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 「KY(空気が読めない)」というイヤな言葉が流行っている。なぜ空気を読まなければならないのか? みんなが同調してつくる「空気」などほとんど間違っている。積極的に読まない必要がある。

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2009/04/07

空気を読まない

 今回もまた、さいきんのもの2本を同時に送ることになりました。よろしくお願いいたします。

4月7日付=「日系人比率日本1」群馬県大泉町の情景 JanJanでお読みになるなら

http://www.news.janjan.jp/column/0904/0904050908/1.php

 NHKラジオ第1放送の土曜午前の番組に「どよう楽市」がある。残間里江子(手近な人物データベースに「職業・肩書き=プロ
デューサー、キャンディッド・コミュニケーションズ会長」とある。 何、コレ?)と大沼ひろみ(NHKアナウンサー)が司会の
、「女」が売りの番組だが、他のNHKラジオ番組と同様、惰性で毎週聴いている。

 4月4日、ゲストは、群馬県大泉町でブラジル人労働者のための活動を展開している高野祥子だった。高野はNPO法人「大泉国
際教育技術普及センター」代表。

 ◆全人口の16%が日系人
 大泉町は2005年の国勢調査人口が41,466人。全国に例が少ない人口の多い町(市ではなく町制の自治体という意味)だ
。外国人登録者が全人口の16%(08年4月1日現在)を占め、その比率の高さは全国1である。

 第2次世界大戦までは中島飛行機の大工場があり、戦後は三洋電機や富士重工業の工場となった。1990年の出入国管理法の改
正によってブラジル、ペルーなどの日系人が日本国内で働けるようになった。人手不足解消のため、町が日系人を積極的に誘致した
ためだ。

 高野の活動は、ラテンリズム教室やブラジル人向けの日本語教室、ブラジルの護身術「カポエイラ」などの教室を開くなど、多岐
にわたる。毎年秋には「ブラジル青少年フェスティバル」を開催している。町内外からブラジル人学校などの子どもたちが集まり、
ダンスや劇などを発表し合う。「日本語が上手く話せず、コンプレックスを抱えているブラジル人の子どもたちが自信を取り戻す場
」と位置づけた催しだという。

 自身、中国生まれで、終戦時の引き揚げ者。1958年、13歳の時に一家5人で東京からブラジル南部へ渡り、同じ移民と19
歳で結婚。養鶏場の管理や魚の干物を作る仕事などで、ブラジル国内を転々とした。89年に出稼ぎで大泉町へ帰国。2年間の工場
勤めなどを経て、その後、町内で翻訳業などを手がけている。

 「どよう楽市」のゲストとなったのは、「大泉国際教育技術普及センター」が国際交流基金の08年度「地球市民賞」に選ばれた
からだろう。

 ◆真面目・勤勉な日系人が、日本では豹変?
 高野が言っていることは、いちいち「ごもっとも」と言うべきことである。<ブラジルでは、「日本へ行けば2カ月働くだけで家
が建つほど稼げる」と言われている。出稼ぎができる日系人は羨ましがられて、来日する。しかしもちろん出費も多く、そんなわけ
にはいかない。カネを貯めることもできず、いま深刻な不況で、派遣より先に切られるのが外国人だから、深刻なんです。>

 <子どもの場合、日本語が上手くできないから、欲求不満に陥る。非行グループとつきあって、ワルになっていく子が多い。ブラ
ジルの人にその話をすると、「どうしてあんなに良い子ばかりそろっている日系人が、そんなことになるの」とびっくりしている。
確かにブラジルでは、日系人といえば真面目、勤勉で通っている。>

 <日本の学校は、ブラジル人と相性が悪い。ブラジルは落第がある。だから親も子も、分からなかったら落第して来年もう1回や
ればいい」と考えている。「やり直し」ができる世界だ。ところが日本では、分かっても分からなくても進級させてしまう。だから
1度つまずいたら「やり直し」できない。これは厳しい制度だ>

 <日本は、国はお金持ちなんでしょうが、国民の暮らしに余裕があるとは思えない。日本の人たちが、心から楽しんで遊んでいる
姿を見たことがない。いつもセカセカと動き、周囲の人に気を遣っている。日本に長くいるから、私もそうなっちゃったんですよネ
。ときどき私も、立派な日本人になっていると思うんです>

 ◆01年町長選で、「日系人誘致」の現職落選
 高野の話はこのくらいにしよう。大泉町について新聞記事データベースをチェックすると、2001年4月の町長選で、日系人誘
致を推進した町長が落選するという「事件」があったことがわかった。それまで2期8年間つとめた現職は高野和男で71歳。これ
に対して元町会議長(60歳)と、前町議、長谷川洋(51歳)の2人の会社役員がチャレンジした。結果は1番若い長谷川が当選
で、現職は3位だった。

 この選挙投票日の2日後、01年4月24日付の読売群馬県版に<大泉町長選 候補者HPに推薦人の元JC理事長、外国人中傷
HPをリンク>という奇妙な記事が載っている。本文は以下のとおりだ。

 <22日に投開票された大泉町長選の候補者が開設したインターネットのホームページ(HP)が、同町の人口の約14%を占め
る外国人に対する偏見とも取れる記述のあるHPにリンクされていたことが23日、分かった。このHPは、この候補者の推薦人の
一人である元青年会議所理事長(53)が開設したもので、候補者は「私自身のHPとは別のもので、リンクを頼んだ覚えはない」
と、困惑している。一方、元理事長は「強い表現ではあったが、選挙活動とは関係ない」と話している。このHPは、市民の指摘を
受けて告示後に削除された。

 問題の記述は、元理事長が昨年10月ごろに自分のHPに「大泉町の現状」と題して“掲載”。「大泉町はブラジルの植民地」と
した上で、同町の外国人の約8割を占めるブラジル人に対し「数の論理で横暴になってきた。騒音、ゴミ、交通ルール、マナーなど
数えればきりがない」などとした。

 さらにドイツで外国人労働者の排斥活動を唱えるネオナチズムを例に挙げて「今後、外国人問題はこの町に大きなつけとして、課
題を残すだろう」と主張。間接的に現町政を批判する内容になっている。>

 朝日の方は同年5月28日付群馬県版に<全人口の14%が外国人… 大泉町(ニュースぷりずむ)>というルポ風の記事を掲載
している。

 本文の中で<「これまで通り外国人との共生を進めたい」。大泉町の研修用施設で25日開かれた、国際交流協会の総会。今月か
ら町政を担うことになった長谷川洋町長(51)のあいさつに関係者は耳をそば立てた。

 選挙期間中、支持者が日系ブラジル人の増加を危険視するホームページ(HP)を作っていたことが問題になっていた。長谷川町
長は「(HPは)私の主張とは全く異なる」と明言、総会後の懇親会では踊りが始まると日系人や協会メンバーの輪に加わった。協
会のメンバーは言った。「日系外国人に気を使っている。この政策で失敗すれば町政が立ちゆかなくなることを自覚したのだろう」
>

 <先月の町長選で敗れた高野和男前町長(71)は、2期8年間の外国人政策について「小さなトラブルはあったが、地元の一員
として受け入れるための政策を全国に先駆けて取り組み、まずまずの成果をあげてきた」と評価する。

 一方で、支持者の中からも「日系人に対して手厚過ぎるのではないか」と指摘されたことを踏まえ、「こうした声が(町民の)底
流にくすぶっていたのかも知れない」と振り返る。>

 こうした記述からすると、この町長選の本当の争点は「日系人誘致」政策の是非だったのではないか? 「日系人に手厚すぎる」
と考える町民たちが「誘致」に踏み切った高野町長の3選を阻んだのであろう。

 今回の不況で、中南米などの日系人が多数、日本国内で失業し、国籍を持つ国への帰還を余儀なくされるのだろう。おそらく世界
中でいちばん親日的であるはずの中南米の日系人たちに対して、日本で暮らしていた仲間が「日本ではずいぶんひどい目にあった。
あげくはクビを切られ、国外追放同然で、帰国を余儀なくされた」という経験談を語るるわけだ。

 日本をどう評価するか? についての「国際世論」のようなものを考えると、ボディーブローのように効いてきて、マイナスの影
響を与えるのだろう。

 4月6日付=軽く扱われる日本と、軽すぎる首相・麻生太郎
 JanJanでお読みになるなら

http://www.news.janjan.jp/column/0904/0904050906/1.php

  ロンドンで行われたG20サミットでは、「途上国の盟主」を自他ともに認める中国の胡錦涛主席の存在感が際立った。対して
麻生首相は「ドイツの景気対策」でまたも「口害」をまき散らしてしまった。軽い首相だから、諸国の扱いも軽い。それが見えない
彼は「経済と外交は麻生がいちばん使える」などと胸を張る。悲しいことに、それが私たちが選んだ首相のホントの姿なのである。

 ◆中国に断られた「幻の3月末訪中」
 ロンドンで2日行われたG20サミットの前、麻生太郎首相は訪中するはずだった。共同通信が3月4日付で<日中両政府は、麻
生太郎首相が今月末に訪中し、胡錦濤国家主席や温家宝首相との首脳会談を行う方向で最終調整に入った>という北京特派員電を流
した。

 朝日新聞は6日付朝刊政治面に<麻生首相、28日訪中で調整 胡氏・温氏と会談へ>という見出しの記事を掲載した。<政府は
麻生首相の中国訪問の日程について、28、29両日とする方向で調整に入った。胡錦濤国家主席、温家宝首相と会談する。4月2
日のロンドンでの金融サミット(G20)に向けて、金融危機対応を中心に議論する見通しだ。> という断定的な予定記事に仕上
げている。

 共同電は<日中関係筋が三日、明らかにした。>と書いているが、これは北京の日本大使館がネタ元のときの常套句だ。朝日は「
政府は」と書き出しているのだから、外務省が「最終調整」だと認めたのだろう。

 いずれにせよこれは「幻の訪中」に終わった。中国に断られたのである。東京新聞は17日付夕刊で<首相、月末訪中を断念>と
いう記事を掲載している。河村建夫官房長官が同日午前の記者会見で明らかにしたという記事だ。

 <河村氏は、断念の理由について「日程的になかなか折り合わない」と説明した。政府高官は同日、「中国が尖閣諸島をめぐる国
内世論に配慮した」と指摘した。

 日中両政府は、4月2日の金融サミット前に麻生首相が訪中し、日中首脳会談を開催する方向で調整していた。しかし、麻生首相
が、同島が日米安保条約の対象となると発言したことに対し、香港の団体が5月に同島への上陸を目指すことを決めるなどしたため
、中国が麻生首相の訪中に慎重になったとみられる。> と、中国が断った理由を説明している。

 尖閣諸島問題が理由だというのは「表向き」であろう。中国が断った本当の理由は「G20を前に日本と話しても無意味」と判断
したからだろう。

 ◆大きかった胡錦涛の存在感
 じっさい、2日ロンドンで行われたG20サミットでは、中国の胡錦涛主席が、主役のはずのブラウン英首相よりも目立っていた
。20人の首脳が並ぶ記念撮影では、ブラウンの左隣(「向かって」である。以下同じ)で「大きな顔」をしていた。ロンドン入り
した1日には、立て続けにオバマ米大統領、ブラウン首相、メドベージェフ露大統領と会談、会議の「主役」の一人として存在感を
発揮していた。

 記念撮影で麻生太郎首相を探すと、3段で並んだ後列の右寄り、日本の閣僚記念撮影でいえばナントカ庁長官がいたあたりでよう
やく見つかった。

 この位置どりは、会議事務局(事実上英外務省)がつくったものらしい。中国と日本に関する限り、英国の「評価」がにじみ出て
いるのではないか。

 英国の評価だけではない。この外交舞台で、オバマ米大統領が今年後半訪中すると決まった。その後、日本政府がオバマの年内来
日を目指して折衝中であることを明らかにした。オバマ訪中と訪日は、当然「一つの旅」となり、訪韓も加わるだろう。オバマは、
訪中のついでに訪日するのだ。

 ◆「最初」にするだけで喜ぶ日本
 オバマ政権の国務長官となったクリントンは、外国訪問デビューが日本。引き続き、インドネシア、中国、韓国とアジア各国を歴
訪した。「アジア重視」は事実だが、日本のメディアがそろって報じた「日本重視」は、「ひいき目」にすぎない。日本訪問で失敗
はあり得ないから、デビューは日本がいい。「米日協議は終えている」という実績をつくった方が、中国に対する発言に「重み」が
つくという判断だったのだ。クリントンアジア歴訪の、ホンバンは中国で、日本は前座と位置づけられていたのだ。

 オバマ本人と外国首脳の会談も日本がトップ。2月24日午前、ホワイトハウスで日米首脳会談が行われた。この日は午後、米国
大統領にとってもっとも重要な議会での施政方針演説が行われる日だった。「就任後100日間に何ができるかで評価が決まる」と
いわれる大統領にとっては、命運を決める日だったのである。

 首脳会談終了後の記者会見で「なぜ日本との首脳会談が最初だったのか」と聞かれたオバマは「日米関係が重要だからだ」と答え
た。しかし、じっさいにはその重要な日に処理しても何の影響も受けない「軽い仕事」と判断したのだ。欧米メディアはこの真相を
見抜いているからこそ、「たった1時間の会談のために1万1千キロの長い旅」などという皮肉な論評が行われた。

 米国務省は、「日本は最初にするだけで喜ぶ」と知っているのである。新聞論調でさえ、首脳会談、外相会談の中身を問うていな
い。「最初」であることを「米国の日本重視姿勢の現れ」などと喜んでいるものが多いのだから、あきれる。

 ◆外交舞台でまで口害
 G20という外交舞台で、麻生はまたも「口害」をまき散らしてしまった。英紙フィナンシャル・タイムズのインタビューの中で
「財政出動の重要性を理解していない国がある。それがドイツだ」と、他国批判を展開してしまったのだ。この発言が開幕当日2日
付の同紙1面トップとなり「麻生首相はG20の分裂をあらわにした」の見出しがついた。 

 メルケルは1日の会見で「ドイツの景気対策は、欧州連合(EU)などからも評価を受けている。早まって財政出動を進めるよう
なことは無意味だ」と発言したが、麻生発言に対する不快感を込めたものであることは間違いない。

 普通の会社員でも学ぶ処世訓に、「他人への批判はできるだけ避けること。どうしても言わなければならないときは、まず本人に
告げること」があるだろう。まして一国のトップは、それぞれ自国では、国政選挙で勝たなければならない宿命を背負っているので
ある。自国の野党の攻撃材料になるような発言を他国の首脳にやられては「たまらない」という気持ちだろう。

 もっともドイツ社民党がこの麻生発言を引用してメルケル政権批判を展開する可能性は皆無と言っていい。EUがいかに健全財政
を重視してきたかは、あのイタリアが財政赤字を克服した経過を見るなら明らかだ。すでに現代史の必須知識となったともいえるE
Uの姿勢について、麻生は何の知識も持っていないことを、自ら暴露してしまった。

 野党は、「麻生が首相に居座り、経済と外交をやる日が1日延びるごとに、日本の損害は大きくなる」と国民に訴えるべきだろう
。

 ◆G20時代への移行期 日本はどうする?
 いま国際政治は、「G20サミットの時代」へと移行しようとしている。それまでは「G8(主要8カ国)サミットの時代」だっ
た。1975年11月、仏ランブイエ宮殿で第1回がG6で始まったのが、主要先進国サミットの時代の始まり。それから34年で
、ようやく「先進国が世界をとり仕切る時代」は終わろうとしている。

 今後は先進国+途上国の時代に変わる。「途上国の盟主」であることを自他ともに認める中国の存在感・発言力はますます強まる
はずだ。

 日本の首相として、その「時代の流れ」をどうするのか? 受け入れざるをえないと考えるのか、それとも食い止めるための戦略
・戦術を練るのか? 麻生太郎にそういう問題意識があるようには見えない。

 ◆軽い首相だから、諸国の扱いも軽い
 そんなことを考えない「軽い首相」だから、諸外国の扱いも軽くなる。自分自身が軽く見られているという実態が見えないからこ
そ「外交が得意」「経済と外交は麻生がいちばん使えると言われている」などと胸を張っている。それが私たちが選んだ首相のホン
トの姿なのである。


「KY(空気が読めない)」というイヤな言葉が流行っている。
なぜ空気を読まなければならないのか? 理由はない。 
みんなが同調してつくる「空気」などほとんど間違っている。
意識的に空気を読まず、空気に異議申し立てをする必要がある。


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