る数(物差し)、商(案・解決アイディア)、
あまり(未来予測)の3つが不確かなのです。そのために、自信をもった意思決定が
できず、大失敗、ためらいも生じやすい。こういう認識をもった上で、部品(意思決
定ステートメント、決定代替案、ものさし)を集め、意思決定表にまとめます。


<意思決定表>

コース選択に対する結果の見通しをキチンと得ることが大事です。インターネットサ
イトに表が置かれています。どの選択をしたならば目標に対してどういう点数が得ら
れるか、できるだけ「数字的に」結論を描き出してあります。納得感を高めることが
できます。


意思決定表は、次のサイトを見てください。
http://www.geocities.jp/fpspjapan/sakamotonaokodm.html 
「自信をもってよいアイディアを選ぶ」方法です。


坂本さんが実際に選んだのは、チームや会社に残ることではなく、まったく別の道で
した。中学から関心があった服飾関係の専門学校で学び、現在、ウェディングドレス
のコーディネーターとして働いています。

llllllllllllllllllllllllllllllllllllll


日本未来問題解決プログラム 08年度 学習予定
http://www.geocities.jp/fpspjapan/ 

日本未来問題解決プログラム 08年度 日本大会
http://www.geocities.jp/fpspjapan/ 





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===編集日記===

 皆様に支えられて「日刊・中高MM」第2072号の発行です。

 時代ですね、坂本直子さんをWEBで検索すると次のコンテンツも閲覧できる。
 http://www.joc.or.jp/athens/athlete/softball/sakamotonaoko.html

 「キャリアの意思決定」という言わば「選択」をすることで人生が変わる。どう
変わるかもある程度の予測がたつ。人が生きることは時代が変わろうとも「選択」
の連続であることには間違いない。動くか止まるか、動くと変わる。これは間違い
ないようだ。変わりたくなければ動かないことだ。それが今という時代。絶えず動
いていないと安心が得られないのが今の世の中か。
 時に沈思黙考・只管打座(しかんたざ)の境地思う。


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                  皆様のご意見・ご感想お待ちしています。
                  sukaji@po.synapse.ne.jp
                  梶原末廣【インターネット編集長】
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中・高校教師用ニュースマガジン 2000年3月26日創刊
         編集・発行 梶原末廣 sukaji@po.synapse.ne.jp   
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【9月連載予定】 
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23 2073 「モスポイントたより」(57)クニコホール(アメリカ) 
24 2074 「目線を変えて見えた世界」(55)野元尚巳(鹿児島)
25 2075 「インディアナ発 〜シアワセな人生をデザインする〜」(16)
       倉本陽子(アメリカ)
      【復刊】「教育とメディア考」(12)谷口泰三 
26 2076 「中学校技術教員日記」(13)脇田武志(鹿児島)
      ★「第9回未来教育セミナー霧島プロジェクト」報告会★
27 **
28 **
29 2077 「数学まるかじり」(15) 山崎直和(鹿児島)     
30 2078 「薫のデジタルにっし」(58)Slotsve堀内 
      「奄美だより」(3)湯ノ口真由美(鹿児島)
   2079 「環境問題について」(79)枝廣淳子(千葉県)  

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【10月連載予定】 
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01 2080  学級通信「翔べない豚さん」(14) 山下君子(神奈川) 
02 2081 「一歩ずつ」(45)岩堀美雪(福井県)
03 2082 「子どもたちのわくわくアート」(60)西尾環(熊本県)
04 **
05 **
06 2083 「未来教育への扉」(3)梶原末廣
07 2084 「プロジェクト志向でいこう!」(33)若槻徹(島根県)    
08 2085 「環境問題について」(80)枝廣淳子(千葉県)
       ☆「からいも食楽部」例会(カレーテリア沙羅)★ 
09 2086  「薫のデジタルにっし」(59)Slotsve堀内
10 2087 「僕らはみんな生きている」(10)杉山武子(鹿児島)
11 **
12 **
13  2088 「総合学習回顧録ー小学生ママと総合学習」(10)名生修子(兵庫県)  
14 2089 「教育実習のアラカルト」(16)上西 好悦(京都府) 
15 2090 「生徒へ送る心のメッセージ〜教師のための新しい視点〜」(17) 
                         桑原朱美(愛知県)
16 2091 「参加型学習の可能性」(19)鈴木隆弘
17 2092 【新連載】「百菜園だより」木原ひろしげ(福岡県)
      「モスポイントたより」(58)クニコホール(アメリカ)
      ☆「かごしま臨床教師学研究会」(サンエール小研修室3)★   
18 **
19 **
20 2093 「教育とメディア考」(13)谷口泰三
21 2094 「もう一つの学校インターナショナルスクール」(12) 壷坂宣也(兵庫県)
      「キチキチ日記」(8)山口祐子(鹿児島) 
22 2095 「ITのお世話の日記」(14)山之上 卓(鹿児島県) 
      「南の散歩道」(15) 梶原末廣(鹿児島)
23 2096 「遅刻少女が踊り子になる方法」(2)高橋雅世(鹿児島)
24 2097 「知識活用力の育て方」(193) 高橋りう司(東京都)
25 **
26 **
27 2098 「奄美だより」(4)湯ノ口真由美(鹿児島)
28 2099 「目線を変えて見えた世界」(55)野元尚巳(鹿児島)
29 2100 「インディアナ発 〜シアワセな人生をデザインする〜」(17)
       倉本陽子(アメリカ)
30 2101 「中学校技術教員日記」(14)脇田武志(鹿児島)
31 2102 「数学まるかじり」(16) 山崎直和(鹿児島)  

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      「身体と心の元気スヰッチ」(12)山下 温(鹿児島) 
      「子どもにいのちをどう教えたいか」(9)股村美里 
      「問題解決における言語感覚の育成」(4)飯盛直子(佐賀県) 
      「こんなんもあります国際交流」(17)原田達明(鹿児島)
      「エンターテインメント教育学」(6)上條晴夫(岩手県)
      「鹿児島でもっといい映画を!」(2)黒岩美智子(鹿児島)
           「想いは南風に乗せて−あなたの心に」(36)堂園晴彦(鹿児島)  
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