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2009/11/28

【ML weekly vol.302】ネットゲームは新たなコミュニティになれるか?

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          《 2009年11月28日発行 第302号 》

           ★ バックナンバーはこちら ★
       http://www.ml-info.com/weekly/back_number.html

~<目 次>~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【耳寄り情報】 ウイルスセキュリティソフト「カスペルスキー」にMac版が登場
【よもやま話】 ネットゲームは新たなコミュニティになれるか?
【ML紹介!】 今週のメーリングリスト
【編集後記☆】 事業仕分けと科学技術予算の今後
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【耳寄り情報】 ウイルスセキュリティソフト「カスペルスキー」にMac版が登場
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 Windows用のセキュリティソフトで有名なカスペルスキーにマッキントッシュ版が発売
されました。

Kaspersky Anti-Virus for Mac
http://www.justsystems.com/jp/products/kasperskymac/

 OSは最新のMac OS 10.6 Snow Leopardにも対応。サポートはジャストシステムが
提供します。マック版はウイルス対策を主体としており、コンテンツフィルタやスパム
フィルタなどの付加機能はありません。

 マックのウイルス対策は年々重要性が増してきており、セキュリティソフトを開発する
企業が相次ぎマック用のソフトを発表しています。今後、各社の開発競争がしのぎを
削りそうです。

 Windows用、マック用のセキュリティソフトについてはこちらもご覧ください。

永久無料のウイルス対策ソフトってあるの?
http://www.ml-info.com/weekly/archives/2008/080828o.html

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【よもやま話】 ネットゲームは新たなコミュニティになれるか?
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 SNSがインターネットコミュニティの主流として大きな地位を確立していますが、成熟
度も高くなり収益面でも苦戦を強いられる運営会社も少なくありません。SNSの発展と
同じくして、セカンドライフのような仮想コミュニティも一世風靡を見せましたが、利用
者の定着や仮想世界への企業進出が伸び悩み、最近では注目が薄れています。

 一方、ネットゲーム産業は年々急成長を遂げ、新たなコミュニティサービスとして注目
されつつあります。

参考資料:オンラインゲーム市場調査レポート2009
http://www.japanonlinegame.org/press/82.html

 私も興味があったので実際にネットゲームをプレイしてみました。そこで、ネットゲー
ムは果たして新たなコミュニティとして成長できるか、実体験に基づいて見解を書き
綴っていきます。

● ネットゲームとは
 ネットゲーム(オンラインゲーム)はプレイステーションなど家庭用ゲーム機と市販ソフ
トで一人でプレイするのではなく、複数のプレイヤーと同じ舞台で楽しむゲームです。
ジャンルも豊富で、ドラクエのような役を演ずるロールプレイング(RPG)やゴルフなど
のスポーツもの、銃器を使って撃ち合うシューティングなどさまざまです。ゲームを始
めるときは自分の分身となるキャラクターを作ります。そのキャラクターを通じて他の
プレイヤーと試合をしたり、仲間と協力して強い敵を倒しながらゲームを進めていきま
す。また、気のあうプレイヤー同士でチャットをしたり、ギルドと呼ばれるプレイヤー同
士の集まりを作って交流を深めることもできます。さらに、プレイヤー間でゲーム内で得
たアイテムを交換したり、ゲーム通貨を通じて取引する楽しみもあります。

 ネットゲームを利用するにはサービスを提供している会社に利用登録をして月額料金
を支払いますが、現在では無料でプレイできる代わりに有料アイテムの購入と併用し
た料金方式が主流になっています。自宅以外でもネットカフェからネットゲームが楽し
めます。提携している月額料金制のゲームの場合、ネットカフェからの接続であれば
無料でプレイすることができます。

● ネットゲームと仮想コミュニティの違い
 ネットゲームはセカンドライフのような仮想コミュニティと同一視しがちですが、方向性
は異なります。ネットゲームは文字通りゲームという娯楽要素を基本としたサービスで、
仮想コミュニティは仮想世界を通じて人との交流に重点を置いたサービスです。
たとえば、ネットゲームでは自分のキャラクターを育てて強さを追求し、他のプレイヤー
と競い合うことができますが、仮想コミュニティではそれがありません。また、ネットゲー
ムでは独自の発想で家や店を作りその中でオリジナルの作品を展示するとことはでき
ませんが、仮想コミュニティでは仮想世界の中で空飛ぶ潜水艦など独創的な創造物
を作り上げることができます。

 ネットゲームは強い敵を倒して珍しいアイテムを入手したり、ライバルと対戦して勝利
するといった楽しみ方が最初から与えられています。それに対して、仮想コミュニティで
は明確な楽しみが最初から与えられておらず、自分で楽しみを見つけ出さなくてはな
りません。いざ利用をはじめても目的意識がなければ興味本位で終わってしまいます。
これが仮想コミュニティが発展しない大きな壁となっています。

 また、ネットゲームではアイテム課金と呼ばれるビジネスモデルが確立されています。
アイテム課金とは、ゲーム内で使える道具や、衣装、装備を現金で購入できる仕組み
です。購入した商品アイテムを使うとゲーム内で有利にプレイを進められるのでヘビー
ユーザーは意欲的に有料アイテムを購入し、大きな事業収益につながっています。広
告収入と違い、ヘビーユーザーをターゲットとしたビジネス戦略がネットゲーム産業で
は定着しています。

● ネットゲームに取り巻く諸問題
 ネットゲームは楽しさだけを見れば魅力的ですが、実際にプレイしてみないと見えて
こない問題があります。中には深刻な社会問題化しているものもあります。

・ 廃人と呼ばれるゲーム中毒の危険性
 ネットゲームはパチンコと似ており自分一人の世界に浸りきり、熱中しやすい性格を
持っています。そのため、深入りすると中毒的なり、寝る間も惜しんでゲームに没頭し、
自らゲームをやめることができない病的症状を引き起こします。この症状にかかってし
まう人を廃人、またはネトゲ廃人と呼ばれています。症状が重くなると、仕事や家事を
おろそかにしたり、ゲームやコンピュータを取りあげると暴力的になる危険もあります。

参考:増える「ネトゲ廃人」 退学、退社、離婚…それでも「やめられない」
http://sankei.jp.msn.com/economy/it/090630/its0906301838000-n1.htm

・ 集団生活に馴染めない人との確執
 ネットゲームも人の集まる社交場の一種であるだけに、実生活と同様に人とのわきま
えやモラル、集団の一員としての振る舞いを一人一人がもつ心構えは欠かせません。
しかし、ネットゲームの矛盾として対人関係や社交性の苦手な人が嗜好とする性質が
強く、他のプレイヤーに迷惑となるような自己中心的な考えでゲームを推し進める人
が目立ちます。その結果、人との関わりの不得手な人と基本的なマナーをもち備えて
いる人との間でいざこざが後を絶えず、話し合いで解決することができません。注意さ
れた腹いせにゲーム上で意図的な嫌がらせをするなど陰湿で悪質な行為に発展する
こともしばしばです。

・ RMTと呼ばれる現金取引と金銭目当てのゲーム活動
 ゲーム上で獲得したアイテムや道具はそのゲーム内でのみ有効な通貨を使って他の
プレイヤーと売買取引をします。ところが、その通貨をゲームをして得るのではなく現
金で入手する行為が横行しています。この取引行為をRMT (Real Money Trade)と
いいます。日本国内のほとんどのネットゲームでRMTは禁止しており、発覚すれば退
会処分を受けます。なお、ゲーム通貨を現金化することは現行法に抵触しないため、
法的に規制することはできません。RMTが横行する背景には、特殊なアイテムを入手
するために高額なゲーム通貨が必要となるためです。、熱狂的なプレイヤーが多額の
通貨を手っ取り早く調達する手段として現金でゲーム通貨を手に入れる行為が広ま
り、さまざまなゲーム通貨の現金売買を扱うRMT専門業者まで現れています。さらに、
「出稼ぎ」と呼ばれる中国など海外から接続者が大勢現れ、自らゲームをしてRMT業
者にゲーム通貨を売却し現金収入を得る活動をしています。その結果、ゲームという
娯楽の場が金儲けの作業場に変貌し、健全なプレイの妨げにもなっています。

・ 不正ツールの氾濫
 RMTと関連するのが、マクロやBOTといった自動化プログラムを使って不正にゲーム
通貨を入手する手段の氾濫です。不正プログラムとコンピュータさえあればいくらでも
稼働でき、しかも24時間休むことなく作業できるるのでゲーム内で無人のキャラク
ターがあふれかえり、ゲームの世界に悪影響を与えています。こうした不正プログラム
は運営側で対策を講じてもすぐさま新しいものが作られるため、いたちごっこを繰り返
しています。

・ ハッキングによる盗難犯罪の多発
 特に悪質なのが、スパイウェアを使ってゲームのアカウントとパスワードを盗み取り、
不正にログインして所持アイテムを根こそぎ盗み取るアカウントハッキングです。ネット
ゲームをプレイする人はウイルスなどセキュリティ対策が意外にも疎く、またOS自体の
アップデートもおろそかにしています。そのため、アカウントハッキングの被害が急増し
ています。時間をかけて入手したアイテムを一瞬にして奪われ、目の前で盗まれたア
イテムを売りに出される悲劇的な光景が後を絶えません。この背景も、ゲーム通貨の
現金化を目的とした海外からの接続者による犯行で、ネットゲームの黒い一面を見せ
ています。ネットゲームを楽しむ際は、必ずセキュリティソフトを導入するのを忘れない
でください。

参考記事:ネットゲームのアイテム盗難が多発
http://www.yomiuri.co.jp/net/security/goshinjyutsu/20091009-OYT8T00663.htm

● ネットゲームはコミュニティとして定着できるか?
 ネットゲームが誰もが利用しやすいコミュニティとして成り立つためには、運営事業者
が率先して健全なゲーム環境作りをすすめていくのが不可欠です。しかし、運営会社
によっては一般的な顧客サービスと比較して疑問を持つほど消極的なで不誠実な対
応をしているのが現状です。たとえば、ゲーム上でのノーマナー行為と呼ばれる社会
的・道徳的に好ましくない言動の取り締まりや、モラルの守れないプレイヤーへの制裁
措置が一切行われず、やりたい放題の野放し運営をしています。言い換えると、たと
えば飲食店で従業員は食事だけ出して客が店内で大騒ぎしたり、物を散らかしても
一切何もせず、客同士で解決しろという営業をしているのです。この背景にはゲーム
内を監視するスタッフが不足している理由があります。それだけでなく、皮肉なことに
モラルをわきまえないプレイヤーほど多額の課金アイテムを購入する「お得意様」とい
う事情があり、事業運営にとって手放せない大事なお客様となっているのです。また、
運営側も社会常識に的確な判断のできる人材が乏しく、事なかれ主義が蔓延してい
る一面が伺えます。

 このような現状を踏まえると、ネットゲーム会社自身が健全な顧客を大事にし、サー
ビス業として自覚をもった運営をしない限り、ネットゲームは大衆的なコミュニティとし
て定着はできないでしょう。

● 現状ではネットゲームは特異な世界
 ネットゲームは娯楽性とアイテム課金によるビジネスモデルが融合した新たなコミュ
ニティとして大きな潜在能力を秘めているものの、熱狂的なマニアによる不正行為や
ゲームを逸脱した金銭目的による接続者の増加、そして他人の迷惑を顧みないプレ
イヤーを黙認する運営により、特異な世界になっています。気軽に楽しもうとネットゲー
ムを利用したところ、あまりの特異さに幻滅する人も少なくありません。

 ネットゲーム会社が目先の利益にとらわれず社会常識を踏まえた運営に転換したとき、
ネットゲームは誰もが楽しめる新しいコミュニティとして大きな役割を担うと考えます。
可能性を秘めたネットゲームのコミュニティ、今後どう発展していくか見守っていきたい
です。

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【ML紹介!】 今週のメーリングリスト
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 今週寄せられたメーリングリストを紹介します。(3件)

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 ◆ 娯 楽 ◆
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『みんなのうたメーリングリスト』 [テレビ]
なつかしのみんなのうたの話題や最近のうたの感想など
http://www.kt.rim.or.jp/~atsato/uta/
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『地球ラジオリスナーズクラブ』 [ラジオ]
NHKラジオ第一毎週土曜、日曜放送の地球ラジオの番組感想など
http://www.kt.rim.or.jp/~atsato/gr/
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 ◆ 携帯専用ML ◆
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『雑談メーリングリスト』 [雑談・チャット]
携帯で参加できる匿名のメーリングリストです
http://www.z-ml.jp/
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【編集後記☆】 事業仕分けと科学技術予算の今後
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 テレビで連日報道されている予算の事業仕分け。仕分け人と官僚との攻防を通じて
見えてくる無駄遣いの露呈は驚かされるばかりです。天下りへの給与がこれほどあっ
たのかと唖然としたり、計画性があいまいなまま事業費を要求しているなど、今までよ
くまかり通っていたと思うものが多く見受けられます。

 事業仕分けで物議を巻き起こしたのがスーパーコンピュータ開発予算の事実上の凍
結。「世界一の性能でなければならないのか」、「他国から購入すればよいのではな
いか」とあまりにも自国の科学技術発展を軽視した見解に疑念が漂いました。スー
パーコンピューターの開発は単なる自己満足の性能競争のような物言いで、しばらく
我慢しても何ら問題がないかのような判断でした。

 私も工学系で、スーパーコンピューターも触った経験があります。スーパーコンピュー
ターは科学技術を開拓するための道具であって国家の技術を誇示するための象徴で
はないのです。気象予測、暗号技術、環境シミュレーションなど大規模かつ高精度が
要求される計算にはスーパーコンピューターは不可欠であり現状ではまだまだ力不足
です。目先の順位だけにとらわれ、将来を見据えた必要性を見据えていない仕分け
人の判断には納得できない気持ちでした。

 ただ、科学技術への国家予算は聖域というのは今後通用しないとも考えています。も
し、ここで特別扱いすれば削減を言い渡された部門からも不満が爆発するでしょう。国
家財政が切迫している状況だけにこれまで通りの要求は受け入れられない気がして
います。

 国家プロジェクトでなければ難しい科学技術事業はスーパーコンピューターのみなら
ず数多くあり、今後の成り行きを注視していきたいです。


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          ~ 次号もどうぞお楽しみに! ~

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メーリングリスト週刊情報誌 ML weekly (毎月発行)
          《 2009年11月28日発行 第302号 》
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編集・発行: 佐藤 厚(GGB03325@nifty.ne.jp)
まぐまぐID: 0000026807
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